2014年7月28日 (月)

祖父の精子で118人の赤ちゃんが誕生

 毎日新聞(7/28)から、

 不妊治療を行なっている長野県の「諏訪マタニティークリニック」(根津八紘院長)で1996年から2013年に、79組の夫婦で妻が夫の実父(妻の義父)から精子提供を受けて体外受精により計118人の赤ちゃんが誕生したことが分かった。妻が義父から精子提供を受けた夫婦は110組あった。東京都内で開かれる日本受精着床学会で根津院長が31日に発表する。

 匿名の第三者からの提供精子による非配偶者間人工授精(AID)は60年以上前から行なわれているが、匿名が前提。近親者から精子の提供を受ける不妊治療には「家族関係が複雑になる」などの指摘があり、議論を呼びそうだ。

 根津院長によると、夫の無精子症などを理由に計146組の夫婦が近親者から精子の提供を受けた。内訳は夫の実父が110組、夫の兄弟が28組、その他が8組。夫の実父やその妻の理解を得られやすく、最近は夫の実父からの提供を望む人が多いという。

 夫の実父から提供を受けた110組のうち86%に当たる95組が妊娠、72%に当たる79組が出産に至った。同様の方法で2回目の出産をしたケースが17組、3〜4回目の出産に至ったケースもあった。

 近親者からの精子や卵子の提供は過去に日本産科婦人科学会で「子どもの福祉の観点から将来予期しない事態が起こりうる」と指摘されている。

《当事者たちが望んで行なうことだ。他人があれこれいうことではないだろうが、夫の実父の精子からの子は、夫の弟か妹ということになる。しかし、そこには倫理や宗教上のほかにも法的問題も抱えているのだ。出生届、或いは戸籍謄本には、続柄をどう記入することになるのだろうか。普通に夫婦の間の子として記載されれば、秘匿することによる文書偽造になるのだろうか。すでに生きて生活している118人がいる。118人の中には、2回目、3、4回目の出産で弟か妹(夫にとっても)のきょうだいもできている。最初の子が誕生してから既に18年が経過している。その間、家族全員には何の問題もなく平和な暮らしが続いているのだろうか。》

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2014年7月20日 (日)

携帯端末でのトラブル

 
《いつまで下らない話題で紙面をつぶすのだろうか。14日のブログでも取りあげた。子どもがメールやツイッター、ファイスブックなどで犯罪に巻き込まれるのは親の育児監督、家庭教育不行き届きの結果だ。社会的責任を負わなくてもいい年齢の子は、親が子に代わって社会的責任を持ち、犯罪を惹き起したり被害者にならないための育児監督責任を持つことになるのだ。第一、小学生に電話以外の機能など不用だ。親が不勉強で。「あれもいる」、「これもいる」、の屁理屈に振り回されて、親は犯罪に巻き込まれる手助けをしているようなものだ。非難を恐れずに言えば、犯罪に巻き込まれても、「ざまあみろ、親がバカなんだから当然だろう、」で済ませたいくらいだ。携帯を捨てられれば誘拐時の位置確認など何の役にも立たない。これまでも、犯罪捜査に役立ったことなど先ずない。》

《もう少し年齢が上がった世代でも、歩きスマホや自転車に乗っていてのそれが、いけないこと、人にも迷惑となることは見聞きして知っているはずだが、一向になくならない。自分一人が事故や犯罪に巻き込まれるのは知ったことではないが、他人に害を及ぼすようでは迷惑以外のものではない。》

 毎日新聞(7/20)から、

 スマートフォンなどの携帯端末を持つ子どもが増えている。欲しいアプリ(機能を働かせるソフトウェア)を入れることでさらに便利に。しかし、「インターネットに接続できる」という特徴が、思わぬトラブルに発展する可能性もあるのだ。夏休み中に家族でよく話し合ってみよう。

《「インターネット」という言葉が子どもから出た時が、親の子どもへの「監督義務」を心がけるための話し合いが必要だ。子どもが友達同士の無駄話、いらない知恵、金銭感覚や時間感覚の麻痺と、横道に逸れる第一歩だ。ここで親がしっかりと監督下で管理する仕組みをつくることが大切だ。それができないで不都合が発生してからでは手遅れだ。》

 スマホもタブレットもネットに接続できるので、いつでも、どこでもメールの送受信や調べものが簡単にできて大変便利だ。兵庫県立大の竹内准教授(生徒指導論)によると、一人での留守番が増え、塾に通い始める小学4年生で親がスマホなどを持たせた結果、子どもがトラブルに巻き込まれる事例が目立っているという。子どもの世界では、ネットにつないで使うLINE(ライン)が友達づくりに欠かせない現実がある半面、ささいなことからいじめに発展するなど、心配事もある。

