2014年10月28日 (火)

社会人野球 茨城ゴールデンゴールズ優勝

 毎日新聞(10/28)から、聞き手:藤倉聡子

 ―優勝した全日本クラブ選手権は、初戦で九回に3点差を追いつくなど、終盤の集中力が印象的だった。

 ✦選手も私(GG監督・片岡安裕美)も、先のことは考えず、目の前のゲームだけに集中していた。メンバーが20人しかいない分、一人一人が自分の役割を自覚してくれていたと思う。ボールボーイやバット引きでも、スムーズに仕事をできるかが試合を左右すると常々言ってきた。試合に出ない人間も含めて、皆が「俺の力でチームを勝たせる」と思えたから、連戦で「ずたぼろ」状態でも、強くなれたのだと思う。

《話しがずれるが、最近の記事で「マタハラ」なる時代に追いつけない老人には、何のことか分からないカタカナ語が目についた。「マタニティ・ハラスメント」なる意味合いのことだそうだ。昔人間には“マタハラ”は「又、孕んだのか」の方に近い意味合いを想像する。それに比べ、「片岡の発した『ずたぼろ』は、私は聞いたことも使ったこともないが容易に想像できる。“ずたずたに疲れて、体はボロボロの状態”だと。一方、カタカナ言葉の短縮語は、老人には一瞬立ち止まって頭を使うことになる。マタハラのように日本語でマタもハラも漢字が楽に当てはまるカタカナ語の短縮は気をつけて使う必要がある。》

 ―タレントの萩本欽一さんが2010年に監督を勇退し、元プロの選手がいなくなった後の優勝という意味でも、価値がある。

 ✦欽ちゃん(萩本)がいなくても、立派な球場で平日夜は週3日、土、日は終日練習できるのは(本拠地の茨城県)稲敷市のおかげ。支えてくれる方々への恩返しは、優勝だと思っていた。
 07、08年に連覇したが、優勝経験者は私を含め4人しか残っていない。チームの存続のためにも、若い選手が優勝を経験できたことは大きい。連取への熱意が高まり、勝つことは大事なんだと改めて思った。

 ―萩本監督に後継指名される形での就任だった。

 ✦タレントの仕事も含めてプロ選手に接することは多く、野球を勉強する機会には恵まれている。でも、私を監督として育ててくれたのは選手だろう。
 一年目は悩んで体調を崩した。その後「力を貸してほしい。でも最終的な判断は私がするし、責任はとる」と選手に言った。
 欽ちゃんが目指したように、ゴールデンゴールズは愛される球団でなくてはいけない。選手に厳しさを示しつつ、身持ちよく野球ができるように支える。そんなふうにできるようになったのは、3年目の途中か。助監督兼任の岩田や主将の樋口ら年長の選手が「監督なんだから、好きにやれ」と言ってくれるのも大きい。

 ―女性初の全日本クラブ選手権優勝監督になった。女性であることが注目されるのはどう受けとめるか。

 ✦就任当初は、女と見られるのがいやだった。でも今は、女性であることがチームの役に立つなら、それも良いと思える。男同士、カッとなってつかみ合いになる場面も、私が間に入れば違う形になる。女性に「かっこいい」と励まされて悪い気がしないのは、自然なこと。女性監督初の優勝は、素直に誇らしく思っている。

《テレビなどでしばしば見かける、可愛らしいだけではない女性監督に、掛値なしに「優勝おめでとう」を贈りたい。》

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2014年9月 2日 (火)

女子野球ワールドカップ

 毎日新聞(9/2、3)“なるほドリ”から、

《これまで幾つか辛口の女子野球を取りあげてブログにも掲載した。》

 参照 女子プロ野球 関東進出 2013/01 ほか

 「ENEOS Presents 第6回女子野球ワールドカップ2014宮崎大会」(国際野球連盟主催、毎日新聞社など特別協力)が1日、宮崎市のサンマリンスタジアムなどで開幕し、1次ラウンドの4試合があった。4連覇を目指すA組の日本は前回4強のオーストラリアを投打で圧倒し、14ー0で五回コールド勝ちした。

 女子野球のワールドカップ(W杯)が宮崎市で始まった。2年に1度、女子硬式野球の世界一を争う大会だ。2004年に始まり、今回が6回目だ。今大会には8カ国・地域のチームが参加し、7日間で開かれる。まず4チームずつのグループに分かれて総当たり戦で1次ラウンドを戦い、各グループ上位2チームが2次ラウンドに進む。さらに、その上位2チームが7日の決勝で対戦する。

 Q 日本は強いの?

