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2013年6月30日 (日)

米、同性婚容認に賛否

 毎日新聞(6/27、28)から、

 米連邦最高裁は26日、結婚を男女間のものと規定する結婚保護法(連邦法)の条項を「違憲」とする判決を下した。同性婚を事実上容認した内容で、米連邦議会は法改正を迫られる。同性婚を認める州で国が認める結婚の利益を適用可能になる。また、最高裁は同性婚を禁じた米西部カリフォルニア州の住民投票を無効とし、同州は同性婚容認を維持できる見通し。オバマ大統領は「結婚の平等に向けた歴史的前進だ」とコメントした。

 一方、「深刻な間違いを科した」(共和党のマルコ・ルビオ上院議員)と批判する意見も上がった。同性婚を容認する画期的な判決だが、最高裁の9人の判事の判断は5対4と拮抗した。米国社会のリベラル派と保守派の深い分断が、改めて浮き彫りとなった。

 「私たちが要求し、望んでいたものをすべて勝ち取ることができた」。訴訟の原告、エディー・ウィンザー(84)は判決後、ニューヨーク市内で開かれた記者会見で語った。ホワイトハウスによると、大統領がウィンザーに祝福の電話をかけたという。

 また,大統領は判決後に声明を出し、結婚保護法を「差別を秘め、同性婚のカップルを区別し、低い地位にある人々として扱った」と指弾し「私たちは皆平等で、他者への愛も同様に平等でなければならないと宣言したのは私たち(米国民)だ」と強調した。ホルダー司法長官に判決を受けた関連法令の見直しを指示したことも明らかにした。

 大統領は現職大統領として初めて同性婚への指示を打ち出すなど、同性愛者の権利拡大に積極的な姿勢を見せており、議会に法改正を求める見通しだ。

 民主党も「今日の勝利は市民の権利、平等などを求める旅の終ではない」(ナンシー・ペロシ下院議員)と前向きだ。しかし、共和党は「判決にとても失望している」(エリック・カンター下院院内総務)との反応を見せており、合意の形成は難航しそうだ。

 全米50州と首都のうちニューヨークなど北東部中心の12州と首都は同性婚を認めている。だが、同性婚カップルは、国が男女の夫婦に適用する税制や社会保障の優遇措置の対象外に置かれていた。判決により、これらの州・首都でも国の優遇措置が受けられるようになる。同性婚が違法の南部テキサスなど35州に影響はない。

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2013年6月29日 (土)

NHK 外国語多すぎ

 毎日新聞(6/26)から、

 NHKの放送番組で外国語が乱用され、内容を理解できずに精神的苦痛を受けたとして「日本語を大切にする会」の世話人、高橋鵬二(71)=岐阜県可児市=がNHKに141万円の慰謝料を求める訴えを名古屋地裁に起こした。提訴は25日付。

 訴状によると、NHKでは報道、娯楽番組を問わず、番組内で「リスク」「トラブル」などの外国語が多用されているだけでなく「BSコンセルジュ」などと番組名にも用いられていると指摘。日本語で容易に表現できる場合でも使われているとし、公共性が強いNHKが日本語を軽視するような姿勢に強い疑問があるとしている。

 NHKは「訴状の内容を確認していないのでコメントを差し控える」としている。

 高橋は取材に「質問状を提出したのに回答がなかったので、訴訟に踏み切った。NHKだけの問題ではないが、公共放送は特に影響力が強い。年配者にも分かるような放送をしてほしい」と話している。請求額は民事訴訟法で、地裁で扱える額が140万円を越える額と規定されていることに基づき決めたという。

《NHKに限らない、グローバルを叫び国際化を標榜する連中が、わざとのように平明な日本語があるのにカタカナ語で言葉にしたり文字にしたがる。もっと日本語を勉強しろ!と言いたくなるほどだ。》

《話は横道に逸れるようだが、当記事をブログで取りあげようと切り抜いていたところ、翌日27日に13歳の女子中学生の『「オノマトペ」で表現豊かに』の投書が載った。無知のこととて何か文字の入れ替えで単語を作るのか、頭の鍛錬でもすることなのかと読み始めて擬音語、擬態語のことと分かった。それで益々オノマトペが分からなくなった。古い人間は「テニヲハ」は小学生のころ習った記憶があるが、オノマトペは分からない言葉なのでまたまたWikipediaに頼った。》

《オノマトペが日本語でないことが分かった。もとは古代ギリシャ語や英語、フランス語などからオノマトペとなり、文部科学省が版行する「学術用語集」で擬声語としているものだと知った。》

《ついでだが、「テニヲハ」。最近の日本語の乱れで目立つ中に、「が」の使い方がある。 参照 携帯電話が「0円」で売っている 2010/03/ 》
 
《助詞や接続詞の使い方を間違えると文章の意味が変わってしまうことから、話のつじつまがあ合わないこと、文脈が整わないこと、用語の使い方が間違っていることなどを総じて「テニヲハ」が合わないと言う。参照では、携帯電話は売られているものだが、「が」を使うことで携帯電話が何かを売っている立場に変わってしまう。全くつじつまが合わなくなるのだ。この「が」はテレビの中で局の人間や、タレントら多くの人が、また、活字でも何気なく日常頻繁に使っている。》

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2013年6月28日 (金)

薄毛女性、4人に1人 額から

 毎日新聞(6/29)から、

 薄毛に悩む女性の4人に1人が、男性と同じように薄毛が額から始まっていることが、女性専門の発毛外来があるAAAクリニック銀座(東京都中央区)の」浜中聡子医師の調査で分かった。男性は額から薄毛になる人が多いのに対し、女性は頭頂部から薄くなるとされ、国際的な薄毛の診断も頭頂部も基準だ。浜中医師は「医師が統一見解を持つためにも、実情に即した基準が必要だ」と話す。28日、横浜市で開かれた日本抗加齢医学会で発表した。

 調査は2007年4月から約5年間、クリニックを訪れた19〜77歳の女性2333人を分析した。

 東部を12部位に分け、各部位の薄毛の程度を3段階で点数化した。脱毛部位が似ている21グループの進行パターンを検討した。この結果、頭頂部から薄くなるタイプが1083人(46・4%)で最も多かったが、前頭部を中心に薄毛が進むタイプ(女性男性型脱毛症)が581人(24・9%)、側頭部から薄くなるタイプは301人(12・9%)と続いた。薄毛でない人は325人、すべての部位が薄い人は43人だった。

 女性の薄毛の診断基準は、頭頂部で判断する「ルートヴィヒ分類」が主流だが、前頭部や側頭部の進行度は繁栄していない。

 浜中医師は「男性の薄毛は男性ホルモンから作られた物質が関わることが多く、治療法も開発されているが、女性は出産や更年期などでホルモン分泌の変化が大きく、原因がはっきりしない」と話している。

《82歳になった妻は、全体的にはやや薄くなったようだが特に目立って薄い部位はない。》

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2013年6月27日 (木)

女性だけでなく男性も子づくりに限界が?

 朝のテレビが百貨店の老舗松坂屋(東京都・銀座)の88年の歴史を閉じるセール(21日〜30日)に群がる群衆を写し出していた。何事によらず閉店セールとなれば、とことん尻の毛までむしり取ろうと待ち構えていたさもしい人間たちが、ちょっとした小銭を用意して蜜にありつく蟻のように、近場から遠くから連日列を作る。

 京都の片隅から故郷を捨て、東下り(今では上京という)を両親に打ち明けた半世紀以上も前、父が言った。「東京は、生き馬の目を抜くほど怖いところ、尻の毛までむしり取るというぞ。」と脅かされたものだ。尻の毛をむしるなど、今頃はやりのボディケアの脱毛でもないと考えることもできない若い頃の話だ。

 毎日新聞(6/27)
   ”100歳への道”白澤卓二・順天堂大大学院教授から、

 以前の本コラムで、男性の精子は高齢になるほどテロメア(染色体の末端にあるDNA配列)が長くなり、生まれる子どもにもメリットがあることを消化した。

 だが最近の研究で、女性の卵巣年齢と同様に男性にも精巣年齢があることが分かった。「子づくりに年齢の限界があるのは女性だけ」と思っている男性は多いかもしれないが、そう安穏と構えていられないのだ。

 アイスランドの首都レイキャビクを拠点とするバイオ企業デコード・ジェネティクス社は政府の許可のもと、同国民の87%、約28万人のゲノム(全遺伝情報)のデータベースを管理・利用している。同社の最高経営責任者、カリ・ステファンソン氏が率いる研究グループが、同国に住む父親、母親、子どもの3人を一組として計78組の全ゲノム解析を実施。両親にはなく子どもだけに見つかった新生突然変異を調べた。

