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2012年6月30日 (土)

家庭内殺人 過半数

 毎日新聞(6/29)から、

《恐ろしい記事だ。敗戦をきっかけに、古い家族制度をぶち壊したのはいいが、それに代わる新しい家族制度を構築することもないままに、家族の中心にあった父親の権威が失墜し、恐らく世界でも稀な現象ではないかと思えるほどの家族の崩壊が続いている。》

 家庭内(親、配偶者、子、兄弟姉妹、祖父母、同居親族)で起きた殺人事件が一昨年、調査対象の平成以降で初めて殺人事件全体の半数を超え、他人間の事件数を上回っていたことが法務省の調査で分かった。他の暴力犯罪でも家庭内事件の割合が増加している傾向が明らかとなり、専門家は、「経済的に不安定な家庭の増加がひずみを生んでいるのでは」と指摘している。

《不況と家庭内殺人との相関関係のデータでもあるのだろうか。何かと背景を経済的なものと結びつけたがる学者や専門家が多いが、せめて近い過去、第1次オイルショックを背景に家庭内殺人が増加した傾向でもあったのか。如何にも時代を読んでいるような解説をするが、安易に過ぎるのではないか。それ以上にこの半世紀、日本人の美徳ともいわれた道徳心の喪失の方が原因としては余程大きいのではないか。過去の悪夢をひきずったまま、昔の価値観をすべて「悪」と断じ、親孝行や、家族愛などは黴の生えた遺物のように取り扱われてきた。決して経済的な影響が全くないとは言わないが,それですべてが説明できる背景ではない。》

 法務省の研究機関・法務総合研究所が近年の家庭内事件の把握しようと、平成以降の22年分(1989〜2010年)の重大犯罪を中心に、初めて家庭内の事件が占める割合などを調査した。

 調査結果によると、各年の1年間に発生した殺人事件のうち家庭内の事件が占めた割合は89年が39・9%。その後、微増傾向が続き、10年に初めて過半数の52・3%となった。

 別の罪名でも家庭内事件の割合は年々増えている。10年の割合は、傷害致死51・8%、暴行11・6%、傷害14・4%で、調査期間中の最高数値を記録。傷害致死は89年の約2倍だったが、暴行は約10倍、傷害は約4倍に膨らんでいた。

 また、刑法に定められた犯罪全体に占める家庭内事件の割合は10年が1・5倍。割合自体は低くみえるが、89年(0・3%)の5倍で、重大犯罪以外でも家庭内事件が占める割合が深刻化している実態が浮かんだ。

 同研究所の担当者は「実際に家庭内の犯罪が増えているのも確かだと思うが、(暴行や傷害などは)『身内のもめ事を外に出すのは恥ずかしい』という考え方が以前より薄れ、警察に持ち込まれる事件数が増えたことも影響しているのではないか」と話す。

 一方、山田昌弘・中央大文学部教授(家族社会学)は「経済的に不安定な家庭が増えていることが、家庭内犯罪を増加させている原因ではないか」と指摘。実際、生活保護世帯数は89年度の65万4915世帯から10年度は141万49世帯(1カ月平均)に増加した。

 山田教授は「家庭が安定し、将来豊かになる見込みがある時は、家族に多少の不安があっても我慢できるものだ。しかし、家計が苦しく生活に余裕がないと、家族といえども『自分ばかり損をしている』『子育てや介護が負担だ』といった不満が顕在化しやすい。経済の安定化こそ、家庭内犯罪の増加を防ぐ決め手になる」と話している。

《山田の説は印象でしかないようだ。生活保護家庭とそうでない家庭との犯罪発生率の比較でも調査したのだろうか。また、母(父)子家庭や反対に複数世代同居など家族構成などの違いにも、或いは経済的と言うのなら、生活水準の階層別発生率の調査も必要になるだろう。》

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2012年6月29日 (金)

労働市場改革法成立へ、解雇容易に(イタリア)

 毎日新聞(6/28)から、

《イタリアへは5度ばかり行ったが、その度にガイドは口癖のように説明した、「イタリアは世界1ストライキが多い国です。今日も何かあるようです」。確かに激しいデモや争議には出くわさなかったが、行く先々の広場や街なかで、警官隊が列を作っていたり、あちらこちらに集まる姿をよく見かけたものだ。》

 イタリアのモンティ政権が「構造改革による成長戦略」の柱と位置づけた労働市場改革法案が27日、下院で可決され、成立する。従業員を容易に解雇できず、労働市場を硬直化させてきた制度に42年ぶりで改革の手が入る。労働組合の抵抗で原案は大幅に後退したが、28、29日の欧州連語(EU)首脳会議に間に合わせるため成立を急いだ。改革は当初の大きな課題を越えることになるが、モンティ首相は債務危機が再びイタリアへ波及することを防ぐ次の新たな方策を迫られている。

 70年にできた労働者の雇用を守る手厚い保護制度*は、非正規雇用や若者の失業**を増やし、海外からの投資や生産性の向上を妨げているとの批判も招いてきた。債務危機で昨年11月、国際通貨基金(IMF)監視下に入ったイタリアで、モンティ政権が欧州各国に約束した最後の大きな課題が労働市場改革だった。

《 * 企業の業績不振を理由に従業員を解雇することが許されていない。
 ** 2月の失業率が9・3%になり、04年1月以降最悪の数字に。特に15〜24歳の若年層の失業率が深刻で、31・9%だった。》

 当初案は企業が業績に応じて自由に解雇や給与改定ができる内容だったが、労組と左派政党の反対で裁判所が介在する手続きに変わり、最大2年分の給与相当額を補償するなどの大幅な修正が行なわれた。それでも、遅れていた失業手当や就業訓練の制度を拡充するなど、イタリアの労働市場が先進国型へ変わるきっかけは整う。

 労組も経営者団体の産業総連盟もなお修整に反対しており、政府は採決を急ぐため、各党に成立後の微調整を約束。だが、フォルネロ労相は「大幅な修正ではない」と強調している。

 一方、スペイン救済が焦点となっている現在の債務危機からの連想で、イタリア国債の利回りも再び上昇する兆しを見せており、モンティ首相は欧州金融市場の安定策でも主導的な役割を求められている。22日にローマでドイツ、フランス、イタリア、スペイン4カ国首脳会談を初めて開いたのもその胃一環だった。

 労働市場改革法案成立は、国内の構造改革というより、28日からブリュッセルで開かれるEU首脳会議出席の条件を整える通過点に変質。各党もそのために協力に同意した事情がある。

 モンティ首相は「首脳会議が終わっても、週明けの市場が開くまで帰国せず、(市場安定化策を打出すため)努力する」と背水の陣を宣言している。

《解雇が容易になるということは、労働者への圧迫が強まり、却ってストライキや失業者を増やすことになるのではないのだろうか。》

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2012年6月28日 (木)

観光馬車に動物保護の波が

 毎日新聞(6/28)から、

 【ウィーン駐在】から。「フィアカー」と呼ばれるウィーン名物の観光馬車が動物保護の波に揺さぶられている。馬の「労働条件」を改善するため、営業時間の短縮から給餌後の休憩まで定めた新たな規則が今春から導入された。だが、動物愛護団体から「内容が不十分」との批判の声が上がる一方、経営を圧迫された営業側からも反論の声が聞こえる。声なき馬たちの表情を探った。

《動物愛護の声が上がるたびに「またか」と思う。声を上げ、叫んでいる人たちは殺した牛や豚の肉は一切胃袋には入れないのだろうか。彼らが食うために殺す動物だけは動物とは言わないのだろうか。身ぐるみ剥いでなめし、財布にしたり靴やカバンにしたり、利用できれば毛皮まで身にまとう。観光馬車の馬が虐待されていると言うが、競馬で鞭打たれる馬を見るために着飾り、賭け事に夢中になるのは虐待を眺め楽しむためではないのか。》

《私が動物虐待と見るのは、動物の心が読めない人間が、人間の勝手な思い上がりで犬に服を着せたり、リボンを結んだり、雨具を纏わせたり、靴まで履かせたり、ひも(リードと呼ぶらしいが)をつけて引き回したり、品種改良などと称して珍種を拵えてみたり、品評会のために耳を切ったり、毛の刈込みをやってみたり、危害を予防するためとて轡をはめたり、去勢する方が余程虐待と思うのだが間違っているのだろうか。》

《或いは、大空を自由に飛び、或いは大地を走り回って自らが捕食していたのに、その草原から捕獲されて鉄の檻に閉じ込められ、飛ぶことも走ることもできなくなり、与えられる餌を食べるしかなくなった世界中の動物園に囲われ、さらし者にされている動物たちは、檻の中で保護されているとでも言うのか。》

《もしも、動物保護を叫んでいる人たちが、たった50年遡った時代に生き、牛馬を使って耕作して得た食糧で生計を立てていたなら、一日じゅう野に出て牛や馬に鞭打っても疑いを抱くことはなかったろう。これも時代が変わった、で済ますのだろうか。》

 【閑話休題】
 主に旧市街の観光名所を案内するフィアカー業者は大小合わせて約30社。営業中の客車数はおよそ60台に上る。外国人観光客でごった返すシュテファン教会脇の上車場には、20台以上が客待ちの列を作っていた。馬車はすべて2頭立て。この季節、日中の気温は30度近くに上がる。馬たちは教会堂の陰で御者が掲げるバケツの水に喉を鳴らしていた。

《ローマでもミラノでも、ハイデルブルクでも同様の風景は必ず見かける観光地の風物詩ともなっている。》

 「これまでは酷暑の中、日陰のない場所で水も与えられないまま何時間も客待ちをさせられるケースがありました」。動物愛護団体「フィア・フォーテン」のハウザーはこう語る。新規則の施行によって、日陰のない乗車場は別の場所に移転することになり、水飲み場の設置や定期的な給餌、給餌後の少なくとも1時間の休憩も義務化された。

 最大の変更点は、すべての客車を奇数日用と偶数日用に二分し、交互に使用するよう制限したことだ。同じ馬に2日続けて客車を曳かせないのが狙い。午前9時から午後11時までだった従来の労働時間も朝夜1時間ずつ短縮された。御者は営業日誌を携行し、馬の労働・休憩時間を記載しなければならない。

 ウィーン市獣医局のライスプ局長は「営業日誌の携行義務化で抜き打ち調査を容易にし、馬を傷つけないよう装具にも規制を設けるなど『動物の権利』に配慮しました」と胸を張る。だが、ハウザーは「労働時間の短縮は2時間だけ。監視の目をかすめ、同じ馬に連日別の客車を曳かせることもできます」と指摘、「フィアカー全廃」の要求を崩さない。

《そういえば、40年以上前になる。上野動物園の入り口を入ってすぐの右側に、猿が運転する子ども向けの1周15〜20メートルほどの乗物があった。これも猿が可哀相ということで廃止になったいきさつがあった。》

