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2013年11月23日 (土)

多胎妊娠、三つ子の過半数、排卵誘発で

 毎日新聞(11/15)から、

 三つ子以上を妊娠した事例の過半数が、一般的な不妊治療である排卵誘発によるものであることが、厚生労働省研究班(研究代表=吉村泰典・慶応大教授)による調査で分かった。双子以上を妊娠する「多胎妊娠」は母子ともに危険が多いが、排卵誘発による妊娠では防ぐことが難しい。

〖排卵誘発〗
 排卵機能が不十分なため妊娠しないと考えられる場合、排卵誘発剤で卵巣を刺激し、排卵を促して妊娠しやすくする方法。排卵誘発剤には、比較的刺激が少ない経口薬と卵巣に直接作用する注射薬がある。処方が多かったり刺激が強かったりすると、多数の排卵が一度の起こり、複数の卵子が受精して多胎。妊娠につながりやすい。これで妊娠しない場合は、排卵誘発剤を投与するなどして卵子を採取し、体外受精させた後に受精卵を子宮に戻す方法が採られる。

 研究班は、日本産科婦人科学会(日産婦)に登録している高度不妊施設(全570カ所)を対象にアンケート調査を実施、234カ所から回答を得た(回収率41・1%)。2009〜11年の3年間で、多胎妊娠の事例は計4180件。そのうち「三つ子以上」は200件で、
 背景別の内訳は
 ▽排卵誘発 111 (55・5%)
 ▽体外受精  79
 ▽自然妊娠  10
 「双子」の場合
 ▽体外受精が最も多く
 ▽排卵誘発 24・4% だった。

 多胎妊娠をめぐっては、日産婦が08年、体外受精させた受精卵を子宮の戻す際は2個以下に限るルールを設けた。その効果もあり、総事例数は前回調査(06〜08年)より約1700件減少、特に「三つ子以上」は03年以降急減している。一方で、受精卵の数をコントロールできない排卵誘発による多胎妊娠だけは、過去9年間横這いのままだ。

 こうした多胎妊娠のリスクから母子を守る手段として、胎児の一部を中絶する「減数手術」の実態についても研究班が聞いたところ、三つ子以上の妊娠が10週まで続いた136件のうち、68件で減数手術が実施されていた。四つ子以上では12件中11件について減数手術が行なわれた。

 減数手術は、残した胎児まで流産したり、死産となったりするリスクも高いと言われる。データ解析に携わった桑原章・徳島大准教授(産婦人科学)は「排卵誘発による多胎妊娠は明確な予防手段がないので対策が難しいが、排卵誘発剤の適量処方を徹底するなど、多胎をできる限り防ぐ努力が必要だ」と指摘する。

《産まれてくるまで母体内の胎児の性別が分からなかった時代から比べると、今の多くの親たちは、昔の親たちが産まれてくる子が男であれ、女であれ、「授かりもの」と喜んだ感覚とは違った受け止め方をするのだろう。また、ここにあるように、今では母体内で数が多すぎるからと、間引き手術するが、産児制限の知識も広く知られていなかったその昔は、余りの貧困に、産まれても育てられないからと、出産の場で圧殺したり、窒息死させる方法しかない貧しい地域もあった。技術の進歩は人間本来の生と死の営みも、顕微鏡下のやりとりで完了する時代になったようだ。》

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