« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »

2014年6月30日 (月)

北朝鮮 ミサイル発射

 《神経質に騒ぐことはない。これまでも北朝鮮は何度も日本海や太平洋方向に向けてテポドンやミサイルを発射している。稀には日本海でもロシア沿岸に沿って発射したこともあるが、たまたま発射する方向に日本海があり、太平洋があるだけだ。日本を或いは米国を目標に撃ったことは一度もないと思っていい。》

《思い返せば、軍部が4年後に開戦となる南方進出を企んでいた1937(昭和12)年に発表された『愛国行進曲』という国民歌謡がある。“見よ東海の空明けて、旭日高く輝けば・・”。ここに出てくる東海は、日本からの「東」は太平洋になるが、現在、北朝鮮や韓国が名称変更で「朝鮮東海」、「東海」とそれぞれ「日本海」の名称変更を提案している名前だ。もしも、これが認められることにでもなれば相手は発射したのは自国領海内と言うだろう。》

 毎日新聞(6/30)から、
 政府は29日、北朝鮮の東岸の江原道元山付近から同日午後5時ごろ、弾道ミサイルが日本海に向けて発射されたと発表した。韓国国防省関係者によると、スカッドと呼ばれる短距離弾道弾ミサイル2発とみられ、発射地点から東に約500キロ離れた日本海の公海上に落下した。航空機や船舶の被害は報告されていない。

 北朝鮮軍の西南戦線司令部は26日、韓国軍が黄海の北朝鮮側水域へ向けて事前通報なしで砲弾を発射したと非難する「重大報道」を発表していた。聯合ニュースは、中国の習近平国家主席が7月3日に訪韓するのを前に存在感を誇示しようとした可能性もあるという見方を伝えた。

 日本政府は29日、中国・北京の外交ルートを通じて抗議した。7月1日に北京で開催予定の日朝局長級協議は予定通り行なう意向だ。

 安倍晋三首相は東京都内の私邸に谷内国家安全保障局長と西村内閣危機管理監らを呼び、報告を受けた。
 関係省庁に
 ①米国・韓国など関係諸国と連携し情報収集・分析に務める
 ②航空機、船舶等の安全確保の徹底
 ③国民への迅速的確な情報提供――を指示した。

 ●北朝鮮外務省の当局者は29日、北朝鮮が短距離弾道弾ミサイルを発射したことについて、「通常の軍事訓練だ」とし、日朝局長級協議に「影響はない」と述べた。

 ●日本と北朝鮮の外務省局長級協議が7月1日、北京で開かれる。北朝鮮は29日に弾道ミサイルを発射したが、日本政府は拉致問題の進展を優先し予定通り実施する。北朝鮮が設置する拉致被害者を巡る「特別調査委員会」の体制について説明を受け、実効性があると判断すれば、週内にも国家安全保障会議(NSC)の閣僚会議を開き、独自制裁の一部を解除する。

《少年老い易く 学成り難し。2014年の前半が、後2時間少々で過ぎ去り、明日から後半の2分の1の6カ月が始まる。》

| | トラックバック (0)

2014年6月29日 (日)

集団安保と集団的自衛権の違いって何?

 毎日新聞(6/28)“なるほドリ”から、

《何はともあれ、気脈の通じたお仲間同士の密室のかけひきで、国民の多くが何が何だか分からないうちに(或いは無関心でいる間に)、どんどん決められていくのが、これだ。》

 自民党と公明党が集団的自衛権を使えるように憲法解釈を変えようとしているが、最近は集団安全保障という言葉も紙面によく登場するけれど、違いがよくわからないし、難しい。集団的自衛権は、同盟国や友好国がある国から攻撃をされた場合、自国が攻撃を受けていなくても反撃する権利のことだ。2001年9月の米同時多発テロで、米国はアフガニスタン戦争に踏み切った。北大西洋条約機構(NATO)はこのとき集団的自衛権を発動している。一方、集団安保は国連憲章に基づき、侵略行為などをした国に国連加盟国が揃って制裁などを加える枠組みだ。集団安保には経済制裁などの非軍事的措置と軍事的措置がある。1991年の湾岸戦争でイラクと戦った多国籍軍は軍事的措置に当たる。

 Q 政府と与党が合意したら、どちらも可能になるのだろうか?

 A 政府はこれまで、日本は集団的自衛権を持っているけれども、憲法の制約で行使できないという立場を取ってきた。憲法解釈を変えて行使できるようにしたとしても、集団安保への参加まで無条件に認められるわけではない。集団安保は、自分の国を守る自衛権とは性質が違うからだ。このため政府は、自衛隊が多国籍軍を後方支援する場合、武力行使につながらないよう、活動範囲を「後方地域」や「非戦闘地域」に限定してきた

 Q 将来的にも集団安保には参加しないのだろうか?

 A 公明党は集団的自衛権の行使を一部容認する方向だが、集団安保による武力行使には党内や支持者に拒否反応が根強くある。一方、政府と自民党は、海上交通の要路にばら撒かれた機雷の掃海など、戦闘行為と一線を画した活動には、集団安保であっても参加して構わないと考えている。公明党と合意できず、来週の閣議決定には明記しないものの、諦めたわけではない

 Q 閣議決定したら終わりじゃないんだな

 A その通り。今後、集団的自衛権を行使すれば、戦争に巻き込まれる可能性は高まる。ただ、実際に行使するには法律の裏付けが必要だ。「平和国家」とは何かをよく考え、国会論戦などに関心を持ちたいものだ

《とはいいながら、独裁者安倍に率いられた驕る自民党のやることはみえているようなものだ。最終的には数の暴力で結論とし、押し切ってしまうだろう。安保闘争の時のような学生や国民の怒濤のような反対運動も見られないままに。これが的外れの見通しで終わることを期待するのみだ。》

| | トラックバック (0)

2014年6月28日 (土)

集団的自衛権 - 4 -

 毎日新聞(6/28)から、

《安倍晋三のやっていることはヒットラーそのものだ。唯我独尊、最早取り巻きのむじな以外の誰の言にも耳をかそうとしない。元々言っていることが普通でない。ただ歴史認識の浅い、わがまま坊ちゃんのごり押しでしかない。ああ言えばこう言う式に、ただ言葉を継ぎはぎして言い換えるだけの憲法無視だ。安倍が人情話で同情を誘おうとした、ポスター絵のように、日本国民、それも沖縄から鹿児島に疎開する学童(767人)引率訓導(教師)・付き添いら28人、一般疎開者1661人らの乗った船(対馬丸)を攻撃したのはアメリカ軍の潜水艦だけだ(救助されたのは学童59人、他177人)。6月26日の天皇、皇后の沖縄訪問はそのとき学童たちを含む犠牲になった人たちを弔う犠牲者慰霊祭への出席のためだった。》

《すでに起ってしまった戦争中ならいざ知らず、戦争を始めるに等しい行為を日本に仕掛け、日本の船を攻撃する国が現実問題としてほかのどこにあるのだろう。安倍は、奇妙奇天烈なあり得ないたとえ話をつくって国民を脅かし、安っぽい人情話で言外に中国を北朝鮮を仮想敵とし、日本国民に「怖い国」と煽り続ける。現在、戦争の怖さ、惨めさ、無残さを知らない安倍頭領に引きずられる戦争を知らない世代が8割を占める日本国民は、安倍晋三に煽られて、中国が、北朝鮮が本当に日本に攻めてきたら、と最近の両国の軍備拡張や南シナ海海上の島嶼問題、航空機の再度の接近、或いは北朝鮮のミサイル問題などから、今にも戦争が仕掛けられ、戦火を交えることになるのではないか、とのあり得ない話に恐怖を感じているだろう。まさにこの両国の行為は、安倍の脅しの後押し効果を生み、日本国民の恐怖を煽り、「その通りだ、頭領の言う通りだ」と日本の軍国主義化に働きかけることになる。》

《歴史をみても分かる通り、いつの時代のどの戦争も、「自衛」が口実に使われ、自衛のための戦争として戦火、侵略を広げていくものなのだ。》

 「平和の党」が泣く
 集団的自衛権の行使容認に慎重な姿勢を示していた公明党が事実上「陥落」し、行使を認める憲法解釈変更の閣議決定で自民党と合意する見通しとなった。「平和の党」の党の看板に傷をつけかねない党執行部の判断に、地方議員らからは批判や落胆の声が相次ぎ、選挙に影響するとの懸念も広がる。

《安倍のごり押しに屈した「陥落」が、選挙への影響としか考えられない公明党議員もまた悲しい話だ。》

 「地方議員の大半は行使容認に反対だ。なぜ執行部が与党協議に応じてしまったのか理解できない」。北海道のある議員は憤りを隠さない。

 公明党は自衛隊の本格的な海外派遣に道を開いた国連平和維持活動(PKO)協力法に賛成するなど、自民党の安全保障政策に歩み寄ってきた。ただ、海外での武力行使につながる集団的自衛権の行使容認は「次元が違う」(党関係者)テーマだというのが党内での受けとめだった。

 この男性議員は「タカ派色の濃い安倍晋三首相の暴走を止めてほしいという声は多い。平和は党の根幹で、それに反してまで連立にこだわる理由があるのか」と疑問を呈す。

 神奈川県の創価学会幹部も「会員以外からも、今こそ『平和の党』の存在意義を示せという強い期待があった。ブレーキ役の気概を見せてほしかった」とうな垂れた。

 公明党は28日に党本部で地方組織の代表への説明会を開くが、地方の意見を汲み取る余地があるのか不明だ。ある兵庫県議は、執行部の姿勢を「結局は地方の意見を切り捨てた」と批判。支持者には戦争を経験した高齢者も多く、地元では反対意見が多数を占めるという。

 創価学会広報室は5月、集団的自衛権の行使を禁じてきた従来の政府見解を支持するとの見解を発表。執行部の判断はそれに逆らう内容で、盤石とされてきた組織力に影を落とす可能性もある。来年4月には統一地方選が迫り、集票力に陰りが出ればダメージは大きい。執行部を厳しく批判した兵庫県議は「足元から党が崩れかねない」と溜め息をついた。

| | トラックバック (0)