 「馬は私の家族で、大切な財産。大事にするのは当然です」。シュテファン教会脇の上車場で、御者の正装に身を包んだウォルガング(46)は馬の首筋を優しく撫でた。客車1台と馬3頭だけの個人営業のため、新規則の導入によって月の半分しか働けなくなった。「客車が1台しかない千さな会社はやっていけない」と話す。

 「馬の体をよく見比べてください」。ウォルフガングに言われて居並ぶ馬の群れを観察すると、後ろ脚から脇腹にかけての肉付きにばらつきがあることに気づいた。「痩せた馬は働き過ぎ。毎日客車は替えても、馬を替えていないからです」と指摘。「反対にうちの馬は太り気味。獣医師はもっと走らせろと言いますが、新規則のため5日に2日の割合でしか走らせることができません」と溜息をつく。

 「人間も馬も働き過ぎはいけませんが、休み過ぎもまた良くありません。馬のことをよく知らない人が作った規則には賛成できませんね」とウォルフガングは話す。

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2012年6月27日 (水)

20歳時痩せ過ぎは妊娠糖尿病に注意

 毎日新聞(6/27)から、

 20歳の時に痩せていた女性が妊娠すると、妊娠糖尿病になる危険性が高まることが、筑波大水戸地域医療教育センターの谷内洋子博士研究員らの分析で明らかになった。欧米の研究で肥満が妊娠糖尿病を起こしやすいことは知られていたが、痩せていることとの関連が確認されたのは初めて。英糖尿病学会誌電子版に発表した。

 妊娠をきっかけにインスリンの働きが落ち、インスリン分泌量が十分に増えずに血糖値が高くなる状態を妊娠糖尿病という。妊娠糖尿病になると、胎児が大きくなり過ぎたり、早産や妊娠高血圧症候群を起こす恐れがある。

 研究チームは08〜10年に、糖尿病になったことがない妊娠初期の女性624人を追跡調査した。その結果、妊娠中期までに28人が妊娠糖尿病を発症した。女性たちの20歳時点の体重を聞き、分析した結果、BMI*が18未満の「痩せている」に該当する体重だった女性は、BMIが18以上で肥満でもない女性と比べ、妊娠糖尿病を発症する可能性が4・85倍も高かった。

* BMI(Body Mass Index=体格指数)
 BMI指数 = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
 (指数が22のとき最も病気になりにくいことが
   わかっている)
<参考>数字はBMI数値
 痩せ過ぎ  痩せ気味  適正  太り気味  肥満
  17・6以下 19・8以下  22    25以上  30以上
 《数値は参考値と考えられ、痩せ気味も他に18・5以下、18・5未満、20未満、などデータは種々説があるようだ。》

 痩せている女性は、青年期に必要な栄養の不足や筋肉量が少ないことが血糖値を高めている可能性があるという。チームの曽根・筑波大教授(内科)は「30代ぐらいまで痩せ過ぎの女性が多いのが日本の特徴。痩せていることが美しいとの風潮や意識を見直す必要がある」と話している。

《酒飲みに何を言っても馬の耳に念仏、暖簾に腕押しと同じで、今になっていくら痩せがみっともない、病気になりやすいと言ったところで効き目はないだろう。産めるのに生みたくないと考える割合が50%もいる世代相手に、ファッション、食べ物、医薬品、健康食品、読み物など、どこを見ても痩せることで金儲けができることばかりで日本の企業は成り立っている。その結果は街ゆく若い女性の貧相な歩き方と後ろ姿、骨と皮だけになった体格にガニ股、美などどこを捜しても見つからない。それでも街には骸骨が闊歩しているだろう。》

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2012年6月26日 (火)

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い

 毎日新聞(6/26)から、

 イランの警察当局が、ネクタイを販売する洋服店の徹底的な取り締りを強めているという。イラン政府はこれまでも、ネクタイは「西洋文化の象徴」として敵視してきたが、販売は容認していた。宗教界の影響力の高まりを受け服装規制を厳格化する当局に対し、市民や商店主から反発の声が上がっている。

 イスラム革命(79年)以降、反欧米を掲げるイランでは、官僚や政治家らは一切ネクタイを着用しないのが慣習。それでも私的なパーティーでは好んで着用する市民もおり、販売は許されてきた。

 当局は今年5月末以降、ネクタイを販売する洋服店の一斉取り締まりを開始。テヘラン中心部の洋服店店主の男性(30)によると、販売すれば罰金や3〜6カ月の営業停止処分にするとの通達があり、転倒から自主的にネクタイを撤去したという。男性店主は「当局は、女性の服装にもうるさいが、男性のネクタイまで規制するとはうんざりだ。これがイスラム共和国(イラン)のやり方だ」と不満をぶちまけた。

 例年当局は、春から秋にかけて主に女性のヘジャプ(頭髪を隠すスカーフ)着用を監視する服装規制を強化。これに対し、アフマディネジャド大統領は「過剰な取締りは好ましくない」と度々当局に苦言を呈してきた。しかし、イラン政界内で最近、大統領の影響力が低下。西洋文化を否定する宗教界の声が強まり、男女とも服装規制が加速している.

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2012年6月25日 (月)

同性愛者受難(南アフリカ)

 毎日新聞(6/21)から、

《欧米で結婚が認められている国(オランダ、ベルギー、スペイン、ノルウェーなど)や州(アメリカ合衆国マサチューセッツ、コネチカット、アイオワ、バーモントなど)もある同性愛者が、南アフリカで受難に合っているようだ。私自身も、女にしろ男にしろ、同性愛者には強い嫌悪感を抱く。エジプトや古代ギリシャの時代から存在する抑圧された(現代も変わらない軍隊内など)愛の形とはいうけれど、20世紀末ごろまでは自然に反する罪として、今ほど大っぴらに、趣味や流行とも呼べるような一般社会が容認するものではなかった。どちらかといえば隠蔽されたマイナスイメージの強いものだった。》

 南アフリカで、同性愛者に対する暴力事件が多発している。今月上旬に男性同性愛者を惨殺する猟奇的な事件が発生。同性愛女性の性的指向を直すと称して集団で性的暴行する「コレクティブレイプ」(矯正のための強姦)と呼ばれる事件も後を絶たない。「ヘイトクライム」(憎悪犯罪)の深刻化が懸念されている。

 今月9日、北部の北ケープ州クルマンで、性的少数者支援団体の活動に参加していた同性愛男性(23)が殺害された。地元紙によると、自室で発見された遺体は一部が切断され損壊が激しかった。性的少数者の支援団体は、同性愛男性に対する「ヘイトクライム」との見方だ。

《味噌とクソを一緒にするようだが、近ごろ毎日日本のテレビに顔を出すオカマや同性愛者を見るだけで、胸くそ悪い思いをする私も、偏見であることは百も承知のうえ恐ろしいことだが、ひょっとしてひょっとすると「ヘイトクライム」の仲間入りをするかも知れないほど苦々しい思いだ。》

 事件を受け、野党第1党「民主同盟」が同性愛者への暴力に関し議会での協議を求める緊急声明を発表した。
 
 同性愛者を標的とした性的犯罪としては、コレクティブレイプも多い。事態を広く知らしめたのは、08年に起きたユーディ・シメラネ(当時31歳)の殺害事件だ。女子サッカー界のスター選手でレズビアンであることを公表し、同性愛者ら性的少数者の権利擁護にも取り組んでいた。

 しかし、同年4月、ヨハネスブルク近郊で遺体で発見された。集団レイプされたとみられ、顔や胸などを25回も刃物で刺されており、残忍な犯行は南ア全土を震撼させた。

 コレクティブレイプの被害者の証言を集めた国際NGO「アクションエイド」(本部ヨハネスブルク)などによると、実行犯は「女であることがどういうことか教えてやる」とののしって犯行に及ぶことが多いという。レイプで異性愛に「矯正」するという考え方だ。

 南西部ケープタウンを拠点に被害者支援を行なってきたNGO「ルレキ・シズウェ」のヌドゥミエ・フンダ(38)は電話取材に「(ケープタウンのある)西ケープ州だけで週に10人の同性愛女性が被害に遭っているとの統計がある」と語った。被害者が報復を恐れて通報しないなど実数は更に多いとみられるという。

 南アは憲法で性的指向による差別の禁止も明記。06年にはアフリカで初めて同性婚も合法化した。だが、社会の実態は憲法の理想を裏切っている。

 南アの同性愛者社会を研究してきたヨハネスブルクのNGO「GALA」のアンソニー代表(36)は、性的少数者への暴力の背景として、女性に対する暴力が極めて多いことや、同性愛を「神に背く行為」と考える保守的なキリスト教の考えが根づいていることを指摘した。

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2012年6月24日 (日)

欧米で心停止移植急増

 毎日新聞(6/24)から、

 英国など欧米諸国で延命治療を中止し心臓が停止した後の臓器移植が急増していることがわかった。臓器提供者の2〜5割程度から、これまで脳死以外で不可能とされてきた肝臓や肺が摘出されている。重篤な患者の生命維持装置を停止、心停止を待ち臓器を取る手法で心臓以外は摘出可能。臓器提供者(ドナー)不足を改善する新技術として定着しており、日本にも影響を与えそうだ。

《日本にも影響を与えそうだとは、即、心停止から臓器移植のケースが広がるだろうことを期待する、ということか。これまでも日本での臓器移植が進まないのは民族的な問題、宗教観、死生観、生命倫理の点で欧米と異なることを上げてきた。》

 毎日新聞が各国の政府・公的機関の資料を基に算出した臓器を提供する事例のうち、延命治療中止後の心停止と、脳死の割合を調べた。Photo 新技術を先行導入したオランダでは90年代後半から心停止移植が広まり、04年から臓器提供の4割程度になった。昨年、初めて脳死例を上回り、50・2%になった。英国でも00年代に入り急増、昨年、初めて40%になった。ベルギーでは02年まで0件だったのが昨年、18・6%に増えた。米国でも増加し、昨年は12・9%で1000件を超えた。

2心停止後の移植は日本でも1979年から腎臓で行なわれている。しかし、心・肺・肝臓では不可能とされ、97年の臓器移植法で脳死からの臓器提供が認められるようになった。新しい心停止移植はこの常識を覆す手法になる。

 90年代はじめに米国で開発され、95年にオランダの医学者により定式化された。臨床医によると、事故や,自殺、病気などで脳に障害を受け入院、昏睡状態になり、人工呼吸器が必要になるような重篤な事例で、医師が「健康に回復する見通しがない」「良くても意識の戻らない状態になるだけ」などと判断して生命維持装置を外す。本人の停止に関する意思が不明なケースがほとんどで、家族の了解を得て止めるのが通例という。

