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2012年10月26日 (金)

癲癇など症状虚偽申告に罰則

 毎日新聞(10/25、10/26)”なるほドリ”から、

 警察庁の有識者会議が、運転免許制度の見直しを提言したが、どうして今なんだろうか。昨年4月に栃木県鹿沼市で起きた児童6人死亡事故がきっかけとなった。クレーン車の運転手は癲癇発作で意識を失い、児童の列に突っ込んだ。医師から運転を止められていたのに症状を隠して免許を更新し、持病が原因の物損事故を繰り返したことが明らかになり、遺族らが署名活動などを通じて制度の見直しを求めていた。

 Q 提言のポイントは何?

【有識者会議の提言骨子】
• 免許取得・更新時に持病の症状を虚偽申告した場合の
   罰則導入
• 医師が運転に影響を及ぼす症状のある患者の情報を
   任意で届け出る制度の創設
• 持病を理由とする免許の取り消し後、3年以内であれば
   再取得時の試験を免除
• 物損事故を含む事故歴データベースを都道府県警に整備

◆病気と運転免許制度◆
 道路交通法施行令は運転に影響を及ぼす恐れのある病名として、
 ▽統合失調症
 ▽癲癇
 ▽躁鬱病
 ▽認知症
 ▽アルコール中毒——などを上げ、免許の取得・更新の際、症状の自己申告を求めている。申告を受けた警察は専門医などの診断などの基づき運転の可否を判断する。持病があっても一定の条件を満たせば免許が交付される。条件は病名ごとに決められている。

 A 道路交通法は免許を取得・更新する際、意識喪失の経験などの症状を自己申告するよう求め、警察などが運転の適正を判断している。しかし鹿沼事故の運転手のようなケースもあるため、適正な申告を促す手段として、虚偽申告に罰則を科すことにしたのがポイントだ。さらに、医師が「安全な運転に支障を及ぼす恐れがある」と判断した患者については、公安委員会に情報を提供できる制度も森子も荒れた

 Q いろいろと変わるようだけれど、関係者の反応はどうか

 A 鹿沼事故の遺族は、実効性に疑問を投げかけている。遺族は自己申告制度には限界があり、免許を不正に取得できない仕組みが必要と訴えてきたからだ。会議では、運転に影響のある持病を抱える全ての患者の情報を、医師が強制的に届け出るよう求めた。しかし提言は、医師の任意の判断に委ねる制度としたため、複雑な思いを抱いているようだ。一方患者団体などには、一部の病気への差別や偏見につながるとの思いがあり、慎重な運用を求める声が出ている

《参照 視野狭窄、免許更新に対策必要 2012/07 で取りあげたように、患者の無神経さは無視されて、人一人殺しても、患者なるが故の無罪の判決が得られるのが現状なのだ。強く、医師の強制権を認めなければ、これからも同様の事故は起こるものと考えられる。これは差別や偏見などと同列で検討する問題ではない。人間の命の問題なのだ。》

 Q 届け出を医師に強制するのは難しいことなのか

 A 守秘義務のある医師には、個人情報を届け出ることが「患者との信頼関係の崩壊につながる」という強い懸念があった。会議は約半年間の議論の末、医療現場簿声を反映した指針に基づく届け出なら、医師と患者の信頼関係も維持され、実効性も上がると判断した。同様の制度のある英国では、年間1000件ほどの届け出がされていることも参考になっている

 Q 今後の動きはどうなるのか

 A 警視庁は罰則の内容などを盛り込んだ道交法改正法案を作り、来年の通常国会での法改正を目指す。同時に厚生労働省や日本医師会、関係学会に協力を求め、届け出制度の指針作りも進める。ただし、提言には、免許を受けられない患者が社会参加できる環境づくりのために、「国や自治体、民間企業が一丸となって取り組むべきだ」との意見も添えられており、悲惨な交通事故の撲滅に向けた取り組みは、これからも続く
  

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