2014年6月26日 (木)

アルコール依存、無謀飲酒に介入、支援

 毎日新聞(6/26)から、

 多量飲酒や未成年の飲酒など「不適切な飲酒」による健康問題、社会問題の解決に向け、国や自治体、医療関係者、国民などの責務を明記した「アルコール健康障害対策基本法」が今月1日、施行された。今後、飲酒の弊害を防ぎ、患者支援を充実させる具体策が検討される。

《能書きは結構だが、支援の中に「国民など」と入っているが、酒飲みの中毒に国民が何も支援することなどない。酒を飲むのは個人の問題で「国民」がその責任を負わされるのは筋が違う。一番の責任は本人が取ることだ。それに毎日毎日繰り返され飲酒を誘うコマーシャルだ。このコマーシャルをテレビから退けることで随分悪影響から遠ざけられる。飲めよ飲めよと煽って中毒患者を、次の世代その次の世代と生産し続け、アル中が増えたからって健康な国民に面倒見ろ、はないだろう。続いて書かれているが、「依存症に根強い偏見」とある。偏見は当たり前だ。己を律することもできず、「酒は百薬の長」などと、勝手に大酒喰らってアル中になったから面倒見てくれとは虫が良すぎる。こんな奴らのために長い間健康保険料を払って来た訳じゃない。》

 参照 酒は「百薬の長」か 2012/01/
    アル中、アルコール慢性中毒 2007/09/
    無駄なことはしないがよい 2007/08/
    「アル中」 2006/12/

 基本法は昨年12月の臨時国会で、全会一致で成立した。今後は関係省庁で構成する推進会議で、専門家や当事者・家族の意見も聞きながら2年以内に基本計画を策定、都道府県がそれぞれ巣新計画をつくる。

 厚生労働省研究班の推計ではアルコールに関連して何らかの問題を抱える人は国内に654万人、このうち治療を要する依存症患者は80万人、実際に治療を受けている人は年間4万人。飲み過ぎによる社会的損失は年間4兆1483億円、死亡者は3万5000人に上る。自殺者の2割以上にアルコール関連問題が見られ、飲酒運転で検挙された男性の5割、女性の4割に依存症の疑いがあるという。

 施行を目前に控えた5月下旬、全国からアルコール依存症の当事者や支援団体、医療や行政の関係者ら1000人以上が東京都内に集まった。基本法制定を目指してきた「アル法ネット」副代表の猪野医師(精神科)は基調講演で「病気やけが、飲酒運転、犯罪、生活苦など多くの問題の根っこに不適切な飲酒があるが、ほとんど対策が取られてこなかった」と指摘した。

 度を越した飲酒は心身の健康を損なう。その最たるものが依存症だ。酒の飲み方を自分の意志でコントロールできなくなる精神疾患だが、日本では「意志が弱い」といった個人の人格の問題と誤解され、根強い偏見が患者の治療を阻んできた。

《これじゃ医者が後押しするようなものだ。酒飲みは大喜びだ。ますます『酒飲みが酒止められましょか、もっと持って来い』と病気らしく浴びることになる。背景には、日本には酒飲みに都合の良い誰もが口にする、文化としての「酒は百薬の長」というカビの生えた護符があり、それを懐に持って暖簾を潜るのだ。》

 そんな依存者の立場から東京断酒新生会の早坂耕一が「バブルの崩壊で仕事がうまくいかず酒量が増えた。離婚し何もかもなくしたが、18年前に断酒会に入り酒を酒を断ち続けている。仲間との出会いが財産です」と体験を語った。

 依存症の夫を持つ愛知県断酒連合会の池嵜満月は、家庭崩壊の危機に瀕した過去を振り返り「社会の偏見が家庭を孤立させる。苦しむ家庭の声がすくい上げられる日が来てほしい」と法施行に期待した。

 飲酒運転の被害者遺族も登壇した。1999年に東名高速で飲酒運転のトラックに追突され、幼い娘2人を亡くした井上保孝夫妻だ。夫妻は危険運転致死傷罪の新設の奔走したが「厳罰化だけでは飲酒運転はなくならない。総合的対策が必要です。基本法により、飲酒運転の芽を摘む具体策が進むよう願っています」と話した。

 この日は内閣府や厚労省など関係6省庁も対策の現状を報告。主催団体の一つ、NPO法人「アルコール薬物問題全国市民協会(ASK)」の今成知美代表は「問題は幅広い。基本計画をつくる上で、『連携』がキーワードになる」と述べ、省庁間の協力を求めた。

 参加者は最後に、
 ①正しい知識の普及と偏見是正
 ②早期発見・早期介入を可能にする職種や立場を超えた連携
 ③当事者と家族への支援
 ④悲劇を未然に防ぐ仕組み
をともに目指すとする推進宣言を採択した。

《ほんと、なんと日本は恵まれた酒飲み天国だろう。》

| | トラックバック (0)

2014年6月25日 (水)

遊び声がうるさい?

 毎日新聞(6/25)“水説”
 (論説副委員長・中村 秀明)から、《》内は私見。

 平日午後の新幹線の車内で紙をビリビリと破る音はいうるさいか? 女優の室井滋が、23日朝刊「おんなのしんぶん」のコーナーで、そんな疑問を書いている。

 「私は隣に人がいないことをいいことに、書類の整理を始めた。ドラマ関連の必要事項を台本に記し、済んだものからビリビリ破いてビニール袋に捨てる作業に熱中する。“もうそろそろ富士山”という地点で、突然、車掌さんから肩をポンと叩かれた。

 『あのう、紙を破る音がうるさいと言われるお客様が‥‥‥。それ、破かないでもらえますぅ?』 私は一体、何を注意されているのか意味不明で、ポカンと口を開けた」

《私も当日彼女の一文に目はとおしたが、室井の常識のなさには唖然とした。公共の場と仕事場の違いさえ理解できていない。通勤や出張に利用するものもいようが、もともと汽車は鈍行であろうと新幹線であろうと、限られた時間を利用して、くつろいで自分(たち)だけの空気の中でこの先の旅に期待を抱き、心ときめかしたり、ぐっすり休み我が身を癒す場所のはずだ。そんなとき、仕事でなくても、ビリビリと紙を破る音は、神経を逆撫でされる思いでさぞ逆鱗にふれることだろう。その昔、無神経に映画を観ながらせんべいをガリガリさせたり、袋をごそごそまさぐったり、おしゃべりされて、何度怒鳴りつけたことがあっただろう。》

 人々を悩まし、近隣とのもめごとを起こす原因について調査すると、「騒音」が「ペット」「ゴミ」などを引き離して一番多い。ある音を不快に思うかどうかは個人差があるが、耳慣れない音に接すると、たちまち「うるさいなあ」といら立つ人が増えている。

《自分なりに思い出してみればいいことだが、耳慣れない音だけではない。普通に生活している間にも、うるさいと感じる音はそこら中に転がっている。》

  象徴的なのが、都市部で近所に保育所、幼稚園ができる時の苦情や注文だろう。もはや迷惑施設の扱いだ。子どもの遊び声はもちろん、保護者が送迎する車の通行などに厳しい要求を突きつけられるのが当たり前のようだ。

 その結果、園の庭を半地下ににしたり、民家に面した方向には窓を一切作らなかったり、園側の費用負担で民家に防音窓をつけたりすることもある。また、「外での遊びは1日45分だけ」「プールでは水をかけ合わない」「送り迎え時は親も子どもも私語は禁止」といった規則を設けることも珍しくはないらしい。
 
 参照 騒音訴訟問題 2007/10 
    続 躾け 2007/10
    スーパーは子どもの遊び場か 2005/8/

 騒音問題に詳しい橋本典久・八戸工業大大学院教授は著書「苦情社会の騒音トラブル学」(新曜社)で、「騒音に対する日本人の感性が明らかに変質してきている。今までは地域の音として容認されてきたものが苦情対象に変化し、一部では訴訟にまで発展している」と分析する。

《以前も書いたが、夏に涼しい風鈴の音が、「うるさい」と物干竿でたたき落とし、傷害沙汰になりかかったことさえある。》

 子どもの遊び声が昔より大きくなったり、のべつ聞こえるようになたりしたわけではない。むしろ、接する機会が減った結果、ありふれた音ではなくなり、聞き流せない気に障る音になったようだ。

 やり玉に上げて抑え込めば、ますます地域の音から遠ざかる。何より子育ての環境を息苦しくさせ、子どもはのびのびとできない。騒音だと感じる人を「寛容でない」と非難するのは容易だが、解決にはならない。この問題は、予算と時間でなんとかできる待機児童問題よりも複雑な問題である。

《いじめはいじめられたと感じれば「いじめ」とされているようだ。ならば、誰かがうるさいと感じればそれは間違いなく「うるさい」のだ。》

| | トラックバック (0)

2014年6月24日 (火)

第3のビール

 毎日新聞(6/24)“読みトク!経済”から

 <サッポロ「極ZERO」なぜ販売中止?>
 サッポロビールが、酒税の安い第3のビールとして販売していた「極ZERO(ゴクセロ)」について、国税庁が「第3のビールではない可能性がある」と指摘。同社は酒税の差額分116億円の追加納付を決めた。酒税を決める製法をめぐり、国税庁と意見の相違があった模様だ。
 「ゴクゼロ」とは、サッポロが開発に4年の歳月をかけ、痛風の原因とされるプリン体、糖質をともにゼロにした「世界初の商品」として昨年6月に売り出した。健康志向の高まりを受け、約1年で650万ケース(1ケースは大瓶20本換算)を売る大ヒットとなった。酒税が安く、低価格の「第3のビール」だったこともヒットの原因だ。ところが今年1月、国税庁から「第3のビールではない可能性がある」と指摘された。

Photo Q なぜ?