《家族の了解を得て維持装置を外すことは日本でも可能だろう。しかし、装置を外すことと、心停止したあとの遺体を臓器移植に提供することとには、欧米と日本では大いに差があるだろう。》

 数十分経って心臓が停止したことを複数の医師が確認。5〜10分間、遺体に触らない時間をおいて、移植チームが臓器を摘出する。

 臓器摘出時点で心臓が動いている脳死と異なり、心停止では血流が止まるため臓器は傷む。ただ、技術の向上で長期的な成績は脳死移植に見劣りしなくなっているという。

 医学的に難しい概念である脳死と異なり、伝統的な心停止は家族も受け入れやすく、ベルギーでは家族による臓器提供拒否率が脳死の場合より低い。

 一方、生命維持装置停止後数十分程度では「蘇生できる可能性がある」としてドイツは新しい心停止移植を認めておらず、欧州内でも倫理的論争がある。

 引き続き24日、“なるほドリ”から、
 臓器移植には脳死からの場合と心停止からの場合とがある。心停止は昔からある死で、心臓が止まった状態。脳死とは事故や病気などが原因で脳の機能が取り返しようもなく失われた状態だ。医学的検査を経て死と判定される。人工呼吸器のお陰で体には血が流れていて、臓器は“生きている”状態だ。

 Q 二つの場合で移植できる臓器は違うのか

 A 脳死では原則すべての臓器が移植可能だ。心停止では血の流れが止まって臓器が傷むので、心臓、肝臓や肺は移植できず、血流がある程度止まっても使える腎臓などしか移植できないとされてきた。ところが、欧米で、心停止の後も肝臓や肺が移植できる手法が広まっている

1Q どんな方法?

 A 人工的に心停止をもたらすやり方だ。集中治療室で昏睡状態に陥り人工呼吸器などに頼って治療している重い症状の患者を、「もう健康な状態に回復しない」と医師が診断。家族と相談して生命維持装置を染める。心臓が止まった後、すぐに臓器を取り出すので肝臓や肺の傷みも少なく、移植ができる

 Q 脳死の場合との違いは?

 A 人工的な心停止移植の場合は、生命維持装置を止めるときは患者は死んでいない。患者が重い障害を負って意識が回復せず寝たきりの状態にしかならないと、医師が判定する

 Q 生きているのに生命維持を止めるのか

 A 欧米でも意見は割れている面はあるが、「無駄な治療は中止してもよい」と考える治療機関も少なくない。ただ、移植のために治療を止めるわけではない

 Q 日本ではどうなんだ

 A 日本では、どんな患者にどんな条件で治療を止めていいかという基準は未だない状態だ。だが、「無駄な延命はやめてほしい」と思う人も少なくない。欧米の激変をよく見ながら、移植のあり方を再考していく必要があるだろう

《「欧米の激変」とは随分誇張して表現したものだ。如何にも生命維持は無駄、とでも言わんばかりだ。さあ、どんどん遺体を移植に回そう、と。》

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2012年6月23日 (土)

泥酔酔っぱらい 寝込み事故死4年連続日本1に(埼玉)

 Pink毎日新聞(6/22)から、

 道路に寝込んだ人が車にはねられて死亡する事故が県内で相次いでいる。泥酔して寝込むケースが大半で、今月12日までに既に5人が死亡している。県警によると、路上での寝込みに関する通報が1日平均十数件あるといい、捜査関係者は「重軽傷事故を含めると、被害者はかなりの数に上る。これから夏場を迎え、お酒を飲む機会が増えるので、十分に気をつけてほしい」と注意を呼びかけている。

《「被害者はかなりの数に上る」とは真逆の見方ではないのか。本当の被害者は車を運転するドライバーの方だ。酔っぱらって白河夜船で気持ちよく眠る張本人は、ひょっとすると寝てる間に車に轢いてほしい自殺志願者かもしれない。「十分気をつけてほしい」とは酒飲みに言うことじゃない。そんな奴らには何を言っても通用はしない。轢かれても走行妨害で寝転がっていた奴にこそ罪を科し、ドライバーには何の過失や罪もないことにすればいい。夜道で見つけたとしても、交通標語にもなった「車はすぐには止まれない」だ。》

 三郷市内の市道で7日、道路に寝込んでいた無職男性(46)が、タクシーにはねられて死亡した。男性は当時、泥酔状態だった。吉川署によると、女性2人が事故直前に路上に寝ていた男性のことを知らせようと、タクシーの運転手に向かって手を振るなど合図を送った。しかし運転手はその合図に気を取られ、男性をはねたという。運転手は自動車運転過失傷害容疑で現行犯逮捕されたが、捜査関係者は「路上で寝ている人にも責任がないわけではない。事故を防ぐには、運転する人が前をよく見ながら、車を走らせるしかない」と漏らす。

Photo_3県警によると、路上に寝込んで車のはねられて死亡した人は 08〜11年、計63人に上り、4年連続で全国で最悪の1位となった。事故は、高齢者が被害者となるケースが目立つ。昨年死亡した18人のうち、半数の9人が65歳以上の高齢者だった。また自宅近くで事故が発生しているのが特徴で、12人は自宅から半径500メートル圏内で事故に遭っていた。

《その歳になっても己を律することもできず、アル中さながらの死に様だ。》

 道路での寝込みは、道路交通法で禁止行為とされ、違反した場合は5万円以下の罰金刑が科される。県警は、路上寝込みなどを発見した時に通報してもらうよう県タクシー協会や県新聞販売組合などと協定を結んでいる。

 しかし一向に事故が減らないのが実情だ。このため、県警は全国ワースト1を返上しようと、悪質な行為と判断した場合は、取締りを強化していく方針だ。県警の担当者は「自分の身を守るためにも飲酒はほどほどにしてほしい。万が一、路上で寝ている人を見つけたら、安全な場所に移動してもらった上で、すぐに通報してもらえれば」と話している。

《一向に事故が減らないのは、飲酒運転と同じで、酒飲みには何を言っても効果はない、ということだし、飲酒をほどほどにとは、これも「乗るなら飲むな、飲んだら乗るな」が少しも効き目がないのと同じことだ。路上で寝込んでいる奴を見つけても、気持ちよく寝かせ置いてやるのが親切というものだろう。》

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2012年6月22日 (金)

若づくりは若いことではない

 毎日新聞(6/21)から、

《特に中年女性の場合、昔は「年増の厚塗り」といって白粉や顔料を塗り重ねるのが女性の年よりも若く見せるための必須技術だったが、今は同じ作業をするのも「アンチエージング」なる横文字で、いかにも近代風な化粧術が女性を年よりも若く見せるための修整技術になっている。その結果は鏡に映る我が姿に満足し、体の内なる年齢を重ねた退化現象には気づかない。閉経を迎え、体毛も白くなり、足腰が弱っていても、目の前の鏡は年齢を偽って若く見せてくれる。よそ目には年齢相応なのに、いつまでも若いつもりで山の仲間入りをしてみる。男とて同じことだ。一線から退いた気楽さから、たっぷりとある時間を利用し、老いを自覚できず、体への過信から山登りをやってみる。年齢なりに判断力も備わっていてもいいのだが、鈍っていることにも気がつかない。世界でも長寿の国になったが年老いてからの時間が長くなっただけのことと理解できない。女も男も昔の60歳が現在40、50歳になったことではない。昔も今も60歳は60歳の体で変ることはないのだ。》

【閑話休題】
 07〜11年の5年間に山で死亡または行方不明になった遭難者のうち、60歳以上の人たちが6割を超えていることが、警察庁の調べでわかった。今年5月の大型連休中には、長野県の北アルプスで60〜70代の6人のパーティーが死亡する遭難事故も発生。夏の登山シーズンを前に、同庁が注意を呼びかけている。

 警察庁によると、07〜11年の山岳遭難は1万426人(60歳以上は5233人)。このうち死者・行方不明者は1426人で、60歳以上は918人(64・3%)だった。11年は40歳以上の中高年が遭難する原因は「道迷い」が39%と最も多く、滑落18%、転倒16%、病気7%、疲労5%、転落4%、野生動物の襲撃2%──など。入山目的のほとんどは登山と山菜・キノコ採りという。

 中高年を中心に遭難者は増加傾向にあり、警察庁幹部は「初心者に限らず、ベテランが加齢による体力や判断力の衰えから遭難してしまうケースも少なくない」と指摘。自分に合ったコースや日程を設定すべきだとしている。

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2012年6月21日 (木)

私大閉校 反発広がる

   クレマチス (てっせん)
 AB_3毎日新聞(6/21)から、

東京女学館大(東京都町田市)が来年度から学生募集を中止し、4年後に閉校する方針を示したことに対し、学生や保護者の間に反発が広がっている。少子化に伴い学生確保が厳しさを増し、私立大は苦しい経営を強いられている。地方に端を発した「閉校」の波が首都圏まで及んだ格好で、他大学への波及も懸念されている。

《67年前に敗戦を味わった日本に、雨後の筍のごとく増え続けた大学も、少子化とともに増え過ぎた各大学は経営難時代に突入、手を替え品を替えて学生の獲得に頭を悩ますことになる。新しい学部をつくってみたり、AO、推薦、得意科目、面接など入学試験の敷居を低くしてきた。しかし、それとともに学生の質は低下の一途をたどり、中高生レベルのまま卒業していく粗製濫造の時代を迎えているのが現状だ。それでもなお、少子化の波はとどまらず、一般企業なら疾うに倒産していてもおかしくないところまできているのだ。》

 「存続」に前向きになってほしい。先月12日、東京女学館大で開かれた保護者向け説明会で、学生や保護者の不満が爆発した。出席者によると、約150人が参加し、運営する学校法人「東京女学館」の福原理事長「同大の学長を兼務)らに疑問をぶつけた。

 同法人が運営する小中高校(東京都渋谷区)は名門女子校として知られ、今後も継続する。だが大学は短大を母体として02年に開校したものの、毎年定員割れが続き累積赤字は約25億円。学校側は4月21日の理事会で募集停止を決議し、24日に文部科学省に届け出た。在学生(264人)が卒業する16年3月に閉校する予定という。

 文科省は「募集停止は経営判断」と方針を尊重する一方で、学校側に「閉校への具体的な計画を示すなど理解を得るように」と促した。学生、保護者と卒業生有志は5月30日、都内で「存続させる会」を結成。署名活動を進めている。こうした動きに同法人は「大学関係者を中心に説明している最中で回答を控えたい」とコメントしている。

《閉校しなければ間違いなく増え続ける累積赤字の約25億円を、どのように解消していけるのか具体的に先が見えなければ、「大学がなくなるのは困る、嫌だ」でもの申しても防ぎようはないだろう。》

