2014年11月10日 (月)

今年の秋冬の流行色はモノトーンか

 9日、昼食時、何気なくテレビを眺めていた。今年の秋冬の女性ファッションの流行色が話題だった。街なかに出て道ゆく人にインタビューも混じった。話を聞き、見ているうちにおかしくなってきた。私の世代が現役の頃、男性の背広の殆どはネズミ色だった。通勤ラッシュの電車の中、街を歩く大勢のサラリーマン、ビルを出入りする男性たち。ファッションに多少とも蘊蓄(ウンチク)を持つ人たちの言は、称して『どぶネズミ色』と皮肉った。私は数着の背広を仕立てたり、吊るしを購入したが、1着を除いてはすべてモノトーン(無彩色、モノクロトーン)のネズミだった。

 テレビで語る女性ファッション界のリーダー?の推奨するカラーはその“グレー”(いわゆるどぶネズミ色)だ。時代は代わって今年のどぶネズミは雄から雌に移るようだ。テレビで語る女性はモノトーンのコーディネートについていろいろとアドバイスを口にするが、ネズミ色に合わせる色はなかなか難しい。色彩学的には朱、橙、黄のような系統の色が最適だが、コーディネーターのおっしゃるには、当人の顔の色なども考えなければならないようだ。さて、どんなネズミさんが街なかを歩くやら見るのも一興。

 ・余計なことだが、モノトーンが使われているブランドが幾つかあるようだ。
 アン ドゥムルメステール
 コスチューム ナショナル
 ロム デ ギャルソン
 シャネル
 ステファン シュナイダー
 オブジェスタンダール
 ヒステリックグラマー
 ソーイ
 ナオキ タキザワ
 マルケッサ など計20ブランド以上。

 テレビを見ていて特に気になった。
 若い女性たち、街頭インタビューを受ける姿が如何にも貧相でみっともない。1人で、友人と、母親となど、何組か写ったが、皆一様に、つま先を内側にして立つから、かかとが開いて湾曲した足の膝が開く“がに股”ポーズだ。いつも気になっているが、10人中、8、9人はこれだ。
 

| | トラックバック (0)

2009年8月29日 (土)

やすやすと引っ掛かるなんて

 毎日新聞(8/28、9)から、
 大阪市中央区の通信販売業者「日開堂」と「宝招院」(兵庫県姫路市のアクセサリー製造販売業者「オフィシャルサポート」が実質的に運営)は、女性誌などにブレスレットを購入したら運が開けたという虚偽の体験談や「7日以内に開運しなければ返金する」とうたった広告を掲載。購入者から「運が開けない」と苦情が来ると「お祓いが必要」などと言って数十万円を請求していたとして、経済産業省は27日、大阪市の通信販売業者2社に対し、特定商取引法違反(虚偽・誇大広告、勧誘目的不明示など)で業務停止命令を出した。数十万円を払ってお祓いを申し込んでも、実際にお祓いを受けた人は確認されていないという。

《被害にあった人は女性誌の広告を見ているということでは、その殆どは女性たちだろう。世の中の商品の殆どは女性を対象にしたもので、昔から購買層の対象を女性においておけば食いっぱぐれはない、ともいわれてるほどだ。最近のように自分で働いて得た資金が手元にあれば、気軽に手を出すことも多いだろう。それにしても、私などは、ブレスレットに開運の魔力(そう、魔力としか言いようガない)があるなどと信じることができる人間がいることが驚きだ。如何に甘言で誘われようと、ブレスレットに続いて「お祓いは如何でしょう」、と聞かされた時点で、イカサマを察知できないとは余りにも幼稚な購買心理だ。乙女心なのかおばさま心理なのだろうか。》

 業務停止命令を受けた大阪市の2業者は登記上の住所に存在せず、雑誌などに表示された住所もレンタルオフィスだけで2社の従業員はいなかったことが、経産省の調査で分かったという。実質的な事務所は神戸市中央区にあり、会社の実態を隠そうとしていたとみられる。

《悪質開運商法が悪いのは当然のことだが、あるはずもないうまい話にやすやすと引っ掛かからないように、購入者の方も、もう少し利口になる必要がありそうだ。》

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2008年4月11日 (金)

流行 フリルブーム

毎日新聞(4/10)から
ファッションはいつの時代も、世相や人々の気分を映し出す「鏡」という。共立女子大学大学院家政学研究修士課程終了。同短大生活科学科専任講師・渡辺明日香が東京の最新ストリートファッションを分析している。

