孤立する性的少数者
毎日新聞(1/12)から、
性的マイノリティー(少数者)の人権を巡る政策提言などを行なう民間団体「ゲイジャパンニュース」(東京)が、周囲に何らかの暴力を受けたことのあるトランスジェンダー(自認する性と体の性が一致しない人)や同性愛者ら性的マイノリティーの「女性」50人に面談調査したところ、半数以上が「自殺を考えたことがある」と回答したことが分かった。性的マイノリティーの「女性」に焦点を当てた調査は珍しく、周囲の無理会と支援体制の乏しさが浮かんだ。
【性的マイノリティー】
自分自身をどの性別と考えるか、どの性別が恋愛対象かなどの認識が多数派と異なる人たち。レズビアン(女性同性愛者)、ゲイ(男性同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダーなどさまざまで、頭文字から「LGBT」と称されることもある。
《と、書いていても、気持ち悪さに首筋に悪寒が走る。私はねっからの偏見の持ち主だ。ただただ嫌悪感で身震いがする。半数以上が自殺を考えた、というが、人生を生きていれば、殊更性的マイノリティーを取りあげなくても、ノホホンとは生きていない、物事を真剣に考える人間であれば、自殺を思う時期は恐らく多くの人にもあるだろう。》
調査は2010年11月〜12年3月、マレーシアやフィリピンなどアジア5カ国で、同じ質問で実施された。日本では同団体が中心になり、東北から九州までの6地域で50人から話を聞いた。
受けたことのある暴力として、心理的、身体的、性的の3形態から性的暴力を挙げたのは28人。「高校の時、女の子約10人に、『(性別は)どっとなんだ』と逃された」(女性に生まれ、男性を自認する人) ▽「豊胸手術をした時、叔父から興味本位で胸を繰り返し触られた」(男性に生まれ、女性を自認する人)⎯⎯⎯などだった。
最多の31人が挙げたのが心理的暴力。「交際相手(女性)の母親から『生理的に許せない。気持ち悪い』と責められた(女性に生まれ、男性を自認する人) ▽「両親から同性愛の『治療』のため精神科を受診するよう説得され続けた」(同性愛女性)⎯⎯⎯などの差別を訴える声も聞かれた。
《両親の治療の勧めは自然なことだろう。同性愛を理解しろという方が無理だ。それを差別というのは、命に代えてもわが子を守りたい「親」を理解していないからだろう。》
「自殺について考えたことがある」と答えたのは27人で、自殺未遂経験者も5人いた。1人は公的支援なども受けていたが、今回の調査から約半年後に自殺したという。50人全員が暴力の影響として自傷行為やうつ、自己肯定感の低下などを経験していた。
支援を求めた経験については、無理解などを理由に10人が「誰にも助けを求めなかった」と回答。
《他人に助けを求めることはない、それでいいんだ。》
医師やカウンセラーに相談した人でも、偏見に基づくアドバイスで更に傷ついたケースもあった。
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