 内閣府の2012年の調査では、10〜17歳の半数以上(小学生では4人に1人)がスマホを含む携帯電話を自分専用で使っており、端末で「ネットにつないでいる」人は78%。目的を尋ねると、
 ①メール
 ②調べもの
 ③音楽や動画などを見る
 ④ゲーム
 ⑤SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス
    =ツイッターやフェイスブックなど) ⎯⎯⎯⎯ の順だった。
ネットを使えば世界と簡単につながるが、見方を変えれば自分の部屋のドアを世界に向けて開いているようなものだということを覚えておく必要がある。

 見知らぬ人からメールが来たり、「ここのサイトで友達をつくろう」と誘われたりして友達になったつもりでも、自分の写真を送ったり住所や秘密を教えたりした途端、相手から脅されることがある。また、興味本位でのぞいたウェブサイトや遊んだゲームで高額の利用料金を請求されたり、パスワードを盗まれ、他人が自分になりすまして悪さをしたりする被害も出ている。

 
《おおかたの親は、子どもの携帯の内容は、子どもを「信頼しているから」と見ることを遠慮しているが、それは言い換えれば育児放棄とも言え、親はまだ庇護下にある子ども(当然プライバシーなどない)の監督義務として、携帯の使用内容をチェックしなければならないのだ。》

 逆に、知らないうちに自分が「加害者」になることもある。例えば、街で偶然見かけた有名人を写真に撮り、SNSなどに投稿することは肖像権(無断で写真を撮影・公表されない権利)の侵害に当たるかもしれない。ちょっとしたいたずらを友達に自慢するつもりで投稿した結果、それが転送されて広まり、警察ざたになる事例も増えている。

 子どもに携帯端末を持たせている保護者の心配ごとのトップ3は
 ①プライバシーが漏れる
 ②子どもにとって有害なウェブサイトへの接続
 ③長時間使用 ―― だ。
防ぐには「できれば端末を与える前に、親子でルールを決めること」と竹内准教授は言う。

 例えば、▽深夜は電源を切る ▽親に目が届く居間でつかう ▽アプリを入れる時は親に相談する ▽ルールを破った時のペナルティー ―などを決めておくことで、深刻な事態はある程度防ぐことができる。

 或いは、子どもが有害サイトに接続できないようにする「フィルタリング」が有効だ(申し込みが必要)。09年度に試行された「青少年インターネット環境整備法」は、18歳未満の青少年が、こうした危険を回避できる環境を整えることを庇護者に義務づけている。

《親は子どもを守る(庇護)義務があり、子どもの自由にさせない育児監督義務を負っていることを忘れないことだ。そのために子どもが嫌がっても、甘やかさず、厳しく、不便でも守るべきことを守り、制約の必要なことを教えるべきだ。》

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2014年2月 3日 (月)

高2の娘に交際相手が

 毎日新聞(2/2)”Dr.北村の女性クリニックへようこそ”から、

 Q 最近、高校2年生の娘にボーイフレンドができたようです。帰りが遅くなると居ても立ってもいられません。娘は「心配するなって!」と笑っていますが・・・。(46歳主婦)

 日頃は「ボーイフレンドの一人や二人いないの?」とけしかけていたのいに、ボーイフレンドができた途端、心配の種となる滑稽さ。これは世の親の誰もが体験することです。娘さんが「心配するな」と返しているわけですから、温かく見守るのも親の役割だと思われます。妊娠されたら困るとばかりに、居間に招き入れて、「コンドームはこうやって使うのよ」と教える親はおませんものね。羨ましいのは、ボーイフレンドができたことを母娘の会話の中で話題にできていることです。僕の娘にだったら「二度と訪れることのない思春期を大切に生きよう」と励ますに違いありません。

 自立からほど遠い子どもが妊娠騒動に巻き込まれることを願う親はいません。包括的性教育という言葉をご存知でしょうか。望まない妊娠や性感染症はセックスの結果として起るわけですから、性交開始年齢を僅かでも遅らせる(性交開始を焦らない)、仮に性交が行なわれるとしたら避妊や性感染症予防を考慮した責任ある行動がとれるように促す教育を意味します。禁欲教育の対極をなすものです。

 以前、3000人を対象に実施した《参照1》「男女の生活と意識に関する調査」結果から、この包括的性教育の課題に迫るヒントを得ることができました。紙面には限りがありますので、僕自身が興味を持った項目と、回答者の平均性交開始年齢だけをご紹介します。

 参照2 人工中絶 20年で6倍 2011/07

 ▽母親に対して「産んでくれて、育ててくれて感謝して
   いる」(19・6歳)
 ▽「嫌い、うっとうしい」(17・4歳)
 ▽父親に対して「育ててくれて感謝して
   いる」(19・6歳)
 ▽「嫌い、うっとうしい」(18・3歳)
 ▽(中学生の頃まで)親と「よく話をした」(19・5歳)
 ▽「まったく話をしなかった」(18・2歳)
 ▽親が性に対して厳しかった(19・8歳)
         厳しくなかった(18・9歳)
 ▽行動や考え方に影響を受けたのは、
  近所の人々(20・1歳)、インターネット(17・4歳)