 その結果、子どものゲノムには平均60個の新生突然変異が見つかったが、その数は父親の年齢に比例していた。例えば20歳の父親から生まれた子どもには平均25個の突然変異しかなかったのに対し、40歳の父親から生まれた子どもは平均65個の突然変異を持っていた。つまり、父親の年齢が1歳上がるごとに子どもに伝わる突然変異の数が平均2個ずつ増えたいたのだ。一方、母親由来の新生突然変異は母親の年齢に関係なくほぼ一定で15個前後だった。

 父親の年齢が高くなると子どもの自閉症や統合失調症が増えることは知られており、父親の精子の突然変異がそれらの発症に関連するだろうとステファンソン氏は考察している。長いテロメアは魅力的だが、男性も女性も若い頃に子どもをつくった方が健康な赤ちゃんを授かるチャンスは高そうだ。

《かといって、早々に若いカップルが誕生するのを期待するには時、既に遅しだろう。晩婚化は日本の人口の消滅に向かってメスもオスも身体自体が生まないための準備を始めているようだ。》

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2013年6月26日 (水)

歩きスマホで事故

 毎日新聞(6/26)”社説”から、《》内は私見。

 東京都内の私鉄駅で、スマートフォン(多機能携帯電話、スマホ)を見ながら歩いていた若い女性が突然、プラットホームから線路内に落ちた。都心部の交差点で、スマホをいじっていた男性がいきなりぶつかってきた。JRの改札口で人が動かないと思ったら、スマホを操作している人が流れを妨げていた。

 いずれも、最近、目撃した人の話だ。スマホの広がりで、画面を見ながら歩いたり、自転車の乗ったりする人が増え、トラブルの原因になっている。

 国土交通省の調べでは、スマホなど携帯機器を操作していて駅のプラットホームから落ちた事故は全国で2010年度は11件、11年度は18件。怪我をした人が各年度1人ずついた。これは把握されている分で、現実にはもっと多いに違いない。

 5月27日にはJR四ツ谷駅(東京都新宿区)で、携帯電話を操作しながら歩いていた小学5年の男児が誤って線路内に転落し、怪我をした。JR東日本は構内や車内での放送、ポスターで注意を呼びかけている。

 筑波大の徳田教授(バリアフリー論)は5月中旬に首都圏と大阪圏の大学生のうち、通学に電車を利用していて人ごみを歩くことがある650人の調査をした。

 スマホの所有率は93%。携帯機器を使いながら歩いている人とぶつかったり、ぶつかりそうになったりした経験のある人は6割以上に上った。場所は駅の構内が目立つ。打撲傷などの怪我をした人も15人いた。

 徳田は07年にスマホではない携帯電話で同様の調査をしたが、その時よりも事故が増えている。スマホは画面上の情報が多く、視野が狭くなりがちだ。メールのやり取りや動画の視聴、マンガを読むなど、長時間、画面を見る人も少なくない。

 さらに深刻なのは、歩きスマホが高齢者や幼児、障害者、車椅子やベビーカーにとっても、とても危険なことだ。点字ブロックの上で視覚障害者と正面衝突したり、階段で老人と接触したりする例もあるようだ。

 徳田は、歩きスマホは「動くバリアー(障壁)」というより「歩く凶器」だと語る。啓発に加え、学校などで教えることも必要だというのだ。

 「スマホを見ながら」は個室を公共空間に持ち込んでいるのと似ている。メールにすぐに返事したいなどの事情もあるのだろう。しかし、誰もいない土地で1人で生きているのではない。他者への配慮が希薄になっているのではないか。

 路上喫煙のように条例で規制するのは最終的な手段だ。まずは、啓発と呼びかけ、自覚とマナーでこの問題に取り組みたい。

《絶対的な不特定多数に向かって啓発やマナーなど「いじめ」と同様に無力だ。サッカーに酔い、渋谷のスクランブル交差点で警官の呼びかけに反応した群衆など、可愛いものだ。相手にするスマホはサッカーのような一つの交差点の点の問題ではない。このように携帯などの問題にだらしないのは日本だけかと思ったが、最近は、テレビなどで映されるどこの国の人間たちも、似たりよったりで携帯やスマホに弄ばれながら、その中毒ぶりを見せている。玩具に支配される生き方が、そんなにも楽しいものなのか。》

《プラットホームから転落してする怪我や死亡など勝手に遭遇すればいいが、他者を巻き添えに傷つけることは許されることではない。》

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2013年6月25日 (火)

3連敗の日本代表「精神力に差」

 毎日新聞(6/25)から、

 3連敗を喫し1次リーグでで敗退した日本代表のメンバーが25日夕、帰国する。日本の攻撃の柱、本田(CSKAモスクワ)は世界の強豪と戦い、何を感じたのか。

 1次リーグのイタリア戦後に続いてメキシコ戦後も取材に応じ、日本に足りないものや今後について語った。本田は試合を支配しながら3ー4で惜敗したイタリア戦を中心に3試合を振り返り、「勝ち負けに関しては力のなさ。イタリアは中2日で日本に勝った。どういう状況でも勝つメンタルが必要」と精神力の差を指摘した。

 日本については「取り敢えず練習でやったことを100%出そうというもの。でも結局,勝ち方が輪非ない。一生懸命良いサッカーをし、相手も圧倒している。けれども(イタリア戦では)3−3から点を決められない」と語った。日本がアジアで感じる「負けられない」よいう重圧を、世界の強豪は力に変えているという。

 自身については「結局は後半へばっている。それでは、このレベルではできないと再確認した。改めて自分が取り組んでいるものを死ぬ気で覚悟を持って取り組む必要がある」と決意を語った。

 ワールドカップ(W杯)まで1年を切った。「ポジティブに考えないとしょうがない。やれる時間はあると思って取り組んでいかないと」と語る本田。毎年のように欧州の名門クラブへの移籍が取り沙汰されるが、実現はしていない。「僕がビッグクラブに行けば、計り知れない成長が待っていると思う。あくまでも強気に、成長を求めていく。

《「精神力」。遠く軍国少年だった頃、耳にタコができるほど聞かされ続けた言葉だ。それで勝てるのなら日本は戦争にも負けることはなかった。「精神力」は遂には嵩じて特攻隊を作り上げ「討ちてし止まん」で次々に若者を死地に送り出す結果となったのだ。》

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2013年6月23日 (日)

富士山 覚悟を決め環境保全を

《富士山の文化遺産への登録が正式に決まってどこのテレビ局も大賑わいの報道ぶりだ。そうでなくても汚し放題の登山者たちの数が、これからは一層数をましてその混雑ぶりが加熱することだろう。これまでも、年間32万人ほどが登頂しているが、その賑わいぶりは早いうちに歯止めをかけないと、デパートの年末の特売場や、星二つ、三つの食事どころや、人の噂の集まりが作る行列並みの賑わいになるだろう。今でさえ、ピーク時には1メートル進むのに何分かかるのか、とも言われる金魚の糞が続いているのに、これから先、外国人まで混じる行列となることが予測される。近々まで垂れ流しの糞尿やゴミが自然遺産登録の道を塞いでいたが、アルピニストの野口氏らの努力もあって、ようやく全国に富士山浄化の運動も広がったが、それでも自然遺産の登録ではなく、辛うじて文化遺産としての登録に漕ぎ着けたばかりだ。現況以上に環境を悪化させることは日本人として恥ずかしい限りとなる。》

 毎日新聞(6/23)”社説”から、

 富士山が世界文化遺産に登録されることが正式に決まった。景勝地「三保松原」(静岡市)が含まれたことも併せて実に喜ばしいが、残された課題も多い。

 周辺の開発が随分と進んでいる上、内外から訪れる人も大きく増えるだろう。いかに環境を保全していくのか。冷静な覚悟が必要だ。

 世界遺産委員会は、神社や湖など構成資産全体の関連づけ、来訪者数の管理、登山道を含めた全体の整備を重く見て、2016年2月までに保全状況報告署を提出することを日本政府に要請している。目先の利益優先の無秩序な開発や、入山者が環境を傷めることから、富士山を守ることが強く求められている。

