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2014年10月25日 (土)

恋と結婚は別物

 毎日新聞(10/25)《》内は私見

“現代の恋愛模様”:ノンフィクション作家・亀山早苗から、
 夫婦の問題で取材をしていると、結婚生活で一番つらいことは何かと問うたことがある。40代の女性たちはこぞって「離婚できないこと」と答え、虚を突かれた間があった。

《性に目覚めた結果一緒になったけれど、生活にもマンネリに襲われて今では夫婦生活にも興奮することもない。夫に飽きが来て、よその家庭はどうなのか、異性にも目移りが始まる。夫と別れる理由を探してみる。「そう、ちっとも構ってくれないわ」「浮気をしているんじゃないかしら」「言葉だって随分乱暴になったわ」疑心暗鬼でもやもやが鬱積して欲求不満勝ちになって、常套句のように浮気と暴力を口にするようになる。》

 「私もそう。20代半ばで、半年ほどつき合っていた4歳年上の彼と出来ちゃった結婚しました。最初は幸せだったけど、すぐに夫の浮気が発覚。それから夫を信頼できなくなった」

 パートで働く主婦のミカコさん(45)は、ため息をつく。それでも新生児を抱えて離婚は出来ない。心の中で、浮気の件は水に流した。もう1人子どもも授かり、「私は幸せだ」と自分に言い聞かせながら暮らしてきた。たびたび見え隠れする夫の女性問題と、夫の言葉の暴力に悩みながら。

《自分がすることになる浮気の伏線を、前もって巧みに用意しながら周到に話しをする。「セックスもないのよ」「夫が悪いからよ」と。》

 「ときどき外泊したり、夜中に電話がかかってきたり。一方で、私たち夫婦はもう15年もセックスレスです。夫に女として見られていないことにずっと傷ついてきた。夫は『妻は黙って家にいて、夫に従えばいい』というタイプ。『オレと同じだけ稼いでみろ』と何度も言われて悔しい思いをしてきました」

《まさしく浮気を正当化する言いぐさをあれこれ拾い上げる。「これじゃ浮気するのは仕方ないでしょ」「いいでしょ」と、どっちもどっちの行為に胸を張る。》

 一年ほど前からパートに出始めた。久々の「社会」は新鮮だった。前より積極的に外に出るようになった。半年ほど前には、初めて横行時代のクラス会に参加した。そこで当時片思いしていたケンジさんに再会する。

《まるで姦通物語の哀れな主人公になったような話し振りだ。》

 「冗談だと思うけど、彼も私に片思いをしてたと言ってくれて。心が波立ちました。私にはもうなくなっていたはずのときめきが急に目覚めてきて」

 自分の中の「女」が立ち上がる瞬間だったのだろう。彼女は恋に落ちた。男性にこれほど惹かれたのは、大人になってから初めてだという。誰にも知られないように密かに、そして熱い思いを抱えながら会う。

《そんな訳はないだろうと思う。最初から期待していたはずだ。「あなたがやるのなら私だってやるわよ」と。》

 「男の人の気持ちも、彼を通じて少しわかるようになったかもしれない。夫のことも今までと違う眼で見ています。夫も私の何かが変わったと思っているのかしら、仕事の話なんかしなかったのに、最近、ぽつぽつと自分の置かれた状況などを話してくれるんですよ」

 恋と結婚生活を並べて語る気はないと、彼女はきっぱり言った。それとこれとは別なのだと。最近、こういう女性が増えている。善し悪しを述べるつもりはない。現実として、恋と結婚は別のものととらえる男女がいることだけは確かである。

《急に男性が登場だ。女性の浮気を正当化するのに、いいように男が引き合いに出される。しかし、女性が「恋」という快楽の出会いの結果、現在の日本に堕胎が多いことでも理解できることだが。》

 「恋はいつか終わるものだと思う。家庭だっていつか崩壊するかもしれない。確かなものは何もないなと思うんです。それでも、この先、老いていくだけの人生を少しでも楽しいものにするには、自分が行動するしかない。そう思います」

 パートの傍ら、昔取った資格を生かせる職場を探しているそうだ。恋が勇気を与えた。それは否定できないと私は思う。そういう生き方もあるのだ。

《こういう意見を述べる記事を目にする女性読者たち、ミカコさんの行動に、亀山作家の意見。男も女も「浮気」の「恋」は、不確かな家庭が崩壊することになっても、あってもいいものだと思うのだろうか。》

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