 僕たちの行動は、親の態度と、学校や地域から得る知識に大きく影響を受けるとされます。これらの、結果から考えても、何でも話せる母と娘の間に不安材料は見つかりません。とはいえ、ひとり悩んでいる様子でしたら、日本家族計画協会の思春期ホットラインの番号に、「何かあったら相談してみたら」と書いたメモを添え、机の上に置いておいてください。
 (日本家族計画協会クリニック所長、北村邦夫)

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2012年10月17日 (水)

小1プロブレム 3割が経験(さいたま市)

 毎日新聞(10/17)から、

 参照 ”学級崩壊”は親の責任 2006/06
    小1プロブレム - 2 - 2009/05

《全国でこの問題が取り上げられるようになってから久しい。小学校へ子どもを預けるための家庭教育としての躾けのなさは、ますますひどい状態になっているようだ。親は学校に子どもを預けるにあたって、「先生のお話はきちんと椅子に座って静かに聞く」ように、「教室を歩き回らない」ように、「おしゃべりはしない」ように程度のことさえしっかりと教えていないのだ。それもこれも、「仕事があるから」、「忙しいから」で、何よりも、もっと大事なわが子の教育を放り出して顧みないのだ。そんな躾けは学校の先生がするものではなく、義務教育として親が学校に子どもを預ける責任(教育を受けさせるのは親の責任として決められているのだ。それを義務教育という。)上、躾けておくのが当たり前のことなのだが、親たちは、それすらも学校に丸投げで放任の状態だ。》

 小学1年生が集団生活に馴染めずに学級運営に支障をきたす、「小1プロブレム」。1年生を担当したことのあるさいたま市内の小学校教諭の約3割が「小1プロブレム」を経験していたことが、市幼児教育のあり方検討会議(委員長・志村埼玉大教育学部教授)のアンケートで分かった。検討会議は「幼児期の教育から小学校教育への円滑な引き継ぎや連携の充実が必要」と指摘している。

 アンケートは昨年11〜12月、私立小学校教諭や保育園の保育者など計1241人を対象に実施し、1026人(83%)から回答があった。

 アンケート結果によると、教諭315人のうち98人が「小1プロブレム」を経験したと回答。内訳は「授業を座って受けられない」「校舎内を歩き回る」などの問題行動が90件と最も多く、
次いで ▽投稿を渋る 16件
    ▽親元を離れられない 10件 などとなった。
別々の幼稚園や保育園で生活を送ってきたことや、小学校入学後、机に向かう時間が長くなるなど、環境の変化が大きいことが背景にあるとみられる。

《その根本は、家庭での教育がされていないことから派生的に生まれる結果で、ただただ甘やかされて育てられてきたことで、我慢することや、注意されたら従うこと、といった集団生活に大事なことが躾けられていなことが原因だ。》

 また、「小学校入学までに子どもに身につけさせておきたいこと」を尋ねたところ、保育者の51・2%が「自分で考えて行動できること」と答えた一方で、教諭はわずか2・2%にとどまった。

 逆に、教諭の38・7%が「素直に謝ることができること」と回答したものの、保育者は7・9%だった。

《何だか子どもたちの家庭の状況が窺われる回答だ。保育者の7・9%をうがって考えれば、何かにつけて素直に謝らない母親や父親同士の口喧嘩の様子を想像しただろう教諭の問題意識の裏にあるもののようだ。》

 「小1プロブレム」の大半は2学期中に解決していたが、検討会議は「小学校生活を楽しく過ごすために教諭と保育者間での共通意識が必要」とし、
 ▽家庭での子育て支援の充実
 ▽教諭と保育者の情報交換のための場の確保と充実——などを市に提言した。

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2012年5月 9日 (水)

携帯ソーシャルゲーム(コンプガチャ)に違法性

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 毎日新聞(5/9)から、

 携帯電話などで遊ぶソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のゲームの高額請求問題で、消費者庁は、籤引きの要領で特定のアイテムを揃えると珍しいアイテムが当たる「コンプリートガチャ」(コンプガチャ)について景品表示法違反の可能性があるとして、業者に注意喚起する方針を固めた。松原消費者担当相が8日の記者会見で明らかにした。コンプガチャを巡っては、子どもがアイテム集めにはまり、親が高額な料金を請求されるなどの問題が起きており、同庁はこうした商法に一定の規制をすることも視野に検討する。

《これまで言ってきて、いい加減言い飽きたことだが、野方図に子どもに携帯を持たせる親の方がバカとしか言いようがない。こんなのは法で規制することじゃない。先ほど、大阪市議会が提案して批判続々でスゴスゴと引っ込めた「発達障害は愛情不足」という家庭教育条例案が、親の家庭内教育の指導を指摘することが、当たらずと言えども遠からず、だろう。子どもの浪費した責任は親がせっせと責任を取っていくらでも支払えばいいことだ。》

《カプセル型のガチャガチャが何台も並んだ場所から動こうとしない子ども、同様のアイテムを集める行動は、スーパーなどで大人も混じって商品棚の中を引っ掻き回して異種アイテムやカードを捜す行動に表れている。動こうとしないで遂には箱を破り、指を突っ込んで確認する子どもの姿は何度も見つけ、その都度注意したしてきた。これだって子どもの行動を知りながら注意しないのは親だ。》

 “なるほドリ”から、
 オンラインゲームの高額請求が問題になっている。どういうことだ。インターネット上には対戦型やレース型などいろいろなゲームがある。今回問題とされているのは、「コンプリートガチャ」と呼ばれるゲームの仕組みについてだ。略して「コンプガチャ」とも言っているが。あらかじめクレジットカードを登録し、さまざまな種類のアイテムを有料で集めて遊ぶ

 Q そもそも「ガチャ」の意味は?