 ただ、こんなふうに考えるとどうだろう。富士山の環境が損なわれれば、その観光地としての魅力を失う。逆に文化遺産として位置づけられ、自然が美しく守られれば、質の高い観光地としてさらに評判を高めることになる。将来を見据えた長期的な視野に立てば、子の考え方はさらに説得力を持つだろう。

 マイカーの規制、入山者の抑制、登山道の保全、景観や観光施設の整備。いずれも官民一体となった取組みが必要だ。「全体でよくなる」「そのために苦労を分かち合う」という姿勢が不可欠で、特に地域の理解がなければ成り立たない。

 今回の登録は信仰の対象であり、芸術の源泉となってきた富士山の価値を評価したものだ。観光も街づくりも、これに沿うことが求められる。それを観光客の充実感や、地域の人々の幸せにつなげることが必要だ。文化的考察を背景にした専門家のアドバイスも書かせない。

 山梨、静岡両県は入山料を集めることで合意している。試験導入する今夏は、山頂を目指す登山者を対象に、ピーク時に1000円程度を任意の協力金として集める方向で議論を進めている。

《入山料の参考に、有名なエベレストへの入山料は、2005年にチベット側で、30000〜35000ドル/1人、ネパール側で70000ドル/1人だったが、2002年に引き下げが行なわれ、通常ルートで1人当たり70000ドルから25000ドルになったが、通常ルート以外では70000ドルに据え置かれている。また、アコンカグワ山(アルゼンチン)は1人当たり1000ドル、キナバル山(マレーシア)は1人当たり32ドルとなっている。》

《因みに、富士山への入山料を、京都大学の栗山浩一教授が発表した試算によれば、登山客数を「入山料」だけで現状規模に抑えるには、1人7000円の徴収が必要だとされたようだ。》

 記念バッジや領収書を渡すことを想定しているが、子の時にゴミ袋や富士山の文化的価値の解説書なども、手渡せばいいのではないか。

 日本イコモス国内委員長の西村・東大教授は「スイス・アルプス・ユングフラウ・アレッチュ」(01年に世界自然遺産登録)などスイスの山岳が、目指すべきモデルとして考えられると指摘する。地元の合意で環境保全を進め、規制によって保護と観光のバランスをとっている。「簡単ではないが、富士山はアジアのスイスになりえる」と話す。

 世界遺産登録をきっかけに、富士山を自然と共生する日本人の思想を肌で感じる場所にできないか。私たちはそんな課題に直面している。

《西村教授の願いも虚しく、登録のためには「信仰」を言うが、無信仰の現在の日本人の心は、下の参照でも触れた屋久島の縄文杉も嘆くような世相に成り果てている。》

 参照 小笠原諸島 世界遺産登録が決定 2011/06/

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2013年6月21日 (金)

いじめ防止対策推進法成立

 毎日新聞(6/21)から、

《発生した数のデータだけを取りあげて、あれこれ防止、防止と騒ぐだけの対処にうんざり。ブログにも取りあげる気もしなくなってから久しぶりだ。今回発表された防止法と呼ばれるものも、発生したいじめの軽重を問い、いじめを受けた側の問題点を分類するだけで、全ては起きたいじめの対策につながるものは何もない。》

<いじめ防止対策推進法のポイント>
 ○ 心身に重い被害を受けたり、長期欠席を余儀なくされたりする重大ないじめ事案が発生した場合、学校に文部科学省や自治体への報告を義務づけ。
 ○ 教育委員会や学校の下に、事実関係を調査するそそ気を設置し、被害者側に適切に情報提供。
 ○ インターネットを使っていたいじめは、国や自治体による監視など対策を強化。
 ○ いじめが犯罪と認められる際は警察と連携、重大被害の恐れがある場合、警察に通報。

《以上のすべては、起ったいじめの程度を分類し、報告や警察への通報を義務づけるという、いじめの取り扱い、事後処理を決めただけのもので所謂、「後の祭り」というものだ。これでは今までのいじめ事案の集計報告と変わらず、「報告」や「通報」は決していじめの防止対策ではない。いじめをどのように防止するのかが、どこにも書かれていない。いつ、いじめを未然に防ぐための対策を打つのだろうか。相変わらず暢気な気分だ。これではメディアも今後一向に減ることのないいじめを指折り数えるだけの報道になるのだろう。》

《私の考えは、根本的に、いじめは学校の問題ではないという立場だ。それは、いじめる側の子どもが育ってきた家庭教育としつけ、また、それを取り巻く環境にあるとみる。その温床にメスを入れない限り、いじめはこれから先もなくなるものではない。》

 与野党の議員立法によるいじめ防止対策推進法が、21日の参院本鍵で可決、成立した。2011年の大津市の中2男子自殺など、深刻ないじめの報告を受けた措置。子どもの生命や心身に深刻な被害が及ぶ重大事態について、学校は自治体の首長などに報告する義務を負い、自治体は必要に応じて調査機関を設置する。国と学校に基本方針の作成を義務づけ、各学校には教職員や心理・福祉の専門家などによる組織を常設する。また、公平性を確保するため、いじめ防止のための組織や調査委員会には、専門家などの第三者を入れる。

 同法は、いじめについて、同じ学校に通うなど一定の人間関係がある児童生徒による、心理的または物理的な影響を与える行為(インターネット含む)で、対象となった児童生徒が苦痛を感じているもの、と定義。小中高校と高等専門学校を対象とし、いじめ防止と事態の調査・対応について、学校、自治体、国の責務を明記した。適切な早期対応につなげるため、警察や児童相談所、法務局など関係機関との連携推進も盛り込んだ。

 同法を巡っては、今年4月に民主党など野党案が、5月に自民・公明の与党案がそれぞれ国会に提出され、一本化の協議が続いてきた。成立した法は与党案をベースとし、インターネットでのいじめへの具体的対処法など、野党案の内容が加えられた。

 また、いじめで自殺した子どもの遺族らの要望も反映。この日に先立つ衆参両院の核委員会では、いじめ防止のために設置する各組織や重大事案発生後の調査委員会などに、専門知識や経験を持つ第三者を参加させて公平性・中立性を担保する運用方針が、付帯決議で確保された。

 下村文科相は21日、本会議に先立つ閣議後の記者会見で「各党に感謝したい。文科省としても速やかに基本方針を策定する」と述べた。

《いじめ対策としては完全に「不完全」なものだった。これからのブログに再び取りあげることはないだろう。》

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2013年6月20日 (木)

日生「全男性社員に育休」

 毎日新聞(6/20)から、《》内は私見

《大仰な見出しに記事を読み進めて吹き出した。会社は育児休暇を仕事の骨休め程度にしか理解していないのだ。少なくとも一カ月とか二カ月なら話に耳を傾けてもいいが、一週間のお手伝い程度で乳幼児をあやして、面倒を見て「育児休暇」とは烏滸(おこ)がましい。育児とは、親が何よりも、子ども中心で仕事を捨ててでも行なうものだ。それを会社都合でくれてやるかのように、上司は取得を希望する社員と面接して会社都合を優先させるような調整をするという。このように育児を片手間程度にしか考えられないようでは、最初から男性への育休など与えない方がいい。》

 日生のホームページから育休に関係するだろう、データを抜粋してみた。
 ○日生社員在籍数(各年度は3/31日現在)
      平成21年度  平成22年度  平成23年度
 合 計   67438    70002   69620 (人)
  男子    8157    8113    7874
  女子   59281    61889   61746

 ○平均年齢
 平 均    44・8    44・6   44・4(才)
  男子    42・4    42・5   42・6
  女子    45・1    44・9   44・6

 ○主なワーク・ライフ・バランスの支援策の取得状況
            (平成23年度)   (件)
          内勤職員     営業職員   合計
         本店・本部 /支社
 産前産後休暇     175  / 69   946   1187
 育児休業       174 / 75   805    1054 
 育児短時間勤務取扱  127 / 76    32    235
 看護休暇       10 / 2    219    231
 介護休業        5  / 5    312    322

【閑話休題】  
 日本生命保険が今年度から、対象の男性職員全員に育児休暇(育休)を取得させる取組みを始めたことが19日、わかった。厚生労働省によると、2011年度の育児休業制度による取得率は女性の87・8%に対し、男性はわずか2・6%にとどまる。

 対象者は11年10月以降に生まれた子どもを持つ男性職員で、今年5月末時点で約280人。まずは1週間程度の取得を推進する。12年度の取得率は約1%だった。「取得推進」が掛け声に終わらないよう、上司は対象者と面談し、年間の業務スケジュールを調整しながらいつ休めるかを具体的に提案する。また、育休取得者を「イクメンの星」に認定して育児体験談を社内ホームページに掲載し、社内投票を実施。多くの共感を得た職員にはセミナーで体験談を語ってもらう仕組みも設ける。《とさ》