 文科省によると、この10年間で経営悪化を理由に閉校した4年制の私立大は、立志館大(広島県坂町)と東和大(福岡県)の2校。さらに10〜11年度にかけて、神戸ファッション造形大(兵庫県明石市)、三重中京大(三重県松坂市)、愛知新城大谷大(愛知県新城市)、聖トマス大(兵庫県尼崎市)、福岡医療福祉大(福岡県太宰府市)──の5校が学生募集を停止した。

 背景には私立大数の増加がある。日本私立学校振興・共済事業団の調査によると、01年度の493校から11年度は79校増の572校となり、定員も約3万3000人となった。 東京女学館大のように短大が4年制大に改編した新設大学がほとんどで、入学者数は全体の約1%に当たる約4400人増えただけ。定員割れを起こした大学も、01年度の約3割から11年度は約4割に当たる223校に増えている。

《少子化に逆らう何らの方策もなく、よそがやるからうちもやってみよう、と真似事程度の杜撰な計画で開校してみたが、当然と言えば当然の結果が待っていただけだ。日本中にある増やし過ぎた多すぎる大学が、将棋倒し(今風に言えばドミノ倒し)のように淘汰されていくのが遅すぎるくらいだ。》

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2012年6月20日 (水)

弔いのかたち

P6190885 毎日新聞(6/19)から、要約

 葬儀をせずに、遺体を荼毘に付す「直葬」が広まっている。葬儀の煩わしさを避け、故人とゆっくりお別れができるという。都市部を中心に、寺院との結びつきや親戚つき合い薄れており、近しい家族だけで静かに故人を送りたい人が増えている。

 横浜市に住む税理士(56歳女性)は2月、義父(88)を老衰で亡くした。義母は既に他界し、近所のマンションで1人暮しだった。無宗教だったため通夜や葬儀は行なわなかった。

 業者に依頼し、市内の見送りのための施設「ダビアスリビング」《リビング型葬儀施設》を1泊2日で利用した。マンションのような作りで和室にキッチン、バスルームを備え、宿泊もできる。

 夫(63)の兄弟夫妻、本人の両親ら計11人が集まり、夕食会を開いた。傍らに義父の柩を置き、オプションメニューの出張調理の和食コースを食べながら、故人の思いでを語り合った。

 翌日は「明るく見送りたい」と、色とりどりのスイトピーを大量に注文。約1時間かけて柩内に敷き詰めた。僧侶に読経してもらう代わりに、般若心経をみんなで朗読した。

 本人は「葬儀の手間に煩わされずゆっくりお別れでき、満足している」と話す。気を使わせたくないと、職場でも義父の死去を知らせなかった。夫は「みんなと話すことで喪失感を少しは埋められた」としながらも、「生前に葬儀の希望を父に聞いておけば、迷わずにすんだかもしれない」と話した。

 費用は火葬代なども含め約80万円。請け負った「神奈川こすもす」(川崎市)によると、遺体搬送や火葬だけの17万円のコースもあるという。経済的な理由から直葬を選ぶ人のいるが、香典を集める葬儀に比べ、必ずしも安くなるとは限らない。清水社長は「簡素な見送りと、自分たちに必要なものだけを追加するオーダーメードの見送りと、直葬も二極化している」と話す。

 通夜や告別式を行わない場合、自宅に多くの弔問客が訪れることもある。家族を亡くし精神的に一番苦しい時に、来客一人一人に応対するのは負担が大きい。また、住宅事情から遺体を自宅に安置できない人も多く、マンションではエレベーターが狭く、遺体を寝かせた状態で家に入れられないこともある。

 JR新横浜駅近くにオープンした葬祭施設「ラステル新横浜」では遺体を預かり、故人にお別れにくる面会者にも対応するサービスを実施している。冷蔵機能のあるスペースに遺体を安置し面会者が来ると、焼香台のある面会室に柩が自動搬入される。スタッフも24時間待機する。

 仕事帰りの遺族や知人が夜遅くに訪れても、故人と心行くまでお別れできる。遺体の安置や火葬代など含め、1泊2日で31万5000円から。面会者は基本的に受け入れるが、事前に遺族の依頼があれば特定の人の面会を断ることもできる。

 施設の田中・ラステル事業部長は「直葬を選ぶ人も、亡くなった方を丁寧に送りたいという気持ちは同じ。いかに最後のひとときを良いものにできるか、お手伝いした」と話す。

<東京では約3割>
 葬送に詳しい茨城キリスト教大の森教授(法社会学)は「葬儀は故人と社会がお別れする意味があったが、最近は家族のものという意識が強まっている」と話す。「東京都内では約3割は直葬とされ、都市部に顕著な現象だったが、最近は地方でも約1割を占め全国に広がっている」という。
 
 葬儀が簡素化する背景を、森教授は、生前の医療や介護に費用をかけて葬儀はシンプルにするという考え方や、霊魂の存在を信じなくなったことなどを指摘する。「子どもや周囲に迷惑をかけたくない」と故人が生前に希望する例も多いという。他方、子や孫だけで直葬してしまい、故郷の親戚から「葬儀なしでは区切りにならない」「義理を欠いた」などの不満が出てトラブルになることもある。

《私はこれまで「死」について何編かの記述を残してきた。簡潔に言えば「葬儀は不要、墓無用」だ。》

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2012年6月19日 (火)

入院患者の50%以上が生活保護受給者(さいたま医療機関)

 毎日新聞(6/19)から、

 さいたま市内の医療機関13カ所の入院患者の50%以上が生活保護受給者で、このうち2カ所は全入院患者が受給者だったことが18日分かった。同日の市議会保健福祉委員会で、吉田市議(無所属)の質問に谷沢・市保健課長が明らかにした。医療扶助成度を悪用し、診療報酬を不正に請求する悪質な医療機関が問題になっており、市も国からの情報に基づき実態調査を進めている。

 市によると、厚生労働省が昨年7〜9月の市内医療機関の診療報酬明細書を調査し、2カ所の病院で入院患者全員が受給者だったことが判明。医療機関2カ所はともに200床程度の病院で、入院患者の大半は、さいたま市以外の自治体の受給者だった。

 市はこの2カ所のうち1カ所で3月に実態調査を実施。診療報酬明細書とカルテを突き合わせたほか、受給者からの聞き取りなどを行なったが、不正請求などは確認されなかったという。谷沢課長は「精神疾患があって働けず、生活保護を受けている人が多いため精神科の病院が多い」と指摘。別の1カ所についても今年度中に調査する方針とし「不正が行われていないかはしっかり調査する」と説明した。

 県によると、さいたま市を除く県内では、患者ほぼ全員が生活保護受給者だった医療機関は5カ所。県社会福祉課はうち1カ所で調査を実施したが、「現時点で不正は確認できなかった」としており、今後他の4カ所についても調査する方針という。

 医療扶助成度では、市町村が受給者の代わりに医療費を直接支払い受給者は診療や投薬を無料で受けることができる。市の10年度の医療扶助は104億円に上り、生活保護費の4割を占めるなど財政を圧迫している。診療報酬や薬代を不正に請求する悪質な医療機関や、医療扶助を狙った貧困ビジネスの存在も指摘されている。

 市の生活保護世帯数は増加傾向にあり、今年度は過去最も多い1万3673世帯、1万8981人に上っている。

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2012年6月18日 (月)

3D(3次元)映像、子どもの目への影響は?

 毎日新聞(6/18)から、

 テーマパークのアトラクションや映画で普及してきた3D映像。一方で業界関係者などは、6歳以下の子どもの視聴は控えるよう呼びかけている。子どもに3D映像をどのくらい見せてもいいものか、不安を感じる保護者も少なくない。3D映像と子どもの成長への影響について、専門家の話をまとめた。

《映画にしろテレビにしろ、3Dが一過性の流行で終わるのか、定着していくものか、業界も不安のまま様子をうかがっているのが現状だろう。私見だが、家庭内のテレビが大型化しても、一家団欒の場もなくした家族の皆が、眼鏡を掛けてまで見る3Dの必然性を持ったドラマやドキュメントがそうはないだろう。私の20歳ごろ、「立体映画」という呼称でブランコに乗った女性が足をぶらぶらさせながらスクリーンで前後に揺れたり、投げたボールがスクリーンから客席向かって飛んでくる、といった他愛ないショットを集めた短編を見たから、かれこれ60年以上前になる。緑と赤のセロファンかパラフィンだったかを左右に張った眼鏡を掛けて見せもの宜しく眺めたものだ。私は、おそらくは3Dの将来は、持ち腐れのじり貧の道を辿ることになるのではないかと見ている。一方、子どもの目への影響が取り沙汰されているようでは、メーカーも量産体制の製造ラインを布くことには二の足を踏むことだろう。》

 日本弱視斜視学会は、3D映像と目の機能の関係を調べる参考として、3D映像を見たことのある子ども(11〜12歳)6人と、その保護者(4人)にその感想を尋ねた。子どもは6人全員が「面白い。また見たい」と答えたが、保護者は4人中3人が「子どもの目の健康にやや不安」と答えた。

 人間は、左目で見た世界と右目で見た世界のわずかなズレ(両眼視差)によってものの立体感や遠近感を理解している。3D映像は左目と右目に別々の映像を見せて人工的にズレを作り、立体感を出している。

 現実の空間では両方の目で一つの像を見ているが、3D映像を見ているときは、左目と右目が「分離」された形で、それぞの目が別々の像を見ている。このため、両目で一つの像を結ぶ力が弱い人が3D映像を見ると、斜視になる恐れがある。

 また、現実の空間では、両目の視線の先に対象物があり、そこに目のピントが合っている。だが3D映像を見ている時、目のピントは映画館のスクリーンやテレビの画面上に合っているのに、視線が合う対象物は画面より手前に出たり引っ込んだりして、ピントと視線のズレが生じる。3D映像を見て不快感や目の疲れを感じる人がいるのは、現実とのこうした矛盾のためだ。

 対象物を立体的に見る力(立体視)は、生まれた後に両目でものを見るうちに発達し、6歳くらいまでにほぼ完成するという。弱視斜視学会理事長、不二門(フジモン)大阪大医学部教授は「この時期に3D映像を見ると、素因のある子どもは、まれに斜視になる場合がある」と注意を促す。6歳以下は視聴を控えた方が良いと言われるのは、こうした理由による。

 実際、3D映画視聴後に急に斜視になった▽飛び出す3D本で約1カ月遊んでいた子どもが複視(ものが二重に見える)を訴えた──などの例も。不二門教授は「目の機能が正常の子どもは、3D映像を見ても問題はない」と説明。斜視の素因がある子どもの場合でも、問題が起きるのはごく一部だというが、不二門教授は「斜視のスクリーニング(健診)はほとんどされておらず、注意が必要だ」と呼びかける。斜視の素因があるかどうかは、眼科医を受診すればほぼ分かるので、気になる人はまず受診するといい。斜視の素因がなくても、左右の視力に大きな差がある場合などは、眼精疲労や複視が起きる可能性がある。