 A 第1回、第2回大会は準優勝だったが、日本で初開催された08年の第3回松山大会から3連覇中だ。ライバルは米国、カナダ、オーストラリアだが、日本は世界ランキング1位で、今回も優勝候補の筆頭だ

 Q 女子野球のルールは、男子のプロ野球や高校野球とは違うの?

 A 基本的には同じだが、試合はソフトボールや少年野球などと同じ7イニング制だ。塁と塁の間の距離や、マウンドから本塁までの距離など、グラウンドは同じスケールだ。打撃では金属バットの使用が認められている

 Q 日本の女子野球の競技人口はどれくらいかな

 A 全日本女子野球連盟によると、軟式を含めた女子選手は約2万7000人とされる。そのうち硬式は約1800人と少ないが、10年前は500人未満だったから、着実に増えている。社会人野球の茨城ゴルデンゴールズに所属する片岡安祐美選手の活躍などが刺激になったのだろう。チーム数も増え、今年8月に松山市で開かれた第10回全日本選手権には高校、大学、クラブなどの計36チームが参加した。05年の第1回は16チームだった。10年には女子プロ野球も始まり、4球団ある。今回のW杯の代表選手にも7人のプロ選手が含まれている

 Q 女子野球の魅力って何だろう?

 A 想像以上のレベルの高さに驚かされると思うよ。丁寧な守備や、小柄な選手が力強い打球を放つ姿は印象的だ。何より、野球ができる喜びを前面に出してプレーする選手たちを見てほしい。女子は練習環境などが恵まれていないことが多く、野球を続けることを諦めた選手も少なくないだけに、今大会をきっかけに、女子野球が普及していくことを期待したい

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2014年6月 9日 (月)

プロ野球、16球団構想

 毎日新聞(6/9)から、

《バカが何を考えているのか、とも思わせるマンガチックな話が降って湧いている。地域活性+経済効果で安倍晋三も乗り気だという。止めようもなく人口が減り続ける現状に、何ら手を打つこともなく、現状でさえ経営難が続く(黒字経営は現在3球団と言われる)プロ野球を一層経営を難しくし、貧困に喘ぐプロ集団に変えようとする。バカの考え休むに似たり。計画の大前提、マーケットリサーチもろくにしないで、妄想の上に景気よくアドバルーンだけは揚げたいようだ。》

《プロ野球の球団数を今の12から16に増やして経済の活性化を図ろう。自民党が先月発表したアベノ何とやらの第三の矢だという。安倍晋三も乗り気のようだが、本当に実現できるのか?》

 「この数年、政・官・民を問わず働きかけてきた、夢が現実になるかも、と興奮しています」。自民党の提言を受け、静岡市のある職員は喜びに浸っている。市は活性化の目玉として自民球団の設立とプロ野球入りを掲げ、2012〜14年度予算に計約1800万円計上。合同トライアウト(入団テスト)を誘致したり、野球教室を開いたりしてきた。静岡県も昨年、約34億円をかけて市内の草薙球場をリニューアル。両翼外野ファウルゾーンんまでせり出した「ウイングシート」を設けるなど最新のプロ野球仕様にして後方支援する。

《2040年(すぐに来るゾ!)には日本全国の自治体1800市区町村の半分の存続が難しくなるとの予測もある。私の表現では、日本の人口減は現在既に『生産年齢8000万人割れ(日本人人口25・3万人減)』。直近の3年間の人口減は、島根県か高知県から人はいなくなり、無人の県になっている状態と同じだ。》

 そうした努力も「2リーグ制12球団が“岩盤”のようの固定化」(同職員)した球界の実情を前にして、なかなか実らなかった。そんな中で浮上した16球団構想だけに、地元で「大きな前進」と受けとめられたのは当然だろう。

 構想は、自民党の日本経済再生本部(本部長・高市早苗政調会長)が5月23日に発表した「日本再生ビジョン」の地域活性化策の一つ。米大リーグが30チームあることなどを根拠に、既存の球団の本拠地がない静岡県、北信越、四国、沖縄県の4地域に新球団を創設し、2リーグ4地区制の再編するよう提言。政府に支援策の検討も求めている。