 A 玩具などが入ったカプセルが出てくる「ガチャガチャ」が語源と言われている

 Q アイテムってどんなもの?

 A カードタイプが多いようだ。ゲームによって違うが、攻撃力や防御力が書かれた武器や、かわいい女の子の絵などが描かれている。1回300円程度で「ガチャ」のボタンを押すとガードを入手できる。籤引きのような仕組みで、カードは選べない

 Q カードを集めるとどうなるの?

 A 手持ちのカードを出し合って競う対戦ゲームでは、強力なカードを持っていれば勝ちやすくなる。ただ、こうしたカードは「レア」(珍しい)で当たりにくく、入手するまで何回も「ガチャ」をする必要がある。レアカードを一定の組み合わせで揃えると「コンプリート」(完全)。さらに希少価値の高いカードがもらえる仕組みだ

 Q 勝つことが目的なんだろうか

 A コンプガチャに2カ月ほど夢中になった東京都内の男子大学生(18)は「勝つことより、カードを揃えたい気持ちが強かった」と話す。レアカードを揃えると、「特典カードを入手した!」という達成感を得られるという

 Q どうすれば「はまる」のを防げるのだろうか

 A ディー・エヌ・エー(DeNA)やグリー、サイバーエージェントなどソーシャルゲームを運営する6社でつくる連絡協議会は4月、18歳未満の利用者への利用限度を月額1万円以下にする自主規制に取り組むと発表した。これを受けDeNAは、ゲーム内で使える仮想通貨の購入については15歳以下は月5000円、18歳未満は月1万円までという制限を、6月をめどに導入する方針だ。グリーは既に、15歳以下は月5000円、16〜19歳は月1万円までとの制限を設けている。

《15歳以下とはいえ、親は1カ月の小遣いをいったいいくら与えているのだろうか。こんな連中はゲーム代の月5000円だけでひと月を済ますわけではないだろう。親は子の小遣いの範囲で遊べるように生活規範を家庭教育するべきだし、それを逸脱した範囲のものは、親が責任を取るのが当然のことだ。15歳以下の子どもには最初からガチャへの参加を認めるべきではない。ということは1円も使わせないように規制するべきだ。何年か前、有名といわれるバカ女優のバカ息子(高校生)は、1カ月の小遣いを30万円もらっていて悪の道に足を突っ込みかけた。》

《現代は、競馬や競輪、ロト6、宝くじなど、バクチまがいの「濡れ手で粟」で手にできるのがカネだ。昔のように子どもたちに「労働の対価」としての金の有り難味を教える人もいず、絵やネットの中で飛び回るのが金になり、その価値は薄れ放題の世の中だ。それにも増して親の子どもに対する育児責任のなさは、救いようもないところにきている。》

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2012年4月16日 (月)

スマホ、フィルタリングは企業任せで安全置き去り

 毎日新聞(4/16)から、

 昨日はSNSが取り上げられたが、引き続いてスマホだ。自由にインターネットに接続できるスマートフォン(スマホ)が普及し、子どもがスマホを手にする機会も増える。従来型の携帯電話のフィルタリングが義務化されて3年。スマホのフィルタリングはどうなっているのか。

《携帯電話でさえ、必要ない子どもたちに持たせることで、犯罪に巻き込まれるケースが後を絶たないのに、自由にインターネットに接続できる多機能携帯を持たせることは、これまで以上に犯罪に絡むトラブルが増えることが想像できる。タイトルは他人事のように書くが、安全を置き去りにするのは企業ではなく、持たせるだけで子どもの管理責任を放棄している親そのものだ。》

 スマホ向けフィルタリングソフトを販売する「デジタルアーツ」社が昨年、10〜18歳の男女1236人に実施したネット調査によると、スマホを持っている人の19%がネットを巡るトラブルを経験していた。従来型携帯を持っている人(10%)の約2倍にのぼった。同社は、スマホと従来型携帯でフィルタリングに差があることが原因とみている。

 ポルノや暴力など、子どもに有害なサイトへのアクセスを遮断すのがフィルタリング。09年に施行された青少年インターネット環境整備法は、携帯電話の販売店やネット接続業者に対し、18歳未満が使う携帯電話にはフィルタリングを設置するよう義務づけた。

 だが、スマホは自分でアプリケーション(ソフト)を入れて機能を増やすことができるなど、実態は携帯電話よりパソコンに近い。同法はパソコンについて携帯電話のような義務づけはしておらず、結果としてスマホはどんなサイトにも,無制限につながる「抜け道」になるのだ。

