初めに、毎日新聞(1/15)夕刊から
小さな小さな記事だが、その内容には吃驚させられた。あの謎とされ、専門家から野次馬まで、そのモデルが憶測の範囲であった「モナリザ」のモデルを特定できる決定的証拠が見つかったというニュースだ。モナリザは言わずと知れたレオナルド・ダ・ビンチ(1452〜1519年)の描いた肖像画であることを知らない人はいないだろう。
今までの憶測の範囲では、一応ジョコンダ婦人で落ち着いていたのだが、イザベラ・デステ(1474〜1539;マントヴァ公婦人・文芸を保護したことで知られる)、いや、モデルはいない、或いはダ・ヴィンチ自身(自画像と重ね合わせて本当らしく解析した研究者もいた)であるなど、雑多に亙って説は語られていた。
【ベルリン時事】ドイツのハイデルベルク大学図書館は14日、イタリアの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチの世界的名画「モナリザ」のモデルが、フィレンツェの商人の妻であることを裏付ける決定的証拠が見つかったと明らかにした。
同図書館によれば、1477年に印刷された所蔵古書の欄外にフィレンツェの役人による書き込みがあり「ダ・ヴィンチは今、リザ・デル・ジョコンドの肖像を描いている」と記述されていた。リザは富豪商人フランチェスコ・デル・ジョコンドの妻で、リザ・ゲラルディーニとの名前でも知られる。この書き込みは1503年10月になされ、ダ・ヴィンチがモナリザを描いていた時期と重なる、という。
同大学のスポークスマンによると、メモは写本の専門家が二年前に図書館で見つけたものだということだ。
1964年、ミロのヴィーナスが日本にやってきてから10年後の1974年、モナリザが日本にやってきた。ヴィーナスを見るために上野に馳せ参じた。暑い日だった。暑い上に長蛇の列、延々4、5時間は並んだ。10人ほどの仲間と行ったのだが、余りの暑さに二人の女性が倒れた。ヴィーナスただ一体を見るためだったが、精々一分間、入口から出口に向かって歩いて終わりだった。この経験からモナリザには逢いに行くのを止めた。後で知ったが、モナリザはもっと酷い状態だったらしい。防弾がラスの奥に閉じ込められた絵の前を、10秒も見ることが出来ずに素通りで押出されたという。
「ルーブルで、いつか必ずじかに見る!」。この思いは1976年、叶った。時間は十分あった。しかし、彫像も絵も、ただ苦々しい思いで終わった。ヴィーナス像の足元には日本人客(おばさんたちだ)が取り巻き、ヴィーナスをバックに美しさと醜さの比較サンプル写真の撮り合いだ。余りの恥ずかしさに早々の体で次に移動した。さて、「モナリザ」、既に以前にもブログに載せたが、これ又見るに耐えない状況だ。防弾ガラスの奥にあって、黒だかりに集まって眺める小さな絵??が見えない。絵の前の見物人の姿が防弾がラスに映り込んで肝心のモナリザの姿が見えない。程度の悪い印刷の写真の方がよほどましだ。左右に移動してもダメ、見えない。で、諦めた。ゆっくり綺麗な印刷で見るしかないことを理解した。これじゃ、限られた特定の人間でないとモナリザに対面することは不可能だということが分かった。
モナリザは木の板に描かれていて、その後一層痛みが酷くなってきて、修復された。それから後、現在のルーブルの彼女は一線を劃されてそれまで以上に近づけない存在になったようだ。
ジョコンダ婦人で決定すれば、騒がしい推理騒動はなくなるのだろうか、それでもまだ、「しんじられない!」「メモは偽ものだ」と異説を唱える人間が出てくるのだろうか。
【閑話休題】
さて、いよいよ刃物キチガイの第3弾に移ろう。西、東、北に続いてやはり南(はずれまでは行ってないが)にも出現した。おまけに今度は女のキチガイのようだ。
毎日新聞(1/15)から
14日、午前10時10分ごろ、徳島市佐古四番町のマンション駐車場で「女性が刺されてうすくまっている」と通行人から110番通報があった。徳島県警徳島西署員らが、駐車場の女性と、マンション一階の部屋で刃物で首などを負傷した男女3人を発見した。4人は病院に運ばれたが2人が死亡、2人は重傷。同署は殺人・殺人未遂事件として捜査している。
調べでは死亡したのは無職の南敬子さん(64)と長男(30)で、同居の長女(37)と次女(34)が左肩などに刺し傷があり、重傷。次女が「姉に刺された」と話しており、同署は家族間トラブルがあり、長女が3人を刺して自殺を図った可能性があるとみて長女の責任能力などを慎重に調べる。
現場になった部屋は、玄関ドアがチェーンなどで施錠され密室状態。居間のベッドや蒲団の上で南さんと長男、長女が倒れていた。3人とも首などに刺し傷があり、凶器と見られる血のついた文化包丁や血痕も室内で見つかった。
マンションは次女名義で借りており、姉弟3人で住んでいた。南さんは12日から訪ねて来ていた。長女と次女は治療中だが、命に別条はないという。同署は、長女の回復を待って事情を聴く方針だ。
現場近くに住む主婦は、「助けて」という女性の声を聞いたという。凶器になった包丁は、普通にどこででも入手することの可能な刃物だ。生活のために使われる分には台所の日常品であり、老若男女の誰にでも買える。銃器と違って販売に対して取締りようがない。銃器に関してはその保管方法に、厳しい取締りが実施されることになるが、包丁はそうはゆくまい。凶器としては最も入手が簡単であり、殺伐とした世の中、ますます包丁の犯罪が増えていく怖さを覚える。
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