 とりまとめをした若林健太参院議員は「野球の競技人口は、各地にJリーグのチームがあるサッカーに匹敵し基本的な土壌はある。米大リーグもうまくいっていると聞く。プロ球団が来れば郷土愛が醸成され、観客動員などに伴う経済効果も期待できる」と皮算用するのだ。安倍晋三は「地域活性化に役立つのではないか。私は賛成だ」と構想に乗り気。政府は今月中にも改定する成長戦略に盛り込むかを検討している。

 とはいえ、プロ野球もビジネスである。これから新球団を作ったとして、うまくいくのか。

 「球団経営に新たに参入した場合、選手の年俸や球団関連費用など新年度だけで約200億円はかかるでしょう。一方、既存の球団を見てもチケットやグッズの販売収入は限定的で、多くの球団は赤字経営。実際、04年に経営難のためオリックスと合併した近鉄は年約40億円の赤字を抱えていました」。そう解説するのは、スポーツによる経済効果試算で知られる関西大会計専門職大学院の宮本勝浩教授だ。近鉄の親会社は近畿日本鉄道。交通インフラを支える大企業でも耐えきれないほどの負担なのだ。

 それでも名乗りを上げる企業が出てくればいいが「株主代表訴訟だって起こされかねない中、負担の覚悟ができるのか。隆盛のIT企業などが手を挙げるかも知れないが、継続性はどうか。構想は、球団経営の実情を甘く考えすぎています」と宮本教授。成長戦略の一つであれば日本全体の活性化につなげなければならないが、この点にも「経済効果が及ぶ範囲は限られ、とても成長につながるとは思えません」と否定的だ。

 「絶対ダメ。喝どころか『大喝』だよ!」。プロ野球評論家の張本勲は構想にダメだしをする。「私はむしろ球団を減らすべきだと主張してきたんです。今、増やそうとして、球団を持とうとする企業がいるの? いないでしょう。無理ですよ」

 新球団の選手の「質」についても疑問を投げかける。

 「球団を増やすなら選手も増やさないといけませんが、プロのレベルの選手なんて、そんなに多くはいないんですよ」。現在、1球団に約70人の支配下登録選手がいる。4チーム増えれば単純計算で280人が新たに必要になる。四国や北信越地域には既に独立リーグがあるし、静岡、沖縄両県には春夏の甲子園で優勝した高校もある。土壌はありそうだが、張本は「お客さんにとってプロとは、自分にできないことをやってくれる存在。練習したら届きそうに思える選手に高いお金を払う人はいないんです」。安易に入団させて、新球団だけでなくプロ球界全体のレベルまで下がることを懸念する。「もし安倍さんが16球団にすると本気で言うなら、直接(ダメだと)言いに行こうと思っているよ」

 実はこの構想、スポーツジャーナリストの二宮清順が4月に自民党本部で講演した内容を基にしている。若林議員は「ほぼそのまま」と言うのだが、二宮に聞いてみると「話をしたのは事実ですが、その内容と、構想として出てきた中身には齟齬(ソゴ)がある」と戸惑いを隠さない。

 例えば、自民党が公表した構想には当初、「4リーグ制」と書かれていた。二宮は「私は『2リーグ4地区制』と言ったが、『4リーグ制』とは言っていない」。自民党の理解に疑問を抱いた二宮が直接指摘すると、党側は該当部分を修正した。「そもそも16球団構想はプロ野球活性化、地域振興の議論のたたき台。実現に向けクリアしなければならない点はたくさんある。もっと具体策を書き込まないと理解は得られない」。賛意を示した安倍とは対照的に、自民党の「本気度」に懸念をにじませるのだ。

「球団を増やすことこと自体はリーグ発展のために必要」と話すスポーツ評論家の玉木正之も「自民党の構想は議員がパフォーマンスをしているだけとしか思えませんね」と切り捨てる。

 なぜか。やはり「本気度」が感じられないというのだ。「例えば、今のプロ野球界はマスメディアが牛耳る不健全な状態になっているが、構想を唱える議員は、その方面に根回しをしたのか。あるいはマスメディアが球団を所有してはいけないという法律を作るだけの覚悟があるのか。でも、そんな話は聞こえてこない。『ただ言っているだけ』なのは明らかですよ」

 静岡県内の自民党系地方議員の一人は「構想は人気取りと言われても仕方ない」と冷ややかだ。「そもそも球団を増やすかどうか、政治が口を出すものではないでしょう。地方の活性化策にこんな構想を持ち出さなければならないほど、案が不足しているかねえ・・」

