集会の参加者数はどう数えるの?
毎日新聞(7/30)“なるほドリ”から、
16日に東京の代々木公園であった「さようなら原発10万人集会」には主催者発表で約17万人が参加したらしい。どのように数えたんだろう? 主催者側によると、会場となった公園内を9区画に分け、それぞれの人数をスタッフが目視で数えたんだそうだ。午後0時半までに11万人となり、その時点で人数を数えるのは終えたそうだが、その後も参加者が増え続けたため、さらに6万人をプラスして約17万人としたそうだ。
Q そう、だけど警視庁が確認した数とずいぶん違うようだが
A 約7万5000人としているから、10万人近い差があるな。警視庁は、過去の集会のデータなども参考に、代々木公園を混雑度に応じて複数のエリアに区切り、さらに、面積と掛け合わせて参加者数をはじき出したとしている。数え方が違うんだ
Q それにしても大きな差だ。東京・永田町の官邸前で行なわれている原発再稼働を巡る抗議活動でも主催者発表と差があったよ
A そうだね。20日の抗議活動では主催者側の9万人に対し、警視庁は約9000人だった。主催者によると、参加者が1万人に達した6月中旬まではカウンターを使って数えていたが、その後は数人を専従スタッフとして配置し、雑踏度合いなどから参加人数を算出しているという。一方、警視庁は代々木公園と同様にエリアごとに区切って割り出したとしているが、主催者側からは「実際より少ない」と批判された
Q そもそも警察当局はなぜ参加人数を調べるのか
A それは、警備上の問題からだ。人が沢山集まると、みんなが一斉に転倒するケースなどいろいろな事故が起きる可能性が高まる。路上でデモを行なう場合は、参加者数に応じて、信号操作などを含む交通整理を行なっている。救急搬送などが必要な場合は、避難経路の確保なども大切になる
Q 過去の集会だと何人ぐらい集まったことがあるんだろうか
A 80年代のメーデーなどでは、警察当局の確認でも代々木公園に20万人前後が集まっていたようだ。また、60年の安保闘争時には国会前でのデモに約13万人が参加。東京大学の女子学生が圧死する事故も起きている
Q 警察はデモや集会の参加人数を発表しているの?
A 警備上の理由から調べてはいるが公表を前提としたものではない。ただ、主催者の数字と大きく隔たりがある場合、毎日紙ではできるだけ両方の数字を掲載するようにしている
《主催者側はメディアの活字や映像による運動の効果を、一層高めようと過大な数字になりがちだ。いずれにしても、建物内で行なわれる場合の精度なみに、広場や道路上での参加者の正確な数は把握できるものではないだろう。「デモがあった、大勢の人が参加した」と認識すればいい。》
| 固定リンク
最近のコメント