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2014年2月 1日 (土)

大学中退 年6万人以上、7割が1年生でつまずき

 毎日新聞(1/31)から、《》内は私見

《世の中がそうだから、みんなが行くから、親が行けと言うから、と何のために大学に行きたいのかの確たる目的も持たず、どんな大学でもいい、とにかく大卒の証書があれば・・。  一方、増え過ぎた大学側も、少子化の影響から、年々学生数が不足、収入減は経営を圧迫、勢い資金確保のため入学試験の幅を広げて行く。ガリ勉しなくても入学可能な大学が増え続け、中高生レベルでは本来ならとても高くて跨ぐこともできなかった閾(しきい)を軽々と越えることができるようになった。拙ブログでも幼稚園化する大学についてはこれまで数多く取りあげてきた。》

 フリーターなど非正規雇用に結びつきがちになる「大学中退」について、文部科学省は今年度から全ての国公私立大を対象に実態調査する方針を決めた。大学の中退は少なくとも年間6万人以上とみられ、非正規雇用増加の要因になっているなど社会損失が大きい。同省は継続して毎年調査し、背景など詳細を分析。中退防止策を探るとともに就職状況の改善にもつなげたい方針だ。

 調査は、全大学から中退者数や中退理由を回答してもらい内容を分析する。2012年分は近く全大学へ調査書を発送し、3月末までに集計する予定。

 大学の中退者をめぐっては、同省が09年に、リーマン・ショック(08年)の影響を調べるため07、08年度分を調べたが、その後の調査はない。全国の小中学校、高校、大学などを対象に同省が毎年実施している「学校基本調査」でも、大学の入学者数と卒業者数は調べているが、中退者に関する項目はない。同省によると、07年度の中退者は高等専門学校を含めると約6万3000人、08年度は約6万9000人(推計値)。私立大での中退率は平均3%前後ともいわれている。

 厚生労働省の外郭団体「労働政策研究・研修機構」が11年に東京都内在住の20代約2000人を対象にした調査では、大学中退社(専門学校含む)の就職状況は「一貫して非正規雇用」が約5割で最多。「無職」も14%あった。大学にとっても学費が100万円の場合、年間100人の中退者が出れば1億円の損失になる。

 中退問題に詳しい船戸」・九州共立大教授は「大学は昔のようなエリートだけの教育・研究の場でなく、多様な学生が入学するようになった。原因を分析し公的支援を急ぐ必要がある」と話している。

 文部科学省が実態把握に乗り出すことになった「大学中退」問題は、これまで「学生募集の障害になりかねない」などとタブー視されてきた面が強かった。だが近年、中退率などを積極的に公表する大学も出始めた。さらに小中学校のような「担任制」を導入して学生にきめ細かく目配りし、中学・高校レベルの学び直し授業を取り入れるなど中退予防策に力を入れる動きも広がっている。

《学校側が精一杯子どもを幼稚園並みに甘やかす接待をし、学生自らの自立精神も育てずにそれが常態になれば、中退どころか就職しても長続きできないで、すぐに退職することになる気力も覇気も考える力もない駄目人間を、社会に送り出すことになるだけだろう。》

 武蔵大(東京都)は2年前からホームページで学部ごとに年間の退学者数と中退率を公表している。当初、学内で反対意見もあったが「受験生が知りたい情報」(広報担当者)と公開に踏み切った。九州産業大(福岡県)も2012年度分から各学部の学年別中退者数・中退率をホームページで公表。広報課は「高校の進路指導教諭が着目するのは『中退率』と『就職率』とも聞く」と情報発信の重要性を強調する。

 中退予防に取り組む大学も少なくない。静岡産業大(静岡県)は10年近く前から学生約10人につき1人の教諭が「アドバイザー」として付き、授業への出席率が悪ければ面談して対応策を考える。保護者の協力も不可欠とし、年2回、保護者対象の相談会も開く。担当者は「中退率は経済情勢に左右されることもあり大幅に下げるのは難しいが、できることをやって行くしかない」と話す。

 中退には「授業について行けない」という学力不足が原因のケースも多いため、入学前教育や1年生の時にリメディアル教育(中学・高校レベルの学び直し)を実施する大学も増加。日本リメディアル教育学会の11年調査では全大学の7割超が実施している。背景には、大学を選ばなければ入れる「全入時代」になったことがあるとも指摘されている。目的が不明確だったり不本意入学したりするなど学生の意識の問題も大きい。

 独自に中退者の実態調査や大学の中退対策支援をしているNPO法人『NEWVERY』(東京都)の山本理事長は「経済的な理由よりもミスマッチが主因。対策は急務だ」と指摘する。中退の理由は
 ▽教育内容・方法が合わない
 ▽学力不足で授業について行けない
などが目立ち、中退者の7割近くは大学1年の段階で何らかのつまずきがあるという。

 山本理事長は「高校の進路指導で、自分に合った大学が見つけられる機会を生徒に提供するとともに大学側も教育内容・方法を在籍する学生に合わせる必要がある」と指摘している。

《大学に行って何をしたいのか、学びたいのか、それを知るためにも自分自身の考える力を磨くことが何よりも大切だ。何についても考える力を身につけなければ、進む道も引く道も分かるまい。他人から与えられるのを待つだけの人生では、夢も希望も育たないことを早く知ることだ。》

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