リチウムイオン電池
毎日新聞(2/2)”なるほドリ”から、
ボーイング787のトラブルで、バッテリー異常が疑われている。使われている「リチウムイオン電池」って何?
電池には、乾電池のように使い捨ての「一次電池」と、充電して繰り返し使える「二次電池」がある。リチウムイオン電池は二次電池の一種で、旭化成グループフェローの吉野彰(65)が85年に発明した。電気を通す液体(電解液)に、プラス(正極)とマイナス(負極)の電極を入れ、その間を電子が行き来して電気をつくる仕組みは共通だ
Q リチウムイオン電池はどこが凄いのか
A 先ずは電極の材料の組み合わせだ。正極はコバルト酸リチウム、負極は炭素。従来の二次電池は、使い続けると電池がへたってくるのが課題だったが、リチウムイオン電池は性能が落ちない。パワーがニッケル電池など他の二次電池の約3倍の約4ボルトと大きい上、セ氏60度から氷点下10度まで働くというデータもある
Q そういえば、携帯電話の電池に「Liーion」って書いてある
A リチウムは1センチ角の立方体に重さが0・5グラムと金属の中で最も軽いので小型化しやすく、携帯電話や電気自動車などに幅広く使われている。生産量は世界で10億個以上。民間調査会社によると、リチウムイオン電池の材料市場は、14年には08年の約1・6倍(6521億円)に上ると予測している
Q いいことずくめだが」、弱点はないのか
A 充電し過ぎると「過充電」という現象が起き、電解液からガスが発生したり発熱したりする。放電し過ぎる「過放電」も、同様に異常発熱の原因となる。電解液に燃えやすい有機溶媒が使われているため、適切に使用しないと発火や爆発の可能性もあるのだ
Q 今回のトラブルの原因はそれ?
A 国土交通省運輸安全委員会が調べているが、過充電や過放電で発煙したのか、別の原因かはまだ分からない。バッテリー以外の電気系統に問題があった可能性もあり、調査には時間がかかりそうだ
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