 A サッポロは「営業上の秘密」として、具体的な中身を明らかにしていないが、「世界初の商品」を造る製法に問題があったとみられる。品質には問題がない。サッポロは現在でも「第3のビールに該当すると認識している」との見解を変えていないが、販売を続けると消費者が混乱するほか、時間んが経つにつれて延滞税もかかってしまうため、販売を中止した。ビールメーカーが酒税をめぐって国税庁と見解が異なるのは異例のことだ。

 Q 酒税はどんな仕組みなの?

 A 「ビール類」は原料や製法などによって三つに区分され、それぞれ酒税も異なる。原料に占める麦芽比率が3分の2以上の「ビール」は350㍉㍑で酒税77円 ▽麦芽比率25%未満の「発泡酒」は47円 ▽発泡酒に別のアルコールを混ぜるなどした「第3のビール」28円。
 酒税法は、これら三つの製法以外で造られるビール類を「ビールと同じ税率」と規定している。国税庁は製法に注文を付けたとみられ、サッポロは77円と28円の差額分の納付を決めた。酒税が安い第3のビールは2004年にサッポロが初めて全国発売し、シェアを大幅に拡大している。一方、ビールや発泡酒は縮小傾向にある。

 Q ゴクゼロは今後飲めなくなるの?

 A 商品名は変えずに、製法を発泡酒に変えて7月15日に発売する。酒税が高くなる分、販売価格は20〜30円上がって、160〜170円前後になる。サッポロは従来計画よりも2割程度売り上げが減少するとみている。

| | トラックバック (0)

2014年6月22日 (日)

中国「犬肉祭」で大論争

 毎日新聞(6/22)から、

 《またまた食文化について、異なる考えの人たち同士が、不毛の論争で争っている。同じ動物である牛や豚、猪に鹿、カンガルーにダチョウらは普通に食べられているのに、食べてはよろしくない肉があるとか。(この際、鯨やイルカは取りあげないでおく)》。

 中国・広西チワン族自治区玉林市で21日、市民らが集まって犬肉を食べるイベント「犬肉祭」が開かれた。だが、約1万匹が食肉にされることから、「動物虐待だ」と抗議活動に訪れた愛犬家と「独自の食文化だ」と主張する擁護派との間でもみ合いになるなど、大論争が起きている。

《中国に限らない、朝鮮半島では古くから犬の肉は、食用に飼育された犬を食べることが普通に行なわれていた。これが世界に知られて有名になったのが、ソウルオリンピック(1988年)だった。一気に残酷だという世論が起こり、当局の取り締まりが行なわれ、食堂、犬の肉を提供する食事どころは街の表通りから裏通りへと移動させられ、厳しい管理下に置かれた。(2008年の北京五輪の際も同様の話題が賑わった。)しかし、2008年ごろから再び食べられるようになっている。現在、犬肉料理は北朝鮮では「タンコギ」、韓国では「ポシンタン」とよばれ、東京・新大久保でも数店が取り扱い、日本人で食べる客もいるようだ。》

《10年近く前、東京・小菅で犬の肉が騒ぎになったことがあった。》 
 参照 間の抜けた話 2005/12/

 中国東北部や南部では犬肉を食べる習慣があり、玉林市では夏至の日に犬肉とライチを食べる「玉林ライチ犬肉祭が」1995年から開かれてきた。だが,本物の犬肉だと証明するために業者が客の目の前で犬を殺すため、愛犬家や著名人などから激しい抗議を受けるようになっていた。

 中国メディアによると、玉林市では抗議に来た愛犬家に「買わなければこの犬は殺すぞ」と高値で売りつける業者が出現。一方で、犬肉を提供する食堂の社長に「家族の安全に注意しろ」と脅迫電話が殺到したり、看板の「犬」の文字を隠して営業する食堂も出たりした。

 玉林市政府は今月6日、「業者が『犬肉祭』と呼んでいるだけで、市政府が主催したことはない」と無関係を強調。街頭で犬を殺すことを禁止する通達も出したが、犬肉を食べることは規制しておらず、食文化を巡る問題にどう対応すべきか苦慮しているようだ。

 インターネット上では「残酷だというのは時代の変化だ」との声とともに「食べないのは自由だが、我々に干渉するな」との声もある。犬肉祭をめぐっては、浙江省金華市が世論の批判を受け、2011年に600年以上続いてきた「金華湖犬肉祭」を廃止している。

《日本であるように、他国や団体からの抗議や非難があるのとは違い、中国という自国内での意見や価値観、生命観、宗教観などの違いで、いずれは自国内で落ち着くところに落ち着く。外国やある種団体から、この問題に口を挟むことは余計なお世話になるというものだ。》 

| | トラックバック (0)

2014年6月20日 (金)

「ニホンウナギ」食べられなくなるか?

 毎日新聞(6/20)“なるほドリ”から

《80有余年に1度しかウナギを食べなかった私には、どうでもいいことだが、激減する日本人が遠くない将来、人種の絶滅危惧種に入るだろうことと、現状のまま推移すれば繁栄どころではなく日本国家の滅亡の方を危惧する。日本の人口減は未来が見通せない深刻な問題なのだが、ヒットラー気取りで軍隊を持ち、戦える国づくりを目指すために、好き放題やらかす安倍晋三には分かっていないようだ。》

 ニホンウナギが絶滅しそうで、食べられなくなるって本当か。それはない、ただ、ニホンウナギが絶滅する可能性があることは否定できない。世界の科学者らでつくる国際自然保護連合(IUCN)は、12日発表した「レッドリスト」に、絶滅危惧種と掲載した。レッドリストは絶滅の可能性について「絶滅」から「情報不足」まで8段階で分類していて、ニホンウナギは上から4番目の「絶滅危惧1B類」に指定された。レッドリストに掲載されても、捕まえたり、輸入したりすることは禁止されないので、ウナギが店からすぐに消えることはない

 Q でも、本当に絶滅したら、もう食べられないよね

 A 実は日本で流通しているウナギは、ニホンウナギばかりではない。北米に生息するアメリカウナギや、インド洋のビカーラ種など別種のウナギも食べられている。1990年代には、ヨーロッパウナギの稚魚を中国で養殖して輸入されたウナギが大量に流通した。そのため、ヨーロッパウナギは激減。絶滅危惧種に指定され、野生動物の国際取引を規制するワシントン条約で輸出入の規制対象にもなった

 Q ニホンウナギもワシントン条約で規制される可能性があるの?

 A そうだな、2016年に南アフリカで開催されるワシントン条約の会合で、どう扱われるかが焦点になりそうだ。ヨーロッパウナギが激減した過去があるため、多くに国々はニホンウナギの規制を選択する可能性がある

 Q 規制されるとどんな影響が出るの?

 A 昨年の国内のウナギの国内供給量は3・3万トンで、およそ半分が中国などからの輸入だった。国産ウナギの99%は稚魚のシラスウナギを国内で養殖したものだが、ニホンウナギは稚魚を含めて多くが輸入頼みだ。ワシントン条約で輸出入が制限されれば、私たちの食べるニホンウナギの価格は高くなる可能性がある。だからといって、別種のウナギを食べればいいというわけにもいかない。世界中のウナギを食べ進めて、悪影響を与えれば、国際的な批判を浴びるだろう。日本は、世界で食べられているウナギの7割程度を消費している。中国などの関係国とも連携して、早期の対策をとる必要がある

| | トラックバック (0)

2014年6月19日 (木)

新入社員 終身雇用希望で最終目標は「部長」が最多

 毎日新聞(6/19)から、

 産業能率大学が18日発表した新入社員のアンケート調査によると、終身雇用制度を望むとの回答が76・3%で、1994年度に設問を加えて以来最高となった。最終目標の役職は90年度から聞いており、今回「部長クラス」が21・1%と最多だった。「社長」は9・0%と2年連続で過去最低を更新した。

《「士(をのこ)やも 空しくあるべき万代(よろずよ)に 語り継ぐべき名はたてずして」。万葉集 巻の六 山上憶良の辞世のうたである。》

《万葉の時代でないことは分かるが、トップは望まない、こじんまりと2番手3番手でいい、とは覇気のない話。それとも皆と同じ、皆仲良しでいい、頑張って部長止まり、一生かけてマンションの借金を払い終わり、自分の物になればそれでいい。確かに松下幸之助や本田宗一郎の時代ではなくなった。しかし、そうやっている間に、語り継ぐべき名を立てようとして、ヒットラーも斯くありなん、安倍晋三なる首領が日本を死の淵に追い立てようとしているのに、日本の若者たちはぬるま湯に浸かったままだ。》

 産能大は「目標は社長ではなく強調。東日本大震災などを経験し、終身雇用のもとで長期間安心して働きたいという意識が強い」と分析している。

 働く上で重要なことは「仕事を辻て自分自身が成長すること」が68・4%で最も多かった。次いで「長期間、安心して働けること」(51・9%)、「職場のメンバーから認められること」(48・1%)も高水準だった。

 交流サイト(SNS)上での上司からの「友達申請」については「うれしい」と「どちらかて言えばうれしい」が55・0%で、好意的な意見がやや多かった。

 調査は3〜4月、150社の新入社員500人を対象に書面で行なった。有効回答は485人。

| | トラックバック (0)

2014年6月18日 (水)

2014年版 男女共同参画白書から

 毎日新聞(6/18)から

 政府は17日、201年版男女共同参画白書を閣議決定した。00年の発行以来初めて、男性の就労や生活状況など「男性」に焦点をあてた特集を組んだ。成長戦略の中核に位置づけた「女性の活躍」を進めるには、男性を含むあらゆる個人や世帯の課題と捉える必要があるからだ。

A_2 白書によると、障害未婚率は年々上昇し、10年の男性の未婚率は20・1%と、女性(10・6%)の2倍だった。男性の雇用者全体に占める非正規の割合は徐々に増え、02年の13・6%から、13年には19・4%まで上昇。25〜34歳で特に高まっている。非正規雇用者は正規に比べ未婚率が高いため、未婚率増加につながる可能性がある。

3_3

 また、05年から13年にかけての平均所得は女性ではおおむね増加しているのに対し、男性では雇用形態や学歴を問わず減少していた。

B_31

《見受けるところ、まだしばらくは男性受難が続きそうだ。》
(グラフは「白書」より記事内容に合ったものを抜粋した。)

| | トラックバック (0)