 家電メーカーや学識経験者らでつくる「3Dコンソーシアム」は10年4月、快適に見られる3D映像の条件に関する安全ガイドラインを発表した。北里大医療衛生学部の半田専任講師は「『映像の飛び出し方が少ない』など、条件を守った映像なら医学的問題はない」と話す。

 3D映像のテレビを扱う家電メーカーの店頭カタログには、6歳未満の子どもの3D視聴について「必要に応じて医師に相談ください」との注意書きがある。10年7月に3D機能を搭載したテレビの販売を始めたシャープ(大阪市阿倍野区)東京広報ブループの担当者は「使用上の注意点をきちんと理解して使ってほしい」と呼びかける。

 だが、アニメを中心に子ども向け映画を上映する映画館では、3D映像を見て気分が悪くなった場合の対処について「保護者の方はお子様の健康にご留意ください」などと注意を促しているが、子どもの視覚に限定した対応はしていないようだ。

 あるシネコン(複合映画館)の広報担当者は「映画は上映時間が短い。子ども向けの場合、製作者も急に対象物が飛び出すような映像は使わず、奥行き感を出すことに3Dを使うなど配慮している」と話していた。

 実際、幼い子どもはどの程度、3D映像に接してよいのか。不二門教授は「親が近くで様子を見て、異変があればすぐに止めることが大事」と助言する。

 3D映像は今後、教育現場で使われる機会が増える可能性があるだけに、不二門教授は「3Dが苦手な子どもがハンディキャップを負わないよう配慮が必要」と指摘。まだ半田講師は「ガイドラインを無視した映像作品が出回らないよう、映倫のような審査機関を設置すべきだ」と指摘し、配給側にも注意を呼びかけている。

《注意事項、配慮事項など、受け手側への要望を出さなければならないような問題点を抱えたまま、市場を広げるのは危険が大きすぎる。斜視や複視の子どもたちが増えてからでは遅すぎる。3Dは明治の時代から写真としては世に出ていたし、映画も半世紀以上も前に出現していた。それが一般的に広く社会に膾炙しなかったのには、それなりの理由があるような気がする。3Dなどは、早い時期に終焉した方がよい。》

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2012年6月17日 (日)

育児ストレスの軽減に

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 毎日新聞(6/17)から、

 障害児の支援などに取り組むNPO法人「えじそんくらぶ」が、子どもが「聞かない」典型的な理由を図解したパンフレット「子育てストレスを減らす3つのヒント」を無料配布している。理由を知ってアプローチを変えれば、育児ストレスも減らせるという。

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 「片づけて」と言っても遊び続けたり、「早くしなさい」にもマイペースな子どもを見ると、親は「無視した」と考えがちだ。「聴かない」理由として四つのパターンを上げ、それぞれの対処法をします。

《ご利益のほどは、それぞれお母さん、お父さんが試してみるのもいいだろう。》

 ◎一つ目は「聞こえていない」。特に小さい子は、指示が耳に入っていないことが多い。近くで話したり目線を合わせて、意識を保護者に向けてから話そう。

 ◎二つ目は「うっかり忘れる」。聞いてもすぐに忘れてしまう子もいる。「何をやるんだっけ?」と確認の問いかけをするのもいい。

 ◎三つ目は「意味を理解していない」。「片づける」「早くする」はその子にとって抽象的かもしれない。「おもちゃはこの箱に入れて」「ご飯を早く食べよう」などと言いかえると、従うこよがある。

 ◎四つ目は「わざと」。注目してほしいために、叱られる行動をとる場合だ。良い行動を見つけてほめてあげると、行動が変るかも知れない。

《子どもの年齢が書かれていないが、2、3歳児なのか、4、5歳児を言っているのか。「わざと」は自我の発達過程ととらえれば、親にとっては喜ばしいことだが、慎重な対応が必要になるだろう。》

 制作した「えじそんくらぶ」は、注意欠陥多動性障害(ADHD)を中心に発達障害の啓発を行なう団体。障害児を支援する中で、まず保護者が子どもの特性を理解し、育児ストレスを減らすことが大切だと分かったという。

 四つの理由は、発達障害の子どもの特徴にも対応する。
  ①は難聴やADHD、自閉症
  ②はADHD
  ③は自閉症や知的障害
  ④は自尊感情の低下や認知障害
という具合だ。だが、障害ではないが同様の特性を持つ子どもにも対応できるよう、あえて障害名は使わず、誰もが振り返れる内容にした。

 代表で臨床心理士の高山恵子は「障害の有無にとらわれずに参考にしてほしい。頑張って子育てをしてもうまくいかず『子どもを怒鳴ったり叱ってばかりだ』と悩む保護者に読んでほしい」と語る。

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2012年6月16日 (土)

代理出産 容認を検討

 毎日新聞(6/10)から、

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 私は4年前に代理出産は「法の整備を前提として認めるべきだ」と書いた。

 参照 学術会議報告案「代理出産 全面禁止」 2008/02

 卵子提供や代理出産など第三者がかかわる生殖補助医療について、自民党の議員有志がこれらを条件付きで容認する内容の法案の素案をまとめた。これを受けて日本産科婦人科学会(日産婦、小西郁生理事長)は9日、学会内に作業班を設置して素案の内容を検討することを明らかにした。夏までに見解をまとめる。

 生殖補助医療には公的な規制がなく、日産婦は指針で、提供者の負担が大きい卵子提供や、親子関係が複雑になる代理出産を認めていない。しかし実際には提供卵子を使って体外受精を受け出産することや、夫婦の受精卵を第三者の女性が妊娠、出産する代理出産が国内外で行なわれている。

 素案は、こうした現状に一定のルールを設けるため、自民党の一部議員が勉強会をつくり検討してきた。素案では、提供された精子、卵子、受精卵を使った体外受精を認める一方で、代理出産は子宮がないなど医学的に妊娠能力のない夫婦に限り、家庭裁判所の許可を得た上で実施する──などとしている。営利目的の卵子、精子の提供や代理出産には罰則を設ける。また「母」の定義について卵子提供の場合は産んだ女性、代理出産では依頼夫婦の妻とするとの特例を民法に設けることも検討している。

 日産婦の吉村泰典理事は9日の記者会見で「親子関係についての法整備が必要なことでは学会内で一致しているが、素案に不備がないか、改善すべき点があるかどうかを意見集約する」と述べた。

 第三者がかかわる生殖補助医療をめぐっては、厚生労働省の部会が、条件付きで容認した。日本学術会議も代理出産を試行的に認める報告書をまとめたが、法整備は進んでいない。有志議員らは日産婦など関連学会の意見を反映させた上で議員立法を目指し、党内で調整している。

《問題は性同一性障害者、性転換者や男・女、同性愛者間で行なわれる精子提供、卵子提供だ。結果、非嫡出子扱いは民法違反、など筋違いな問題が持ち上がる。生物学的に絶対に起こりえない懐胎を承知で共同生活するだけのことだ。これら世間騒がせを放置しておくことだけは勘弁して欲しい。》

 参照 非嫡出子扱いは民法違反、として不服申し立て 2012/02

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2012年6月15日 (金)

犯罪見逃し防止に死因究明制度が可決、成立

 毎日新聞(6/15)から、

 死因究明制度の在り方を初めて明文化した新法が15日、参議院本会議で可決、成立した。死因や事件性の有無が不明な死体について、遺族の承諾がなくても解剖できる新制度が柱。解剖率の向上や犯罪死見逃し防止など期待される。

 ◆死因究明関連法の骨子◆
  ・ 死体の死因究明と身元確認は警察の責務
  ・ 警察は死因究明のため、専門家の意見を聞いた上で
    遺族の承諾なしに死体を解剖できる
  ・ 警察は身元確認のため、医師に依頼して
    死体から骨などを採取できる

 新法は、死因究明に関する方針を示した「死因究明等の推進に関する法(推進法)」と、実務などを定めた「警察等が取り扱う死体の死因又は身元の調査等に関する法(死因・身元調査法)」。

 当初「病死」と誤って判断された07年の大相撲時津風部屋・力士暴行死事件を機に法制化の議論が高まり、木嶋佳苗被告に1審で死刑判決が言い渡された首都圏連続不審死事件(控訴)でも遺体が解剖されず当初は事件性なしと判断された事例があった。こうしたことから民主、自民、公明3党が議員立法で法案を提出した。

 死因・身元調査法は、死体の死因究明と身元確認を警察の責務と明記。死因や事件性の有無が不明な場合、警察が医師に依頼して死体の体液や尿を採取する薬毒物検査、コンピューター断層撮影(CT)などを実施できるとした。簡易な検査は警察官も行える。

 それでも死因などが不明であれば、警察は法医学者ら専門家の意見を踏まえて判断し、死体を解剖できる。この際、事前に遺族への説明が必要だが、承諾は不要とした。現行制度は事件性が明らかな場合を除き、原則として遺族の事前承諾を得て死体の検査・解剖を行っている。死因究明に限界があり、近親者による殺人が見逃されるケースもあった。

 このほか同法には、身元確認に関する規定も盛り込まれた。警察は医師や歯科医に依頼して、骨や歯を削ってDNA鑑定に使う試料を採取できるようになる。血液の採取や爪の切除は警察官も行えるとしている。

 死因究明制度が新たに法制化された背景には、現行の解剖制度で地域間格差が生じている実情がある。解剖率低迷や犯罪死見逃しの温床ととの見方もあり、新たな解剖制度の必要性が指摘されてきた。警察庁によると、警察が昨年1年間に取り扱った死体の数は約17万体(交通事故・東日本大震災を除く)にのぼり、このうち約1万9000体が解剖された。解剖率は約11%で、英国の46%や豪州の54%と比べて低い。また、犯罪死の見逃しは98年以降、45件発覚したが、うち40件では解剖が行われていなかった。

 解剖制度は、刑事手続きとして行う「司法解剖」と、犯罪死を疑わせる状況はないものの、外見から死因を特定できない場合に行う「行政解剖」の二つ。行政解剖には遺族の同意を求める承諾解剖と、同意のいらない監察医解剖がある。しかし監察医は東京23区、横浜、名古屋、大阪、神戸の5都市にしかいない。

 全国では昨年、約1万1200件の行政解剖が実施された。このうち9割を超える1万616件が、監察医のいる5都府県に集中。さらに犯罪死見逃しの8割以上が、監察医のいない地域で起きた。

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2012年6月14日 (木)