 ペナントレースの盛り上がりとは裏腹に、構想実現への道のりは険しそうだ。

《この程度のレベルの議員たちで日本の政治が動かされているとは。喫緊の問題「人口激減」によるより早く日本滅亡が来るかもしれない。》

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2014年4月24日 (木)

トップ選手4割 月経異常

 毎日新聞(4/24)から、
1激しいトレーニングを積む女性アスリートの4割が、無月経や月経周期の異常を抱えていることが国立スポーツ科学センター(東京)の調査で分かった。無月経は疲労骨折や不妊のリスクを高めるため、選手生命だけでなく、一生の健康にかかわる問題だ。

 調査は2011年4月から12年五月にかけ、ロンドン五輪参加選手156人を含む各競技団体の強化指定選手683人を対象に実施した。このうち53人(8%)が、15歳以上になっても初経が訪れないか、3カ月以上月経が止まっている無月経だった。月経が規則的にこない選手も33%おり、合わせて40%超が異常を訴えていた。

 競技別では、体操や新体操、フィギュアスケートなどの体重管理が厳しい種目とマラソンに無月経が目立った。

 「運動量に見合う食事をとらないことも無月経や初経の遅れを招く原因の一つ。無月経になると女性ホルモンの分泌が低下し骨密度も下がる。そこに強度の運動負荷が加わると疲労骨折が起きます」と同センターの能瀬さやか医師(産婦人科)は説明する。実際、全体の12%に当たる80人が疲労骨折を経験しており、その多くが無月経の多い競技の選手たちだった。

 特に10代は骨の形成に大切な時期。この間に十分な骨量を蓄えておかないと、年をとってからの骨粗鬆症や骨折につながる可能性がある。

 骨の問題ばかりではない。無月経は不妊症のリスクも高める。また、子宮が発育せずに小さいため、妊娠しても切迫早産になるかもしれない。

 無月経の治療ホルモン補充療法が一般的だが「体重の増加を恐れたり、ドーピング(禁止薬物使用)違反になると誤解したりして『引退してから』と治療を拒まれることが多い」と能瀬は嘆く。

 一方、調査ではピルへの理解不足も浮かび上がった。痛み強い月経困難症や、月経前にむくみやイライラといった不快な症状が現れる月経前症候群など、月経はさまざまな形でコンディションに影響を与える。

 そこで無月経の53人を除く630人を対象に、月経周期のうち、どの時期にコンディションが良いかを質問した。すると、具体的な時期を上げた選手は573人(91%)に上り、大半が体調の変化を自覚していたが、体調の良い時期を試合日程に合わせるため、低用量ピルなどで周期を調整している選手はわずか42人(683人中の6%)にとどまった。海外の選手に比べ格段に低い使用率だという。

 日本の選手でもロンドン五輪で月経周期を調整しメダルを獲得した例はあるが、ごく限られたケースだ。「副作用やドーピングが心配という選手もいるが、目立つのは『月経をずらせるなんて知らなかった』という選手たちです」と能瀬は話す。国内で使われている全ての低用量ピルはドーピング禁止物質に該当しない。ピル服用で吐き気や頭痛、血栓症の副作用が出ることもある。選手にはマイナス面も説明し、服用するかどうかを自分で決めてもらう。

 同センターは女性選手専用の電話相談窓口を設けている。20年東京五輪に向け、正しい情報の普及と婦人科受診率のアップを図りたい考えだ。同センターは「選手や指導者の知識が不足している。正しい情報を提供して選手の健康と競技力を向上させたい」としている。

《現在80歳を過ぎている妻の若い35、36歳の夏、子どもと海水浴に出かける予定の日と月経の周期が重なるため、その時は、当時売られていたビタミンEの錠剤を前もって飲むように勧め、海水浴の当日までには月経を終えているように調整したことがあった。少なくとも、私は男だが、その程度の女の身体と薬について、月経周期の調整が可能である知識は持っていた。月経は、早めることも遅らせることも可能であることを、女性自身がそのことについてそれほど無知だとは驚くばかりだ。》

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2014年2月 8日 (土)