2014年6月16日 (月)

いじめ防止対策推進法が成立して21日で1年

 毎日新聞(6/16)から、《》内は私見

《これまでも、数字ばかりで本質問題を見ようとしない「いじめ」報道には、いい加減うんざりで、いつまでも発生した数を数え上げていでは解決なんぞ不可能でしょ、と関心は薄れるばかりだった。いじめの原因は、いじめる側にこそその本質的な問題が内包されているのだから。いじめる側にメスを入れない限りこれからも、延々いじめは無くならないと言い続けてきた。その意味ではいじめは学校の問題ではないのだ。最近、維新の会の橋下徹が、授業妨害になる問題児の「隔離」教育を提案したが、これまで、何一つ制約や規律もなく、叱ることもできず甘やかすだけの授業に厳しい問題提起を突きつけた。いつまでも箍の緩んだ「ゆとり」の弊害を払いのけなければ、いじめ対策も看板倒れに終わるだろう。》

 大津市の中2男子生徒自殺事件(2011年)をきっかけにした「いじめ防止対策推進法」は、いじめ対策に関する初の法律として期待された。なぜ、いじめを苦に自ら命を絶つ悲劇が繰り返され、教育委員会の隠蔽体質は改まらないのか。第三者調査委員会の委員として大津市事件の調査に携わった教育評論家の尾木直樹に聞いた。

 法律をどう評価していますか。
 ☻急ごしらえで成立した感はあるが、歴史的な意義は大きいと思います。国がいじめを重大な問題として位置づけ「社会全体で解決していこう」と合意形成されたことは大きな前進です。これまで教委や学校の不作為の前に泣き寝入りを余儀なくされ、苦しんで来た被害者にとって法律という「武器」を手に闘えるようになりました。一方で、実効性に課題が出ているのも時日です。

《「社会全体で解決していこう」と言った途端に、責任の所在は不透明になる。社会全体はいいが、そのどこが進んで責任を取ろうと名乗り出るのだろうか。作文で済まそうとする無責任なお上の常套手段だ。》

 学校がいじめの事実を認めないケースが今も相次ぐのはなぜでしょうか。
 ☻いじめがあったことをマイナス評価ととらえる意識が根強く残っているからでしょう。自分のクラスや学年でいじめが起きれば「指導力不足」とレッテルが貼られてしまうのでは、という考えがあるのです。背景には、00年代に入ってから教師の「階級」制度や評価制度が持ち込まれたこともあります。校長を筆頭に、副校長や教頭、主幹教諭、指導教諭、教諭といった上下関係が敷かれ、教師間の「同僚性」が失われ、相談しにくい雰囲気があるのです。

 教委はどうですか。
 ☻構造は同じです。教委は人事など学校に強い権限を持っています。学校が、いじめの事実を報告すれば不利な扱いを受けるのではないかと考えてしまう。また、いじめがあったことを認めると、被害者側から裁判を越されてしまうという「組織防衛」的な意識もあるでしょう。大津市の事件では、男子生徒が自殺した3日後に、学校と教委は弁護士に相談していた。この時に、いじめとの因果関係を否定する方向性が決まったと見られます。しかもその後、相談した記録が作治されていました。

 長崎県上五島町の中3男子生徒自殺問題でも、直後に学校が実施した調査でいじめを示唆する記述があったのに、町教委は遺族に「いじめは見つからなかった」と回答しました。
 ☻法律の趣旨が現場に伝わっていませんね。遺族の側に立つという視点が決定的に欠落しています。

《いじめがどのようにして怒ったのか。そもそもの「いじめ」に対する根本的な問題意識が欠落しているのが、これまでのいじめへの取り組み方なのだ。いじめが起った後のことばかりをあれこれ掘り返し、本質的な「いじめ」の発生問題の取組みができていないのだ。これでいじめがなくなるわけはない。》

 いじめとの因果関係を調べる調査委員会は機能しているのでしょうか。
 ☻機能しているケースもあります。熊本県和水町で中3男子生徒が12年7月に自殺した問題では、第三者調査委員会が事実を丁寧に積み重ね、11件のいじめ行為を認定しました。法律の付帯決議や国が策定したいじめ防止基本方針でも触れられいますが、メンバーに第三者を入れることは不可欠です。少なくとの被害者側が推薦する人を1人入れるべきです。山形県天童市で今年1月に中1女子生徒が自殺したケースでは、調査委設置を巡って、教委と遺族が対立していますが,遺族からすれば教委や学校に都合良く調査結果がまとめられてしまうのではないかという不信感があるのだと思います。

 教委の指導力も課題ではないでしょうか。
 ☻大津市の事件では休み時間の「プロレスごっこ」という遊びがエスカレートしていじめに転化しました。教師に「助けてあげて」と訴えた生徒もいたのに救えなかった。早い段階で対応していれば事態も変わった可能性があります。明らかに教師の力量不足。思春期の子に対する認識が不足しています。NPO法人「ジェントルハートプロジェクト」の調査では、児童生徒からいじめの相談を受けた時に「解決の自信がある」と回答した教師は小学校で41%、中学校では26%です。いじめ対応への自信のなさがうかがえる結果で深刻です。

 では、どうすればいいのでしょう。
 ☻教師への実践的な研修が必要です。現代のいじめの特徴や思春期の特性についてしっかり身に着けてもらう。国がプロブラムを作るより自治体や学校が自主的に作り上げる方がいいかもしれません。大学の教員養成段階でもいじめ問題を取りあげるべきです。また、教師を取り巻く環境を変える必要もある。多忙性を解消し、教師の「階級」制度や評価制度を緩和し、学校全体でいじめに取組む体制を作ることが必要です。

 子どもがいじめをしないための教育はどうすればいいと考えますか。
 ☻いじめに軽重はありませんん。子どもには「いじめで苦しまずに安心して生活し学習できる権利がある」ことを教えなければいけません。いじめている子には、いじめがその権利を奪う行為だというを自覚させる。周りの児童生徒もいじめの傍観者になるのではなく、堂々と「NO」と言えるような学級づくりが必要です。子どもが主体的にいじめ問題に関われるようにしていくことです。

| | トラックバック (0)

2014年6月15日 (日)

性同一性障害:学校に相談606人

 過去の軍国主義の亡霊に取り憑かれているような安倍晋三に操られる国会の煮え切らない党首討論。この日本という国、何処に向かって行こうとしているのかも知れない恐ろしい国内状況から、眼を逸らさせるように日本中のメディアは、国民の目を遠く南のブラジルに釘付けにする。開催国の国民のほぼ50%の人たちが開催反対を叫んで立ち上がっているのに、高見の見物もどきの日本人たちが、どっと押し寄せる。

 サッッカーに全く興味のない身には、ここ数日来の新聞、テレビ、ラジオなどマスメディアの狂ったような加熱ぶりにほとほと嫌気がさしていた。連日配達される毎日新聞の、スポーツ新聞と見紛う何ページにもわたった誰かも知らない色刷りの選手たちの写真。どこのチャンネルに合わせても、サッカー、サッカーの大声ばかり。そして、今日の初戦は日本の敗北が伝えられた。

 毎日新聞(6/13)から、

 「性同一性障害」であると悩み、学校に相談している児童生徒が全国で606人いることが文部科学省の調査で分かった。この障害に関する文科省の調査は初めて。本人が自認する性別の制服着用を認めるなど配慮している事例は6割にとどまった。同省は今後、専門家の意見を聞いたうえで、対応・指導に生かせる資料を年度内に作成する。

 糖鎖は昨年4〜12月、各都道府県教委を通じて、全ての国公私立の小中学校、高校、特別支援学校を対象に実施した。学校が把握した事例だけのため、実際に同障害に悩んでいる児童生徒は606人より多いとみられるが、「実数は不明」(児童生徒課)という。

 606人のうち、257人が医療機関で受診し、165人が性同一性障害と診断された。戸籍上は男性だが「女性」を自認する児童生徒は237人(約4割)。戸籍上が女性で「男性」を自認するのは366人(約6割)。学年・学校種別では小学1・2年26人 ▽同3・4年27人 ▽同5・6年40人 ▽中学110人 ▽高校403人。

 学校による特別な配慮の内訳(複数選択)は、トイレ(職員トイレの利用を認めるなど)41% ▽更衣室(保健室や多目的トイレでの着替え)35% ▽制服(自認する性別の制服着用)31% ・・のほか、自認する性に合った通称名を使う事例もあった。配慮していない理由は今回の調査では聞いていないが、同課は「子どもの方が配慮を求めていないケースもあれば、対応に悩んでいる学校もある。専門家の意見を聞き、対応を検討したい」と話している。

 〖性同一性障害〗
 身体的な性別と心理的な性別が一致せず、強い違和感に苦しむ疾患。2004年に施行された特例法は、複数の医師に基づく診断が必要としている。精神科的な治療だけでは改善は困難とされ、多くが男性・女性ホルモンの投与を受けている。成人は条件を満たせば戸籍の性別変更が認められる。

| | トラックバック (0)

2014年6月13日 (金)

梅毒患者 3年間で倍増

 毎日新聞(6/12)から、

 古くから知られる性感染症「梅毒」の患者が近年、急増している。2013年は全国で1200人を超え、3年間でb内蔵した。理由ははっきりしないが、「昔の病気」という意識もあって自分の感染に気づいていないケースや、治療が不十分で人に広げているケースもあるとみられる。

《一昔前の家庭医学書にはスピロヘーター・パリダ(現、梅毒トレポネーマ)による感染で、不治とも言われた性病、梅毒に感染し、ただれ切った男女陰部や顔面やからだなどに転移した写真が掲載されていたものだ。》

 国立感染症研究所のまとめによると、13年の梅毒報告数は1226人(暫定値)で、前年(875人)の2倍近くに増えた。男性が989人(80・7%)と大半を占め、中でも25〜29歳の感染率が高い。感染経路として、かつては少なかった男性同士での性交渉が急増傾向にあるのが特徴だ。感染研感染症疫学センターによると、地域別では東京、大阪、愛知など大都市圏に多い。

