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2013年2月 2日 (土)

いじめ対策 第三者調査委員会報告書(大津)

 毎日新聞(2/2)”社説”から、

  大津市立中学校の2年男子生徒が11月10日に自殺した原因を調べていた市の第三者調査委員会が越市長に報告書を提出した。同級生のいじめが自殺の直接的原因と判断し、学校がいじめを認識できる状態にありながら適切に対応しなかったと指摘するなど、明確な結論を示したことは評価できる。

 こうした外部調査機関はこれまでも全国で設置されている。だが、メンバーを明らかにしなかったり、関係者から事情を聴かなかったりし、原因も特定できないなど真相解明につながらず、遺族が不信感を抱くケースもある。

 大津市の場合、委員6人の中に始めて遺族推薦の学者らが入り、全員の名前も公表した。聞き取りも加害者生徒を含め在校生や教師ら延べ56人から95時間に及んだ。ただ、調査を始めたのが自殺から10カ月後だったため、関係者の記憶が薄れるなど制約もあった。学校や市教委の対応の遅れが悔やまれる。

 学校は自殺直後、全生徒にアンケートし、いじめをうかがわせる回答があったのに調査を打ち切っていた。学校による調査は、訴訟の法的責任を逃れようと組織防衛に走りがちで事実の究明も甘くなる。迅速、公正、客観的な調査のあり方を議論していくには今回の調査委の取り組みがモデルになるのではないか。

 報告書によると、自殺した生徒がいじめを受けていると複数の生徒が担任に訴え、複数の同僚教師も見聞きしていた。自殺の6日前には2年生の担当教師が会議を開いたが、けんかと処理された。いじめと認知することを殊更避けようとしたと疑われても仕方のない対応だ。

 文部科学省は昨年11月、いじめを早期発見できたり、隠さず適切に対応できたりした教師や学校をプラス評価するよう都道府県教委に通達した。もっともなことだが、調査委は、教師が多忙になっていることが克服すべき差し迫った課題と指摘した。余裕がないと、いじめを小さくとらえなねず、問題を抱え込んだ教師は孤立する。事態を組織的に解決する対応力が学校全体に求められる。

 教師だけでいじめに対応するには限界があることも今回示された。調査委は、子どもが救済を訴えられる外部機関の常設を提言し、弁護士による定期サポートや、オンブズマンなど第三者機関の創設を挙げる。

 実現には、専門知識と経験を有した人材が必要であり、子どもと身近に接する学校との調整をどうするかなど課題は多い。それでも学校外からの支援は検討に値する。学校と地域の関係機関との連携も強め、いじめの早期発見、解決に取り組める相談システムの整備を進めたい。

《調査委員会と銘打っても、結果は今までと何も変わらない。いじめと自殺の因果関係を明確に指摘しただけだ。いじめ防止には何の役にも立つわけではない。これではただ「死んだ子の年を数える」に過ぎない。いじめる側は、後から後から生まれ続ける。いじめる子の成長過程における生活環境、もっといえば家庭環境、家庭教育などの背景こそ明らかにしなければ、結果を追うだけの調査では、いつまで経っても何も解決できないだろう。》

 参照 いじめ対策、画餅に帰さぬよう 12/09/

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