モーグルの伊藤は棄権欠場

 毎日新聞(2/8)から、

《ロシアで冬の運動会が始まると思った途端に、もともと怪我も完治していない選手をお優しくも中に加えたはいいが、案の定再び傷めて、本番が始まる前に棄権、欠場だ。これまで一人にかかった経費が無駄遣いになったようだ。本人は行きたいから「だいじょうぶです」とは言っただろうが、判断が甘すぎる。片や金だ、金だと選手もメディアも取らぬ狸の皮算用の浮かれっぱなし、数撃ちゃ当たる式で乗り込んだが、ちょっとはしゃぎ過ぎじゃないか。》

 日本オリンピック委員会(JOC)は7日、右膝痛を再発させて6日の予選を欠場したフリースタイルスキー・モーグル女子の伊藤みき(北野建設)について、競技続行は不可能と判断し、このまま棄権欠場sじゅると発表した。「日本代表選手団が本人の意向を踏まえて総合的に判断した」と説明した。

 モーグル日本代表チームは7日、大会会場で練習し、伊藤は宿舎で静養した。小林茂コーチによると、伊藤は6日夜、宿舎の自分の部屋で患部を冷やすなどの処置を受けた。着地の際に右膝が内側に入ったといい、伊藤とは当時の状況について会話を交わし、出場の可否については話さなかったという。

 コーチは「彼女の強い思いに協力しサポートしてきた。試合で滑れたら一番だったが残念」と話した。

 伊藤は6日の予選直前練習で、エアのバックフリップ(後方宙返り)をした際に着地で、昨年12月に傷めた右膝の常態を悪化させ、予選を欠場した。

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2013年6月25日 (火)

3連敗の日本代表「精神力に差」

 毎日新聞(6/25)から、

 3連敗を喫し1次リーグでで敗退した日本代表のメンバーが25日夕、帰国する。日本の攻撃の柱、本田(CSKAモスクワ)は世界の強豪と戦い、何を感じたのか。

 1次リーグのイタリア戦後に続いてメキシコ戦後も取材に応じ、日本に足りないものや今後について語った。本田は試合を支配しながら3ー4で惜敗したイタリア戦を中心に3試合を振り返り、「勝ち負けに関しては力のなさ。イタリアは中2日で日本に勝った。どういう状況でも勝つメンタルが必要」と精神力の差を指摘した。

 日本については「取り敢えず練習でやったことを100%出そうというもの。でも結局,勝ち方が輪非ない。一生懸命良いサッカーをし、相手も圧倒している。けれども(イタリア戦では)3−3から点を決められない」と語った。日本がアジアで感じる「負けられない」よいう重圧を、世界の強豪は力に変えているという。

 自身については「結局は後半へばっている。それでは、このレベルではできないと再確認した。改めて自分が取り組んでいるものを死ぬ気で覚悟を持って取り組む必要がある」と決意を語った。

 ワールドカップ(W杯)まで1年を切った。「ポジティブに考えないとしょうがない。やれる時間はあると思って取り組んでいかないと」と語る本田。毎年のように欧州の名門クラブへの移籍が取り沙汰されるが、実現はしていない。「僕がビッグクラブに行けば、計り知れない成長が待っていると思う。あくまでも強気に、成長を求めていく。

《「精神力」。遠く軍国少年だった頃、耳にタコができるほど聞かされ続けた言葉だ。それで勝てるのなら日本は戦争にも負けることはなかった。「精神力」は遂には嵩じて特攻隊を作り上げ「討ちてし止まん」で次々に若者を死地に送り出す結果となったのだ。》

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2013年1月 6日 (日)

女子プロ野球 関東進出

 毎日新聞(1/5)から、

 年明け早々の3日、日本国憲法の「男女平等」を起草したベアテ・ゴードン女史の死去が報じられた。
 第二次大戦後、連合国軍総司令部(GHQ)民政局員として日本国憲法の男女平等などの条項を起草した米国人女性、ベアテ・シロタ・ゴードンが昨年12月30日、膵臓癌のため、ニューヨーク市内の自宅で死亡した。89際だった。

 1923年、ウィーン生まれ。有名なピアニストだった父ら一家で来日し、5歳から約10年間東京で暮らした。22際だった45年に再来日し、民政局員として憲法起草に従事し、日本での生活で少女の身売りなどを知っていたことから女性の地位向上を提案。14条(法の下の平等)や24条(両性の平等)に反映された。

 00年5月には国会の憲法調査会で意見陳述し「日本国憲法は世界に誇るモデルだから50年以上も改正されなかった。他の国にその精神を広げてほしい」と訴えた。9条(戦争放棄)を含む改憲の動きにも反対していた。