 梅毒は「梅毒トレポネーマ」という細菌の一種が、主に性行為によって粘膜などから体内に入り込んで感染する。2〜3週間で感染部位にしこりができるなどの症状が出た後、2〜3カ月後に全身に発疹が出ることが多い。進行すると中枢神経に菌が移行し、後遺症が表れることもあるが、治療法が確立しており現代では重傷例はまれだ。

 治療はペニシリン系抗生物質が使われ、アンピシリンなどの内服薬を症状の進行度によって2週間から数週間飲む。

 梅毒は感染症で全例報告が定められているが、報告義務を知らない医師もいるため、報告は実際の数を下回る可能性が指摘されている。予防についても正しい知識が広まっていないという。国立国際医療研究センター国際感染症センターの堀成美看護師(感染症対策専門職)によると、コンドームの使用で梅毒の感染リスクは減らせるが、完全には防げない。また、リスクが高いことがあまり知られていないオーラルセックスによる感染拡大も懸念される。「梅毒が広がりつつあることを知ってもらい、可能性がある人に検査を受けてもらうことが第一歩」と堀は話す。

 厚生労働省は4月末、全国の自治体に「梅毒の発生動向を注視し、必要な対策を」と要請する通知を出した。13年の報告数が44人と前年から倍増した宮城県は、5月から県内の保健所など9カ所で匿名での無料検査を始めた。

 「原因ははっきりしないが、梅毒が急増した事実は重大。以前から実施していたエイズウイルス(HIV)、クラミジアの検査に梅毒を追加した」と県疾病・感染症対策室は話す。東京都でも既に保健所などで匿名・無料の検査が受けられる。

  Th_hiv1梅毒はHIVと一緒に感染すると、両方の症状に悪影響があることが知られている。このため、HIV対策の一環として梅毒検査を受け付ける保健所は他にもある。厚労省研究班がインターネット上で提供する「HIV検査相談マップ」の画面で、「その他感染症の検査」にチェックを入れると検索できる。

| | トラックバック (0)

2014年6月12日 (木)

13年、山岳遭難 最多2172件

 毎日新聞(6/12)から、

《中高年の登山ブームの影響だろうか。年齢をごまかす化粧術で、若作り衣装で、周りからは若い、若いとおだてられ、その気になって肉体の衰えを自覚できず、歳相応以上のコースに挑んだり、自然をなめ、遭難に遭うケースが増えている。ほんの前までは60歳は立派な年寄りで通った。生物学的に特別日本人の肉体改造が進歩した訳でもないのに、世の中挙げて70歳で、或いは75歳で死んでも、「若いのに」と悔やむ言葉で送るのが習慣になているようだ。しかし、「村の渡しの船頭さんは 今年60のお爺さん 歳はとってもお船を漕ぐ時は 元気いっぱい櫓がしなる」は、若者たちがどんどん戦争で死に、平均寿命50歳に満たない時代の歌ではあるが、60歳が年寄りであることの自覚を持っていた。これは現在も変わらない肉体の摂理だろう。長生きは、老人医療の進歩で、老人になってからの余生が長いというだけの話だ。》

 Photo 警視庁は12日、13年の山岳遭難事故が2172件(前年比9・3%増)で、統計が残る1961年以降で最多だったと発表した。遭難者数とそのうちの死者・行方不明者数もそれぞれ2713人(同10・1%増)、320人(同12・7%増)で、いずれも最多だった。中高年を中心とした登山ブームで、遭難事故は過去10年間、増加傾向にあり、専門家は夏山シーズンを前に事前準備の見直しを訴えている。

 10年前の04年は、遭難事故の発生件数1321件 ▽遭難者1609人 ▽死者・行方不明者267人で、大幅に増えていることが分かる。

 年齢別では、40歳以上が1996人で遭難者全体の約74%を占めた。このうち、登山者が増えているとされる60歳以上に限ると1258人で全体の約46%だった。

 死者・行方不明者でみると、40歳以上が293人で約92%を占めた。このうち60歳以上が204人で全体の約64%。最高年齢は91歳だった。

 都道府県別の遭難事故件数では長野が300件で最多。静岡139件、北海道132件と続いた。高知だけがゼロだった。事故のうち登山計画が出ていたのは371件にとどまり、8割以上が届けていなかった。

 また、単独と2人以上の複数で登山した場合を比べると、遭難者に占める死者・行方不明者の割合が単独登山者のほうが約2・3倍高かった。

 登山家で山岳専門の気象予報士である猪熊隆之は、事故増加の背景を「登山ブームで情報が氾濫しリスクへの認識が甘くなっている可能性がある。個人で登る人が増えたことで、気象や地形などの情報を判断できないケースもある」と分析したうえで、防止策について「登山計画署を出すことは事前に避難ルートを確認できるなど効果が大きい」などと指摘した。

《ざっと目を通して不思議なのは、意識的にか手抜かりか、事故発生数で男女比率、それぞれの年齢構成、などが全く記されていないが、無視されたのか、どうでもいいことなのか。》

| | トラックバック (0)

2014年6月11日 (水)

集団的自衛権 - 3 -

 たまたま昼飯時、二人の党首、海江田万里、安倍晋三の党首討論(民主党の持ち時間は確か28分とか言ったな)なるものを見ていた。安倍には質問者海江田の「話などどうでもいいや」と傲岸不遜、傲岸無礼な態度に終始。嘲笑とも取れる笑いを浮かべながら民主党を笑い話のネタにして議場の自民党の笑いを誘う。肝心の質問の核心を逸らし、だらだらと余計な自説の説明を繰り返す。討論の持ち時間の半分以上を揶揄とちゃかしで潰し、議長から「回答は簡潔に」の注意を受けても知らん顔。これほど胸くその悪い質疑応答は見たことも聞いたこともない。海江田を完全に見下し、喋らしてやっているのを有難いとも思え、とも見える感じだ。

 海江田の後、質問に立つのは石原慎太郎だ。現在の政治家の中で、安倍以上の右翼思想の持ち主が彼だ。質問は聞かずとも分かる。吐き気がする中継など見ることもない。

 毎日新聞(6/11)、専門編集委員の与良正男の
   熱血!与良政談“民主主義の危機だ!”から、

 日本維新の会の分党で私が一番驚いたのは、石原慎太郎共同代表が結成する新党に23人もの議員が参加するということだった ――。コメンテーターとして出演している大阪・毎日放送のニュース番組「VOICE」で先週、こんな話をした。

 石原氏についた議員の一部には「今後、自民党と選挙協力ができるかも」という願望もあるようだ。だが、わたしからすれば石原氏の新党は戦後政治史の中で恐らく最も右寄りに位置する政党となるはずだ。そこに当初の予想を大きく上回る23人もが参加する時代になるとは・・・・。

 私はしゃべりながら最近の政界の軸足自体がますます右に寄ってきている現実を改めて思い知った。

 石原氏らの新党は集団的自衛権の行使を認める憲法解釈変更をはじめ安倍政権に協力姿勢を示していくだろう。「自民党1強」状況は強まる一方だ。対する橋下徹氏らが合流を目指す結いの党は今度の解釈改憲に慎重姿勢を示しているが、橋下氏らは元々前向きだ。これをどう調整していくかはっきりしない。

 野党第1党の立場を辛うじて守っている民主党も集団的自衛権の問題では相変わらず党内が一致せず、海江田万里代表が夏以降も続投するかどうか、内向きの争いが続く。共産党と社民党は解釈改憲に猛反対しているが国会内では少数勢力だ。

 皮肉なことに、こうして見ていくと今最も野党らしい役割を果たしているのは、集団的自衛権の問題を一つ一つチェックしている与党の公明党かもしれない。番組で私はこうも話した。

 しかし、与党協議にはおのずと限界がある。今国会中の閣議決定を急ぐ安倍晋三首相は急速に圧力を強め、政府は行使容認に向けた閣議決定の原案を早々とまとめたそうだ。今後は国民に見えにくい水面下の調整が進む可能性がある。

 わずか衆参1日ずつだったが、この問題に関する先月末の国会集中審議は、さまざまな問題点や矛盾点を国民の前に明らかにしてくれた。それにもかかわらず、まるで議論を無視するかのように戦後安保政策の大転換があれよあれよという間に進もうとしているのである。

 これは野党の危機ではない。議会制民主主義の危機である。「野党再編」の主導権争いなどしている場合ではない。

《うがった見方をすれば、安倍晋三は中国、韓国、北朝鮮が、これまで以上にもっと日本を敵視し、派手に行動することを望んでいるのではないか。その反動として、戦争を知らない特に呑気な与党の国会議員たちが先頭に立って、現在でもそうだが、近隣3国を危険国家として声を荒げて国民に刷り込み、歴史を学んでこなかった戦後世代の若者たちは、安倍政権の右寄り政策に煽られ、「それは危ない」と一層の右傾化を支える力に化けるのを期待しているようにも思える。その意味では、中国、韓国、北朝鮮は、自民党政権を強力に支えていることになるのだ。そして、自衛隊は男だけで構成されているのではない。外国の軍隊同様他国へ出向き、女性も兵士として第1線で戦闘に参加し、普通に戦死することにもなるのだ。日本の憲政史上、まれに見る最低、最悪の首領が日本を牛耳っているのが現在日本の姿だ。》

| | トラックバック (0)

2014年6月 9日 (月)

プロ野球、16球団構想

 毎日新聞(6/9)から、

《バカが何を考えているのか、とも思わせるマンガチックな話が降って湧いている。地域活性+経済効果で安倍晋三も乗り気だという。止めようもなく人口が減り続ける現状に、何ら手を打つこともなく、現状でさえ経営難が続く(黒字経営は現在3球団と言われる)プロ野球を一層経営を難しくし、貧困に喘ぐプロ集団に変えようとする。バカの考え休むに似たり。計画の大前提、マーケットリサーチもろくにしないで、妄想の上に景気よくアドバルーンだけは揚げたいようだ。》

