電気自動車「走行距離600キロに」
毎日新聞(9/9)カら、
フル充電で600キロ走行可能な電気自動車の2030年実現を目指した自動車専用蓄電池の開発が来月、本格化する。高性能の次世代蓄電池を作る基礎研究のため、蓄電池内部のメカニズムを詳細に解析できる世界初の専用装置「中性子ビームライン」が茨城県東海村に完成した。
《電気自動車が話題になった頃、将来性はないだろうとも取れることを書いた。我ながら己の不明を恥じるばかりだ。日進月歩の開発を見くびり過ぎたようだ。参照 電気自動車かハイブリッド車か 2008/01/、ハイブリッド車は最早時代遅れか 2008/10/ 》
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進めるプロジェクト。京都大、東北大をはじめ10大学、高エネルギー加速器研究機構など4研究機関、自動車など12企業が参画する。
リチウムイオン電池は1990年代に日本で実用化され、電気自動車でも使われている。しかし、充放電中に内部で何が起きているのかや、使用するうちに劣化する仕組みはよく分かっていない。
この謎を解明するため、東海村の大強度陽子加速器施設(J - PARC)に専用の研究施設SPICA(スピカ)を新設。ほぼ光速の中性子ビームをリチウムイオン電池に照射し、内部のリチウム、酸素やマンガン原子の動きを一つずつとらえる。
これを基に現在のリチウムイオン電池と比べ、重量当りの電力量が5倍という高性能の蓄電池や新たな原理の蓄電池の開発を目指す。現在国内で市販されている電気自動車の走行距離は、フル充電で100〜200キロ。目標通りの性能が得られれば、電池の重さ80キロで480キロ、重さ100キロだと600キロ走ることができるようになる。
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