 また、ニューヨークの日米交流団体「ジャパン・ソサエティー」に勤務し、狂言師の野村万蔵、版画家の棟方志功、茶道家の千宗室らを米国で紹介。文化の橋渡し役としても活躍した。

《時、将(まさ)に安部内閣が憲法を変え、自衛隊を国軍化し戦争可能な国にしようと虎視眈々だ。小選挙区のからくりで、頭数だけは多く獲得したようだが、国民のほぼ50%は無投票、投票をしたそのまた50%の票とは国民の25%に支持されたに過ぎない。それで選挙に勝った気分で好き勝手に憲法改正(改悪)をやられてはたまったものではない。護憲を貫くべきだ。》

【閑話休題】

 参照 続・女子野球 2008/09/
    その後の女子プロ野球 2010/06/

 3年前にスタートした女子プロ野球リーグで、待望の新球団が関東地方に今春誕生する。現在は関西の3チームでリーグ戦を実施しており、関東に球団ができるのは初めてになる。「なでしこジャパン」の活躍に象徴される女子サッカーと比べ、人気、知名度とも大きく出遅れている女子プロ野球。人気沸騰なるか。

 埼玉県川越市で昨年11月に行なわれた新球団設立に備えたテストには17〜25歳の17人が参加し、50メートル走や遠投などで7人が合格した。8月の女子ワールドカップ(W杯)で3連覇を果たした日本代表(マドンナジャパン)の中島梨沙投手(28)はその一人。会社勤めの傍ら、同県内のクラブチームでプレーする中島選手は「毎日練習できる環境は魅力」と話す。

 既存3球団は、京都アストドリームス
        兵庫スイングスマイリーズ
        大阪プレイビーハニーズ

 昨季は前後期各20試合を戦い、大阪が総合優勝した。3チームとも健康食品メーカー「わかさ生活」(本社・京都市)が設立した株式会社、日本女子プロ野球機構(大阪府高槻市)が運営する。関東の新チームも同様で、チーム名や本拠地も今後発表される予定だ。

 試合が7イニング制で、金属バットを使うほかは男子とほぼ同じ。プロ野球の元オリックス投手で、兵庫の松村豊司監督(31)は「ここ3年で投手の制球力や守備の連携が格段にレベルアップした。スピードやパワーは男子に劣るが、丁寧さ、正確さは女子ならではだ」と話す。プレーがひたむきで、ファンと選手の垣根が低く、アットホームな雰囲気も魅力という。

 だが、状況は厳しい。同リーグは、わかさ生活の角谷社長が大の野球好きで支援を始めた。年間約8億円に上る運営費は同社が拠出している。

 選手には寮が用意され、全員野球で生計を立てているものの、新人の年俸は200万円。11年にはタイトル料を含めて700万円を手にした選手もいるが、男子にはほど遠い。

 昨季は無料招待客を減らしたところ、1試合の平均入場者は11年の約1700人から約500人に減少した。選手の登録名をフルネームから名前だけに変更するなどPRに懸命だが、思うような集客につながっていない。

 女子硬式野球の競技人口は約800人と、4万人ともいわれる女子サッカーと比べ非常に少ない。それでも、全国高校女子硬式野球連盟の堀秀政事務局長は「プロ野球ができたことで、今まで中学や高校で軟式野球やソフトボールに転向していた生徒が硬式を続けるケースが増えた」と歓迎する。

 女子プロ野球の歴史は古い(参照 女子プロ野球 )が、資金難などでわずか2年で消滅。苦い歴史を繰り返さない、は選手、リーブ関係者の共通の思いだ。

 機構の片桐代表は「首都圏には女子硬式野球の強豪高校や大学が多く、いい選手も観客も集まりやすいのでは」と期待する。「なでしこ」のように、男子の人気と肩を並べる日は来るだろうか?

