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2014年11月 7日 (金)

狩猟税廃止を要望、作物被害でハンター増狙う

 毎日新聞(11/5)から、《》内は私見
 環境省は2015年度の税制改正で、都道府県がハンターから徴収する狩猟税の廃止を総務省に要望する方針を決めた。5日午後、自民党環境部会で説明し理解を求める。シカやイノシシなど野生鳥獣による農作物被害が全国で深刻化する一方、ハンターはこの40年間で激減し、高齢化も進んでいる。金銭的負担を軽くすることでハンター増加につなげる狙いだ。

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 狩猟税はハンティングが貴族的*な趣味だった1870(明治3)年にできた。今の制度では、ハンターは猟期ごとに狩猟を行なう都道府県に税を納める。税額は猟の種類によって5500〜1万6500円。これに対し、ハンターの全国組織の大日本猟友会や自民党の関係議連から「税負担を理由に狩猟をやめる人がいる」「ハンター拡大を目指しながら税金を取るのは矛盾だ」などと廃止要望が出ていた。一方、税収は全国で計17億円(12年度)に上り、シカやイノシシの防護柵設置など有害鳥獣対策に充てられている。このため、廃止には都道府県の反発も予想される。

 《*・・狩猟そのものは貴族的でもなんでもない。生きていく上で必要な食べ物を必要とした旧石器時代から延々と続いてきたものだ。明治3年当時はまだ日本人は髷を結っていた時代。廃藩置県も翌4年のことだ。明治天皇が髷を切って西洋風の髪型にしたのが6年3月のこと。同じ6年8月、散髪脱刀令がだされ、次第に日本人の頭から髷が消えて行った。「狩猟が貴族的な趣味」だったとは、お殿様の鷹狩りでシカ、ウサギを追いかけていた当時のことを指すのだろう。当時も多くの庶民の世界ではマタギが活躍し、山野を駆け巡る猟師が鳥獣を追っていた時代だ。》

《人間の都合で増えすぎた動物の個体数調整に、人の手が足りないからと、今度も又、泥縄式で減ったハンターの増員が必要になり、慌てて募集しようと働きかけるようだ。しかし、足元を見透かされたように現在の徴税制度に廃止の要望が出てきた。社会生活で職業を持ってそれから収入を得ようとすれば、税負担はいやでも付随してくる。その納付を理由に「狩猟をやめる」とは「どうぞ」と言うほかない。が、もしも廃止をみとめれば、当然、都道府県は反対することになるだろう。或いは決まれば、必要になる「有害鳥獣対策費」その財源はどこから??》

 野生鳥獣による全国の農作物被害は09年度以降年間200億円を超し、12年度は230億円に上った。高山帯の花畑が食害で消失した例も報告されている。環境省の推計によると、11年度のイノシシの個体数は約88万頭で20年前の約3倍。ニホンジカ(北海道を除く)は約261万頭と約7倍に増え、このままでは、25年度に約500万頭までさらに倍増する見通しという。

 環境省は有害鳥獣の捕獲に企業参入を促すなどの対策で、シカ、イノシシを23年度までに半減させる目標を掲げる。しかし、1975年度に52万人(79年45万、95年25万、07年16万人)いた国内のハンターは00年以降、20万人前後で推移。60歳以上の割合は9%から66%に上昇し、高齢化に直面している。

《おカミのやることは、いつも手遅れだ。数字ばかり睨んで仕事をしていながら、その数字の意味する中身にはトンと気が回らない。尻に火が点いてからでないと手を打とうともしないのだ。》

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