空襲死者 遺族に「弔慰金100万円」

 毎日新聞(6/14)から、

 参照 東京大空襲 賠償請求棄却 12/04

 太平洋戦争中の空襲被害者の援護法制定を目指す超党派議員連盟が13日、東京都内であり、死者1人につき弔慰金100万円を遺族に払うなどとする法案の事務局素案が示された。今後各党で協議するが、巨額の国費負担を伴うため紆余曲折が予想される。

 総会では立法化した場合は最大で約6800億円が必要との試算を事務局が明らかにした。議連会長の首藤衆議院議員(民主)は「旧軍人・軍属には50兆円を超える金が支払われた。財政難でも援護すべきだ」と訴えた。傍聴した東京大空襲訴訟の原告団長、星野弘(81)は「最低限だが、ようやく立法化の入り口まで来たので実現してほしい」と話した。

 素案によると、ほかに空襲による障害の程度に応じて40万〜100万円の給付金を支給し、医療費も国が負担。孤児になった人にも100万円を支給する。

 合計死傷者数(調査団体によってばらつきがあり、23万-55万人程度と考えられている。)
 死傷者数(単位:人)
 調査団体 合計 調査年数
 東京新聞    558,863 1994年
 建設省戦災復興史  336,738 1957年
 戦災都市連盟    509,734 1956年
 経済安定本部   299,485 1949年
 第一復員省    238,549 1957年
 米国戦略爆撃調査団 252,769 1947年

 負傷者は30万人程度と推測されている。
 また、ほかには行方不明者 25800人程度。
 
 孤児になった人にも、と対象を広げているが、67年以上も前のことだが、不公平なく調査が可能なのだろうか。また、徴用で日本に連れて来られて労働に従事していた朝鮮人など、被害にあった人たちはどのように取り扱うのだろうか。

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2012年6月13日 (水)

生活保護最多207万人

 毎日新聞(6/13)から、

 厚生労働省は13日、3月時点の全国の生活保護受給者数が210万8096人だったと発表した。これで昨年度は月平均206万7252人(概数)となり、戦後の混乱が残る1951年度の同204万6646人を上回って過去最多を更新した。受給世帯数は同149万8378世帯。景気低迷や高齢化の影響で、厚労省は今後も増加傾向が続く可能性があるとみている。

《1951年と言えば日本は第二次大戦で敗戦国となって6年しか経過しておらず、未だ復興の兆しもあやふやな時期で、全国の空襲被災地では浮浪児が巷にあふれ、駅の地下道には家を焼かれ、住む場所もない襤褸を纏った饐(す)えた匂いの人たちがゴロゴロしていた時代だ。街なかは戦地や外地からの引揚者で溢れ、戦地で負傷し、松葉杖をついた傷痍軍人がハーモニカを吹いて日銭を稼ぎ、至る所の橋の上では筵を敷いた乞食になった人が道行く人たちにゼニを恵んでくれと訴えていた風景が見られた。或いは道ばたで手拭いを巻いた女性や男や子どもたちが、汗を流しながら進駐軍の靴を磨き上げる姿が見られた。》

《敗戦国日本には十分に食べることができる食糧はなかった。持っている者は着物が、ない者は配給のサトウが米に、甘藷に、変っていった(農家には米もイモもあった)。戦勝国からの援助物資が配給になった。捕鯨が許された。米の代わりに干しバナナや、サトウ、ヤシの澱粉などを食べて飢えを凌いだ。配給(一日当り、成人1人1050カロリー)で定められた食糧の量では生きていくにはほど遠かった。法曹界では法に背いて闇米に手を染めることを良しとしないまま餓死し、矜持を貫き通した人(裁判官・山口良忠)も出た。現在のようにNPOや他人を助けるためのお情け深い援助機関など存在しなかった。今日を生きるためには手探りで汗しなければならなかった。他人の吸って投げ捨てた吸い殻を拾い集め(「モク拾いと呼んだ」)、それをほぐして巻き直しては売ってゼニに替えた。》

《昭和一桁は、そうして戦後を生き抜き、貧乏に堪え、日本の復興を支えたという誇りがある。しかし、豊穣の世に生まれ、贅沢が当たり前の世代には、困れば政府や他人は援助するのは当然だとでもいうような甘えが見え隠れする。そこに不正も生じる間隙が生まれる。》

Photo厚労省によると、月別の集計では11年7月に205万495人となり、初めて51年度当時の水準を上回った。その後も増加傾向が続き、年度の通算でも超えた。

 今回明らかになった12年3月分統計は、前月から1万695人増えており、前月比増は11カ月連続。08年秋のリーマン・ショックを機に、雇用状況の悪化に拍車がかかったことなどが背景にある。年金だけで暮らせない高齢者や、働く能力がある稼働年齢層の受給も増えているとみられる。

 また、同月の受給世帯数は152万8381世帯。最も多い高齢者世帯は66万726世帯と全体の4割を占めた。他の内訳は、
  傷病者世帯  31万5292世帯、
  障害者世帯  17万2805世帯、
  母子世帯   11万2728世帯。働ける年代を含むその他世帯も26万945世帯と2割に近づいた。

《父子世帯はゼロなのか。》

 都道府県別の受給者数は▽大阪府30万1419人、▽東京都28万2578人など。
 市町村では大阪市が15万2870人と突出し、▽札幌市7万1233人、▽横浜市6万8296人、▽神戸市4万8646人、▽名古屋市4万7056人、▽京都市4万6937人なども目立った。

 「最後のセーフティネット」とされる生活保護。受給者の大半は、体調を崩したり職を失ったした人たちだ。しかし、先日のお笑い芸人の問題を機に「バッシング」が強まり、「人間性を否定されたよう」と悩む受給者も多いという。

 「近所で『受給者はクズ』と言われた。お金のない人は死ぬしかないのか」。弁護士やNPO関係者でつくる「生活保護問題対策全国会議」などが9日に行なった緊急電話相談には9時間で363件の相談があった。内容は「扶養を要求された親族に迷惑がかかるのでは」「保護を受けられないかも」というS楼団が各42件と最も多く、「夜眠れない」「薬が増えた」など、不安から健康を害した人も少なくなかった。

 持病や精神障害を抱え「自立したいが働けない」という受給者や、ドメスティックバイオレンス被害を受けて離婚を余儀なくされ、収入がゼロになった人から相談が相次いだ。50代の女性は「女なら他に仕事があると言われたこともある。受給者を叩いている人たちは実情を知らない」と漏らした。

《正当な理由がある人を受給対象から外すことが目的ではないはずだ。何も心配することはないし、こんな人たちのことを一々取りあげることはない。穏やかでないのは「不景気」を錦の御旗のように振りかざしてはパチンコに入り浸り、酒浸りなど、働く気のない不正受給者たちだろう。》

 「過去に受給したことがある人は再度の利用は難しいと説明された」「20年以上前に別れた妻が引き取った娘の承諾書を取ってくるように言われた」など、自治体側が相談者を体よく追い返す「水際作戦」の横行を窺わせる「証言」も寄せられたという。

《その事実関係を精査せず、不服を訴える側だけの主張を記事にする(・・・という)のは公平ではないだろう。》

 NPOや市民団体の関係者によると、お笑い芸人の問題に関連して生活保護を取りあげたテレビや週刊誌では、受給者の大半が不正受給と言わんばかりの内容が多数あった。ネット上では、生活保護の略称「生保」を読み替えた「ナマボ」の呼称で、受給者が蔑みやからかいの対象となっているケースも少なくない。

《そういいながら、タレントの河本準一のことをわざわざ蔑視したように「お笑いタレント」と表現し、河本準一の名を書かないのは意識的にタレントを蔑んだ正義ぶるマスコミの操作としか思えない。バッシングは世の常で付きまとう。しかし、それもある意味で、真実の一面と取ることもできるのだ。》

 これを受けて、今月11日には「反貧困ネットワーク」(代表・宇都宮健児弁護士)が、「社会から孤立させられている人たちに生存権という人権を行き渡らせることこそ求められている」と、バッシングや制度改悪を戒める声明を出した。

《人権を振りかざす弁護士は、一昔も二昔も前の労働運動の旗手の、アジテータに似て虚しく響くだけだ。》

 (附)6/17 記事から抜粋

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2012年6月12日 (火)

アトピー治療に光明

 毎日新聞(6/12)から、

 アトピー性皮膚炎*を慢性化させる原因となるタンパク質を、佐賀大や九州大、岐阜薬科大ばどのチームがマウスの実験で特定したと、11日付の米医科学誌で発表した。新たな治療薬開発につながる可能性があるという。

 《*・・アトピー性皮膚炎・アレルギー反応と関連があるもののうち皮膚の炎症(湿疹など)を伴うもので過敏性の一種。(乳児湿疹と混同される場合もあるが、その炎症は頭部に始まり、次第に顔面に及ぶ。そうして体から手足に、と下降して広がる。

 アトピー性皮膚炎体質の人は一般に皮膚が弱く、子どもの頃におむつかぶれを起こしやすかったり、各種の化粧品、塗り薬、洗剤などによる接触性皮膚炎を起こしやすいことが知られている。Wikipediaより》

Photo《ごく最近には、赤色の着色料「コチニール色素」やその化合物」「カルミン」を含む食品や化粧品で、急性アレルギーになる恐れがあるとして、消費者庁や厚生労働省が5月11日、注意喚起の情報を出した。》

【コチニール色素】
 虫由来の赤い天然色素で、古くから染料にm値いられてきた。かまぼこなどの練り製品、ハムやソーセージ、乳飲料、清涼飲料水などに添加物として使われている。化粧品では口紅、アイシャドー、頰紅などに使われる。欧州ではカルミン酸を扱う工場で、作業員が呼吸困難や喘息になる症例が以前から報告されていた。。米国では、眼の周囲に塗ってもよい化粧品用の着色料として、化合物のカルミンを認めている。

 アトピー性皮膚炎は一度発症すると何年も症状が続くことが多いが、慢性化の仕組みは分かっていなかった。チームはアレルギーの元になる物質(抗原)が体内に入ると、「ペリオスチン」という蛋白質を作り出すことで、抗原がなくても炎症を継続させていた。

 チームはアトピー性皮膚炎の患者の皮膚で、ペリオスチンが強く働いていることを確認。遺伝子操作でペリオスチンを働かないようにしたマウスにハウスダストの成分となるダニの抽出物を塗っても、アトピー性皮膚炎に似た症状は表れなかった。佐賀大の出原教授(生化学)は「ペリオスチンの作用を抑えることができれば、副作用の少ないアトピー性皮膚炎の新薬を開発できるかもしれない」と話した。

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2012年6月11日 (月)

シェールガスって何?

