投資詐欺
毎日新聞(6/2)から、
《電話も盲滅法、手当たり次第というところのようだ。電話帳に鉛筆でも倒してどこでもいいから掛けてみるようだ。先週のことだが何を血迷ったのか、この年金生活者のところに社債の話を持ってきたヤツがいた。「今更金を掴んで立派な墓を建てようなど考えないよ」続いて何かを言いたそうだったが「金を増やすことには全く興味はない」でチョンにした。これは本心で、バブル時代でも銀行利息以上のものは望まなかった。身の程を弁えた暮らしをする貧乏人は強いや。》
架空の未公開株などを売りつけ、現金を振り込ませる投資詐欺の被害が急増する中、警視庁などは昨年10月、先月23日と相次いで、大型詐欺グループを摘発した。先月に摘発したグループでは過去最大規模となる28人を逮捕。両グループだけで少なくとも計32億円を集めていた。捜査の過程で浮かんでくるのは、いずれのグループも会社組織を装い管理を徹底していたこと、罪の意識も希薄なまま詐欺行為に手を染める若者の姿だった。
5月23日朝、警視庁などの捜査員約190人が東京都文京区のビルなど4カ所の拠点に家宅捜索に入った。室内には机と電話が並び、ホワイトボードには「月間目標3億」「入電目標50件」とノルマが記載されていた。逮捕されたのは主に無職の20〜30代で、「メンバーはみなスーツ姿で、会社員のようだった」と捜査関係者は指摘する。
メンバーは朝8〜9時に拠点に「出勤」。朝礼の後、勧誘電話をかけ続け、夕方になると会議を開き実績を報告した。リーダー格の容疑者(28)が外出する際は部下が先に出てタクシーを止める姿が目撃されており、上下関係の厳しさもうかがわせた。
電話口では証券会社の社員を名乗り、社債購入を勧める電話をかける。被害者とのやり取りを記録し、関心を示した人には別のメンバーが電話をかけて追い打ちをかける。グループは少なくとも30億円以上を集め、リーダー格は高級外車を乗り回していた。昨年10月に警視庁が20人を一斉摘発した別のグループは組織管理がより徹底していた。
メンバーは6〜7人の「シマ」と呼ばれる3グループに分けられ、各シマのリーダーである「番頭」が一人一人に目標額を設定させた。達成率が低いとたばこを吸わせないなどの罰則も科した。押収された携帯電話から、だまし取った札束をポケットに挟み笑顔を見せるメンバーの画像も見つかった。
両グループとも暴力団関係者らと接触していた形跡が確認されている。捜査関係社は「末端メンバーだけでなく、上部組織や背後関係を解明しないと、被害は拡大する」と捜査を進めている。
警視庁によると、架空の金融商品による詐欺事件の被害は昨年1年間で773件69億4474万円。今年は1〜3月だけで337件35億226万円と昨年を上回るペースで増大している。1人当たりの平均被害額も900万円と高額で、振り込め詐欺の210万円を上回る。急増の原因について捜査幹部は「振り込め詐欺グループが1人当たりの被害金額が高く効率的な投資詐欺にシフトしつつあるのではないか」と分析する。
《それにしても、どんな人間が詐欺に引っかかるのだろうか。詐欺グループの情報ばかりが報道されるが、騙された側の内訳がさっぱり分からない。しかし、1人当たりの被害額平均が900万円とは。どれだけ金を増やしたいのだろうか。貧乏人の尺度からは守銭奴としか見えない。江戸から平成に時代は変わっても、カネ、カネ、カネの世の中なんだ。》
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