《プロ野球の球団数を今の12から16に増やして経済の活性化を図ろう。自民党が先月発表したアベノ何とやらの第三の矢だという。安倍晋三も乗り気のようだが、本当に実現できるのか?》

 「この数年、政・官・民を問わず働きかけてきた、夢が現実になるかも、と興奮しています」。自民党の提言を受け、静岡市のある職員は喜びに浸っている。市は活性化の目玉として自民球団の設立とプロ野球入りを掲げ、2012〜14年度予算に計約1800万円計上。合同トライアウト(入団テスト)を誘致したり、野球教室を開いたりしてきた。静岡県も昨年、約34億円をかけて市内の草薙球場をリニューアル。両翼外野ファウルゾーンんまでせり出した「ウイングシート」を設けるなど最新のプロ野球仕様にして後方支援する。

《2040年(すぐに来るゾ!)には日本全国の自治体1800市区町村の半分の存続が難しくなるとの予測もある。私の表現では、日本の人口減は現在既に『生産年齢8000万人割れ(日本人人口25・3万人減)』。直近の3年間の人口減は、島根県か高知県から人はいなくなり、無人の県になっている状態と同じだ。》

 そうした努力も「2リーグ制12球団が“岩盤”のようの固定化」(同職員)した球界の実情を前にして、なかなか実らなかった。そんな中で浮上した16球団構想だけに、地元で「大きな前進」と受けとめられたのは当然だろう。

 構想は、自民党の日本経済再生本部(本部長・高市早苗政調会長)が5月23日に発表した「日本再生ビジョン」の地域活性化策の一つ。米大リーグが30チームあることなどを根拠に、既存の球団の本拠地がない静岡県、北信越、四国、沖縄県の4地域に新球団を創設し、2リーグ4地区制の再編するよう提言。政府に支援策の検討も求めている。

 とりまとめをした若林健太参院議員は「野球の競技人口は、各地にJリーグのチームがあるサッカーに匹敵し基本的な土壌はある。米大リーグもうまくいっていると聞く。プロ球団が来れば郷土愛が醸成され、観客動員などに伴う経済効果も期待できる」と皮算用するのだ。安倍晋三は「地域活性化に役立つのではないか。私は賛成だ」と構想に乗り気。政府は今月中にも改定する成長戦略に盛り込むかを検討している。

 とはいえ、プロ野球もビジネスである。これから新球団を作ったとして、うまくいくのか。

 「球団経営に新たに参入した場合、選手の年俸や球団関連費用など新年度だけで約200億円はかかるでしょう。一方、既存の球団を見てもチケットやグッズの販売収入は限定的で、多くの球団は赤字経営。実際、04年に経営難のためオリックスと合併した近鉄は年約40億円の赤字を抱えていました」。そう解説するのは、スポーツによる経済効果試算で知られる関西大会計専門職大学院の宮本勝浩教授だ。近鉄の親会社は近畿日本鉄道。交通インフラを支える大企業でも耐えきれないほどの負担なのだ。

 それでも名乗りを上げる企業が出てくればいいが「株主代表訴訟だって起こされかねない中、負担の覚悟ができるのか。隆盛のIT企業などが手を挙げるかも知れないが、継続性はどうか。構想は、球団経営の実情を甘く考えすぎています」と宮本教授。成長戦略の一つであれば日本全体の活性化につなげなければならないが、この点にも「経済効果が及ぶ範囲は限られ、とても成長につながるとは思えません」と否定的だ。

 「絶対ダメ。喝どころか『大喝』だよ!」。プロ野球評論家の張本勲は構想にダメだしをする。「私はむしろ球団を減らすべきだと主張してきたんです。今、増やそうとして、球団を持とうとする企業がいるの? いないでしょう。無理ですよ」

 新球団の選手の「質」についても疑問を投げかける。

 「球団を増やすなら選手も増やさないといけませんが、プロのレベルの選手なんて、そんなに多くはいないんですよ」。現在、1球団に約70人の支配下登録選手がいる。4チーム増えれば単純計算で280人が新たに必要になる。四国や北信越地域には既に独立リーグがあるし、静岡、沖縄両県には春夏の甲子園で優勝した高校もある。土壌はありそうだが、張本は「お客さんにとってプロとは、自分にできないことをやってくれる存在。練習したら届きそうに思える選手に高いお金を払う人はいないんです」。安易に入団させて、新球団だけでなくプロ球界全体のレベルまで下がることを懸念する。「もし安倍さんが16球団にすると本気で言うなら、直接(ダメだと)言いに行こうと思っているよ」

 実はこの構想、スポーツジャーナリストの二宮清順が4月に自民党本部で講演した内容を基にしている。若林議員は「ほぼそのまま」と言うのだが、二宮に聞いてみると「話をしたのは事実ですが、その内容と、構想として出てきた中身には齟齬(ソゴ)がある」と戸惑いを隠さない。

 例えば、自民党が公表した構想には当初、「4リーグ制」と書かれていた。二宮は「私は『2リーグ4地区制』と言ったが、『4リーグ制』とは言っていない」。自民党の理解に疑問を抱いた二宮が直接指摘すると、党側は該当部分を修正した。「そもそも16球団構想はプロ野球活性化、地域振興の議論のたたき台。実現に向けクリアしなければならない点はたくさんある。もっと具体策を書き込まないと理解は得られない」。賛意を示した安倍とは対照的に、自民党の「本気度」に懸念をにじませるのだ。

「球団を増やすことこと自体はリーグ発展のために必要」と話すスポーツ評論家の玉木正之も「自民党の構想は議員がパフォーマンスをしているだけとしか思えませんね」と切り捨てる。

 なぜか。やはり「本気度」が感じられないというのだ。「例えば、今のプロ野球界はマスメディアが牛耳る不健全な状態になっているが、構想を唱える議員は、その方面に根回しをしたのか。あるいはマスメディアが球団を所有してはいけないという法律を作るだけの覚悟があるのか。でも、そんな話は聞こえてこない。『ただ言っているだけ』なのは明らかですよ」

 静岡県内の自民党系地方議員の一人は「構想は人気取りと言われても仕方ない」と冷ややかだ。「そもそも球団を増やすかどうか、政治が口を出すものではないでしょう。地方の活性化策にこんな構想を持ち出さなければならないほど、案が不足しているかねえ・・」

 ペナントレースの盛り上がりとは裏腹に、構想実現への道のりは険しそうだ。

《この程度のレベルの議員たちで日本の政治が動かされているとは。喫緊の問題「人口激減」によるより早く日本滅亡が来るかもしれない。》

| | トラックバック (0)

2014年6月 8日 (日)

格安スマホ 安くなる仕組みって?

 毎日新聞(6/8)“読みトク!経済”から、

 利用料金が格安のスマートフォン(多機能携帯電話、スマホ)が人気らしい。NTTドコモなどの大手だと月額利用料が平均かかるが、半額以下の「格安スマホ」が登場している。口火を切ったのが大手スーパーのイオン。4月に通信料と端末代金の分割払い分を合わせて月2980円(税抜き)の格安スマホを発売し、ビックカメラやエディオンなどの家電量販店などに広がっている。7月には玩具大手バンダイの子会社も参入する。

 Q どうして安いの?

 A 基地局などの通信設備を持たず、コストが抑えられているからだ。格安スマホ各社は「MVNO」*(仮想移動体通信事業者)と呼ばれる通信会社と協力して販売している。MVNOは「Mobile Virtual Network Operator」の略で、大手から通信回線を借りて設備を持たないことから「仮想」と呼ばれ、費用も抑えられる。格安スマホの利用者は、MVNOと利用契約を結ぶことになる。

 * 格安スマホの影の主役で、日本通信が老舗。2001年にDDIポケット(現イー・アクセス)のPHS回線を借りて事業を始めた。昨年末時点のMVNOは161社、契約者数は前年比36・1%増の1375万件だった。

 Q 機能は同じ?

 A 大手から借りた一部の回線を分け合って使うので、安い変わりに通信速度は遅く、1カ月間にやりとりできるデータ量も、限られている。大手の一般的な料金プランでは高速通信「LTE」(最大毎秒150メガピットの速度)を使って月7ギガバイトまでデータをやりとりできるが、ビックカメラは通信速度が毎秒14・4メガビット、容量は1ギガバイトだ。容量を超えると通信速度が大幅に遅くなるのは大手と同じ。イオンの格安スマホは容量に制限はないものの、通信規格はLTEの1世代前の「3G」。通信速度はLTEの750分の1で動画視聴には向かない。端末の機種を型落ちの1種類に限定していることも安さの理由だ。

Photo_2 ただ、総務相の調査では一般的なスマホ利用者が月に使うデータ通信量は1・6ギガバイト。大手が用意する月7ギガバイトのプランは容量が多すぎるという利用者が大半のようだ。ニュースサイトの閲覧を1日25分 ▽写真などを添付したメールの送受信を1日15通 ▽動画の視聴を1日5分 ▽音楽のダウンロードを2日に1曲――を1カ月間続けると1ギガバイト程度になると言われる。動画を大量に見たり、スマホで撮った写真などをたくさんやりとりする人には向かないかもしれないが、通常のメールのやりとりやネットの閲覧には大きな支障はなさそうだ。

 Q 売れているの?

