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2015年1月 1日 (木)

「出生率1.8」叶うのか

 毎日新聞(1/1)

 14年人口推計では出生数100万割れ寸前、死亡数、戦後最多126.9万人。1年間に生まれる子どもの数(出生数)は、記録の残る1499(明治32)年以降、最少の100万1000人で、100万人を維持するものの、大台割れ寸前と予想した。死亡数から出生数を差し引いた人工の「自然減」は、過去最大幅の26万8000人。結婚数も戦後最少を更新するとみており、人口減少傾向に歯止めがかからない状況が浮かんだ。

 出生数は前年の102万9816人(確定数)に比べ、約2万9000人の減。一っぽう、死亡数は高齢化に伴って前年より約1000人増え、戦後最多の126万9000人に上るとみている。人口の自然減は8年連続。
 死因は 
  ①悪性新生物(がん)
  ②心疾患
  ③肺炎
  ④脳血管疾患 ⎯⎯ の順。

 少子化による若年層の減少と、晩婚・非婚の増加で、結婚する男女も前年より約1万2000組減の64万9000組にとどまると推測している。離婚数は約9000組減の22万200組と見込んでいる。

 “なるほドリ”から
 「国民希望出生率」って? 昨年12月、政府が閣議決定した「地方創生長期ビジョン」で示された数字のことかい。若い世代の結婚や出産に関する希望が叶った場合に想定される出生率で、「1.8」と算出された。計算には、国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」(2010年)の結果を用いている。18〜34歳の女性のうち既婚者の場合(34%)と夫婦が予定する子どもの人数(平均2.07)や、独身女性の場合(36%)と結婚希望率(89.4%)、顧望する子どもの人数(平均2.12)から算定する。さらに離別や死別の影響を考慮すると、おおむね1.8になる。

《希望出生率などという希望が叶った場合に想定される数字でなく、肝心なのは、子どもが生める世代の女性たちに単なる願望ではなく、結婚できる条件(男性との出会いを含め)を創出することだ。希望的数字だけを操作した拵えごとの数字など、ビジョンという寝言に過ぎない。》

 Q 数字には、どんな意味があるのか

 A 現在、1人の女性が生涯に産む子ども数を示す合計特殊出生率は1.43。この水準が続けば人口は減り続け、60年には約8700万人になると推計されている。逆に、30年に合計特殊出生率が希望出生率の1.8になり、その後上昇すれば1億人程度を維持するとみている。国民の希望が実現すれば、人口減少を一定程度抑えられる。なお1.8は経済協力開発機構(OECD)諸国の半数が実現している水準で、例えばフランスは2.01、イギリスは1.92、アメリカは1.88。国内で上回っているのは1.91の沖縄だけで、東京は1.13にとどまっている

《言葉がすり替えられている。国民が出生率1.8を希望しているわけではない。政府がそのように計算しただけだ。国民は、結婚して家庭が持て、出産できる生活条件を希望しているだけだ。また、OECD諸国を引き合いに出すが、生活基盤や経済基盤の違いなどあり、出生率だけを比較しても何の意味もない。》

 Q どうすれば希望が叶うのだろう

 A そこが最も重要な点だ。「長期ビジョン」では、若い世代の就労、結婚、子育ての希望を阻害する現状として、若年者の3分の1が非正規雇用であることや、男性の家事・育児時間が極端に短いことを指摘している。男女とも安定した就労環境で、安心して仕事と子育てを両立できることが求められるだろう。

《100時間残業が当たり前の一桁世代でも、子育てはやってきた。出産後の沐浴は乳児で首の座らない子を怖がる妻に代わって、首がしっかり座るまで私の担当で沐浴の時間は不規則になったが、欠かさずやってきた。勿論布の時代のオムツの取り替えもやった。浴槽の掃除、便所の掃除も私が分担した。風呂、トイレは男性の平均寿命が過ぎた今でも、私がやっている。》

 また、首都圏、特に東京の出生率が地方と比べて低いことから、地方に人口が分散すれば出生率の向上が見込めるとしている。東京一極集中を是正するために、地方に仕事を作り、進学や就職のために地方を目指す若者を増やす方策が必要だ

《そのために何をどうするかが最も大事なことではないのか。出生率はそれからの話だろう。夢物語で安心することはできまい。》

 Q 個人の問題ではないんだ

 A その通り。企業や国、自治体、大学など社会全体で取り組まなければ結果につながらない。一方で、結婚するかしないか、子どもを持つか持たないかは個人の自由だ。また、誰もが希望を叶えられるわけではない。個人の幸福に大きく関わることなので、柔軟に考える必要がある

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