 技術的な問題もある。従来の携帯電話は電話回線を使うため、携帯電話会社が自前の回線にフィルタリングをかければ有害サイトへのアクセスを遮断できたが、スマホは街中の無線LAN回線(Wi-Fi)経由でネットに接続することも可能だ。電話回線にフィルタリングをかけても、その網から外れてネットに接続できてしまう。

 携帯電話各社にはスマホ用フィルタリングサービスもあるが、ブロックできるのは電話回線か、自社の無線回戦に限られる。NTTドコモは「他社の(無線回線の)サービス内容までチェクするのはそもそも不可能」と指摘する。デジタルアーツ社は「無線回線にはいろいろな接続業者が参入し、得られる情報量も従来の比ではない。自社だけではすべてを監視できない」と限界を認める。

 NPO青少年メディア研究協会の下田理事は「スマホはブレーキのない自転車のようなもの。安全性が全く担保されていない」と指摘する。総務省のワーキンググループはは昨秋、スマホのフィルタリング提供を「民間による自主的な努力」にとどめる提言を出したが、、下田は「フィルタリングが不十分だと認めながら、スマホを売りたがっている企業に委ねるのは無責任」と、国の対応を批判している。

《携帯電話のフィルタリングが、いかに中途半端なものかを理解した上で、「民間による自主的な努力」とした総務省の方に理がある。保護者が、携帯以上に危険なスマホを十分理解し、それに対する危機意識が伴わない限り、「子どもがどこにいても把握できる」程度の幼稚な考えで、子どもに必要のない携帯やスマホのようなものは持たせるべきではない。》

 閲覧をすべて遮断するのではなく、ルールを決めて閲覧を可能にするソフトもある。

 シマンテック社がホームページ上で無料提供しているフィルタリングソフトは、有害サイトの閲覧をいったん制限するものの、子どもがアクセスしたい時には保護者に理由を添えて申請できる。閲覧のルールを親子で決められるのが特徴だ。同社ノートン事業部の吉田氏は「保護者がネット事情に疎いと、厳しい制限を設けるか、諦めるか、と極端になりがちだ。親子で話し合い、正しくネットを活用すべきだ」と話している。

 スマホのような高機能携帯が普及する一方で、当初インタ−ネットやゲームなどの機能が付いていた子ども向け携帯は、09年に文部科学省が小・中学校への持ち込み原則禁止を打出して以降、大きく変容している。

 携帯電話大手3社は、親など特定の相手としか電話・メールができず、ネットにもつながらない一方、GPS(全地球測位システム)による居場所検索や防犯ブザーの機能をつけた機種を販売している。ソフトバンクの担当者は「学校への持ち込みを意識した」と話す。

 電話はいずれも登録した相手としかつながらない。メールはソフトバンクは登録先20件から受けられるが、送信はできない。NTTドコモは登録先10件に、33の定型文のみ送ることができる。受信に制限はないが、保護者が制限をかけることは可能だ。KDDI(au)は登録先10件とやり取りができる一方、メールを使えない設定もできる。

 月額使用料は各社とも1000円未満。当初数年は無料になるサービスもある。機能限定型の機種「マモリーノ」を2年前から販売しているKDDIは「機能を削ぎ落とすことで、安全確認のニーズに応える電話を安く提供できる」と説明する。

 見た目も電話より防犯ブザーに近く、こうした目的で小学校入学時に購入する保護者が多いというが、GPSで居場所を捜す場合、ドコモとソフトバンクは、保護者の携帯が他社のものだと利用に制約がある。

 東京都品川区は05年から区内の小学生全員にGPS付き防犯ブザーを無料貸与している。ブザーを鳴らすと、位置情報が役所内の窓口や近所の防犯協力員に届き、駆けつけて安全を確認するという。現在はマモリーノを利用しており、保護者が契約すれば、電話やメールも使える。

《品川区でなくても、保護者がどうしても子どもに持たせるのなら、このように、必要最小限の機能のもので十分なのだ。》

 10年度は子どもが危険を感じてブザーを鳴らしたケースが21件あり、事件の未然防止に役立ったという。区教委の担当者は「常に首からぶら下げているので区内の子だと分かる。可視化によって、地域の子どもの安全に係わろうという大人の意識が高まっている」と、思わぬ効果を実感しているという。

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2012年4月15日 (日)

ソーシャルゲーム利用、高額請求が増加

 毎日新聞(4/14)から、

Photo SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)内で提供されるゲームで遊び、多額の利用料金を支払うケースが増えている。ゲーム内で使うツール(アイテム)やカードを購入したり、違うカードを揃えて珍しいカードを手に入れようとしてやめられなくなることから「ギャンブルのようだ」との声も上がる。カードをサイト外で現金化できることも問題を大きくしている。SNS大手「GREE(グリー)」は4月から、15歳以下は月額5000円以下に制限するなど業界はやっと対策に動きだした。