 一方、永田町での話。
 父親の育児参加を進めることなどを目指す衆参両院議員でつくる「超党派イクメン議連」とNPO法人「ファザーリング・ジャパン」(吉田代表)は12日、育児休業の期間の一部を父親だけに割り当てる「パパクオーター制度」の導入など、父親の育児参加を促す政策の実現を求める要望書を、田村厚生労働相と森少子化担当相に手渡した。要望書はこのほか、育児休業中の所得を補償する育児休業給付近の部分的引き上げ▽企業支援策の拡充――など計7項目の政策を提言している。

 この日衆院議員会館で開かれたシンポジウムで、吉田代表は「育休を1カ月半取ったら3キロ痩せた。育児の大変さなど、体験を通して初めて分かることがある。国会議員や公務員の男性が、もっと(育休を)体験すべきだ」と訴えた。

 二人の子どもが生まれた後、2カ月ずつ育休を取ったというNPO法人「フローレンス」の駒崎代表は「経営者として休んでたい丈夫かと悩んだが、休んでみたら誰も困らなかった」と笑いを誘いつつ「やってみることで、組織に変化が起きる。小さい組織でできるなら、もっと大きな組織でもできるはず」と企業の奮起を促した。

《上司がいなくても、その上司が心配するほど部下たちは困らない。組織は平素と変わらず機能していく。戻ってきた上司が「自分は一体何をしていたのか」と己の過信やうぬぼれが恥ずかしくなるほどだ。それほど回り出した歯車は上司の1人ぐらいいなくても、順調に機能するものだ。一般社員とて同じことだ。日生の取組みも、恐る恐るの1週間などと考えず、最初から2、3カ月でスタートすればいい。》

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2013年6月18日 (火)

風疹1万人

 毎日新聞(6/18)から、

Th__2 国立感染症研究所は18日、妊娠初期に感染すると赤ちゃんの目や耳、心臓などに重い障害を引き起こす恐れがある風疹の患者数が、今年1月から今月9日までの23週間の累計で1万102人となり、1万人を突破したと発表した。昨年1年間の患者数(2392人)の4倍を超えた。

 男性の患者が77%を占め、8割は20〜40代の若い男性だ。今年は、1月に首都圏から感染が拡大、現在は全ての都道府県に広がっている。患者数は、首都圏と近畿地方に多く、東京都2565人▽大阪府2243人▽神奈川県1220人▽兵庫県855人―の順となっている。

 風疹は風疹ウイルスによる感染症で、発熱や全身の発疹、リンパ節の腫れなどの症状が出る。潜伏期間は2〜3週間で、感染者の咳やくしゃみによって感染する。

 感染症に詳しい理化学研究所の加藤茂孝は「深刻な状況だ。患者の多い成人男性がワクチンを一斉に摂取する以外、流行の抑制はできない」と話す。

 風疹は妊娠20週までの女性が感染すると、赤ちゃんに重い障害が出る「先天性風疹症候群(CSR)」を引き起こす可能性がある。専門家などから未摂取者を対象とした臨時の無料予防接種の実施を求める声が上がっているが、田村厚生労働相は18日の閣議後記者会見で「特別な対応を取るところまでは来ていない」と述べるにとどまった。

 国内では1977年から女子中学生への集団接種が始まり、96年度からは生後12カ月以上90カ月未満の男女、中学生男女への定期接種となった。20〜30代男性の摂取率は低く、34歳以上の男性は定期接種の機会がなかった。例年、風疹の流行は春から初夏がピークとされ、未摂取者に対する財政支援を求める声が強まっている。

 一方、ワクチン接種者の増加に伴い、8月にも定期接種用ワクチンが不足する可能性が高まり、厚労省は任意での接種は、妊婦の周囲の人や妊娠希望者を優先するよう都道府県などに求めた。田村厚労相は「定期接種化されていない他の感染者と比較しても(風疹患者が)爆発的に多いわけではない」との見解を示した。

 国立国際医療研究センター国際感染症センターの大曲センター長は「目的はCRSをなくすことであり、ワクチンの数を維持することではない。今は非常事態。不足した場合は、ワクチンを輸入することも選択肢として議論すべきだ」と話す。

 


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2013年6月17日 (月)

農薬でミツバチの群れ崩壊

 毎日新聞(6/17)から、

 国内外で広く使われているネオニコチノイド系農薬をミツバチに摂取させると、比較的低濃度でも巣箱の中のミツバチがいなくなり、群れが消える「蜂群崩壊症候群(COD)」に似た現象が起こるとの実験結果を金沢大の山田教授らのチームが17日までにまとめた。

<ネオニコチノイド>
 タバコに含まれるニコチンに似た分子構造を持つ物質。有機リン系化学物質に代わり、1990年代から日本を含め世界各地で農薬に使われている。昆虫の中枢神経に作用することが知られ、英仏の研究チームは2012年、女王蜂の減少やハチが帰巣能力を失うことを確認したと米科学誌サイエンスに発表、欧州連合は5月、ネオニコチノイド系農薬3種類の使用禁止を決定した。

 山田教授は「ハチが即死しないような濃度でも、農薬を含んだ餌を食べたハチの帰巣本能がだめになり、群れが崩壊すると考えられる」と指摘。用法への影響を避けるためネオニコチノイド系農薬の使用削減を求めている。

 山田教授らは約1万匹のセイヨウミツバチの群れを使用。ネオニコチノイド系農薬のうち、ジノテフランとクロチアニジンを、糖液と花粉ペーストに加えて投与し、4カ月間、群れの中の成虫と幼虫の数の変化を、写真を使って調べた。

 イネの害虫のカメムシ防除に推奨される濃度を100倍に薄めた比較的低濃度の農薬を与えた場合、巣箱の中などでハチの死骸はほとんど確認されなかったが、投与直後から群れの中の成虫の数が減り始め、2種類の農薬とも12週間後には群れが消滅した。

 濃度を10倍に薄めた高濃度の場合は、一度の投与だけで多くのハチが巣箱の内外で死に、15〜18週後に群れが消失した。山田教授によると、実際の環境中でもミツバチが農薬で汚染されたミツや花粉、水などを巣に運び込むことで、同様の問題が起きると考えられるという。

 ネオニコチノイド系農薬は、欧州連合(EU)がクロチアニジンなど3種の2年間の使用禁止を決めるなど規制が進んでいる。

 指摘に対し、農薬メーカーは「大量死や大量失踪の主たる原因ではない」と反論している。農薬メーカーで作る農薬工業会も「日本国内で行なわれた研究でも明確な結論は出ていない。ネオニコチノイド系農薬でミツバチが死ぬ可能性があるのは事実だが、農薬を適切に使い、養蜂家との情報交換を密接に行なうなど既存の対策で、大きな影響は避けられる」としている。

《古い人間には、苺が店に並ぶと夏の到来を知るサインのような果物だった。それが現在ではいろんな果物や野菜などと同様に、「旬」が不明な食べ物になり、イチゴに至っては、ハウス栽培のハウス中を飛び交うミツバチのお陰で、ケーキ屋のケーキ棚の中は、冬のクリスマスの頃が最盛期かと見紛うばかりに、真っ赤に彩られたショウウィンドウに目を奪われる。しかし、日本の自然の季節の移り変わり、「四季」がなくなったかのような日本の食の一年は、なんとも寂しい限りだ。》

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2013年6月15日 (土)

子宮頸癌ワクチン、中止はしないが勧めもしない

 毎日新聞(6/15)から、

 参照 子宮頸癌ワクチンと副作用 2013/05/

《参照にも書いた、性交渉がないと罹らないとされる子宮頸癌の予防に、小学生や中学生の娘に接種を受けさせる親の心理が理解できない、と。》

 4月から予防接種法に基づく定期接種が始まった子宮頸癌ワクチンについて、厚生労働省の専門家検討会は14日、接種後に身体に痛みを訴える中高生らが相次いでいることを受け、積極的に接種を勧めることを一時差し控えることを決めた。厚労省は定期接種自体は中止せず、原因や症例を詳しく調べる。定期接種の積極勧奨を控えるのは2005年の日本脳炎に次いで2例目となる。

 定期接種を受けることは同法で国民の努力義務となっている。厚労省は接種対象者に対する予診票の郵送を見合わせるよう自治体に通知した。医療機関にも接種を勧めていないことを説明するよう求める。

