認知症保護35人、身元不明のまま施設に
《60歳を過ぎた会社勤めの最終期、企業担当医の言葉「貴方のような人が一番ボケになりやすいんですよ」だった。当時ベスト体重は49・5キロ、食事には全く関係なく常に上下0・5キロの振れ幅で10年以上安定していた。虚弱児で生まれ、医者からは「1歳の誕生日を迎えるのは難しい」、と言われた体だった。それが虚弱ながら、幼児期の麻疹以外の病気を知らないままにその年齢まで来ていた。他社の立て直しを手伝ったり、多くの部下をあずかって健康を通していた。「うんと指先を使ってくださいよ」との注意はされたが、生まれつき指先は器用だった。その後網膜剥離手術時に測った身長、体重、体温が最後でその後20数年間、それすらも測定したこともない。また、眼科以外の医者にかかった経験が全くないが、この先どう変化するか分からない。子どもの頃から続く忘れ物の癖はあるが、今のところパソコンのキーの運指には衰えもない。妻や私の祖母、両親とも皆80歳半ばまでを生き、今は亡いが、ボケになったものはいない。》
毎日新聞(9/20)から、
認知症の疑いで保護され身元不明のまま施設などで暮らす人が5月末時点で全国に少なくとも35人おり、認知症以外の人を併せた身元不明者は356人に上ることが19日、厚生労働省による初の全国調査で分かった。同省は同日、地域の見守りや捜索体制強化に向けた通知を都道府県に出した。
調査は6月、都道府県を通じて全国1741市区町村を対象に実施。身元不明346人は139市区町村で把握され、認知症の他は精神疾患79人、記憶障害60人、脳血管障害など。
認知症は男性24人、女性11人。保護期間の最長は30年以上で、この人を含め10年以上が6人いた。推定年齢は80歳以上が10人、70歳〜80歳未満が18人など。保護されている病院や施設があるのは埼玉、千葉、東京、神奈川、静岡、愛知、京都、愛媛、福岡沖縄の10都府県(26市区村)。ただし「個人情報保護条例の解釈は自治体の判断に任せている」として詳細な自治体名は公表しなかった。
2013年度の行方不明者数は5201人だったが、警察庁が今年6月に公表した昨年1年間の認知症による行方不明者届けの受理件数は1万322人で、これを大きく下回った。
また、行方不明者情報を自治体や警察、交通事業者などが共有する「徘徊・見守りSOSネットワーク事業」を実施するのは616市区町村(35・4%)。この事業を含め何らかの行方不明者対策を講じたのは1068市区町村だった。
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