69回目の敗戦の日
参照 A級戦犯「分祀」提言 2009/12
敗戦の日 2006/08
愛国心って? 2006/05
合祀から外し「家」の墓に 2006/04
毎日新聞(8/15)から、
昨日から連載“安倍政治どうですか”が始まった。
初回は元財務相・藤井裕久(82)。冒頭から、安倍の歴史認識の偏り、金をバラまけば経済が良くなるという手法の限界を理解していないことの2点を取りあげた。安倍は、日本が中国を侵略したかどうかは「定義が定まっていない」と答弁したが、盧溝橋事件後、南京、武漢三鎮、広東まで取ったのは、明らかに侵略だ、と。もう一つの問題は、持論である「戦後レジーム(体制)からの脱却」。戦後体制を中心になって作ったのは自由民主党だ。安倍は集団的自衛権を言うことで、先輩たちが守ってきた平和主義を破っている。さらに米国とバイラテラル(2国間)でやろうとしているが、そうすると必ず仮想敵国を作り、それが本当の敵になる、と。
《仮想敵についてはすでに何度も指摘してきた。安倍は、仮想敵視する近隣国の行為を無闇に煽り、「危ないぞ、危ないぞ」を繰り返し、戦争準備に余念がない。》
今日は、参照の最初に取りあげた隣国との間で続くぎくしゃくする靖国問題について、元自民党幹事長・古賀誠(74)。
♢ 安倍首相の政権運営について
☻ 首相官邸の直球勝負でものごとが決まって行く状況だ。集団的自衛権行使の問題一つとっても、最後は国民の覚悟の問題になるのだから、国民への丁寧な説明が必要だ。それが欠けているから、国民の安倍政権への不安が生じている。政府・与党一体である政党政治においては、政権を支える与党議員一人一人のさまざまな意見が大切で、活発な議論が行なわれるべきだったのだはないか。自民党内で議論が疎かだったのは極めて残念に思う。
《首領のおっしゃる通り、さようでござります。滅多なことは申しません。そろそろ大臣の椅子も欲しいのです。》
♢かつては活発な議論が行なわれてきました
☻小選挙区制度によって、自民党の良さ、暴走や独裁を抑止してきたチェックとバランス機能が劣化してきているというのは事実ではないかと思う。
♢小選挙区制で派閥は衰退しました
☻派閥の功罪はいろいろあるが、自民党が長く政権を担当できたのは、独裁政治を許さないという機能を派閥が持っていたからだということは間違いないでしょう。1強6弱といわれる今日の状況だからこそ、自民党内のチェック機能を高め、決して政権の暴走、独裁を許さないということを国民に示すことが大切だ。国民の目に暴走と映ることは、安倍さんも望んでいないでしょう
《俺らが天下と、気持ちよくどっぷりと浸かって飛行機で飛び回っている安倍首領に、聞く耳はないだろう。》
♢国会審議を見ていると、首相の答弁は反対意見に非寛容にもきこえます
☻日本の最高権力者であるからこそ、権力が態度に出るようなことがあれば残念なことだ。丁寧に説明する謙虚さ、誠実さが求められていると思う。
《時として、民主党の質問者には、「だから民主党は・・」と軽蔑する言葉で切り返し、議場内に失笑の渦を起こし、にんまりと薄ら笑いを浮かべるなど、人間性のカケラも見受けられない傲慢さが目立つ。》
♢憲法改正も政治課題に上ってきそうです
☻米国がわが国の民主化政策を進める中で、現行憲法は米国から押しつけられたからけしからんという人がいる。しかし、日本はその時代、その時代の一番いい選択を積み重ねてきたと思う。サンフランシスコ講和条約を受け入れ、その結果、戦後70年、平和な近代国家として繁栄することができたという歴史をおろそかにしてはいけない。憲法について常に研究し、学ぶことは当然だ。忘れてはいけないのは、現行憲法に流れる三つの精神である平和主義、主権在民、基本的人権を大切にするということでしょう。
♢靖国神社が騒がれる季節です
☻私は、宮司が独断専行で密かに合祀した(A級戦犯14人の)祭神名票を、宮司預かりという元の状態に戻すしかないと思う。それには国民と政治の後押しが必要だ。その後押しは、保守層の支持が強い安部首相にしかできない。祭神名票を元に戻せば、安倍さんは歴史に残るリーダーになるのではないか。(A級戦犯が合祀された)1978年以降、天皇陛下はお参りできていない。靖国神社の一番大きな役割は、天皇陛下にご拝礼いただくことだ。政治家が今なすべき責務は、靖国の森に鎮まるご祭神の声なき声を正しく聞くことではないか。
《国家(国家すなわち天皇を意味する時代からの)のために命を捧げた英霊(みたま)であれば、天皇が参ってこそその意義はある。A級戦犯を「合祀」したことが分かったときから、昭和天皇は靖国参拝を打ち切り、後を継いだ現行天皇も、1度も靖国参拝をしていない。》
《✦16日追記:*1978年に行われた靖国神社へのA級戦犯合祀は、国民には知らされず、こっそりと行われたが、メディアのスクープ(79年4月19日)によって発覚することとなる。》
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