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2014年6月22日 (日)

中国「犬肉祭」で大論争

 毎日新聞(6/22)から、

 《またまた食文化について、異なる考えの人たち同士が、不毛の論争で争っている。同じ動物である牛や豚、猪に鹿、カンガルーにダチョウらは普通に食べられているのに、食べてはよろしくない肉があるとか。(この際、鯨やイルカは取りあげないでおく)》。

 中国・広西チワン族自治区玉林市で21日、市民らが集まって犬肉を食べるイベント「犬肉祭」が開かれた。だが、約1万匹が食肉にされることから、「動物虐待だ」と抗議活動に訪れた愛犬家と「独自の食文化だ」と主張する擁護派との間でもみ合いになるなど、大論争が起きている。

《中国に限らない、朝鮮半島では古くから犬の肉は、食用に飼育された犬を食べることが普通に行なわれていた。これが世界に知られて有名になったのが、ソウルオリンピック(1988年)だった。一気に残酷だという世論が起こり、当局の取り締まりが行なわれ、食堂、犬の肉を提供する食事どころは街の表通りから裏通りへと移動させられ、厳しい管理下に置かれた。(2008年の北京五輪の際も同様の話題が賑わった。)しかし、2008年ごろから再び食べられるようになっている。現在、犬肉料理は北朝鮮では「タンコギ」、韓国では「ポシンタン」とよばれ、東京・新大久保でも数店が取り扱い、日本人で食べる客もいるようだ。》

《10年近く前、東京・小菅で犬の肉が騒ぎになったことがあった。》 
 参照 間の抜けた話 2005/12/

 中国東北部や南部では犬肉を食べる習慣があり、玉林市では夏至の日に犬肉とライチを食べる「玉林ライチ犬肉祭が」1995年から開かれてきた。だが,本物の犬肉だと証明するために業者が客の目の前で犬を殺すため、愛犬家や著名人などから激しい抗議を受けるようになっていた。

 中国メディアによると、玉林市では抗議に来た愛犬家に「買わなければこの犬は殺すぞ」と高値で売りつける業者が出現。一方で、犬肉を提供する食堂の社長に「家族の安全に注意しろ」と脅迫電話が殺到したり、看板の「犬」の文字を隠して営業する食堂も出たりした。

 玉林市政府は今月6日、「業者が『犬肉祭』と呼んでいるだけで、市政府が主催したことはない」と無関係を強調。街頭で犬を殺すことを禁止する通達も出したが、犬肉を食べることは規制しておらず、食文化を巡る問題にどう対応すべきか苦慮しているようだ。

 インターネット上では「残酷だというのは時代の変化だ」との声とともに「食べないのは自由だが、我々に干渉するな」との声もある。犬肉祭をめぐっては、浙江省金華市が世論の批判を受け、2011年に600年以上続いてきた「金華湖犬肉祭」を廃止している。

《日本であるように、他国や団体からの抗議や非難があるのとは違い、中国という自国内での意見や価値観、生命観、宗教観などの違いで、いずれは自国内で落ち着くところに落ち着く。外国やある種団体から、この問題に口を挟むことは余計なお世話になるというものだ。》 

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