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2013年11月20日 (水)

危険運転厳罰法 来春施行

 毎日新聞(11/20)から、

 悪質運転による死傷事故の罰則を強化する新法「自動車運転死傷行為処罰法」が20日、参院本会議で全会一致により可決・成立する。特定の病気の影響で起こした事故を危険運転致死傷罪に問えるようにし、飲酒を隠す目的で事故現場から逃走する行為を処罰する規定を新設した。来年5月までに施行され、オートバイや原付バイクの事故にも適用される。

1_2  新法の柱の一つは、危険運転致死傷罪の適用対象の拡大だ。最高刑が懲役20年の同罪は▽運転開始時から酒や薬物の影響で正常な運転が困難▽カーブを曲がりきれないほどの高速▽未熟な運転技能 ――など5類型に限られ、事故の遺族らから「対象が狭すぎる」との批判が出ていた。

 新法は、同罪を刑法から移した上で、新たな適用対象として「通行禁止道路の高速走行」を追加した。高速道路の逆走などが対象になる見通しだ。

 さらに①特定の病気の影響で「意識を失うかもしれない」と認識していた②走行中に飲酒や薬物の影響で正常な運転が困難になった――
などの状態で死傷事故を起こした場合も同罪に問えるようにし、最高刑を懲役15年とした。病気はてんかんや統合失調症などが想定され、政令で定める。

 また、事故現場から逃走するなどして飲酒や薬物の影響下にあったことを隠そうとする行為を罰する「過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪」(最高刑・懲役12年)を新設。逃走後に酒の影響が弱まってから検挙された方が罪が軽くなる「逃げ得」を解消する狙いがある。

 現行の自動車運転過失致死傷罪(同・懲役7年)も刑法から移し、「過失運転致死傷罪」に名称を変更した。いずれのケースも、無免許の場合は、罪を重くする規定を設けた。交通事故の罰則を巡っては、2001年に危険運転致死傷罪、07年に自動車運転過失致死傷罪がそれぞれ創設され、厳罰化が進んでいる。

 新法について谷垣法相は「運転手の自覚を促し、抑止効果が十分期待できる」と強調する。一方で、「特定の病気に対する偏見を助長する」「厳罰化による事故抑止には限界がある」との異論もある。

《刑罰に「死刑」があっても殺人がなくならないのと同じだが、抑止には限界があるというのは当り前のことで、だから、厳罰化には意味がないということではない。》

 栃木県鹿沼市で2011年4月に起きたクレーン車の暴走事故では、てんかんの持病がある運転手に危険運転致死傷罪が適用されなかった。遺族側の批判を受け、新法では病気の影響がある場合も同罪に問えるようになる。対象となる病気は、てんかん、統合失調症、重度の睡眠障害などが想定されている。

 だが、医療関係学会は「これらの病気による事故率が、他の要因と比べて高いという医学的根拠はない」と批判。日本精神神経学会の三野理事は「特定の病気を挙げて重罰とするのは根拠のない差別。発作症状がない患者が運転を控えたり、医師の診察を避けたりするマイナス効果も心配だ」と懸念する。

《事故が起き、死傷者が出てからでは遅い。予防措置をするのは当然だが、私の身近にてんかんの発作を起こす親しい友人がいたが、三野理事が言うような、それが偏見を助長するとは全く思えない。》

 一方、交通事故問題に詳しい高山弁護士(東京弁護士会)は「厳罰化を幾ら進めても、人が車を運転する以上、悲惨な思いをする交通事故の遺族や被害者をこれ以上生まないためには、むしろ運転の科学化に舵を切り、飲酒や居眠り運転をほぼ根絶できる車輛の開発などに力を注ぐべきだ」と指摘しちえる。

《自動運転車の開発も進んでいるが、実用化にはまだほど遠いし、完成しても万全ではない。走る凶器を転がす以上、人間の知恵は絶対に欠くわけにいかない。》

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