 子宮頸癌ワクチンは販売開始から今年3月末までに推計328万人が接種している。検討会には全身や身体の広範囲が痛む症例が43例報告され、うち11例は未回復だった。日本より先に接種が始まった海外で、重篤な身体の痛みを訴える副作用が計108例あることも報告された。

 検討会の委員らは
 ▽ワクチンを承認する際、副作用として身体に痛みが出ることが検証されていない
 ▽何が原因でどの程度回復するのかなどのデータがない――などと判断。身体痛む副作用の発症率は低いものの、定期接種には十分な安全確認が求められるため、積極的な勧奨を控えることを決めた。子宮頸癌防止のために接種を希望する人がいることも考慮し、定期接種は継続することとした。

 年間約2700人が死亡している子宮頸癌の防止に有効と期待されたワクチンを巡る方針が大きく変わった。定期接種は継続するが推奨はしないという、一見矛盾した対応に戸惑う声が上がったのは確実だ。

 ワクチンの接種との因果関係が証明された死亡例はない。推計300万人超の接種車のうち問題となった身体の痛みの報告例もわずか43件。専門家の間にも「これまで通り接種を行なうべきだ」と主張する声は根強い。

 だが、厚労省の検討会は接種後に長期にわたって身体の痛みを訴える副作用が承認時に検証されていなかったことを重視。「安全性を確保できない」と結論づけた。

 「長期間の身体の痛みは心身にとって余りに過酷。として勧奨をやめた判断は理解できる。だが、子宮頸癌予防のために安心してワクチンを接種したいという人も多いはずだ。厚労省には、徹底した原因究明とともに、治療法の確立が求められる。

 専門家検討会は、癌予防と副作用の狭間で、委員の判断も割れるなかでの決定だった。被害者の親たちからは「大きな一歩」と安堵の声が漏れたが、「定期接種は中止しないが積極的には勧めない」という分かりにくい姿勢に、医療現場の混乱を懸念する声もある。

 検討会が中盤にさしかかった頃、座長の桃井真理子・国際医療福祉大副学長が、5人の委員に裁決を迫った。「現状のまま接種の継続」「副反応の情報提供体制ができる状態となるまで、接種の積極的な奨励を一時控える」の二択。結果は2対3で「積極的奨励を一時控える」。採択結果に委員の「迷い」が表れていた、

 検討会を傍聴した東京都杉並区の主婦(46)は「とにかく一歩前進」と涙を拭った。中学3年生の長女(14)は11年、子宮頸癌ワクチン「サーバリックス」の2回目の接種を受けた直後に左腕が痛みだし、その後、足や腕などに痛みを感じるようになった。病院を転々としたが、原因は分からなかった。今も歩く時には車椅子が必要だ。

《この子は、中学1年生時に2回目の接種だ。母親はなぜ、そうまで急いで娘の性を心配するのだろう。母親自身に既往症として子宮頸癌の恐ろしい経験でもしたきたのだろうか。》

 検討会の結論に、母親は「親は子どもに接種を受けるように言わなくてすむし、子どもも無理に接種を受けなくていいと思えるようになる」と、ほっとした表情を浮かべた。

《これもおかしい。母親は子宮頸癌の怖さについては教えるべきだろう。接種を受けるか受けないかは別の問題だ。》

 一方、「子宮頸癌制圧をめざす専門家会議」議長の 野田・近畿大前学長は「諸外国では高い安全性と効果が認められたワクチンとして広まっており、信頼してよいと思って国内での導入を推進してきた」と力説。今回の厚労省の決定で「接種できない人が増えることに強い懸念を感じる。国はできるだけ早く結論を出し、因果関係があるなら適切な対応を取るべきだ」と訴える。

 厚労省は14日付で各自治体に対し、積極的な勧奨を控えるよう求める文書を出した。担当者は「数ヶ月接種を待ってもすぐに被害が出るものではない。副反応(副作用)の適切な情報提供体制を整えたいので、迷うときはその機会を待って判断してほしい」と語る。

 だが、前橋市の小児科医は「ワクチンが何らかの副作用を伴う可能性があるのは想定されているが、患者さんに接種を決めてもらうとなると、現場の医師も迷う」と指摘。「副作用のリスクと将来の罹患という二つのリスクを天秤にかけた時、小児科医としてはワクチンを接種した方がいいと思うが、最終的には国に判断してもらいたい」と話した。

<副作用の報告も増加傾向>
 子宮頸癌は、子宮の入り口(頸部)に発生する癌。性交渉によるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で起こる。日本では年間約1万人が子宮頸癌と診断され、2011年には2737人が死亡しているが、癌の発症率は若い世代で増加傾向にあるという。

 国は10年度から、ワクチン接種に公費補助をする市町村に対し、半額を負担する事業を開始。今年3月の改正予防接種法の成立に伴い、4月からワクチン接種は原則無料の「定期接種」の対象になった。

 一方、接種が増えるのに伴い、副作用の報告も増加した。厚労省によると、ワクチンの販売が始まった09年12月から今年3月までに、重い障害が残るような副作用の報告は878人に上っている。

 改正法が成立する直前の3月にあった厚労省の専門家検討会では、2種類のワクチンの副作用が、それぞれインフルエンザワクチンの38倍、26倍にあたると報告されていた。

 
 

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2013年6月14日 (金)

鹿肉を食材に、普及目指す

 毎日新聞(6/14)から、

 1 全国各地で鹿や猪が、農作物に大きな被害をもたらしている。特に鹿は全国の農作物被害額の4割弱を占め、農家にとって悩みの種だ。そんな中、増え過ぎた鹿を捕獲し、食材として有効活用する「ジビエ(フランス語で野生鳥獣の肉の意味)料理」を東京や大阪などの大消費地で普及させようと、猟師や料理人が動き始めた。

《いつもの伝(デン)で、騒がしい動物愛護団体からの横槍に気兼ねしてか、遠慮がちに取りあげているが、山の動物たちは古くから狩猟によって食材として利用されてきた。時代の流れとともに東北地方を中心としたマタギや、全国に分布していた猟師の数は減少し、反面野生動物の数は増え続け、開発により生活圏を狭められた動物たちは、餌を求めて山を下り人間の生活圏に入らざるを得なくなり、農作物に与える被害が見過ごせない状況になっている。》

《菜食から西洋並みに肉食人種に変わった日本民族は、牛や豚、鶏ばかりではなく、鹿や猪、兎など、普通に食卓に並べば、何だって食いつくだろう。流通が始まれば、制限を超えて捕獲するようになるのが目に見えている。遠慮することはない、鯨肉がジリ貧になった現在、鹿や猪などを食肉産業として飼育から始めて拡大していけばいい。ただ、猪を一般に流通させるには、品質改良は必要だろう、菜食主義の私はこれまでに一度、柔らかくなったといわれるイノブタ(猪と豚との掛け合わせ)を口にしたことがあるが、歯が立たなかった。》

【閑話休題】
 エゾシカロースト、エゾシカ担々麺‥‥‥。野生のエゾシカ肉を使った料理が並ぶ。東京都世田谷区にある「エゾシカフェ」。金曜日のみの営業だが、仕事返りのサラリーマンらで賑わう。店主の石崎は「脂身が少ないので、特に女性に人気がある」と話す。
 
 石崎はエゾシカ肉の卸会社「クイージ」(東京)の代表も務める。北海道で猟師が捕獲し、食肉処理場でさばかれた野生のエゾシカ肉を、都内の仏・伊料理店などに年間約600キロ販売している。ここ数年流通量は増加傾向といい、「5年前にはニュージーランド産の鹿肉が多く輸入されていたが、最近はエゾシカが取って代わった」と石橋は、手応えを感じている。

 農林水産省によると、2011年度の全国の野生鳥獣による農作物被害額は約226億円に上る。うち、牧草や果樹などを食い荒らすしかによる被害は約82億円。ほかにも、希少な高山植物を絶滅に追いやるケースも出ている。

 環境省などによると、狩猟や国・自治体による被害対策で鹿36万310頭(10年度暫定値)が捕獲された。ところが、食材として活用されたのは、最も先進的と言われる北海道で約14%、長野でも約6%程度で、殆どは廃棄されているのが実情だ。山で捕獲した鹿を麓に運んで解体するにはコストや労力がかかる。その一方で、日本では野生肉を食べる習慣んがある地域は限られ、大量に肉を売ることができないためだ。