《女史の分析に移る前に、先ず目に飛び込んできたカラーのスナップ写真がある。昭和一桁にはこのファッション、人間どこまで汚らしく飾り立てられるものかのサンプルのような女性の姿に驚く。写真のタイトルは『ヒラヒラ 自由に七変化』。だがもっと驚いたのは渡辺女史の写真につけたコメントということになる。女史の曰く、「左右非対称の個性的なフリルを着こなす理美容専門学校生(18)。ハンドメードのフリルスカートは、ネットオークションでみつけたという。カットソーや靴下もフリル付き。ウサギの耳付き帽子は手作り」とある。まるで着ている女性も、それを見る女史の側にも美的センスのないことが個性であるような表現だ。新しいファッションは常に古い価値観を覆すところから始まるのは分かる。しかし、余りにも見窄らしい姿格好だ。丁度橋の下や川辺の段ボール小屋で雨露を凌ぎ、ファミレスの残飯を漁って生活する人たちと変らない。ボロボロのレースの上着に幼稚園児のようなフリルだらだら、片脚の膝っ小僧は破れて丸出し、何カ所もほころびたストッキングを履き、片脚は足首、片脚は膝下に不似合いのフリルだ。破れた靴下はただのジーパンの物真似でしかない。いずれにしても軽佻浮薄としか言いようはない。

そのくせ、顔だけは普通に化粧して、普通に靴を履いている。いっそ、靴や顔の化粧も左右非対称なら万全だったろうに。》

女史の曰く、「レースフリルつきのショルダーバッグや靴下、ヘアバンドなど、フリルグッズも広まる一方。かっちりしたトレンチコートやスポーティーなパーカーにまでフリルがのぞいていたりする。眺めていると『なんでもフリル化現象だな』と思う」と。続いて,「こうしたフリルファッションの担い手は、高校生や若いOL風の女性が中心だった。しかし最近は、キャリア女性やミセス層にも広がっている」。

「いや、女性のみではない。男性のフリル姿もちらほら。中性的で細身の美容師風の男の子がフリルシャツにジーンズを合わせていたりすると、女性以上に似合っていて、つい感心してしまう。フリルたっぷりのシャツを胸をはだけて着ている茶髪のホスト系の男性には、ワイルドでかつ甘い魅力が漂う」とおっしゃっている。

《少なくとも、テレビでよく見掛けるホストに男性的な魅力を備えている人間を見たことがない。段ボール生活の仲間のような見るからに不潔そのものの髪、中性風なきざな物腰、中年女性はこのような男性を魅力的と感じるのか。どこにワイルドと表現可能な要素を備えているのだろう。》

《他にも4人の女性のカラースナップが載っているが、大同小異でどれもこれもトータルコーディネートのセンスが全く不足している。何でもかんでも身に纏えば良い、というものではない。自分自身の体型、顔かたち、背丈など全体的なプロポーションが分かっていない。フリルがはやっているからってどんなものでもフリルさえついていれば良いというわけではないだろう。》

渡辺女史は続ける「現在のブームのルーツを辿ると、原宿を中心に90年代後半から目にするようになった“ゴスロリ”(ゴシック・ロリータ)ファッションの影響が大きい」。「フリルをふんだんに使ったゴスロリ好きな若者たち。さらに名古屋発のゴージャスな“名古屋嬢”や最近話題の“姫系”ファッションと、フリルはエスカレートする一方だ」。

「フリルは元々、中世ヨーロッパの王侯貴族の間で発達したもの。襟や袖口にあしらうのが好まれ、女性、男性を問わず、身分の高い人が用いた。当時の手の込んだレースは、なんと宝石と同じ価値の貴重品。フリルは贅沢さの象徴だったのだ」。

《そう言いたいのは分かる。しかし、中世の男女貴族たちがフリルを身にまとっている姿には清潔な一糸乱れない気品がある。勿論残された絵画で推し量るより仕方ないが、今、東京の街を歩いているという写真の女性たちには、汚らしさだけで微塵も清潔さはない。ここでフリルの発祥を説いて聞かせるのは墓穴を掘るようなものだ。》