 毎日新聞(6/3)から、

 原油に代わる「革命」的資源として脚光を浴びているシェールガスだが、東日本大震災で原発が危なくなって眼が向けられたのがシェールガスだ。

 Photo1859年8月、ペンシルベニア州
タイタスビルの近く、
オイル・クリーク
で機械掘りによる油井が出現し、
石油生産の一大画期となった。
( Wikipedia より)

 爾来およそ150年。資源としての
原油の埋蔵量が心配され、
あと40、50年で枯渇すると煽られ
たが、
一説には2000年〜8000年は
大丈夫と主張する学者
(武田邦彦・資源材料工学)もいる。

Photo_2シェールガスとは砂より小さい粒や粘度でできた泥岩の一種、頁岩(ケツガン=シェール)層という岩盤から採掘される点ノンガスのことだ。従来の天然ガスと成分は同じで、200年ほど前から存在はしられていた。従来のガスが比較的浅い砂岩層にあり、ガスのある層に穴を開けるだけで自然に吹き出すのに対し、シェールガスは深さ2000〜3000メートルの地層にあるため採掘が技術的に難しく、開発が進んでいなかった。00年代半ば以降、地中でシェール層に沿って水平に井戸を掘る掘削法と、水圧で岩盤にひび割れを生じさせてガスを取り出す方法などの特殊技術が発達し、生産が飛躍的に伸びた。これにより、ガスの低価格化が進み、「シェールガス革命」とも呼ばれている。

《しかし、いずれにしても地球の寿命や大きさだって限りがある。8000年だって地球寿命の40億年からみれば、一瞬とは言わないまでも微々たる時間だ。今、合い言葉のように「次世代の子どもたちのために」を叫ぶが、現在生存している者の将来(次世代、次々世代・・・)への責任は、どのようにとることができるのか。結局は「後は野となれ山となれ」ということではないのか。》

 中東に埋蔵が集中している原油と違い、シェールガスは世界の広範囲に確認されている。今の技術で採掘できる資源量は、東京ドームに換算すると中国の約2900万個分がトップで、米国(約1800万個分)、アルゼンチン(約1700万個分)メイシコ(約1500万個分)などと続く。

《しかし、数えられると言うことは限りがあるということを言っているだけだ。いずれにしても限りある地球を切り崩し、掘り崩していることに違いはない。》

 中国は、自国開発を本格化させることを決めた。数年前から中国の石油会社は米国のガス会社に投資し、開発ノウハウを得ようとしているようだ。米国政府も中国に協力姿勢を示し、今後は中国での開発が進むかもしれない。一方、プレート境界上にある日本には強固な岩盤がなく、地層が新しいためシェールガスの存在は確認できていない。

 近い将来に枯渇の懸念があるといわれる原油に代わる資源として期待されることで、「革命」的と呼ばれ、開発が進めば原油や石炭からのエネルギー転換が進むだろう。シェールガスが存在する場所にはシェールオイルと呼ばれる原油も眠っており、開発が進めば、オイルショックで2次3時の高騰が続く原油価格も下がる可能性がある。ただ、シェール層の掘削に使う水は特殊な薬剤を含み、地下水を汚染する可能性があり、環境対策との両立が課題だ。

 東日本大震災から原発の相次ぐ停止で火力発電の割合が増えた日本には朗報だ。主な燃料となるのは、マイナス162度まで冷却して液化した天然ガス(LNG)だが、11年度の輸入量は8318万トンと、前年度比17・9%増になった。日本はLNGの最大の輸入国だが、今後も火力発電頼みは変らないとみられ、商社各社は米国やカナダでシェールガスの採掘権を確保しようと動いている。

 期待は大きいが、日本は既にシェールガスの恩恵に浴している。震災直後に電力会社がLNG調達に奔走したが、米国でのシェールガス開発の進展で、世界全体でガスが供給過剰になったため、なんとか調達できた。日本にとってシェールガスの魅力は価格の安さだ。11年度に火力発電用燃料としLNG5289万トンを使ったが、最近のスポット価格(1回ごとの契約で取引する価格)で換算すると約3兆9300億円かかったことになる。これを米国のシェールガスを原料とするLNGに置き換えると4割ほど安くなる計算だ。
 
 米国から輸入することで電気代も下がることが期待できるが、米国からの輸入には課題もある。米国は自国のエネルギー確保のため、ガス輸出を自由貿易協定(FTA)締結国にしか認めていない。日本は非締結国なので特別な許可が必要になる。米国内では低コストなガスの普及が、製造業の国内回帰を後押ししており、輸出でなく国内産業に振り向けるべきだとの指摘もある。

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2012年6月10日 (日)

出生率頭打ち1.39(11年)

 毎日新聞(6/6)から、

Photo_4厚生労働省は5日、11年の合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数に相当)は1・39で、前年と同じだったと発表した。過去最低だった05年(1・26)の後は上昇傾向にあったが、頭打ちとなった格好だ。11年は出生数も前年比2万606人減の105万698人と過去最低を記録したほか、一層晩産化が進み、第1子出産時の母親の平均年齢は30・1歳。前年より0・2歳上昇し、初めて30歳を超えた。

 11年に出生数が減ったのは、40歳未満の女性人口の減少に加え、晩産化の影響などで30歳未満層の合計特殊出生率が軒並み低下したことが大きい。出生数が減りながら出生率に変化がなかったのは、分母となる女性人口も減少したためだ。12年は昨年3月の東日本大震災の影響による「産み控え」で出生率が低下するとみられており、当面、回復は期待できそうにない。

 ここ数年の出生率の上昇基調は、晩産化で05年時点では出産を控えていた女性が比較的高い年齢で産んだためとされる。中心は前後の世代に比べ人数が多く、出生率回復の「頼みの綱」とされた団塊ジュニア世代(71〜74年生まれ)だ。

 しかし、団塊ジュニアも40代に突入した。また出産数が最も多い30〜34歳の人口は急速に減少に向かっており、今後の好転は難しいとみられる。

 一方、11年の死亡数は、前年比で5万6451人増の125万3463人で戦後最大となった。人口の高齢化に加え、東日本大震災の影響で、若年層の死亡も増えた。

 合計特殊出生率は05年に過去最低に落ち込んだあと、08年には1・37まで回復、09年は横這いで、10年に1・39となっていた。

 〖解説〗
 11年に生まれた子ども数(105万698人)は、合計特殊出生率が最低(1・26)となった05年(106万2530人)をも下回り、過去最低となった。11年の出産期にある15〜49歳の女性は約2634万人と、06年より100万人も減少している。

 一方、国立社会保障・人口問題研究所が1月に公表した長期推計によると、同出生率も今回の1・39がピークで、15年以降は下降線をたどる。出産期の女性数の減少と出生率の頭打ちのダブルパンチで、少子化に歯止めがかかる見通しはたっていない。

 出生率は06年以降、晩産化の影響で出産を控えていた人が産み始めたために上昇基調に転じたとみられ、出生数も109万人前後で推移してきた。それでも、女性の数は長期減少傾向にある。

 1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率が少々増えても、産む女性の数が減る以上、子ども全体の数は減少していく。

 11年には団塊ジュニア世代(71〜74年生まれ)が40代にさしかかった。一方、最も出産が期待される30代前半の世代は前年より15万人以上も減少、約388万人と400万人台を割り込んだ。

 女性が子どもを産み育てたいと思える社会への転換を急がなければ、少子化克服への道は閉ざされることになりかねない。

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2012年6月 9日 (土)

次世代IPアドレス 運用開始

 毎日新聞(6/7)から、

 参照 IPアドレス枯渇 2011/02  

 【IPアドレス】
 インターネットに接続するパソコンや携帯電話などの機器ごとに割り当てられる識別番号。データをやりとりする際の「住所」の役割を果たす。現行規格の「IPv4」は、ネットの普及で2011年に世界での分配が終了。次世代「IPv6」の導入でデータの安全性が向上し、機器同士の通信がしやすくなるといったメリットがある。

 米グーグルや日本のKDDIなど、世界のIT関連大手や通信大手は6日(世界標準時)、インターネット上の「住所」を示すIPアドレスがほぼ無制限にある次世代規格「IPv6」の運用を開始した。

 パソコンや携帯端末の普及でネット利用人口が世界的に急増する中、約43億個あった現行規格「IPv4」のアドレスは2011年にほぼ枯渇。「IPv6」への対応で家電や自動車などさまざまな機器をネットにつなぐことが可能になり、利便性が高まりそうだ。

 これまでに配分されたアドレスは引き続き使えることから、ネット利用に当面は大きな支障は出ないとみられている。

 取り組みに参加するのは他にフェイスブックやマイクロソフト、AT&T、米ヤフーやNTTコミュニケーションズなどで、6日以降は新規格を永続的に有効にする。

 「IPv6」は340兆に1兆を掛けて、さらに1兆を掛けた数あり、事実上なくなる心配がない。新アドレスの利用には、パソコンや携帯端末、ネットワーク機器、ウェブサイト側での対応が必要。「ウィンドウズXP」以降の基本ソフト(OS)を搭載するパソコンや一部の携帯端末は対応済みだ。

 グーグルなどのウェブサイト側は従来の「IPv4」でも引き続き運用する。グーグルなどは昨年6月の1日間、試験的に「IPv6」を運用、大きな混乱はなかった。
 

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2012年6月 8日 (金)

就職先を選ぶポイント

 毎日新聞(6/8)から、

Photo_2就職情報サイト「マイナビ2013」を運営するマイナビ(東京都千代田区、中川社長)がまとめた13年卒業予定の学生を対象にした「就職モニター調査 4月の活動状況」で、企業を選ぶ際のポイントを尋ねた結果、「社風が良い」は半数を超える54・9%でトップだった。

 マイナビの栗田・HRリサーチセンター長は「学生の大手志向は根強いものの中・長期にみると、企業の経営規模と関係の薄い『将来性』『やり甲斐』などが伸びる傾向にある」と分析。就職活動期間が例年より2カ月短い「短期決戦」のなか、意識だけでなく、企業へ資料請求するエントリーなど、実際の就活で中堅や中小に眼を転じる学生が増えていると指摘する。

 調査によると、「社風が良い」の次は「安定している」(41・9%)、「将来性がある」(39・6%)の順だった。栗田センター長は「4〜5年前と比べると、『給与・待遇』『福利厚生制度の充実』などが大幅に下がっている」と意識の変化を上げる。

 アンケートは4月下旬から5月にかけ、全国の大学4年生らを対象にネットで調査し、有効回答率は28・3%だった。厳しい若年雇用の背景には、大手志向の強い学生と、採用意欲があっても応募の少ない中堅・中小との“ミスマッチ”があるといわれている。