 鹿肉消費の拡大を目指し、全国の料理人や猟師らが参加して昨年5月、「日本ジビエ振興協議会」(埼玉)を発足させた。これまで鹿肉を解体して食べる文化がなく、技術が広まっていない地域で、自治体職員や住民を対象に解体処理技術や調理方法の講習を実施するなど人材育成に力を入れる。

 また、JR東日本と協力し、鹿肉を使ったレトルトカレーなどを東京、渋谷駅などの中にある飲食店で提供。手頃な値段で鹿肉を味わえると評判となり、12年度にはカレーなどで2・5トンの鹿肉が消費された。

 協議会代表で、長野県茅野市の仏料理店主、藤木は「鹿肉の食材利用が大幅に拡大できれば、増え過ぎた鹿の捕獲が進んで農家が助かるのはもちろん、野生動物の命を無駄にしないことにもなる」と強調する。

《鹿に限れば鹿の増殖と,人間の胃袋とのバランスが取れればいいが,きっと人間が勝つことになるだろう。その前に、人間の手で牛の領分を脅かすほどに鹿の食肉産業化を考えればいい。》

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2013年6月12日 (水)

ハーグ条約手続き法成立

 毎日新聞(6/12)から

 参照・・手続き法成立までの経緯
    ハーグ条約要綱案、「日本特有」視は誤解の危険 2012/02/
    ハーグ条約加盟要綱案 2012/01/

1_2 国際結婚が破綻した夫婦間の子の扱いを定めた「ハーグ条約」に加盟するための国内手続き法が12日午前、参院本会議で全会一致により可決、成立した。条約自体は5月の参院本会議で承認されており、早ければ今年度内に加盟が実現する。主要8カ国(G8)では日本だけが未加盟で、欧州諸国から早期加盟を強く求められていた。

 条約は、片方の親が16歳未満の子を国外に連れ去った場合、原則として子をいったん元の国に戻し、両親が子の養育にどう関わっていくかを決める国際ルール。国内手続き法では、日本人の親が子を日本に連れ帰った際に、外国に残された親が子を元いた国に戻すよう求められる手続きを定めた。

 子を元の国に戻すかどうかは、裁判所(1審は東京と大阪の2家裁)で判断される。
 ① 残された親が子に暴力を振るったり、子の目の前で他方の親に暴行したりする
 ② 親が元の国で子を養育することが困難
——のケースでは、返還を拒否できるとしている。返還命令が確定しても子を戻さない場合、裁判所は連れ帰った親に対し、子を返還するまで金銭の支払いを命じることができ、二週間経っても子を戻さなければ、執行官を派遣して強制的に子を引き離せることとした。

 政府は今後、条約事務局のあるオランダに加盟を申請。その約3カ月後に発効し、同時に国内手続き法が施行される。

 ✭関連記事に、外国に住んでいた日本人同士の結婚が破綻して、一方の親が子を日本に連れ帰るケースも適用されるとして解説している。

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2013年6月11日 (火)

出生率

 毎日新聞(6/11)”社説”から、

《社説は「女性だけの問題ではない」と書くが、その原因を雇用や子育てなど、政府や自治体の政策と密接に関連するとして、女性を取り巻く社会的環境の面から説いているが、「参照」にあるように、産めるのに産みたくない世代の女性自身の本音の心理面からの分析が必要と考える。何でも社会的要因をいえば子を産まないことの免罪符にされるような風潮がありはしないか。》

 参照 2020年、1人暮らし世帯(単独世帯)が34・4%に 2009/12/

 「産むかどうかは個人の問題。政府は口出しするな」。妊娠や出産の知識を広めようとした「女性手帳」は女性たちからの批判が強く、政府は配布を断念した。たしかに個人の問題ではある。が、急激な少子化は社会保障の基盤を揺るがすだけでなく、経済など多くの分野に深刻な影響を及ぼす。実際、結婚や出産を希望する若者は多いが、それができないのが現実なのだ。では、政府は何をすべきなのか。

《出生率については6日のブログで簡単に触れた。「結婚や出産を希望する若者は多いが」とはどのデータからの根拠か。「参照」にあるように、20、30代の出産期の女性の多くが子どもは産みたくない、と答えているのだ。そのギャップを解明していくことに欠けているのが現在の日本の少子化問題に携わる人たちであり、それを解明していくのが使命だろう。「政治の問題だ、社会が悪い」だけで終わらせているのが現状だ。女性たちは口々に「働きたい」というが、「それはなぜ?」と問う分析がない。「将来母になるため」と答える女性が何人いるだろうか。》

 2012年の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)が1・41となり、16年ぶりにⅠ・4台に回復した。しかし、生まれた子どもは前年より1万3705人も少ない。現役世代の女性人口は減少が続いており、少し出生率が上昇しても子どもは増えないのだ。年齢別では30代後半〜40代の出生率が上がり、10代後半〜20代が下がった。晩婚や非婚の傾向が続く限り、子どもの数は減っていく。

 都道府県別に見ると、最も出生率が高いのは沖縄のⅠ・90だ。失業率も離婚率も高いが、近年は人口が増えており、「ゆいまーる」と言われる濃密なコミュニティーによる助け合いが機能していることや、男の子が生まれるまで産児制限しない人が多いことなども影響しているといわれる。三世代同居や女性の就業率が高い福井県も以前から出生率の改善が注目されている。1・09と全国で最低の出生率の東京も地域によって違いがあり、江戸川区など近所の助け合いが比較的残っている下町の出生率が高い。

 家族や地域による「互助」「共助」だけでなく、雇用や子育てをはじめとする政府や地方自治体の政策と出生率は密接に関連することにも注目すべきだ。「結婚したい」と思っている20〜30代は男性で83%、女性で90%もいるのに、現実には30代前半の男性の未婚率は47・1%にも及ぶ。年収300万円未満の未婚率が特に高く、非正規雇用の男性の未婚率は正社員に比べて約2倍だ。また、出生率の高い自治体の中には、保育所の整備、保育料の助成、子どもの一時預かり、乳幼児医療の無料化などの政策を積極的に実施しているところが多い。

 現在わが国の人口は1億3000万人弱だが、このままで出生率が推移すると2060年には8674万人になる。少子化対策が重要な政策課題であることは間違いない。しかし、政府が前のめりになって、若いうちに子どもを産むよう女性に呼びかけるよりも、男性若年層の雇用政策を充実させたり、保育環境を整えたりすることの方が効果は上がるだろう。むしろ、政府の役割はそういうところにあるのではないか。

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2013年6月 8日 (土)

運転免許、改正道交法が成立

 毎日新聞(6/8)から、

 参照 悪質運転に厳罰、新法案 2013/04
    
Photo【国を動かした6人の命】

 車の運転に支障を及ぼす可能性のある病状を隠して免許取得・更新した人への罰則新設などを柱にした改正道路交通法が衆院で可決、成立した。栃木県鹿沼市で2011年、服薬を怠り、てんかん発作で意識を失った運転者によるクレーン車暴走事故で死亡した小学生6人の遺族はこの日、遺影を胸に法案成立を見守った。

 車の運転に支障を及ぼす可能性のある病状を申告せずに、免許を取得・更新した場合の罰則新設などを柱とする改正道交法が7日、衆院本会議で可決、成立した。悪質な自転車運転や無免許運転の罰則強化も盛り込まれ、公布後半年〜2年以内に順次施行される。

 改正法は、運転中に意識を失う可能性のあるてんかんや、統合失調症などの持病を隠して免許を取得・更新した人の罰則を「1年以下の懲役または30万円以下の罰金」とした。

 悪質な自転車運転については、一定期間に酒酔いや信号無視などで2回以上摘発された運転者に、都道府県の公安委員会が安全講習の受講を命じる規定を新設。従わない場合は「5万円以下の罰金」。路側帯について自転車が通る場合は道路の左側に限定する規定も盛り込んだ。

 病状の虚偽申告は公布から1年以内、悪質自転車の講習義務化は2年以内、無免許運転の規定は半年以内に施行される。

 <祗園暴走事故遺族は>
運転者のてんかん発作が原因とされる、京都市東山区の祗園暴走事故(2012年4月)で妻(当時68歳)を亡くした岸本氏(70)=大阪府豊中市=は「車を暴走させてしまうような危険な病気を隠す行為への罰則は本来なら以前からあるべきだった。今までが甘過ぎた。今後、不幸な事故を無くすためにも法改正されて良かったと思う」と評価した。

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2013年6月 7日 (金)