《相変わらず必要もない年の子に、遊び道具を持たせて保護監督をしない無責任な親がはびこったままだ。15歳以下に月額5000円の上限制限を設けるという業界だが、それは年間6万円にもなる途方もない金額だ。新聞配達をして家計の手助けをした日本の貧しい時代には、自らが働くことで金銭感覚は身についた。現在の子どもたちには、金は天から降ってくるものぐらいの感覚しかないのだろう。親も苦しい苦しいといいながら、汗を流して苦労して手にした労働の対価を、遊び半分に消費する子どもたちにお金の大切さを教えることもなく、メールにゲームに浪費させて顧みない。下らない遊び道具を与えるにあたっては、未成年の子は親の管理下にあり、使途について親はチェックする義務があることを言っても了解できなければ、その道具は与えることを止めるべきだ。それが親の育児監督義務というものだ。》

 今年1月、東京都消費者センター(新宿区)に「中学1年の息子がスマートフォンから無断で有料のゲームを使い、約80万円の請求がきた」と相談があった。相談員によると、少年の親がスマートフォンを使うためめに、クレジットカードを登録してやり、少年はそれを利用してゲームに参加。籤引きの仕組みでカードを揃えていく「ガチャ」と呼ばれるシステムにお金をつぎ込んでいた。ゲーム内だけで通用する通貨をクレジットカードで買うのだが、現実のお金を使っている感覚がなかったという。

《まさしく、「お金は天から降ってくる」感覚の幼稚さだ。遊び道具を与える時に、何もアドバイスしないバカな親のお陰だ。》

 同センターに寄せられたオンラインゲームに関する相談は、09年度〜11年度上半期までの累計で604件。国民生活センター(東京都港区)では09年度からの3年間で計6654件に上り、年々増加しているという。相談員は「ガチャに関する相談が目立つようになった。高額請求のケースでは10円前後が多い」と話す。一般の売買契約では、未成年者が契約した場合は取り消すことができるが、アプリ契約会社などでは、利用規約で未成年の利用に保護者の同意を求めており、子どもだけが利用した証明も困難で、取り消しは簡単ではない。

《当然のことだ。野方図に子どもに玩具を与えるだけの無責任親には、キツイお灸になるだろう。》

 「ガチャ」は、一般的にカプセルに入った玩具の自動販売機を指すが、主なソーシャルゲームサイトでも、同様の仕組みで異なる絵柄の(電子)カードを集めたり、珍しいカードが当たるゲームとして知られる。1回100〜300円程度だが、カードを揃えたり、珍しいカードを得るまで何度も利用するケースもあることから、依存性が高く射幸心をあおる点がパチンコに似ているとの指摘もある。ゲーム市場を分析している三菱UFJモルガン・スタンレー証券の荒木アナリストは、リポート「ソーシャルゲームの正体を探る」で「大当たりが出る確率を楽しむパチンコと、ある確率のもとで有料ガチャを引いて、レア(珍しい)カードを集めるソーシャルゲームは似ている。現金化への期待から、大金を出す動機が働く」と見る。

 また、ソ−シャルゲームはこれまで、主に携帯電話からの利用だったが、スマートフォンからの利用者も増えつつある。携帯電話事業者は利用額の上限を設けているが、スマートフォンの場合、アプリケーション(ソフト)を購入する際にクレジットカードを登録することがあるため、子どもが親に内緒でゲームで遊び、クレジット会社から高額な請求をされる可能性もある。注意が必要だ。

 ゲーム内で使う通貨やアイテムを、利用者は「購入」するが、実際の売買とは異なる。ソーシャルゲーム各社は「アイテム購入は、サイト内で利用する権利を得るだけ」などとして、ゲーム内通貨などを現金化することを利用規約で禁じている。だが、サイト外で現金化(RMT=リアル・マネー・トレード)されているケースがある。ソーシャルゲームならではの遊び方として、利用者同士の交換やプレゼントの機能があることを悪用し、オークションサイトなどに「出品」し、 入金と引き換えに、サイト内で利用者同士で交換する方法が知られ,1枚数万円から、いくつかのアイテムをまとめて十数万円の値がつくケースもある。

 グリーが提供する「探検ドリランド」ゲームでは今年2月、アイテムが不正に複製され、サイト外で販売されたと見られる問題も起きた。アイテムが高額で取引されることが不正行為を促しているとみられ、同社は複製行為に加担したことが明らかな利用者について、アカウントを停止した。 

 しかし、法規制はない。サイト内で換金する仕組みがなければ、賭博には当たらないとされるためだが、「アイテムの価値が高ければ、換金の仕組みがなくても賭博にあたる。未成年者に賭博をさせていることになり、悪質だ」とみる専門家もいる。

 また、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)は、異なる種類の絵や文字を組み合わせる「カード合わせ」によって懸賞の当選者を決めることを禁じており、これは「ガチャ」の中で、カードを複数枚揃えると、レアカードが「当たる」仕組みに似ている。