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2012年8月15日 (水)

同性愛者とスポーツ(複雑化する性問題)

 毎日新聞(8/13)から、

 男子高飛び込みの前回王者マシュー・ミッチャム(24)=オーストラリア=は、競技以外でも注目された。今回のロンドン五輪に出場した約1万1000人の中で、同性愛者であることを認める数少ない選手。同性愛者や性同一性障害者ら(総称でLGBT=Lesbian,Gay,Bisexual,Transgender)によるスポーツ大会「ゲイ・ゲームス」の親善大使を務めたこともある。

 オーストラリアでは同性愛者への理解が広がっているが、ミッチャムのように公表に踏み切るスポーツ選手はまだ多くない。五輪を控えた7月、ある代表選手の発言が波紋を呼んだ。オーストラリア・オリンピック委員会は、射撃代表のマーク夫妻に対し、選手村で同じ部屋を用意しない方針を伝えた。地元紙によると、夫ラッセル(48)は「同性愛者は同じ部屋に泊まれるが、我々は異性愛者だから差別されている」と訴えた。

 このように近年のスポーツ大会は、性別をめぐる問題が複雑化している。陸上女子800メートルで2位となった南アフリカのキャスター・セメンヤ(21)。かつて力強い筋肉質の体形から、性別詐称の疑惑が生じ、国際陸上競技連盟が調査に乗り出す騒ぎが起きた。結果は「シロ判定」だったが、セメンヤは「プライベートな部分に踏み込まれた」と不快感を表した。

 一方でスポーツにおける「性別の細分化」の動きも広がる。前述の「ゲイ・ゲームス」は、82年にLGBT版五輪の意味合いを込めて創設され、4年に1度の開催が続く。

 ただし、スポーツに特に関係のない一般のLGBTの間では、行き過ぎた「細分化」を疑問視する声も漏れてくる。英オックスフォード県でパン屋を営むトーマス(61)とジェローム(45)の男性カップルはこう語る。「同性愛者だけの五輪が実現すれば、その次は『異性愛者だけ』『白人だけ』『黒人だけ』につながるだろう。なぜスポーツに必要なのだろうか?」と。

《逆に、古くはアマチュアだけのスポーツの祭典であったところにプロが加えられた経緯がある。男性カップルがそのように言うのは論理の飛躍だろう、極端な細分化はその次には「独身者だけ」「家庭人だけ」「20歳だけ」或いは「21歳だけ」等々、と年齢別にまで細分化されて行くことになるだろう。》

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2012年7月19日 (木)

評価割れる「義足の挑戦」

 毎日新聞(7/19)から、

《ロンドン五輪。テレビなどでは健常者に混じって走るランナーが、物珍しさと英雄視の混じったような取りあげ方で報道がされているが、私には決してまともなことではい、と解釈している。「義足」とあるように、彼の場合、どれだけ早く走れようが、他の参加者のように己の生の肉体の限界に挑戦するものではないからだ。補助器具を使う彼の参加できるのはパラリンピックではないのか、と考えるからだ。毎日紙が取りあげたのも、「どうなんだろうか?」だ。使用する器具の発達、発展した競技には棒高跳びのように、初期の「竹」から現在ではグラスファイバーに代わった種目もあるが、これは参加者全員が等しく使用することの公平性がある。逆に言えば健常者がパラリンピックに参加することも異常ではないことになる。》

 今月4日、ロンドン五輪の陸上男子400メートルと1600メートルリレーの南アフリカ代表に選ばれ、義足ランナーとして初の五輪出場を決めたオスカー・ピストリウス(25)は、「人生で最高の瞬間。努力が実って嬉しい。五輪にピークを合わせたい」と感慨に浸った。

 08年の北京パラリンピックでは短距離3冠を達成。その3種目の世界記録保持者でもある。今年5月に英マンチェスターであったパラリンピック・ワールドカップ(W杯)では200メートルに出場。コーナーを抜けると、板バネ状の義足が小気味よく回転して加速。2位に4秒近い大差をつけ、「カーブは遅かったけどエンジョイできたよ」と微笑んだ。

 先天性の障害があり、生後11カ月で両足の膝下を切断。義足で競技を続けてきた。論議を呼んだのは、弾力性のあるカーボン繊維製の義足が、国際陸連で禁止する「ハネや車輪など選手に利益をもたらす器具」にあたるかという点だった。国際陸連は07年にドイツの大学に調査を依頼し、材質や動作を解析。健常者よりも約25%少ないエネルギーでスピードを維持できると結論づけ、08年1月に健常者のレースへの参加を認めないことを決めた。だが、スポーツ仲裁裁判所は「他選手よりも有利であることを十分に証明していない」と判断。五輪への道が開かれた。

 北京五輪当時は参加標準記録を突破できなかったが、昨年7月に400メートルで自己新の45秒07をマーク。初めて世界選手権に出場した。400メートルは準決勝敗退ながら、1600メートルリレーは予選で第1走者を務め、南アフリカ記録樹立に貢献。決勝は欠場したが、銀メダルを手にした。今年も3月に五輪参加標準記録A(45秒30)を突破する45秒20を出した。

