「突沸」ってどんな現象?
毎日新聞(12/13)“なるほドリ”から、
電子レンジで牛乳を温めていて急に吹き上がる「突沸(トップツ)」と呼ばれる現象に驚かされることがあるが、液体を暖めると時として起きる可能性があるものだ。液体が沸騰する温度である「沸点」に達しているにも拘らず、ブクブクと泡が出ないのは「過加熱状態」で、沸騰を我慢している状態だ。このとき振動や調味料を入れるなどの刺激を与えると、急激に沸騰して、爆発するように中身が飛び出す。国民生活センターのテストによると、コーヒーを電子レンジで温め過ぎると、内部で加熱している時や、加熱後に取り出して砂糖を入れた時に突沸が起きた。
Q 暑い液体が飛び出すと危険だね
A 同センターには「電子レンジでコーヒーを温めてすぐカップを取り出したところ、いきなり『バーン』と音がして天井までコーヒーが飛び、自分の顔左半分と両まぶたをヤケドした。天井もしみになった」などの相談が寄せられている。やけどをした例が2009年以降36件あり、顔の被害が多い
Q 電子レンジを使う時だけ注意すればいいのかな?
A 突沸はガスコンロやIHクッキングヒーターで調理する際にも起きることがある。「みそ汁を作った鍋を温め直したところ、突然『ポン』と破裂音がして鍋も飛ばされた」「ステンレス製深鍋でお湯を沸かしていたら突然蓋が飛び、ガス台に落ちた際お湯が跳ね、顔と鎖骨にかかってやけどした」などの相談もある
Q どうすれば突沸を防げるのか
A 電子レンジでは、暖めすぎないように自動の「あたためボタン」は使わず、飲み物専用の機能を使ったり、設定時間を控えめにしたりするなど取り扱い説明書に従うようにする。誤って暖めすぎたり沸騰させたりした場合は、扉を開けずに1〜2分そのまま冷やすように
Q コンロやIHクッキングヒーターを使う場合の注意点は?
A 火力は弱めにして、かき混ぜながら暖めるようにする。お湯でも起きる可能性はあるが、みそ汁やカレーなど、とろみのある食品は対流が起きにくく鍋の中で温度差が生じ、突沸が起きやすいので注意しよう
《昼食はパンと決めていて、配達牛乳のガラス瓶1本分をカップに移し、年間を通して毎回電子レンジで温めている。暖め過ぎるとユバ状の膜が張るのを嫌い限界までの高温に設定しているお陰で、牛乳が吹き出してレンジ内を汚すこともなく、快適な食事時間を過ごしている。》
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