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2013年3月15日 (金)

マツダの雇用制度「違法」

 毎日新聞(3/14)から、

 自動車メーカー、マツダの防府工場(山口県防府市)を解雇された元派遣労働者の男性15人が、マツダ(広島県府中町)に正社員としての地位確認などを求めた訴訟で、山口地裁は13日、13人について実質的な雇用契約があると判断、正社員と認めた。また、同社に未払い給与の支払いを命じた。

 マツダが導入していた派遣と短期間の直接雇用を交互に組み合わせた雇用手法について山本裁判長は「派遣の常用雇用を防止する労働者派遣法の根幹を否定する施策」と厳しく批判した。

 雇い止めされた派遣労働者を派遣先企業の正社員と認めた判決は極めて異例。専門家によると、こうした違法な雇用形態は生産現場で多くみられ、広く影響を与えそうだ。

【サポート社員制度】
 マツダが2004年に導入した雇用制度。労働者派遣法は、製造業への派遣可能期間を最長で3年と定める。厚生労働省の指針は、企業などが新たに同じ労働者の派遣を受ける場合、3カ月以上の「クーリング期間」が必要としている。マツダは派遣期間を終えた労働者を、導入当初は3カ月と1日の間、後に6カ月間、「サポート社員」として直接雇用し、その後、再び派遣社員に戻していた。

 マツダの社員制度の運用実態や違法性などが争点だった。判決によると、15人は03〜09年、半年から約5年7ヶ月、同工場で、自動車製造ラインで勤務。08年以降、契約満了で相次いで解雇された。労働者派遣法は派遣期間が3年を超えると直接雇用するよう定めているが、同社は派遣社員を一時的に直接雇用する生産サポート社員制度を利用。約3カ月間か半年間直接雇用し、その後、再び派遣労働者として雇用する手法を繰り返し、3年を超えないよう調整していた。15人のうち13人が同制度の対象だった。

 また、マツダは派遣社員を技能に応じてランク付けして給与に反映させる制度なども導入していたが、裁判長はこうした雇用形態も違法と指摘。「形式的には派遣の体裁を整えているが、実質は派遣と評価できない」とした。

 判決後、原告弁護団は「判決は同種裁判や労働者派遣法の抜本的な解決に向けた大きな力」などとする声明を出した。

 一方、マツダ広報本部は「主張が認められなかったことは遺憾」とコメント。控訴については「判決を検討して決めたい」とした。

 ◎労働問題に詳しい関西大経済学部の森岡教授(企業社会論)の話
 派遣と直接雇用を繰り返す違法な雇用形態は生産現場で広くはびこっており、労働者派遣法を空洞化させている。単なる雇い止めではなく、派遣期間を越えそうになるたびに別の身分を与える点で悪質性が高い。雇い止めに関する控訴はこれまでもあったが、13人を正社員として認める司法判断が出るケースは珍しい。今回、会社側を厳しく咎める判決がでたことで、他の同じような生産現場における派遣問題の改善に大きく寄与するだろう。

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