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2015年1月15日 (木)

大学卒業要件厳格化へ

 毎日新聞(1/14)から、

 参照 大学生の意識変化 12/10
    「大学生数学基本調査」から 12/02
    公立高入試、推薦廃止が広がる 09/11
    多すぎる大学 06/06

 文部科学省は大学入試改革の一環で、各大学に対し入学者の「受け入れ方針」(アドミッションポリシー)や卒業させる学生像を明確に定めた「卒業方針」の策定を義務づける方針を定めた。国は大学入試と大学教育の一体改革を目指しており、「入り口」の入試改革を進めると同時に「出口」である卒業要件を厳格化。卒業する学生の質も確保することが狙いだ。来年度中に省令である大学設置基準の改正を目指す。

 大学入学者の「受け入れ方針」は、大学の強みや特色、それに沿って入試で重視する能力などを明示して「入学してほしい学生像」を示す。学生の「卒業方針」は、各大学が学生に身につけさせる学問やスキルを示し、社会に送り出す具体的な卒業生像を書き込む。

 受け入れ方針は現在、学校教育法施行規則で「策定した場合、公表する」という規定にとどまっている。このため、同省は大学が満たすべき設置基準を改正し、策定を義務づける。卒業の関する要件は、在学年数や習得単位数が現行の基準にもあるが、大学ごとに受け入れ方針と教育方針、卒業方針をセットにした一体的な見直しを求める。

【大学設置基準】
 学校教育法に基づき、旧文部省が1956年に定めた省令。大学教員の資格、学生定員、設備、カリキュラムなど大学を設置するうえで必要な最低基準を示す。大学新設などは、この基準をもとに審査される。91年には大幅に緩和され、各大学が専門教育重視の教育課程を組み、教養部の解体などを招いた。大学の質を確保する観点から緩和が行き過ぎではないかという批判もある。

 入試改革を巡っては、国は知識量を問う「1点刻み」型入試から「多面的総合評価」への大転換を目指している。受け入れ・教育・卒業方針の策定が義務化されれば、各大学は入試の募集要綱などで受け入れ方針を明示し、これに沿った入学者選抜を実施。教育内容や養成する学生の基準が明確になり、「卒業方針」の水準に達していない学生は留年させたり卒業見送りにしたりするなどして、安易に卒業させない大学作りが進むことになる。同省は、しっかりした学生を社会に送り出す責任を果たす大学を財政的に支援して、改革を加速させる方針だ。

 設置基準に罰則規定はないが、基準項目は7年以内に1度、各大学に義務づけられている第三者機関による認証評価で判定され、その結果が公表される。

 同省は、今年3月までに受け入れ方針の事例集を作成し、来年度中に指針を作成する計画だ。

〖現場が混乱する懸念〗
 中島哲彦・名古屋大学大学院教授(教育行政学)の話  大学の教育水準を上げるのが狙いだろう。多くの大学は今「このままではよくないと考え、格闘している。学生の現状を見ながら、どういう働きかけが効果的か、試行錯誤している最中だ。大学の自主的な改革を否定すると、現場が混乱する可能性がある。また、国が求める基準を満たさない大学、学生が排除されかねない。そういう意味では強引な印象を受ける。

〖学習成果の可視化必要〗
 中教審高大接続特別部会委員を務めた浜名篤・関西国際大学長の話  大学教育、学生の質の確保は確かに重要だ。現状の大学教員による成績評価は統一されたものではなく、適切とは言い難いのも事実。ただ、今の成績評価のあり方を単純に厳しくするだけでは問題が拡大してしまう可能性もある。各大学が成績評価の観点や基準を明確にし、学生の学習成果を可視化することが求められている。
  

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