カラーコンタクト増えて目の障害も増える
毎日新聞(4/3)から、
《昭和一桁には、「髪はカラスの濡れ羽色」や「黒い瞳」など、日本女性の美しさを表現することばに馴染みがある。今風の茶髪や色を付けた瞳に、真っ黒なイソギンチャクのようなまつ毛には、ゾッとすることはあってもとても綺麗だとか、美しいなど、そのかけらも見出せない。何から何まで白人への劣等感から、誰かが始めれば、付和雷同の日本人、烏合の衆よろしく真似をし、その結果、タイトルのような事実があるとすれば、それこそいい気味、と笑っちゃう。》
「目が大きく見える」と若い女性に人気のカラーコンタクトレンズ。普及に伴って、目の障害も増えている。学会の昨夏の調査では重症例も報告され、専門医らは「医師の診察を受けて適切に使ってほしい」と注意を呼びかけている。
インターネットでは、カラーコンタクトレンズを販売するサイトがさまざまあり、「激安」「かわいく盛れる」「モデル愛用」などの文字が踊る。色やデザインも驚くほど抱負で、レンズがリング状に着色され瞳をくっきりと大きく見せたり、茶や青、グレーなどに変えたりできる。「度」があるものやないもの、1日使い捨てから「1年使用で経済的」とうたうものも。東京都の量販店では、つけまつげと同じ売り場に並べられ、女性たちが次々に購入していった。
「髪や爪に色をつけるのと同じ感覚で、目の色を変えようとおしゃれ目的のレンズが普及してきた」。日本コンタクトレンズ学会の植田常任理事は説明する。厚生労働省の承諾を受けたから^コンタクトレンズは09年は10品目以下だったが、13年1月時点で19社258品目と急増している。
《かくして日本の若い女性は烏合の衆の集まりとして、殆どの女性からそれぞれの個性や特徴が消え、皆が皆、判で押してような似たり寄ったりの薄っぺらな顔立ちになった。》
使用者が増えていることを受けて、同学会の小委員会は昨年7月から3カ月間、会員の眼科医から報告を求めたところ、全国から395件の目の障害事例が上がった。角膜(黒目)の表面に細かい傷が付く「点状表層角膜症」(36%)が最も多く、傷が深くなり重症な「角膜浸潤」’17%)、「角膜潰瘍」(5%)もあった。結膜(白目)から出血する、カラーレンズ特有の障害もみられた。視力障害が残る可能性のある人が2・8%いた。
女性が圧倒的に多く、29歳以下が全体の88%を占めた。特に15〜19歳が40%で、中高校生から装着する人が多いと推測された。自覚症状は「充血」「痛み」「異物感」「目やに」が大かった。
レンズ自体に問題があるものもあった。比較的安全なレンズは、色素をサンドイッチのように挟んだ構造で、色素が直接目に触れない。しかし、調査では、レンズン内面や外面に着色している製品もあった。調査を担当したワタナベ眼科(大阪市)の渡辺院長は「ひどい製品では、綿棒でこすると色が取れるものもある。内面に色が印刷されている場合、色素が角膜をサンドペーパーのようにこする可能性がある」と指摘する。酸素透過性の低い素材も多く、角膜が酸素不足になると目のトラブルも起こしやすい。
395件のうち、インターネットなどの通販で買った人が52%で、雑貨店や大型ディスカウント店で購入した人が28%。購入時に眼科を受診した人はわずか13%で、15歳以下に限ると受診した人はいなかった。消毒やこすり洗いなどの正しいレンズケアをしていない人も多く、渡辺院長は「医師の説明や指導を受けていないため、正しいケアを知らずに使用していると考えられる」と話す。
おしゃれ用の度なしカラーコンタクトレンズは09年、薬事法施行令の改正で、高度管理医療機器に指定され、規制の対象になった。しかし、コンタクトレンズ自体は、医師の処方は義務づけられていない。
学会では「適切に使用しなければ、失明などの重篤な障害を引き起こす」として、
▽購入時は眼科医の診察を受ける
▽使用方法や期間を守る
▽定期検査を必ず受ける
▽すこしでも異常を感じたらすぐに眼科医の診察を受ける
ことを呼びかけている。
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