 A イオンは4月の発売以降、予定の8000台をほぼ完売した。購入者の65%が55歳以上の中高年層で「スマホを使ってみたいけど少し難しそう」と感じていた初心者の取り込みに成功したようだ。
 実は3年以上前から格安でスマホを利用できる方法はあった。スマホは、通信プランなどの利用者情報を記録するICカード(SIMカード)を端末に差し込んで使うが、格安のMVNOのSIMカードと、対応する格安端末を利用者自身が買って設定する必要があった。カードと端末は別々に売られ、初心者にはハードルが高かったのだ。最近はMVNOと小売店が協力して端末とSIMカードをセットで販売し、「分かりやすさ」を打出したことがヒットにつながった。

 Q 普及するのかな

 A 国は通信回線の独占を防ぎ、価格競争を促すため、回線の一部をMVNOに貸し出すよう大手に求めているが、スマホや携帯などの移動通信市場でのシェアは約4%にとどまっている。ドイツやフランスは15%、米国は10%程度と言われており、国は大手が貸し出す回線の料金引き下げを進めている。
 ドコモが6月から通話定額でデータ通信量を家庭で共有できる新料金プランを始めるなど、大手も料金体系の見直しに動いている。格安スマホの台頭は、スマホ市場全体にとって大きな変化をもたらすきっかけになるかもしれない。

| | トラックバック (0)

2014年6月 7日 (土)

アルコール健康障害対策基本法 今月施行

毎日新聞(6/7)から、

 参照 アルコール法案 宙に浮く 2012/11

 過度の飲酒によるいろいろな問題に取組む法律が今月、施行された。「アルコール健康障害対策基本法」だ。酒を飲み過ぎると、依存症や飲酒運転、暴力、虐待、自殺といった深刻な問題が引き起こされていると言われている。2010年に世界保健機関(WHO)が「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」を決議した。それを受けて、日本でも市民や依存症の当事者、医師たちが国会議員に働きかけて、対策や啓発を促す法律を作った。

 Q 酒を飲んだらいけないってことか

 A 大人が適量を飲むこと自体は、こちろん悪いことではない。でも、飲み過ぎで起きる問題は放っておいてはいけないだろう。「一気飲み」のように、飲めない人、飲みたくない人に無理して酒を飲ませる環境を社会からなくす必要もある

 Q 法律ができて、なにがどう変わるのか

 A 個人が飲む量を制限されるわけではないが、国は2年以内にアルコールによる健康障害に取り組むための基本計画を作る義務がある。①依存症の人たちを支える方策 ②飲み過ぎの予防や、病気の早期発見のための健康診断、保健指導、医療の充実 ③飲酒運転をした人や自殺未遂を図った人への指導や助言 ④メーカーや販売業者に表示や広告について注意を促すこと —— について策を決め、目標や達成時期を定める

 Q  依存症の人たちを支えるって、具体的にはどうするのか

 A 依存症の人たちは各地に自主的な断酒会を作って、飲まないように励まし合っている。これからは行政が会場確保の手助けをしたり、広報誌に案内を出したり、財政的な支援をしたりすることも期待される

 Q でも飲み過ぎって、飲む人自身の問題もあるんじゃないのか

 A そういう場合もあるけれど、依存症はれっきとした病気。患者や予備軍が約80万人いるのに、社会の偏見や誤解もあって、治療を受けている人は約4万人にとどまっていると言われている。法律ができたことをきっかけに、少しでも多くの人を治療につなげることが大切だ

《「酒は百薬の長」、そんな定規などないのに「適量の酒」などと下らない神話が未だに蔓延っているのが日本の現状だ。発癌物質も混じるそんな悪いものを毎日毎日メディアは、もっと飲め、もっと飲めと売りまくる。そのように、そうやって依存症は作られているのだ。》

| | トラックバック (0)

2014年6月 5日 (木)

出産年齢の女性減

 毎日新聞(6/5)から、

《数字ばかり追う果てに、いじめの「増えた増えた」の反対に、このところ「減った減った」の大合唱が続く。人口減に続いて出産可能世代の女性の激減に驚き、泥棒見てこれから大急ぎで縄を綯(な)おうとする慌てようだ。この現状に早急に具体的な手を打たないと、間もなく守るべき国もなくなり守るべき日本人もいなくなる。安倍のいう集団的自衛権など空手形で終わってしまうだろう。》

 2013年の合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子どもの数に相当)は、17年ぶりの高い水準となる1・43だった。それでも15〜49歳の女性人口は減り続けている。産む女性が減るのでは、1人当たりの出生率が少々改善しても人口減に歯止めはかからない。

 13年の出生数(102万9800人)は過去最少だ。にも拘らず出生率が上昇したのは、出生率を計算する際の「分母」、15〜49歳の女性人口(約2591万4000人)が前年より22万1000人も減ったことが大きい。

 厚生労働省によると、出産を控えてきた30代後半以降の世代の出産例が増えてきたことも原因という。ただ、この世代の中心、第2次ベビーブーム世代は40代に入った。今後出産が見込まれるのは、出生数が低下した1970年代後半以降生まれへと移る。これらの世代は若いほど人口が少なく、出生数も減り続けていく見通しだ。

 国立社会保障・人口問題研究所は、同出生率が長期的に1・35程度で推移するとみている。人口を維持できる水準とされる「2・07」には遠く及ばない。

 政府は子育て支援に力を入れる。有識者会議「少子化危機突破タスクフォース(第2期)」は5月、現在1%程度の国内総生産(GDP)に占める少子化対策費の割合を、2%へ引き上げるよう求めた。また国は15年度からの「子ども・子育て支援新制度」で保育サービスの拡充を図る。しかし、7000億円の財源は消費税率10%への引き上げを前提としているほか、これとは別に必要な4000億円に関しては調達のめどが立っていない。

 <松田茂樹・中京大現代社会学部教授の話>
 若年層の雇用と収入の安定か、出会いの機会創出を含む婚活支援も政府の課題だ。「もう1人産みたい」と考えても、経済的理由で見送る家庭もある。経済的な支援をより充実させることが必要だ。

《またまた赤字国債の印刷が始まる。将来もがんじがらめで国民への負担を強いる対策を考えるのが大得意の政府だ。予算など印刷すればいくらでもできる。それも今に分かる。全てを数の論理で押し切りながら。他にもう一つ、贅沢に慣れ、節約を忘れた現在の暮らしは、経済的理由「苦しい、苦しい」を口にすれば、おおおかたのことは政府が受け入れてくれる。》

 合計特殊出生率を都道府県別にみると、①沖縄(1・94)②宮崎(1・72)③島根(1・65)④熊本(1・65)―― の順で高かった。最低は東京で1・13だった。

《2世代、3世代が一つ屋根の下で生活することが多い沖縄は離婚率も高いが、家族間の協力で、子育てが比較的しやすいことも、出生率の高いことの背景にはあるだろう。》

| | トラックバック (0)

2014年6月 4日 (水)

精子提供 子どもの幸せは

 毎日新聞(5/29)から、

 参照 続・代理出産を限定容認(自民PTが3素案)2014/03
    
 夫婦以外の第三者の精子・卵子を使った不妊治療や代理出産を一部認める法案の検討が進む中、精子提供による人工授精(AID)で生まれた人たちが、悩みや苦しみを語り始めている。60年以上も前から「秘密」を前提に実施されてきた治療に、どんな問題があるのか。

「精子提供が実施されているから、卵子提供も認めて良いという流れがあるが、当事者は生まれる子ども。子どもに起きていることを振り返り、この技術の是非を考えてほしい」

 25日、AIDで生まれた人の自助グループ「DOG」が東京都内で開いたシンポジウムで、会社員、石塚(34)は訴えた。彼女は父親の遺伝病をきっかけに、23歳のとき母親からAIDで生まれた事実を聞いた。「親の嘘のうえで成り立った人生で、何が本当か分からなくなった」。親が隠したいと思う技術で生まれたことがつらく、「精子というモノではなく、人が実在していたことを確認したい」。一度でいいから提供者に会いたい」と訴えた。

 【AID(非配偶者間人工授精)】
 日本では1948年に慶応大が初めて実施し、これまでに1万人以上が生まれたとされる。日本産科婦人科学会の2011年の調査によると、AIDを受けた人は年間892人。うち165人が妊娠し、92人が生まれた(43人は妊娠後の経過不明)。

 AIDは男性不妊の治療として広まったが、精子提供者は匿名が前提。AIDで生まれたことを子どもに告知する親は少ない。問題点として、
 ▽大人になって突然事実を聞かされ親子関係が崩れる 
 ▽事実を知った人が「自分の半分は何処から来たのか」
   という不安感を抱く 
 ▽生まれた子や親らの相談場所がない 
 ▽子どもが精子提供者や遺伝情報を知りたいと思っても
   手段がない ⎯⎯⎯ などが挙げられる。

 日本産科婦人科学会が精子提供などの条件について指針を定めるが、子どもへの告知や出自を知る権利の保障について公的ルールはない。自民党のプロジェクトチームは先月、精子提供など第三者がかかわる不妊治療を一定条件で認める法案をまとめたが、出自を知る権利については検討課題にとどめた。

 シンポジウムでは、慶応大病院でAIDにかかわった久慈・東京医科大教授(産科婦人科学)が、親の意識の変化を紹介した。同病院の調査(2010〜11年)では、AIDを希望すする夫婦112組のうち、生まれた子どもに積極的に告知を考える夫婦は17組(15%)、告知を悩む夫婦は32組(29%)。「告知しないつもり」と答えた夫婦が58組と約半数を占めた。

 久慈教授は「約10年前の調査に比べ、告知を考える夫婦の割合は増えている。告知を勧めるのなら、カウンセリングなどの支援体制が必要だ」と指摘した。また、国内外のAIDの実態調査に取り組む長沖・慶応大準教授(科学社会学)は「AIDの問題を解決するシステムがないまま、卵子提供への拡大はありえない」と主張する。

| | トラックバック (0)

2014年6月 3日 (火)

人口減対策

 毎日新聞(6/2)から、

 政府は将来の急激な人口減少問題に対応するため、安倍晋三首相を本部長にした総合戦略本部を設置する方針を固めた。安倍政権の社会経済政策の重要課題として「人口急減の克服」を位置づけ、府省ごとに展開している少子化対策に政府一体で取り組む取り組むのが狙い。地方から都市部への女性の流入が続けば、地方の人口減少に歯止めがかからないと判断し、従来の子育て支援に加え、「若者に魅力ある地域拠点都市」の整備にも着手する。

 《安倍よ、もう遅いかもしれないぞ。君が憲法改変までして持とうとしている「集団的自衛権」。しかしだ、それよりも先に、守るべき国はなく、間もなく日本人という人種はいなくなってしまう道を辿っていることに気がついていないようだな。》

