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2013年8月16日 (金)

希少アザラシ:捕獲か保護か

 毎日新聞(8/16)から、

 27日の秋サケ定置網漁解禁を前に、北海道南部・えりも地域が揺れている。絶滅危惧種で、深刻な漁業被害をもたらすゼニガタアザラシの初の試験捕獲について、計画を準備してきた当の環境省のトップが一転、中止を表明したからだ。網にかかったサケを狙われる地元の漁業関係者からは「我慢の限界」との声が出ている。

 古銭のような白い斑紋が特徴のゼニガタアザラシ。太平洋から北大西洋にかけて、世界で35万〜50万頭が生息している。国内では北海道の襟裳岬から根室半島の沿岸にしかおらず、地元の観光資源になっている。

 ゼニガタアザラシは毛皮目的の乱獲や沿岸の環境悪化で、国内では1970年代に200頭を切った。鳥獣保護法で捕獲に環境相の許可が必要な「希少鳥獣」二」指定され、91年には絶滅危惧種にも指定された。その後の保護政策で約1000頭に回復し、同省は昨年、絶滅の危険度が1ランク低い「絶滅危惧2類」とした。並行して漁業被害が急増。定置網に入り込んでサケの身体の一部をつまみ食いするなどの被害で2011年度の道内の被害額は約3000万円にのぼる。

 希少鳥獣として保護しながら、同時に「被害軽減のための捕獲」が認められた例はない。このため同省は昨年4月、専門家や地元関係者を集めて保護管理検討会を設置。2年にわたり年40頭を上限に試験捕獲し、今年度末にも一定の頭数を保ちながら捕獲する「保護管理計画」を策定する予定だった。

 流れが一転したのは今年5月の国会審議。石原環境相が質問に答える形で「絶滅危惧種である以上、種の保存に全力を尽くすのが環境相の務めだ」と中止を表明した。漁業被害については「被害が深刻化してるのは承知しているが、捕獲で被害が減少するかというと、因果関係は実証できない。(捕獲以外の)被害防止策のほうが合理的ではないか」説明する。

 国の計画を見守っていた地元は寝耳に水で、同省がえりも町で開いた説明会では「積み上げてきたものが一瞬で崩れた」と怒号が飛んだ。怒りの背景には、海獣による北海道漁業への影響がある。トドやオットセイ、アザラシの被害額は計21億7412万円(11年度)。愛らしい幼獣の姿が人気のゴマフアザラシも年2億円以上の被害をもたらす。このうち捕獲しているのはトドだけだ。えりも地域に約600頭が定住するゼニガタアザラシで、頭数を管理しながら捕獲する計画ができれば、ゴマフアザラシにも応用できるとの目算も外れた格好となった。

《ギリシャのアテネ市内の野良犬や、都内の自治体でも行なっているような、個体を捕獲して避妊処置をして元の場所に戻してやれば対処が可能な対象ではないだろう。石原の考える捕獲或いは殺傷以外の防止策とは具体的に何を指しているのか。「後はお前たちで考えて良きに計らえ」ということか。サケの漁で生計を立てている人たちの生活権をどのように考えているのか。この先生活が苦しいようなら、「補償金」のバラまきで対処してやるよ、とでも考えているのだrろうか。》

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