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2014年11月 9日 (日)

栃木・人気犬大量死 トイプードルたち

 毎日新聞(11/6,7,8)から、
  【動物愛護管理法改正から1年】

 小型愛玩犬ばかり計71匹の死骸が栃木県内の2カ所で相次いで見つかった事件は、県警が廃棄物処理法違反の疑いで調べているが、容疑者の特定には至っていない。ミニチュアダックスフントなど一部の人気犬種に偏っており、捜査関係者は繁殖業者が遺棄した可能性があるとみている。目立った外傷はなく、薬物の投与を疑う業界関係者もいる。

 県警によると、犬の死骸は10月31日と11月1日に宇都宮市の鬼怒川河川敷で44匹、同月5日には西に約20キロ離れた那賀川町の林道脇の崖下で27匹が発見された。死因は明らかになっていない。那賀川町の現場周辺では、一緒に捨てられたとみられる5匹が生きたまま保護された。二つの場所は近くを同じ国道293号が通る。

 発見された犬はミニチュアダックスフント、トイプードル、コーギーなど犬種が不明なものを除けばすべて純潔種だった。歯石の付着状態から推定される年齢は5〜10歳。殆どが避妊・去勢手術を受けていなかった。雌は乳房の大きさから、複数の出産経験があるとみられる。健康管理は行き届いておらず、多くは痩せ細り、爪も伸びていた。人気犬種の偏り、遺棄された頭数が多いことから、捜査関係者は「飼い犬とは考えにくい。繁殖業者が捨てた可能性がある」と話す。

 宇都宮の現場では、飼い主の情報が入ったマイクロチップを埋め込んだ犬の死骸も見つかっており、県警は容疑者特定の鍵になるとみて操作している。

 多くの犬が遺棄された背景として、東京都内の元繁殖業者の男性(48)は「昨年9月施行の改正動物愛護法が影響しているのではないか」と指摘する。法改正で自治体は、業者からの引き取り依頼を拒否できるようになった。小型犬は出産を重ねると、1回に産む頭数が少なくなる傾向があり、業者にとっては飼育経費がかかり負担になる。この男性は「養いきれない犬を薬物で処分し、山などに捨てる悪質業者も多い」と業界の舞台裏を明かす。

 ・飼い主の責任 自覚を
 「あれは安楽死ではないよ。毎回、(殺処分のための二酸化炭素を注入する)赤ボタンを押すのがつらい。可哀そうで見ていられない」

 茨城県で唯一、犬猫の殺処分を行なう「県動物指導センター」(笠間市)で、犬猫を収容する建物の管理を委託されている業者の男性従業員は言う。センターで2012年度に殺処分された犬は3177匹。8年連続で全国最多だ。「センターに持っていけば助けてもらえると思っている飼い主がいるが、毎日持ち込まれるのですべてを助けることは無理だ」と打ち明ける。

2_2 取材で訪れた9月中旬、建物内には、犬用の檻が五つ並び、各檻に4〜6匹ずつ入れられていた。「首輪をしている犬もいる。一なつっこく、飼い主が迎えに来るのを待っている」と従業員。ただ、身元を明確に示すものがなく、飼い主の元に戻れるのは僅かだ。
1_3 殺処分は週2回の単位で行なわれる。捕獲・保護された犬の場合、殺処分までは約1週間。飼い主から直接引き取った犬は原則すぐ処分される。期限を迎えた犬たちはひときわ大きな檻へ移される。檻の後は開閉式の仕切りで、その先の細い通路は約3平方メートルの炭酸ガス処分器につながる。処分器内に追い込まれた犬たちは二酸化炭素を注入され、約20分後には死に至る。

 飼い主が迎えにい来たり、譲渡事業を行うボランティア団体に引き取られたりする以外、犬たちが死から逃れる手段はない。従業員は「期限ぎりぎりまで救える可能性を探っている」と話す。

 ・モラル向上不可欠
 この日も、生まれたばかりのこぶし大の捨て犬4匹がセンターに持ち込まれた。13年度に収容された犬は前年度より778匹減の3115匹だったが、子犬の割合は変わらず4割のままだ。健康状態の良い子犬は、センター主催の「子犬の譲渡会」などで引き取り手を探し救う努力をしている。センターは殺処分の多い背景に、庭の広い一軒家が多く、外での放し飼いが常態化し、迷子や逃げて野良犬化していることなどを挙げる。避妊・去勢手術をしていない犬も多いため計画外に繁殖したりすることもあるという。「『自然のままに』と避妊・去勢しない飼い主もいるが、望まない繁殖の結果、死ぬ運命の子犬もいる。手術は必ずしてほしい」と従業員は話す。

 譲渡事業を行うボランティア団体などの努力を得ながら、センターも12年度から「全国ワースト1脱却宣言」を掲げ、親子に施設を公開するなど飼い主のモラル向上に取り組んでいる。13年度に殺処分された犬は、前年度比1019匹減の2158匹で過去最少だった。今年右7月からは県内の動物専門学校に呼びかけ、出張教室や施設見学会を始め、殺処分の様子を録画した映像も見てもらっている。山崎センター長は「飼い主に触れる機会が多い若者にまず現実を知ってもらい、無責任な飼育の歯止めになってほしい」と期待を寄せる。

3改正愛護動物管理法について、ペット法学会事務局次長の渋谷弁護士は「飼い主責任とは、買っている動物への思いやりと、その動物が周囲に迷惑をかけない飼育を両立させること。改正法でその責任は強まった」という。「15年も20年も生きる犬猫を最後まで責任を持って飼う『終生飼育の徹底』が前面に出たのが大きい。飼い主は安易に飼ったり、無責任に手放したりすることが許されなくなった。飼う前に責任をよく学ぶ必要がある」と指摘する。

 ・法改正で拒否も
 環境省によると、全国の自治体の動物愛護センターなどで2012年度に引き取られた犬猫は約21万匹。このうち飼い主からの引き取りが約4分の1を占めた。改正法により、飼い主が終生飼育の原則に反していると思われる場合は引き取りを拒否できるようになった。今年度末にまとまる13年度の引き取り数は前年度比で「減る見込み」(同省動物愛護管理室)だ。

 だが、飼い主が持ち込む理由は、飼い主の高齢化 ▽計画外の繁殖 ▽経済的理由 ▽引っ越し ▽病気のペットを看取る自信がない ▽噛むなどの盛んない行動 ―― などで、飼う前に最後まで責任を持ち飼えるか考えることで防げるものも少なくない。自治体は先ず飼い主自身に努力を求め、やむを得ない場合のみ引き取っているという。一方で引き取りを断られた飼い主が捨ててしまうケースもあるという。

 12年度に殺処分された犬は3万8447匹、猫は12万3400匹。過去10年間で犬は約5分の1に減ったが、猫は半数程度しか減っていない。飼い主不明の猫の繁殖で生まれる子猫などが課題となっている。

《何かことがあると、バカの一つ覚えのように モラル、モラル、と口にするが、今の日本の世相をざっと見渡しても、おカミから下々まで、参考にできるようなモラルが行き届いているものは何一つない。》

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