修復が終わっても、高松塚壁画は墳丘に戻さぬ決定
毎日新聞(3/28)から、
参照 無残!! 高松塚古墳壁画 2008/05
「私の」NHK と 飛鳥美人 2007/05
奈良県明日香村の高松塚古墳(七世紀末〜8世紀の初め)の極彩色壁画(国宝)について、文化庁の「古墳壁画の保存活用に関する検討会」(座長、永井・政策研究大学院大客員教授)は27日、2007年の石室解体から10年間をめどに進めている修復作業が終わっても墳丘に戻さない方針を決めた。「現在の科学的・技術的水準で安全な環境で戻すのは困難」と判断した。解体時に決めた「将来的には現地に戻す」との方針は堅持し、戻さないのは「当分の間」と限定したが、具体的な期間は示されなかった。
文化庁は」、壁画を墳丘に戻す場合の問題点として
▽カビなどの影響を受けない環境の確保は困難
▽漆喰がもろくなっている
▽石材に亀裂があり、強度も低下
▽墳丘に保存施設を設置すると、遺構を破壊し外観に影響する
・・・などを挙げた。
解体時に決めた「将来的には、カビ等の影響を受けない環境を確保した上で現地に復旧する」という恒久保存方針に基づき、墳丘に戻す検討を続ける必要性を指摘。その上で「当分の間は、古墳の外の適切な場所で保存管理や公開を行なう」と結論づけた。
検討会には委員17人中16人が出席し、おおむね了承した。「当分の間」については「長期間になるだろうが、5〜10年先と誤解されるのではないか」という意見が出た。保存や公開のため新しい施設を求める発言も相次ぎ、引き続き検討会で議論する、としている。
| 固定リンク
最近のコメント