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2012年11月14日 (水)

新型出生前診断の精度はどれくらいなのか

 毎日新聞ン(11/14)から、

 妊婦の血液から、胎児の染色体異常の有無を検査する。妊娠10週前後の妊婦の血液に、わずかに含まれる胎児のDNAを取り出し、23対ある染色体のどれに由来するかを見極め、染色体が多すぎないかなどを調べる。対象となるのは主に13番、18番、21番染色体が通常よりも1本多い3本になる異常で、21番染色体が3本ある異常はダウン症と呼ばれている。

 Q これまでの出生前診断とどう違うのか

 A 一般的な産院で広く行なわれている「超音波(エコー)検査」も、胎児の画像から病気がないか調べることができ、広い意味で出生前診断にあたる。妊婦の血液から染色体異常の確率を割り出す「母体血清マーカー」もすでに行なわれている。
 この検査では、血液中に含まれる蛋白質などの成分を調べる点が異なる。国立成育医療研究センターの調査では、08年に約1万8000件行なわれている。ただ、胎児に本当に異常があるかを正確に判定するには、妊婦のお腹に針を刺して胎児の染色体を採取して調べる「絨毛(じゅうもう)検査」や「羊水検査」*をする必要がある。

《*‥‥「羊水検査」とは、先年、バカなタレントが言った「30歳過ぎた女の羊水は腐ってるんでしょ」と、腐敗の状態を調べることではない。》

 この検査は、染色体の数や構造を顕微鏡で見て調べるのだが、流産や感染症の危険が0・5〜1%ある。新型はこうした危険がなく、超音波検査や母体血清マーカーよりも高い精度で、胎児の異常を検査できるとされている。

 Q 新型の精度は99%以上と言われているな

 A 共同研究に協力する予定の米シーケノム社は、ダウン症の胎児を「陽性」と正しく判定する確率は99%以上だとしている。ただ、これは全ての胎児がダウン症という集団を検査した場合の確率で、ダウン症ではない胎児を妊娠した人を含む集団では的中率が下がる

 Q どういうこと?

 A ダウン症ではない胎児を「陰性」と正しく判定する確率も100%ではない。このため、ダウン症ではない胎児が多くなるほど、陰性にも拘わらず陽性と誤って判定される数が増えてしまう。
 この誤った判定が的中率を下げる。妊婦の年齢が35歳の場合、胎児がダウン症の確率は250人に1人とされる。この集団を検査し、実際に陽性の人を陽性だと正しく判定できる的中率は、79・9%になる。正確な判定にはやはり絨毛検査が必要だ

 新型は採血だけでできる検査だが、結果は、胎児の命や成長に関わる重要なものだ。両親が検査の意味をよく理解できるように、医療機関側の態勢づくりが求められる

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