続・エスカレーター

 毎日新聞(6/6)から、

 参照 エスカレーター 2007/11/

 駅のエスカレーターで片側を開けて、急ぐ人が歩く⎯⎯⎯⎯。都市部で常識化しているこの慣行について、エスカレーター業者などが「事故のもととなり危険」として、止まって乗るよう呼びかけている。業者の調査によると、高齢者の約3割が、エスカレータでの転倒に不安を感じ、歩行をやめてほしいと考えていた。だが、片側開けをマナーと考える乗客も多く、3大都市圏で運行するJRと主な私鉄・地下鉄23社に「片側開け」への対応を尋ねたところ、歩かないよう明確に呼びかけている社は約半数の11社だった。

Th__2 6日朝の都営地下鉄大江戸線新宿駅ホーム。改札口につながるエスカレーターの右側のレーンを大勢の客が歩いて上り下りする一方、左側は立ち止まって乗る人が長蛇の列を作っていた。都市部でよく見られる光景だ。

 さいたま市大宮区の元会社員男性(52)は、91歳の父親に付き添い外出する時、エスカレーターで苦労する。父を支えるため横に並びたいが、右側を開けるため後に回るしかない。「駆け上がる人と身体がぶつかったこともある」。2歳の長男を連れてエスカレーターを利用する東京都の会社員女性(30)も「前後で手をつなぐしかなく、子どもの咄嗟の動きに対応できない」と話す。

 エスカレーターは本来、歩く前提で設計されていない。国土交通省によると、標準的なエスカレーターの傾斜は30度で、駅構内の階段(26〜27度)より急になっている。ステップの高さも20センチ程度と、階段(15〜16・5センチ)より高い。

 ビル施設の管理業務を手がける三菱電機ビルテクノサービスが昨年、全国の60〜84歳の男女を対象にエスカレーターの乗り方に関するインターネット調査*で「安心してエスカレーターを使うための要望」を尋ねたところ、「エスカレーターでの歩行を禁止してほしい」の回答が33%と最多だった。同社は「高齢化社会に合った安全な利用法を伝える必要がある」と話す。日本エレベーター協会は「ある至り、走ったりしないで」と注意喚起する。だが、多くの鉄道会社は「手すりを持って」(南海電鉄)など、止まって乗るよう遠回しに呼びかけるにとどめている。

《 * ‥‥‥ 高齢者へのインターネット調査って、どうやったの? 回答者全員の数は? 》

 かつては鉄道会社自身、積極的に片側開けを勧めていた。1967(昭和42)年、阪急電鉄が梅田駅(大阪市北区)にエスカレーターを設置した際「歩いて上り下りする人のために左側をお開けください」と放送したのが広がったという。そのためか、利用者の多くは片側開けを「マナー」と考えている。鉄道の相互乗り入れなどに伴い長いエスカレーターが増え、「急ぐ客は長い間立ったまま乗っていられない」(鉄道会社関係者)という事情もあるようだ。

 大阪ガス行動観察研究所の松波所長(人間工学)は「人間は『得する』ことより『損しない』ことを重視する。『前の電車に乗れず損した』という感情は強烈。『歩くな』と正論を説かれても納得できない」と、心理的な側面を指摘する。実際、福岡市まで1時間かけて通勤する福岡県大野城市の会社員(43)は「余裕がないと、ついエスカレーターを歩いてしまう」と語る。

 東京都身体障害者団体連合会の宮沢会長は「エスカレーター歩きが、高齢者や障害者など多くの交通弱者を危険にさらしている」と、鉄道会社の積極的な取組みを求めている。

《参照の中で、私自身の体験や考えを書いたが、こうも考える。エスカレーターに2人並んで立つ幅があるから歩く人間が出現するので、多少の余裕を残して1人立ちの幅に改造、統一すればいい。不特定多数の大勢の人間が上り下りするものに、マナーを求めるだけ無駄だ。81歳になる私の妻は、電車のスタート時に転んで骨折、半年の間病院通いもして、ほぼ2年ほど前からエスカレーターの上りには辛うじて乗るが、下りは怖いからと絶対に(そう、セッタイに)乗らない。外出時にはエレベータを探すのに苦労する不便な生活に変わった。》

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2013年6月 6日 (木)

出生数過去最少を記録

 毎日新聞(6/6)から、

《紙面の表現では出生率回復としているが、分母とのかね合いではじき出される計算上の数字なだけだ。相変わらず出生数は1973年以降減少を続け、40年間で5割を下回った。首相は幾つも揚げるアドバルーンの中に、国軍を作り「強い日本」をとり戻すという項目を掲げるが、年寄りの比率ばかりが増える国に、強い国としての将来性などない。景気のいい掛け声だけが先行している現政権に、何かを期待している人間がいるとすれば余程お目出度いと言わざるを得ない。》

Th_(別に都道府県別出生率を書き連ねた表があるが、参考にもならないので省略する。 )

厚生労働省は5日、2012年の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子ども数に相当)が1・41で、前年から0・02ポイント上回ったと発表した。Ⅰ・4台を回復したのは1996年以来16年ぶり。しかし、出生数は前年よりも1万3705人少ない103万7101人で過去最少を更新。厚労省は「少子化傾向は続いている」としている。出生数と死亡数の差の自然減は21万9153人で、6年連続のマイナスとなった。

 合計特殊出生率は、15〜49歳の女性の人口と、それぞれが1年間に産んだ子どもの人数を基に、年齢別の出生率を算出し、合計したもの。05年に過去最低の1・26を記録して以降、緩やかな上昇傾向にある。

 今回の上昇の背景には、「分母」にあたる女性人口が約2613万5000人で、前年に比べて約20万2000人減ったことや、30〜49歳の各世代で出生率が上がったことがある。最も上昇したのは35〜39歳。一方、15〜29歳は下降した。

 都道府県別では、沖縄県が1・90で最も高く、最も低いのは東京都で1・09だった。

 出生数はピークだった73年当時(209万1983人)の半分以下にとどまった。ただ、35〜49歳の世代は前年よちも増加した。少子化対策を検討する政府の有識者会議「少子化危機突破タスクフォース」(座長・佐藤東大大学院教授)は5月末に森少子化担当相に提出した提案で「団塊ジュニア世代による第三次ベビーブームは到来せず、出生数の減少傾向が続いている」と分析している。

 平均初婚年齢は夫が30・8歳、妻が29・2歳で、それぞれ0・1歳と0・2歳上昇。それに伴い、第1子出産時の母の平均年齢も30・3歳で0・2歳上がり、過去最高を更新するなど、「晩婚・晩産」化が進んだ。

 一方、12年の死亡数は前年比3188人増の125万6254人で、戦後最大だった。

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2013年6月 4日 (火)

ヘイトスピーチ

 毎日新聞(6/4)社説から、

 東京・新大久保や大阪・鶴橋など韓国・朝鮮人が多く住む地域で、ヘイトスピーチ(憎悪表現)と呼ばれるデモが頻繁に行なわれている。

  「朝鮮人を殺せ」「ガス室に叩き込め」「出て行け」といった罵倒や挑発の言葉を繰り返し、差別感情を煽り立てている。行なっているのは、在日外国人の「特権」を根拠を示さず批判しているグループで、デモや集会の様子をネットの動画で発信し、一定の賛同者を得ている。

 憲法は、「表現の自由」を保障する。デモによる意見表明もその一つだ。だが、他者の人格やプライバシーなど、侵してはならない範囲は当然にある。特定の民族を汚い言葉でののしる行為は、個人の尊厳をないがしろにするものだ。限度を越えており、到底許されない。

 激しい言葉を投げつけられた在日コリアンの人たちの恐怖や失望は察するに余ある。また、ヘイトスピーチは、国際化社会を担う子どもたちにも悪影響を及ぼす。共生すべき外国人に対する偏見や、排外主義的な感情を助長させかねないからだ。

 韓国や中国などでは、デモなどの映像がネットで紹介され、反日感情を刺激している。竹島問題などで悪化した市民レベルの対立感情が、一部の人たちの言動によってさらに増幅されることは避けねばならない。

《竹島問題や、植民地下での慰安婦問題で反日感情の濃い韓国と、北朝鮮のミサイルやテポドン問題、日本人拉致問題をひっくるめて「朝鮮人」とひとくくりにしてのヘイトスピーチのようだ。相手が反日デモをやるのなら、こっちもやってやるの憎悪のぶつけ合いは、止むことがないだろう。》

