マグロ漁獲 半減了承
毎日新聞(8/27)から、
《日本人のマグロ好きは気違い沙汰だ。家父長制度の下で育った昔の子どもたちは、一家の大黒柱の父親が食べている美味しそうな食べ物を眺め、いずれ大きくなって自分も働いてサラリーを手にしたら、きっと「食べてやるるぞ!」って思ったものだった。》
《時代は変わった。戦争に負けたお陰で、アメリカから民主主義を教わり、自由、平等などが叫ばれて、家の中も一変した。父は一家の柱から引きづり下ろされ、代わりに今では母が一家の主導権を握る家庭が多くなった。食卓には親も子も同じものが並び、アメリカナイズされた食習慣が芽生え、それまであった米が主食の日本人の食習慣が激変した。外食産業が街中に林立し、日本人も家庭から出て外で食べる習慣が増えた。街なかの寿司屋は座れば運ばれてくる回転寿しに押され、子ども連れで安く食べられる寿司が、選り取り見取で口に運べるようになった。働いて得た金で口にするようになってからでも遅くない子どもたちまでが、どんどん贅沢な食べ物に染まっていく時代になった。》
《もともと野菜と生魚は多く食べていた日本人だったが、次第にその食習慣の良さが西洋人ら外国の人たちにも理解されるとともに、捕れた魚を日本に輸出する道を拓いていった。日本人のマグロ好きが昂ずるに連れ、日本自体と海外の日本向け輸出の漁獲量も増えることになり,成魚、未成魚の乱獲が進むことになり、大西洋、太平洋、地中海からマグロが激減していった。》
水産庁は26日、漁業関係者らを対象にクロマグロの資源管理を話し合う「太平洋クロマグロの資源・養殖管理に関する全国会議」を東京都内で開いた。全国で30キログラム未満の未成魚の捕獲量をこれまでの半分に減らす方針を説明し、大筋で了承を得た。漁獲規制が2015年から強化されることが確実になった。
会議では、全国で未成魚の漁獲量上限を02〜04年平均の漁獲量から年間4007トンに半減することや、そのうち定置網などの沿岸漁業に与えられた2007トンの上限を六つの地域別に配分する内訳を説明した。
出席者からは未成魚を多く漁獲する韓国やメキシコにも同様の規制化を求める声が出た。このほか、地域ごとに漁獲量が上限の70%に達した段階で「注意」、80%で「警報」、90%で「特別警報」をそれぞれの都道府県を通じて漁獲者に出すと説明した。
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