白内障
《網膜剥離で左目を手術してほぼ20年後、80歳が近くなった頃から視野狭窄が気になり始め、事故を起こす前に車から降りることを決めた。23年11月に廃車、その後ほぼ2年近く経過したが、その間に急激に白内障が進み始め、時々ブログでもそれに触れて書いてきた。現在では網膜剥離の手術後の、左目だけ水平線が右下がりの傾斜が目立つ上に、白内障の特徴である目に映る景色が濃く霞懸かって見え、正常な右目の邪魔にになり始めた。パソコンの字は左目では判別不能、右目だけで操作しているが、右目だけではコントラストのある字が、両眼で見ると、時には字がダブって見えたり、濃度が下がってコントラストも低くなる。》
《これから先何年生きられるか分からないが、もう一度明瞭な目で、周りの景色と、汚れた世の中を見てから消えていなくなりたいと思う。そのために白内障の手術をしようと考えている。》
毎日新聞(10/24)から、
白内障の手術
(超音波乳化吸引術)
目の中のレンズ(水晶体)が濁って視力が落ちる白内障は、患者の9割が加齢によって発症する。60代の6割、70代の8割、80代はほぼ全員に症状があるとされる。手術で水晶体の中身を取り除き、人工のレンズを入れる治療が一般的だ。手術の手法やレンズの選び方などを紹介する。
川崎市多摩区の関口(74)は4年ほど前、ぼんやりと霧がかかったように見える症状が出たため、眼科を受診した。白内障と診断され、手術を勧められたが、日常生活に支障がなく、手術をためらううちに症状は進んで行った。飛んでいる皿を散弾銃で撃つ、趣味のクレー射撃の腕が落ち、車の運手も怖くなった。今年9月、両目の手術を受けた。
最初に受けた右目の手術の翌日、眼帯を取って驚いた。「青空がこんなにはっきりと見えるなんて」。まぶしいため外出時はサングラスかけるが、射撃も昔のように楽しめる。「生まれ変わったようです。もっと早く手術を受ければ良かった」と話す。
白内障を起こす水晶体は、卵のような構造をしている。外側は透明な殻(水晶体嚢)に包まれ、内側には白身にあたる「皮質」、中心の黄身の部分は皮質が固まった「核」がある。常岡・東京慈恵会医科大教授(眼科学)は「年を取ると、皮質に含まれる蛋白質の性質が変化し、透明だった皮質や核が濁って視力が落ちる。これが白内障です」と説明する。
手術では、目薬による局所麻酔をかけた後、白目と黒目の境界付近の角膜を2〜3ミリ切り、続いて水晶体の前側の殻を丸くくり抜く。その穴から筒状の細長い器具を入れて核を砕き、周りの皮質と一緒に吸い取る。殻は残すが、後側の殻は厚さ20マイクロメートルと極薄のため、破らないよう細心の注意を払う。最後に、殻の中へ柔らかいアクリル製の眼内レンズ(直径約6ミリ)を入れる。
手術時間は片目15分前後。この手術は、「超音波乳化吸引術」と呼ばれ、国内で年間約100万眼の手術が実施されている。
眼内レンズは、遠近どちらかにピントが合う「単焦点レンズ」と、遠近両方にピントが合う「多焦点レンズ」がある。95%の患者は医療保険適用の単焦点を選ぶ。単焦点の場合、見えにくい距離については眼鏡で補う。多焦点は、眼鏡なしで生活できる利点はあるが、
▽コントラストが少し落ちる
▽暗くなると光がにじみやすい ― など欠点もある。
また、保険が保険が使えないため片目30万〜40万円と高額だ。冨岡教授は「多焦点レンズは『夢のレンズ』と期待する人もいるが、問題点もある。医師に希望を伝え、適切なアドバイスを受けてほしい」と話す。
超音波乳化吸引術の安全性は高いが、5000例に1例程度の頻度で、術後に感染が起きることがある。また、殻が破れてしまった場合などは、レンズを特殊な糸で眼内に縫い付ける再手術が必要になる。術後半年から5年経つと、レンズの後側の殻が濁って再び見えにくくなることもある。「後発白内症」と呼ばれ、レーザーで濁った殻の一部を壊して治療する。
《先の網膜剥離の手術を受けたとき、同室の患者には白内障で治療にきたタクシードライバーもいたが手術は軽く、当時で入院1週間、経費も保険が利いて極く安価だったことを聞いていた。一方、網膜剥離は保険は利いても高額で入院約1カ月(1度で終わらず再手術もしたため)かかった。その後にも眼底に埋めた詰め物を取り除く手術も行ったため、左目から水平にも垂直にも直線が消えて波うち、視野狭窄も加わって好きだった読書が煩わしいものになってきている》。
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