 ただ、同法は「景品類」に当たるものを列挙しており、ゲームのアイテムは含まれていない。消費者庁によると、「ガチャ」が同法違反とされたケースはまだないという。

 未成年者の高額利用を防止しようと、ソーシャルゲーム各社は対策に乗り出した。利用者に制限を設けたグリーのほか、サイバーエージェントが運営するアメーバビグも4月24日から、成り済ましなどの不正アクセスを防ぐため、15歳以下が利用できる機能を制限。アイテム購入はほぼできなくなる。また、グリー、DeNA、ムクシィ、NHNジャパン、サイバーエージェント、ドワンゴの6社は連絡協議会を設け、未成年の利用者保護や、サイト内通貨などの現金化に対する対策などを話し合い、適切な利用を考えていくとしている。

〖賭博に近い要素も〗落合洋司弁護士
 ゲームのポイントなどが(RMTで)換金で来たとしても、犯罪の「賭博」にあたるとは言えない。しかし、換金が容易でポイントの価値が高くなれば、限りなく賭博に近くなる。ゲームのアイテムは10年ほど前からオークションサイトに出品され、取引されていた。誰のものか分からないデータで転売後も使用できるため、オークション事業者は出品を禁止していないと推測する。ゲーム会社の対策は遅い。転売後に使えなくなる工夫があれば、出品禁止を検討するかもしれない。法規制が良いとは思わないが、業界の努力で(高額利用などを)改善できなければ、規制すべしという声が上がるだろう。未成年者に多額の金を使わせるのは問題だ。条例などで18歳以下のゲーム利用を制限する方向性はあり得る。

《何度でも言うが、業界を問題にする前に、玩具を持たせ、ゲームをすることを許したり、黙ってみている親たちの育児責任を覚醒させる方が余程必要だろう。》

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2011年8月26日 (金)

フィルタリング、保護者を調査

 毎日新聞(8/26)から、
 《これまで口を酸っぱくして言い続けてきたが、いじめにしろ、ケータイにかかわる性被害にしろ、諸悪の根源は親の子どもへの保護監督責任の放棄にあることを指摘してきた。保護者の意識変革がないかぎり、親が親としての責任に目覚めない限り、被害はますます増え、広がり続けるだろうことが推測できると。いじめや性被害が取り上げられて久しいが、調査は常に数字を追いかけるばかりで、なぜそうなのか、については全く関心がないような報道に終始してきた。今回、やっと親の関わりについて調べる気になったようだ。しかし、発表された数字を見て愕然とするしかない。18歳未満の子をもつ親の5割がフィルタリングを利用させていないのだ。何度も書いてきたが、これでは親がわが子に鈴を持たせてオオカミのいる野に放っているのと何ら変わらないことになる。被害に遭ってもそれは保護監督責任を放棄している「親の責任だ」ということになる。》

 参照 子どもの性被害、フィルタリングを全員が設定せず 11/02

 警察庁は25日、携帯電話での有害サイト閲覧を制限する「フィルタリング」について、18歳未満の子どもを持つ保護者の利用状況などを調査した。利用していると回答したのは53・5%にとどまった。

 調査は今年2〜5月、小学4年以上で学校に通う18歳未満の子どもを持つ全国の保護者6万6000人を対象に実施。家族との共用を含め、子どもが携帯を持っていると答えた保護者約3万2000人に制度について質問した。

 小中高校それぞれで見ると、高校生では地域でフィルタリングの利用率にばらつきがあり、インターネットを利用できない携帯電話の機種などを含めた割合では、最も高い石川県が76・4%で、最も低い和歌山県は30・9%。奈良県は34・4%、北海道が34・6%だった。

 また、子ども用の携帯電話を購入した人のうち、「販売業者から制度の説明を受けた」と答えた保護者は68・6%にとどまった。

 参照 ケータイで試される親の力 09/09/28
    ケータイで試される親の力 -2- 09/09/29

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2011年8月 4日 (木)

「子連れパチンコ客 駐車拒否を」

 毎日新聞(8/4)から、
 《育児中の親が自分たちの遊びに夢中になり、海や遊園地では溺死や迷子などの事故,事件は毎年発生する。そのような中の一つ、車で乗り付けたパチンコ店で、子どもを駐車場の暑い車内に閉じ込めたまま時間の経過も忘れ、子どものことさえも失念して親が遊び呆け、熱中症の疑いで子どもを死亡させるバカ親が今年も又いる。》

 石川県輪島市のパチンコ店で7月、長女(1)を駐車場で車の中に放置し、熱中症の疑いで死亡させたとして両親が逮捕された事件を受け、警察庁が、乳児や幼児を含む児童を連れてくるまでパチンコ店を訪れた客について、駐車場への入場を断るよう求める文書を業界5団体に送っていたことが3日、分かった。

 115社が加盟する日本遊技関連協会(東京)は「児童が死亡する事態が起きたら大変なので、反対するような話ではない。対処するよう会員には伝えた」としている。警察庁などによると、要請文は7月27日付。

