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2014年1月30日 (木)

掲示板その實は出会い系

 毎日新聞(1/29)から、

 スマートフォン向けの掲示板アプリを悪用した児童買春や児童ポルノが増えていることが警察当局への取材で分かった。掲示板の機能しかなく、出会い系サイト規制法の規制から漏れているためだ。しかし、書き込んだ人同士が無料通信アプリで連絡が取り合えるよう工夫がされており、実態は出会い系サイトと変わらない。

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 掲示板アプリは一般的にネット経由でスマートフォンにインストールして使う。顔写真やメッセージを投稿し、他人の書き込みを読むことができる。性犯罪などで悪用されている掲示板アプリには、「LINE(ライン)」などの無料通信アプリのIDを書き込む欄が設けられているのが特徴だ。

 掲示板アプリ自体には、メッセージの交換など他人と連絡を取る機能はない。ただ、無料通信アプリのIDが分かれば電話をしたり、メールを送ったりすることが可能になる。LINEの場合、検索機能でIDを探せば、連絡が取れるという。

 こうした掲示板の利用者の大半は出会いを求めているとみられ、18歳未満の少女へのメッセージなど、犯罪につながりかねない書き込みも後を絶たない。

 警察庁によると、掲示板への投稿をきっかけに、児童買春などの被害に遭った18歳未満の少年少女は2013年上半期だけで117人に上り、前年1年間の36人から3倍以上に急増。下半期も相当数に上る可能性がある。

 「エッチなバイトしませんか」「ギャラ1回40万。顔はぼかし入るし簡単やで」。大阪府警に児童買春・児童ポルノ禁止法違反などの疑いで逮捕された無職男(41)は掲示板アプリを使ってこう書き込み、18歳未満の少女を誘い出していた。

 男は無料通信アプリなどで少女11人と連絡を取り合い、ホテルで淫らな行為をしたり、児童ポルノ動画のDVDを作ったりしていた。捜査関係者によると、男は「掲示板アプリを使えば、少女と出会う成功率が高かった」と供述したという。男は同法違反などの罪で懲役7年の実刑判決が確定している。

 少女との出会いを求める書き込みをしても、掲示板機能しかなければ、警察当局が取り締まることは難しい。

 18歳未満が性犯罪に巻き込まれるのを防ぐための出会い系サイト規制法が、利用者同士がメールなどで連絡を取り合えるサービスを備えたサイトやアプリだけを規制対象にしているからだ。法施行は10年以上前の2003年。スマートフォンや無料通信アプリが普及すらしていない頃だ。

 しかし、現在のスマートフォンの掲示板アプリは、業者側が無料通信アプリのIDの活用で、実質的に出会い系サイトとして利用できる旨を宣伝しているケースが多い。アプリのインストールや利用は無料でも、業者にとっては、利用者の増加に伴って広告収入を当て込めるからだ。
 
 捜査関係者は「実質は出会い系サイトであり、無料通信アプリを悪用した脱法行為だ」と指摘している。

 一方、無料通信アプリの運営側も対策を講じている。LINEでは、IDの書き込みを推奨する掲示板アプリを「非公認サービス」と名付け、利用しないよう注意を呼びかけている。18歳未満の新規のID取得も拒否しており、それ以前に18歳未満に発行したIDは、検索できないようにしているという。

 ☻甲南大法科大学院の園田教授(ネットワーク犯罪)の話
 利用者にとっては、掲示板アプリと組み合わせれば出会い系サイトと同じだ。出会い系サイト規制法を改正し、18歳未満がこうしたアプリを通じて性犯罪に巻き込まれないよう、配信業者を含めて何らかの規制をかけるべきだ。

《「買春」なる言葉ができてから、子どもたちが一方的な被害者として書かれることが多いが、同時に子どもたちから大人への売春もどきの誘いの書き込みも早くからある。》

 参照 「Hしてくれる人を募集」・・子どもの書き込み 2013/10
    ネット遊び、管理をしっかりと 2009/10


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