ここで渡辺女史はふんぞり返る。フリル=可愛らしい女性のもの、というイメージがあるが、「フリルの持つこの甘いイメージにだまされてはいけません! 女性らしい人のみがフリルを身につけていると思ったら大間違い。案外、ちょっと元気の良い女の子たちの方が、積極的に取り入れていたりする。本当は男の子なんか簡単にやり込められるくらい強いのだけれど」、「男性並み(以上?)に働き、自分らしさを求めて社会でバリバリ活躍する女性たちが、フリルでカムフラージュをはかっているのかも。そう考えると、女性のパワーが高まっているからこそ、ブームになっているのかもしれない」と。

《たぶん、渡辺女史、ご自分が全身をフリルで飾り立て、男になんか負けるか! と意気込んだ刺々しい生活をしていらっしゃるのでしょう。奇しくも最後のお話はご自分の告白となったように受け取れる。

ファッションショウが人に見せるためのものであるように、歩道を闊歩する女性たちも、自分が楽しむと同時に、他人(ひと)に見せるためのものでもあるだろう。そうであれば、人が汚らしいと感じるようなものは只の独りよがりに過ぎないもの、“私はフリルなんか必要ないわ”、と自分のスタイルで身を包むことが最大の個性だと思える。女史の言う女らしい茶髪の男のフリル姿など私は見たくもない。》

参照 流行 スパッツ 06/11/

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年5月14日 (月)

話 二つ

毎日新聞(5/14)から
一つは重苦しい話題の国民投票法案がいとも簡単に通過した事、もう一つは対極の、軽佻浮薄な「おじさんのお洒落」が、同日の新聞種で並んだ。憲法改正の手続きを定める国民投票法は14日昼、参議院本会議で採決され、自民、公明両党などの賛成多数で可決された。4月に衆議院を通過して参院に回され、まともな審議もされないで、わずか一カ月での通過となった。投票権を18歳に引き下げたことは、民法を始め100以上のその他関連する法とも絡み、検討しなければならないことは山ほどもある。こちらの話題は先送りして、女性用と見紛うばかりの化粧品(香水)について書いてみよう。

『男性も香水を・・・と聞いて、「ああ、汗ばむ季節だからね」と思った方は、認識を改める必要あり。女性と同様、今は男性も香りを積極的に身にまとう時代。「自分の香り」を持つこと、おしゃれの基本でもあります。どんな香りをどう付けたらいいのか、香水術のいろはをご紹介します。』とは香水の輸入・販売を手掛ける「わかば」(東京都台東区)のフレグランススタイリストの荒川操の弁だ。全く場違いの私には知らなくて当然の職業だが、香りを演出する人のようだ。

最近テレビの中で特に数が増えて目立つ‘おかま’の跳梁。彼らが言動とともに化け物に変身するためには化粧品も必要だろうが、まともな男性には化粧品も香水も全く不要の物だ。夏場暑くて汗をかき、匂い立っても気にすることはない。宣伝に寄って売上げは上がるし、そのために宣伝費をすることになるのだが、宣伝に踊るのは女性だけで結構だ。化粧の匂いや香水の匂いをさせた‘おかま’や‘おとこ’とすれ違うことでもあれば、私などは反吐を吐きかねない。男性らしい汗臭い匂いの方がよほど好ましい。

尤も美容院には‘おとこ’も通う世の中とか、以前は散髪屋さん以外には男性には用のなかった‘女らしいおとこ’の世界だ。しかし、そのおめかしも口で言うほど良い結果があらわれるものじゃない。髪はもじゃもじゃ、ひげぼうぼう、美容室で金を掛けてわざわざみっともない風体にするだけだ。流行とはいえ、これで化粧品や香水の香りとは似合うわけがない。男は汗臭くていい(いっとき死ぬほどつらかった男女の腋臭を抑えるエチケットは身についたようだから)。そうでなければ男はさっぱりと石鹸の爽やかな香りが最高だ。

要は男は化粧品会社の銭設けの宣伝に踊らされることのないように。自分が好みでも、他の人も同じものが好みとは限らない。若い女性たちが群がる、あまり高級品の並んでいない店の前を通り過ぎる際は、混ざりあって不愉快な匂いが嫌いな私は息を止めて通り過ぎる。おとこの香水も同じだ、自分は好くても他人が迷惑する匂いの場合だって十分考えられる。男性は、特におじさんは、加齢臭など気にすることはない。香水など決して使わないようにして欲しい。


| | コメント (0) | トラックバック (2)