 パチンコ店側は見回りなど対策をとるが、子どもが車内にいるのを隠すため窓にシートを貼ったり、チャイルドシートをタオルで覆ったりする事例もあるようだ。

 「子どもが車内にいたことに気づかなかった」。石川県輪島市のパチンコ店で、1歳の女児が約4時間半放置され死亡した事件。男性店長はこう振り返る。1時間おきに駐車場の見回りをし、場内アナウンスなどで注意を促していたが、石川県警は「窓ガラスにはスモークがかかっていた。小さな子どもが乗っているかは確認できないだろう」。

 全日本遊技事業協同組合連合会(東京)によると、子どもを乗せたチャイルドシートをバスタオルで覆い隠すケースなどもあり、対応に苦慮している。

《両親揃って遊びにうつつを抜かすとは、はなから親としての育児責任の持ち合わせはなく、子どもを生む資格のない、いや、産んではならない動物以下の男と女だったのだ。このようなバカ親の間に生まれてきた女児は、哀れとしかいいようがない悲しい話だ。》

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2011年2月 7日 (月)

子どもの性被害、フィルタリングを全員が設定せず

 毎日新聞(2/7)から、
 《またまたデータの発表だ。いくら騒いでも親が育児とは何かを理解しないかぎりは決して減らない。期待する訳ではないが、これからも被害者数は増え続けることだろう。データは子どもの「性被害」とあるからには、その被害者は女の子だろう。これまでに何年続いてデータが世に出たか。賢い親なら最初から子どもに携帯など持たせないだろう。犯罪防止を理由に与える携帯が、親の無責任な育児監督、管理で犯罪防止どころか逆に犯罪被害を招く結果になっているのだ。年ごろの、思春期の少女たちが、成長過程で性に目覚め、溢れる情報で異性に興味を持つのは自然なことで健全でさえある。それを横道に逸れないように導いていやるのが親、保護者の責任だ。ところが結果からみても被害者の親たちは、とても責任を果たしているとは思えない。子どもが被害者になることに手助けしているようなものだ。親の保護下にあって社会的には責任を負わない子どもたちが、どんな相手と交信しているのか、どのような頻度で携帯を利用しているのか,チェックしているだろうか。親は子どもが嫌がってもチェックする責任と義務がある。このことは子どもが親の庇護下にある間は決してプライバシーの侵害には当たらない。子どもが被害者になることは、親の無責任、責任放棄が原因だ。原則、子どもに携帯は不必要だが、どうしても持たせるのなら、これまでも繰り返し繰り返し携帯には閲覧制限を施し、使用内容のチェックをしなければ親としての責任が果たせないことを説いてきた。いい加減、親も賢くなってもいい頃だと思えるのだが、少しも学習能力がないようだ。》

 09〜10年に東京都内でインターネットが悪用された児童買春など福祉犯罪に遭った児童・生徒297人について、警視庁が携帯電話を調査したところ、有害サイトへの接続を防ぐフィルタリング(閲覧制限)機能を全員が設定していなかったことが分かった。ほとんどは携帯電話で有害サイトに接続し被害に遭っていた。

 被害児童・生徒の携帯電話の利用実態調査は各都道府県警で初めてで、警視庁は「フィルタリングを設定していれば被害は減った可能性がある」とみている。

 09年4月に施行された有害サイト規制法は、携帯電話会社に対し、18歳未満に販売する際にはフィルタリングを設定する努力義務を求めており、警視庁少年育成課は同年からの被害者を調査した。

 この結果、2年間の都内のネット利用福祉犯罪の全被害者計297人(11〜17歳)のうち285人(約96%)が携帯電話から接続した出会い系サイトやコミュニティーサイトを通じて犯罪に巻き込まれ、いずれもフィルタリングがかけられていなかった。ほかの12人は自身のパソコンなどから有害サイトに接続していたが、携帯電話のフィルタリングは設定されていなかった。

《販売店にフィルタリング設定を求めても、それが努力義務で済むのなら、わざわざ売り上げが落ちる手段を選ぶ店など有るはずはない。「店では閲覧制限の設定は勧めています」といえば済むことだ。》

 家出中の高校1年の女子生徒は、携帯電話のコミュニティーサイトを通じて知り合った少年の紹介で派遣型風俗店で働かされていた(児童福祉法違反事件)。また、掲示板サイトでモデルの求人広告に応募した16歳の少女がアダルトDVDに出演させられたケース(児童買春・ポルノ禁止法違反事件)もあった。

 内閣府が09年に4000人を対象にした調査では、10〜17歳のフィルタリング利用率は48%だった。

 フィルタリングは、保護者が販売店で申請すれば外すことができる。警視庁幹部は「被害者には親に頼んで外してもらったケースもある」と話し、保護者への呼び掛けを強化する方針だ。

《子どもが閲覧規制を嫌がっても、親が毅然とした態度でフィルタリング設定した携帯を持たせること、交信内容をチェックすることが、親の子育て責任の取り方と知るべきだ。それができないなら、これからもデータを採る度にその被害数は増えていくだろう。》

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