 先月の参院法務委員会でヘイトスピーチが取りあげられ、法規制の是非も焦点になった。ヨーロッパなどは特に差別的な表現に厳しく、刑事罰を伴う規定を持つ国もある、

 日本も加入する人種差別撤廃条約は、立法を含む適当な方法で、人種差別を終了させるよう締結国に求める。処罰義務の規定もあるが、日本はその部分は留保している。表現の自由に配慮しているためだ。

 表現の自由は、国民の基本的人権の中でも特に大切な権利とされる。新たな法規制による行き過ぎた言論統制を心配するのはもっともだ。

 だが、現実の前で手をこまねいてもいられない。政府が黙認していると国際社会に受け止められれば、日本の立場を危うくする。外国の法制に学ぶべき点がないか研究するのは当然だ。一方で、現行法の範囲で止めさせる手だてをもっと尽くしてほしい。

《現行法の範囲での規制はとても無理だろう。誰が見ても厳しく取り締まるのが当然と見える暴走族でさえ、署が大挙して出動しても捕らえられるのはネズミ1匹が精一杯だ。まして、シュプレヒコールだけでは「表現の自由」を振りかざされて手も足も出せまい。》

 違法行為については、警察が毅然と対応してもらいたい。裁判所がかつて,特定の地域の街宣活動を禁じる仮処分決定を出したこともある。そんな例も参考にしたい。

 日本全体としてヘイトスピーチを容認しないという姿勢を示すことも重要だ。安倍首相は国会で懸念を表明したが、もっと強いメッセージを発してほしい。また、常識的な人権感覚を育てる啓発や教育に政府は力を入れるべきだ。

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2013年6月 2日 (日)

公立高 「英語の授業はどうあるべきか」-3-

 毎日新聞(5/31)から、

 参照 高校の英語での会話授業、実施率2割足らず 2010/12/
    続・小学校の英語必修化 2010/09/
    
 三人目は『鍛えよう What to say 』の和田 玲・順天高教諭。

 「英知をもって国際社会で活躍できる人間を育成する」。これが私の授業の目的だ。そのために、他者と豊かにかかわり合う力を鍛え、世界のさまざまな問題に関心を抱き、感性を深めて自らの意見をはっきりと言える力を養う必要がある。私の授業は、英語を使い続けるアクティブな展開を意識しつつ、仲間とのかかわり合いを大切にする点を重視する。生徒は授業中、英語を使ってゲームをしたり、英語で意見を発表したり、私立高なので、学習指導要領に縛られないが、狙いは同じだろう。

 授業に参加する生徒の殆どが公立中の出身だから、特色のある英語教育を受けた経験もない。中学時代は穴埋めや英文和訳の問題ばかりしていたという。最初の授業で「英語で自分の夢を語ってごらん」と指示しても「My dream is ……」の後が続かない。しかし、仲間との関わりを深めて、トレーニングを繰り返しているうちに、単語や文法を少し間違えていても、友だちと意思疎通ができることに気がつく。英語で話すことに壁を感じなくなれば、英語力は伸びていく。

 How to say(どのように伝えるか)の素地ができれば、次はWhat to say(何を話すか)に取り組む。英語で意見を述べることに抵抗感を抱かない生徒は、話したいことや話すべきことを見つけて発表する。3年次は環境や格差などの国際問題を授業で取りあげ、英語で意見を出し合わせている。

 実は私も、塾や予備校で教えていた10年ほど前の授業は、教師が主体の講義形式だった。一方的に英語を和訳して、生徒に主語、術語などに線を引かせていた。しかし、今の学校で教えるようになった時、生徒が興味を持たず、それが通用しなかった。英文を和訳させようとしても、授業について来なかった。どうすれば、生徒の英語力を伸ばすことができるのかと悩み、授業のスタイルを改めた。

 学習指導要領についての意見は二分されている。賛成派はトレーニング(技能訓練)重視だった。だが、音読させたり、生徒に英語で話させたりするだけなら、英語で人を育てるという本当の英語教育と言えない。生徒が自ら思考し、表現するようでなければ、授業が無機質になってしまう。

 反対派は教師が教える役割を放棄することになると心配する。確かに「英語で話そう!」と教師が指示し、生徒にトレーニングさせれば、話せるようになるかも知れない。しかし、授業を通して生徒の知的な世界は広がらない。講義形式をとる教師であっても、和訳した内容を深く考えさせて、生徒の知的好奇心をくすぐることができる人もいる。

 コミュニケーションを重視する授業で大学入試に対応できるのかと懸念する声もある。しかし、大学入試の問題は徐々に表現することに力点が置かれるようになっている。英文を読ませた上で、自らの意見を100〜200語程度の英文でまとめさせるような問題が増えている。それは、講義形式の授業を受けた生徒だけでなく、無機的なトレーニングを受けた生徒にとっても高いハードルになるはずだ。しかし、What to say を鍛え上げた生徒はすぐにデータや例を探し出し、文章にまとめられる。トレーニングでコミュニケーション力を伸ばし、生徒の知的な世界を広げるバランスのとれた授業が理想だろう。

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2013年6月 1日 (土)

公立高 「英語の授業はどうあるべきか」-2-

 毎日新聞(5/31)から、

《本題に入る前に、お上がしきりにグローバル化を唱え出して、教育現場に英語導入を考え、先ずは小学校を狙った話題で賑わった7年前を振り返る。》

 参照 小学校の英語必修化 2006/05/

 【閑話休題】『指導できる教員の養成が先決』という、立教大教授・松本 茂
 私が東京教育大付属中に入学し、初めて英語を習った1968年ごろは「使える英語」への社会的ニーズは今ほど高くなかった。それでも、その英語の授業は3年間、ほぼ英語だけで行なわれた。高校もほぼ英語だけで授業をする先生もいらした。大学院で所属した英語クラブの活動は、当然ながらすべて英語だった。

 それから何十年っも経ち、英語を使うことが必要不可欠な急増している今になって「授業は英語で行うことを基本とする」という高校の学習指導よ寮の文言で英語教育界が大騒ぎしているのは、なんとも不思議だ。「大学入試」「生徒の能力」を理由に授業を変えてこなかったことのツケなのだろう。

 入試問題は一部の大学を除き改善されている。大学入試センター試験は「英文和訳」や「和文英訳」が一切、出題されない。断片的な文法知識で解ける問題も出題されていない。「英文で言い換える」「概要をまとめる」「知らない単語の意味を文脈から類推する」といった力を試す良問が出題されている。さらに、大学は今、入試問題を改善するだけでなく、入学者選抜方法を改善。多様化しようとしている。東京大が推薦入試を実施するのもその一例だ。

 近年、学力上位層を中心に海外の大学を目指す高校生が増えている。ところが、殆どの高校は依然として「何が何でも日本の国公立大学へ」という進路指導が中心だ。50分間の授業で半ページほどの英文を和訳して教師が日本語で文法を説明、そして、問題演習をすることに終始していたのがこれまでの標準的な授業だった。このような授業は大学入試にも役立たない。

 英語が使え、英語で指導できる教員を養成、採用、研修するシステムがなかったことが問題だ。悔いん、都道府県、特に大学の教員養成過程の責任は大きい。しかし、このうち少なくとも国は、事態を改善するための方針を打出した。そのひとつが新学習指導要領の内容だ。それだけでなく、英語教育改善のためのサポート事業も展開している。

 メディアは「英語で教えることを基本とする」という使用言語のことばかりを取りあげるが、じつはその文言の前に「英語に関する各科目については、その特質にかんがみ、生徒が英語に触れる機会を充実するとともに授業を実際のコミュニケーションの場面とするため」とある。「教員が説明する授業」から「生徒が主体的に英語を使う(読んで、書いて、話す)授業」に転換することを求めて切るのだ。

 「英語を英語で学ぶ」体験を積んだことのない英語教員が多いことも事実だ。各都道府県は、英語科の教員に他教科の教員よりも時間の余裕を与えた上、これまで以上に英語指導法研修を強化する必要がある。チームティーチングしかできない外国語指導助手(ALT)を増やすのではなく、1人で教えることができる外国人常勤講師を増やすことも肝要だ。

 一定レベル以上の大学は「英語で英語を教える」ことが標準的になりつつある。わたしがいる立教大経営学部のように専門科目を英語で教える大学、学部も増えている。この傾向は今後さらに強まって行く。高校と大学の教育をつなぐ「高大接続」の観点からも、高校の英語教育が急ピッチで改善されることを期待したい。
            ・・・つづく

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