Photo 政府は今月中にまとめる経済財政運営の基本方針「骨太の方針」で、初めて人口減少問題に言及。現状のままでは「経済規模が収縮し、縮小スパイラルに陥る恐れがある」として早急な対策を求める見通しだ。戦略本部は今夏にも発足し、「50年後に1億人程度の安定的な人口構造を保持」との目標を立てる。

《人口減少に関心を持っていれば、次の参照の中でも取り上げた(人口減)が、すでに7年前に西暦3000年には国内の日本人は29人になる、との計算も出されていたのだ。》
 参照 50年後 人口1億人維持 2014/05
 
 一人の女性が一生に産む子供の数に相当する合計特殊出生率は、2012年は1・41で、人口維持に必要な2・07を大幅に下回る。国の推計によると、60年の人口は現在(1億2730万人)より、3割減の8674万人落ち込む。民間有識者会議「日本創成会議・人口減少問題検討分科会」(座長・増田元総務相)は5月、40年に全国1800市町村の半分が「消滅」する可能性があるとの推計をまとめた。

 ただ、個人のライフスタイルに関わる出生率の急激な回復は容易ではない。骨太の方針では「人口急減・超高齢化の流れを20年をめどに変える」ことの必要性を強調。戦略本部は厚生労働省による子育て支援に加え、総合的な人口減少対策の観点から、総務省が所管する地方行政、経済産業省の地域経済活性化などを一体的に見直し、「東京一極集中」の是正に取り組む。 

 参照 子供を産める日本人女性 2040年に半減 2014/05

【解説】
 政府が人口減少に対応する総合戦略本部を設置する方針を決めたのは、これまで府省ごとにバラバラだった人口対策を一つに束ね、人口減に歯止めをかけなければ、経済だけでなく、社会保障や地方自治体も立ち行かなくなるとの価値観からだ。

 日本の人口減少はかねて予想されてきたが、対策は後手後手に回ってきた。歴代政権は「東京一極集中」の打開を掲げながら、国際競争力を優先して、地方から人材や資源を吸い上げて成長につなげてきた側面は否めない。

 地方で子供を育てるには若者が働くための産業や、雇用、住宅、生活インフラの整備・維持も課題になる。人口問題は「出産」や「育児」といった少子化対策を中心にとらえられがちだが、国土政策全体からの視点が欠かせない。

 こうした現状に警鐘をならしたのが、産業界や有識者からなる「日本創成会議」(座長・増田元総務相)の提言だ。東京圏を中心とした3大都市圏に人が流入した結果、地方で子供を産む若年層が大幅に減少し、全国1800市区町村の半分近い896自治体の「消滅」の可能性がある点を明らかにした。

 政府内でも複数の人口推計や達成目標が検討されるなど、人口減に関する危機感が共有されつつある。創成会議の提言は地方ごとに若者に魅力ある拠点都市を作り、「人の流れ」を変える必要性を示している。各府省の「縦割り」だけでなく、国と地方の垣根を越えて課題解決に当たるため、残された時間は多くはない。

| | トラックバック (0)

2014年6月 2日 (月)

国立公園や名勝地など、自然保全に入域料

 毎日新聞(6/2)から、

《今の日本で、不特定多数の人間の集まるところ、約束ごとやマナーなど、守られると思う方がお目出度い。80有余年を生きてきたが、現在の日本ほど道徳の廃れ切った時代はない。条例や法律で律しても、そんなものは破るために存在する、とばかりに次々に乱れて行く。今回取りあげられる自然保護もそうだが、ゴミの山として世界に名を馳せていた「富士山」も、アルピニスト野口健氏の清掃行為がきっかけとなり、やっと見直されて登録されたが、それでも美しい山としての自然遺産とはならなかった。法を作ったところで、殺人が、飲酒運転が、無くならないのと同様、自然を傷つけ、汚すことや破壊することの歯止めに効き目はないだろう。まして、遊歩道や登山道の整備、トイレ設置など、維持管理費用のための入域料徴収となると、モンスター並みに、「金を徴収するのだから、後始末をするのは当然だ」となるのは目に見えている。》

 重要な自然が残るエリアを地方自治体が「地域自然資産区域」と定め、観光客などから入域料を徴収できるようにする法案を自民党がまとめた。利用者負担を求めることに法的根拠を与えることで、不足しがちな植生復元事業や遊歩道整備、トイレ設置などの維持管理費を確保する狙い。公明党は了承しており、野党にも呼びかけて議員立法での今国会提出を目指す。

 法案によると、都道府県や市町村は、土地所有者や県警住民、学識経験者らとの協議を踏まえ、保全する区域を定めた地域計画を作ることができる。計画には入域料の徴収額や保全事業での使途を具体的に盛り込む。

 地域自然資産区域として想定されるのは、国立・国定公園や名勝地、特別天然記念物の動植物の棲息地など。

 これらの中には、既に入域料を定めている場所もある。例えば、富士山では7月から、静岡県と山梨県が登山者から「保全協力金」として1人1000円を任意で徴収する。一方、鹿児島県の屋久島では2008年に導入した「保全募金」(1口500円)の集まりが低調で、山岳トイレの屎尿処理費不足が慢性化。地元の屋久島町は条例による入島税導入の検討を進めている。だが、法案が成立・施行されると、地域計画に基づいて強制的に入域料を徴収することが可能となる。

 また法案では、地域計画区域内の土地をNPOなどが買い取り維持管理する「トラスト活動」を促進するため、自治体が基金を設置することも認める。

| | トラックバック (0)

2014年6月 1日 (日)

国内自動車生産台数、5年連続1000万台割れ

 毎日新聞(6/1)から、

《これだけ人口激減の傾向の日本では驚くことではなく、当たり前の話だ。まして便利な交通網が縦横に行き交う世の中では、若者の車離れさえ当たり前のように進行中だ。農協華やかなりし頃、農家の庭には車の数を数えれば、その家の人間の数が分かると言われるほど、高級外車が何台も並んでいたものだが、今や時代はその影を潜めた。それに並んで、少子高齢化に足並みを揃えるようなインフラの老朽化が目立ち始めた。業者も苦し紛れのように、「人の手を借りなくても用が足りる」無人走行可能な車の開発に余念がない。最近の自動車開発は人口減に対応するようなロボット化した車を作ることに狂奔しているようだ。現在以上に国内で車が増えても無駄になるばかりなのに。》

Photo_3

 2013年に国内で生産された自動車は963万台で、前年から3%減少した。ピーク時の1990年の1348万台からは約3割の減少。80年からほぼ一貫して1000万台を維持してきたが、リーマン・ショックの翌年の09年には前年比32%減の793万台まで落ち込み、以後、1000万台を回復していない。

 国内生産が落ち込んでいる要因の一つは、人口減少などによる国内新車販売の頭打ち。バブル期の90年代ピーク時には777万台だったが、バブル崩壊、デフレ不況の長期化などもあって、13年の国内販売は537万台にまで約3割落ち込んだ。今後も大きな伸びは期待できないのが実情だ。

 もう一つの要因は、生産の海外シフト。リーマン・ショック前に1ドル=100円台だった円相場は一時、70〜80円台に急騰し、自動車メーカーの輸出採算は悪化した。各社は為替変動の影響を避けようと生産を国内から海外に移す動きを加速。アベノミクスで円高は修正されたが、販売する国に近い地域で生産する「地産地消」の流れは変わっていない。スズキの鈴木会長兼社長は「円安だからといって今さら国内には戻すことはない」と話しており、節目の1000万台を回復するのは難しくなっている。

 海外シフトは73年と79年の2度のオイルショックを経て、燃費が良く低価格の日本車人気が世界的に高まったことが引き金に なった。

 80年の国内生産は1104万台で初めて1000万台の大台に乗せ、米国を抜いて世界一に。輸出台数は597万台で、国内販売を上回った。ところが、強すぎる日本車の攻勢で、米国の自動車メーカーの業績は悪化。大量の失業者が出る事態になり、深刻な貿易摩擦となった。日本政府は81年から対米輸出の自主規制を行なう一方、80年代の中頃から雇用創出にも貢献できる現地生産の拡大へかじを切った。その後の円高などの影響で、07年には海外生産が国内生産を上回り、さらにリーマン・ショックでこの流れが決定的になった。

 海外生産を地域別にみると、13年はアジアが前年比6%増の905万台でトップ。北米は同7%増の454万台、欧州4%増の153万台と続いた。00年と比べると欧州61%増、北米52%増なのに対し、アジアは5・4倍と伸びが著しい。中国やインド、東南アジアなど新興国の所得水準上昇に伴い、受動社需要が増えたことが、海外生産を後押ししている。

 日産自動車やホンダはそれぞれ海外生産が約8割に達し、為替変動による収益への影響は他社に比べて少ない。トヨタやスズキの海外比率は約6割。約2割にとどまるマツダや富士重工業は円高が進むと収益が圧迫されやすく、海外シフトを急いでいる。マツダは今年、メキシコで新工場を稼働。13年の海外比率23%を16年に4割超に増やす。富士重も米国工場を増強し、海外比率23%から20年には4割に増やす方針だ。

 海外生産の拡大で心配されるのは、国内産業、雇用への影響だ。海外シフトに合わせて部品を納入する系列会社ンあども一緒にシフトするケースも目立つ。製造や販売、整備、ガソリンスタンド、運送業なども含めると、自動車関連の就業人口(二輪車を含む)は547万人と全就業人口の8・7%を占める。12年の自動車産業の製造品出荷額は約50兆円で、全製造業に占める割合は17%に達する。海外シフトによる産業と雇用の空洞化の影響は大きい。トヨタは雇用を守るために「国内300万台」を堅持してきたが、日産「マーチ」や、三菱自動車「ミラージュ」のように、タイで生産して日本に逆輸入するケースも出てきた。

 国内生産をどこまで維持し、いかに世界で戦うか。自動車産業に突きつけられた課題だ。

| | トラックバック (0)

« 2014年5月 | トップページ | 2014年7月 »