日生「全男性社員に育休」
毎日新聞(6/20)から、《》内は私見
《大仰な見出しに記事を読み進めて吹き出した。会社は育児休暇を仕事の骨休め程度にしか理解していないのだ。少なくとも一カ月とか二カ月なら話に耳を傾けてもいいが、一週間のお手伝い程度で乳幼児をあやして、面倒を見て「育児休暇」とは烏滸(おこ)がましい。育児とは、親が何よりも、子ども中心で仕事を捨ててでも行なうものだ。それを会社都合でくれてやるかのように、上司は取得を希望する社員と面接して会社都合を優先させるような調整をするという。このように育児を片手間程度にしか考えられないようでは、最初から男性への育休など与えない方がいい。》
日生のホームページから育休に関係するだろう、データを抜粋してみた。
○日生社員在籍数(各年度は3/31日現在)
平成21年度 平成22年度 平成23年度
合 計 67438 70002 69620 (人)
男子 8157 8113 7874
女子 59281 61889 61746
○平均年齢
平 均 44・8 44・6 44・4(才)
男子 42・4 42・5 42・6
女子 45・1 44・9 44・6
○主なワーク・ライフ・バランスの支援策の取得状況
(平成23年度) (件)
内勤職員 営業職員 合計
本店・本部 /支社
産前産後休暇 175 / 69 946 1187
育児休業 174 / 75 805 1054
育児短時間勤務取扱 127 / 76 32 235
看護休暇 10 / 2 219 231
介護休業 5 / 5 312 322
【閑話休題】
日本生命保険が今年度から、対象の男性職員全員に育児休暇(育休)を取得させる取組みを始めたことが19日、わかった。厚生労働省によると、2011年度の育児休業制度による取得率は女性の87・8%に対し、男性はわずか2・6%にとどまる。
対象者は11年10月以降に生まれた子どもを持つ男性職員で、今年5月末時点で約280人。まずは1週間程度の取得を推進する。12年度の取得率は約1%だった。「取得推進」が掛け声に終わらないよう、上司は対象者と面談し、年間の業務スケジュールを調整しながらいつ休めるかを具体的に提案する。また、育休取得者を「イクメンの星」に認定して育児体験談を社内ホームページに掲載し、社内投票を実施。多くの共感を得た職員にはセミナーで体験談を語ってもらう仕組みも設ける。《とさ》
一方、永田町での話。
父親の育児参加を進めることなどを目指す衆参両院議員でつくる「超党派イクメン議連」とNPO法人「ファザーリング・ジャパン」(吉田代表)は12日、育児休業の期間の一部を父親だけに割り当てる「パパクオーター制度」の導入など、父親の育児参加を促す政策の実現を求める要望書を、田村厚生労働相と森少子化担当相に手渡した。要望書はこのほか、育児休業中の所得を補償する育児休業給付近の部分的引き上げ▽企業支援策の拡充――など計7項目の政策を提言している。
この日衆院議員会館で開かれたシンポジウムで、吉田代表は「育休を1カ月半取ったら3キロ痩せた。育児の大変さなど、体験を通して初めて分かることがある。国会議員や公務員の男性が、もっと(育休を)体験すべきだ」と訴えた。
二人の子どもが生まれた後、2カ月ずつ育休を取ったというNPO法人「フローレンス」の駒崎代表は「経営者として休んでたい丈夫かと悩んだが、休んでみたら誰も困らなかった」と笑いを誘いつつ「やってみることで、組織に変化が起きる。小さい組織でできるなら、もっと大きな組織でもできるはず」と企業の奮起を促した。
《上司がいなくても、その上司が心配するほど部下たちは困らない。組織は平素と変わらず機能していく。戻ってきた上司が「自分は一体何をしていたのか」と己の過信やうぬぼれが恥ずかしくなるほどだ。それほど回り出した歯車は上司の1人ぐらいいなくても、順調に機能するものだ。一般社員とて同じことだ。日生の取組みも、恐る恐るの1週間などと考えず、最初から2、3カ月でスタートすればいい。》
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