 北京パラリンピックで日本チームに同行した義肢メカニックの沖野敦郎(33)は「(競技用の義足は)誰もが簡単に扱えるものではなく、努力のたまもの。カーボン素材の堅さの規定はないが、加えた以上の力は与えられない」と話す。一方、国際パラリンピック委員会国際技術委員で、和歌山県立医科大助教でもある三井利仁(48)は「感情論で判断すべきではない。素材や重量、反発力などのルール作りが必要」と指摘。「下腿部に与える負荷や疲労度なども検証すべきだ」と話し、肉体への影響も懸念する。

 五輪では新たな課題も浮上しそうだ。スタートに難があるピウトリウスは、リレーでは立った状態で走り始める第2走者以降の方が加速しやすい。ただし、レーンが限定されず内側に殺到するため、バトンの受け渡し時などで他選手と接触する危険性もある。世界選手権では別々のレーンを走る第1走者となったが、接触事故が起きれば問題化するのは明白だ。しかし、国際陸連は第1走者以外でも出場可能との見解を示している。

 かねて「義足によって不当なアドバンテージを得ているなら、僕は出場しない」と主張し続けてきたピストリウス。だが、公平性や危険性の点から疑問視する関係者がいるのも事実。義足の障害者が五輪に出場するという前人未到の挑戦は、ハイテク機器と努力の融合をどう評価するかという問題を突きつけている。

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2012年6月 6日 (水)

月経中のスポーツ

 毎日新聞(6/5)から、

《見出しを見て、今も目に焼き付いた即座に思い出す光景がある。1985年の第7回東京国際女子マラソンのゴール前の映像だ。当時スポーツ大国だった東ドイツの選手、ビルギット・ワインホルト(21)が30キロ手前から生理現象を起こし、経血をにじませながら最後まで走りきり、同僚のカトリン・ドーレに次いで2位でゴールし、恋人だったコーチの胸に泣き崩れた時の感動だ。》

 現在、月経を理由にトレーニングを休んだり、試合を棄権したりする女性アスリートはまずいないだろう。それでもなお月経中にスポーツをすることに不安を訴える声は少なくない。

《学生の頃、体育の時間に何人かの女生徒が体操着に着替えることなく他の生徒の動き回る姿を脇で見学している姿を見かけたものだ。》

 月経中のスポーツを禁じる医学的な理由はなく、むしろ体を動かすことは血流を改善させ、気分を高揚させることから月経痛の軽減に有効であることが明らかになっている。日本臨床スポーツ医学会産婦人科部会は一律に禁止せず、月経痛や経血量、心理的要因など個別の事情に応じて個々に可否を判断すべきだとする「月経中のスポーツ活動に関する指針」を出している。

 それはなぜ、月経中のスポーツが問題視されてきたのであろうか。古来、月経は「不浄のもの」と忌み嫌われる傾向が強かった。産業革命後、19世紀以降の欧米社会では、月経は女性の労働能力を明らかに低下させるため、医療の介入が必要なものであるとされた。

 その西洋医学を積極的に取り入れた明治時代の日本でも「月経中の女性はか弱く病的であるため、仕事や運動、過度の勉学を控えるべきだ」といわれるようになったのだ。その風潮に拍車を掛けたのが「生理休暇」の存在ではないだろうか。終戦直後の1947年に制定された労働基準法に明記された生理休暇は、当時認められたばかりの女性参政権とともに、働く女性の「権利」として注目される一方、「月経中の女性はおとなしくしていなければならない」というイメージを定着させた。

 しかもその取得は自己申告によるため、当の女性が請求をためらいがちになるほか、月経痛のない女性や男性に不公平感を生むなどの問題もある。業務に支障があるような月経痛は「月経困難症」と呼び、医療の対象となるため、本来は「病休」でいいはずなのだが。

 月経痛は子宮内膜症などの重大な疾患のサインであることも多く、現在は鎮痛薬や女性ホルモン製剤が次々と開発され、日常生活に支障がないように治療できるようになった。「このくらいは大丈夫」と我慢せず、早めに婦人課を受診してほしい。「病気じゃないから痛くても我慢しなさい」という時代から「病気じゃないからこそ苦痛を我慢しないで」という時代に変ったのだ。月経痛でスポーツを楽しめない、仕事にも行けないという女性がいなくなる時代は確実に近づいている。 

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