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2012年10月 1日 (月)

シックハウスの規制強化?

 毎日新聞(10/1)“なるほドリ”から、

《被害者が出ていないのか、出てもメディアは面白みを感じなかったのか、最近はあまり耳にしなくなっていたが、シックハウスの原因になる化学物質の規制を、厚生労働省は強化するようだ。》

 まず、シックハウスのついて整理しておこう。家や建物などの建材や家具から化学物質が揮発すると、室内の空気が汚染され、頭痛や体のだるさなどを引き起こす。これを「シックハウス症候群」という。こうした症状を防ぐため、厚労省はホルムアルデヒドなどの化学物質が室内の空気に含まれる濃度に「指針値」を決めた。

 参照 ホルムアルデヒド 2012/05/
    ニュースあれこれ 2008/03/

 Q 指針値を決めればシックハウスは減るのか

 A しsん血は「空気中の化学物質の濃度がこれ以下なら普通は大丈夫」という目安のようなもの。化学物質を使わないよう強制するわけではない。でも指針値ができた後、国はホルムアルデヒドを含む建材の使用を制限するなど、さまざまな対策をとった。その結果、以前のように「目がチカチカする」ような建物は、ほぼ無くなった

 Q だったらどうして、今になって規制を強化するのか

 A 指針値を定めた化学物質は、ホルムアルデヒドのほかトルエン、キシレンなど13物質だけだ。建築業界は、13物質をなるべく使わないようにしてきたが、代わりに使われるようになった別の物質の中に、新たにシックハウスの原因となるものが出ているのだ

 Q そうか

 A 最近は「シックハウスじゃないか」と疑っても、13物質の濃度が低いという理由で業者に「心配ない」と言われ、シックハウスを否定されることが増えているそうだ

 Q じゃあどうすればいいんだ

 A 厚労省は、新たに問題を引き起こしている化学物質は何かを議論する有識者会議を始めた。ここでの議論を踏まえ、これまで指針値がなかった物質にも、必要に応じて指針値を決めていく考えのようだ

 Q でも、新しい基準値ができたら、業者はそれ以外の化学物質を使うようになって、また別のシックハウスが生まれるんじゃないか

 A 「いたちごっこ」に陥らないために、一つ一つの化学物質に対してではなく、全体の濃度を抑える「総量規制」の考えを強化すべきだ、と指摘する有識者もいる。日本建築学会などは独自に総量(TVOC)基準値を公表している。こうしたことも話し合ってほしいものだ。

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