《好き嫌いが言える状況ではないだろう。3年前に卒業しても新卒と見なす卒業生も混じる、それこそ溢れる数の就活者数だ。それに「社風が良い」など外から見ただけで社風が分かるわけはない。良いこと満載の宣伝冊子の棒読みでも理解はできない。結局、寄らば大樹の陰、いってみれば大企業の傘のしたに入っていれば何とかなるだろうの甘い考えだ。しかし、甘えて育った世代にはそれにも堪えられず、3年そこそこで逃げ出す連中もいるのだ。本当は、その苦しんだ3年そこそここそ、当人にとっては何にも替え難い宝ものなのだが、それにすら気がつかない腑抜け者だ。その苦しんだ時間こそ己を見出すきっかけともなり、仕事とは何をどうすることなのかの糸口を掴むきっかけにつながるのだが、考えることもしない。その企業が安定しているのか、将来性があるのかなど、親や社会の庇護下にあってぬくぬくと生きてきた人間が評価できるほど甘いものではない。》

《昔の職場は概ね男性社会だったといっていい。男だけが就職できればよかったのだが、女性が加わった。企業の数は増えないのに2倍の人間が働きたいのだ。男にとっても女にとっても就職が厳しくなるのは当たり前のことだ。》

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2012年6月 7日 (木)

生活保護の不正受給とは

 毎日新聞(6/6)から、

 Photo_3お笑いコンビの「次長課長」の河本準一が、母親の受け取っていた生活保護費を一部返すらしい。売れっ子なのに困っている母親を放っておいたと批判され「甘い考えだった」と記者会見で謝罪した。返納で道義的な責任を取るつもりのようだ。

 Q 暴力団員が嘘をついて生活保護費を受け取り、逮捕された話もよく聞くが

 A 不正受給のことだな。河本の母親は、病気で仕事ができなくなって生活保護を申請したという。収入や財産がないように装い、保護費をだまし取る詐欺事件とは全く異なる。河本も母親への仕送り額が妥当かどうかはともかく、福祉事務所と話し合って額を決めていたというのが本当なら不正を働いたとは言えない

 Q 困っている母親を助けないことは法律違反になるのか

 A 民法は直系血族と兄弟姉妹に扶養の義務があると定め、家庭裁判所が認めれば範囲は3親等内の親族に広がる。ただ、実際に援助をするか、どの程度するかは、当事者同士の相談で決めることで、経済的余裕の有無や相手との人間関係も考慮される。援助をしないから違法だとは言えないし、処罰もない

 Q 扶養義務が果たされないと生活保護はどうなるのか

 A 保護費は全額、税金で賄うことになる。扶養があれば、その分だけ税金の投入額を減らす。扶養なしでも保護が受けられなくなることはない

 Q これを機に受給が難しくなったりするのかな

 A 孤立死が相次いで発覚し、必要な人に保護が行き渡らないとされる現状は無視できない。生活保護は種々の制度で救済されない人への「最後のセーフティーネット」だ。申請しなければならない人が躊躇してしまわないよう、冷静な議論が求められる。

 今回のようなケースの対応策として厚労省は4日、国歌戦略会議に生活保護制度の見直し案を報告した。そこでは、親族に扶養義務を果たしてもらうための仕組みを打出している。これに付随して、小宮山厚労相は扶養義務を果たさない親族に対し、理由を説明することを義務づけるよう法改正を検討すると表明している。

 この他、厚労省では、扶養可能な親族には必要に応じ、保護費の返還を求める方針だ。生活保護法は、家裁の決定を経れば資力のある扶養義務者から費用を取り戻すことができると想定しており、同省は近く、申し立て手続きのマニュアルを自治体に示し、活用を促すことにしている。

 しかし、長年変らない扶養義務の枠組みと核家族化した現実との矛盾解消や、受給者増大に伴う現場の人員増強は進んでいない。

 ケースワーカー1人が受け持っているのは平均92被保護世帯(09年度)と国の基準(80世帯)を上回り、100世帯を越えている自治体も多い。西日本のケースワーカーは「人が足りず十分な訪問もできていないのが現状だ」と強調。親族調査の厳格化について「扶養可能なラインをどう判断し、誰がどう返還を求めるのか。具体的な基準もなく現場で使うのは極めて難しいのでは」と疑問を呈する。

 一方、受給者や申請を予定している人たちは「扶養義務が強調されすぎると申請の抑制や取り下げ、保護の辞退につながりかねない」と懸念。先月30日に東京都内で記者会見を開いた受給者らは「バッシングが強まると、保護から抜け出すための就労もままならなくなる」と訴えた。

 吉永・花園大教授(公的扶助論)は「親族から見放され、最後に福祉事務所の門を叩く人が大半だ」と指摘。「孤立死防止に、就労支援、不正受給対策と現場の役割は重くなる一方だが、多くは2、3年で異動し人材が育ちにくい。親族調査の強化といった対症療法ではなく、ケースワーカーの質・量を高める根本的対応が必要だ」と話値得る。

 日本の扶養義務は他の先進国にくらべて広く、厳しく捉えられている。そしてもう一つ大きく異なるのは、生活保護法で「扶養義務者による扶養は法による保護に優先されるべきである」と規定している点だ。このため、親族から援助があればその分が支給額から削減される。

 厚生労働省の資料は03年当時のものだが、それによると、イギリス、フランス、スウェーデンでは基本的に、扶養義務の範囲は夫婦もしくは未婚のカップッルと未成年(未成熟)の子どもに限定。扶養せねばならない子どもの年齢は英が19歳未満、仏がおおむね25歳未満となっている。

 州によっては異なるアメリカも、夫婦間と未成年の子どもに対する扶養義務があるとされている点は欧州と共通。ただし、カリフォルニア州では成人した子にも親を扶養する義務がある。

 英国やスウェーデンには扶養が保護に優先するという考え方自体がなく、生活保護問題対策全国会議事務局長の小久保弁護士は「今回の(河本を巡る)騒ぎを英国人に話しても、何が問題なのか分からないだろう」と指摘している。

《一昨日も、テレビは大阪や東京の受給者の多い地域で街頭インタビューをやっていたが、とても働く気があるとも、働いているとも察しられない大人たちが、「仕事なんかない、支給された生活保護費は飲んだり、パチンコで2、3日でなくなり、次の支給日まで借金でやり繰り」とか「借金を返すためのつなぎに次の支給を待つ」と、悪びれずに話す人たちがいたのも事実だ。》

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2012年6月 6日 (水)

月経中のスポーツ

 毎日新聞(6/5)から、

《見出しを見て、今も目に焼き付いた即座に思い出す光景がある。1985年の第7回東京国際女子マラソンのゴール前の映像だ。当時スポーツ大国だった東ドイツの選手、ビルギット・ワインホルト(21)が30キロ手前から生理現象を起こし、経血をにじませながら最後まで走りきり、同僚のカトリン・ドーレに次いで2位でゴールし、恋人だったコーチの胸に泣き崩れた時の感動だ。》

 現在、月経を理由にトレーニングを休んだり、試合を棄権したりする女性アスリートはまずいないだろう。それでもなお月経中にスポーツをすることに不安を訴える声は少なくない。

《学生の頃、体育の時間に何人かの女生徒が体操着に着替えることなく他の生徒の動き回る姿を脇で見学している姿を見かけたものだ。》

 月経中のスポーツを禁じる医学的な理由はなく、むしろ体を動かすことは血流を改善させ、気分を高揚させることから月経痛の軽減に有効であることが明らかになっている。日本臨床スポーツ医学会産婦人科部会は一律に禁止せず、月経痛や経血量、心理的要因など個別の事情に応じて個々に可否を判断すべきだとする「月経中のスポーツ活動に関する指針」を出している。

 それはなぜ、月経中のスポーツが問題視されてきたのであろうか。古来、月経は「不浄のもの」と忌み嫌われる傾向が強かった。産業革命後、19世紀以降の欧米社会では、月経は女性の労働能力を明らかに低下させるため、医療の介入が必要なものであるとされた。

 その西洋医学を積極的に取り入れた明治時代の日本でも「月経中の女性はか弱く病的であるため、仕事や運動、過度の勉学を控えるべきだ」といわれるようになったのだ。その風潮に拍車を掛けたのが「生理休暇」の存在ではないだろうか。終戦直後の1947年に制定された労働基準法に明記された生理休暇は、当時認められたばかりの女性参政権とともに、働く女性の「権利」として注目される一方、「月経中の女性はおとなしくしていなければならない」というイメージを定着させた。

 しかもその取得は自己申告によるため、当の女性が請求をためらいがちになるほか、月経痛のない女性や男性に不公平感を生むなどの問題もある。業務に支障があるような月経痛は「月経困難症」と呼び、医療の対象となるため、本来は「病休」でいいはずなのだが。

 月経痛は子宮内膜症などの重大な疾患のサインであることも多く、現在は鎮痛薬や女性ホルモン製剤が次々と開発され、日常生活に支障がないように治療できるようになった。「このくらいは大丈夫」と我慢せず、早めに婦人課を受診してほしい。「病気じゃないから痛くても我慢しなさい」という時代から「病気じゃないからこそ苦痛を我慢しないで」という時代に変ったのだ。月経痛でスポーツを楽しめない、仕事にも行けないという女性がいなくなる時代は確実に近づいている。 

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2012年6月 5日 (火)

買い物弱者 全国に910万人

 毎日新聞(6/5)から、

 買い物弱者を「車を持たず、500メートル以内にスーパーや生鮮食品店がない」人たちのことをいうのなら、昨年の暮れに車を手放した我が所帯もまさしく当てはまる。結婚を機に移り住んだ当時(1967年)は、近隣の在所を寄せ集めてやっと7万人の市に昇格した町だった。不便を承知で音楽を聴く環境を第1の条件に今の住まいを決めた。前にも触れたがテレビが姦しくこの街の無医村に近い現状を繰り返し取りあげていた頃だった。会社帰りには田んぼで食用蛙が牛のような鳴き声を、オーケストラ宜しく奏でてくれていたものだ。最寄り駅まで約1キロ、毎朝夕歩いての出勤だった。電車の音が聞こえない位置を探して決めた場所がこの場所だった。その後、30万人を超える街になったが、今でも駅の近くまで出ないと商店街がない開発に偏りがあり(音楽環境は昔のまま良好だが)、田んぼは消え、カエルはいなくなったが、生きていくための買いものには歩くかバスを利用して最低限駅近辺までは出なければならない。

 しかし、だからといって私たち夫婦が買い物弱者とは露思っていない。同年齢の妻の足腰は私より若干弱ったが、買い物の都度、両手や背中に背負う荷は、健康のためには隣町へのバスの乗り継ぎも、歩きも逆に必要なことだと考えている。ごく最近、何十年と乗らなかった自転車に久しぶりに乗ったが、2度乗って2度とも転んで怪我もしたが、不便もまた楽しだ。

Photo_5【閑話休題】
 スーパーなどの生鮮食品店が自宅から遠く、徒歩での買い物に不便を感じる「買い物弱者」が全国で910万人に上るとみられることが3日、農林水産省の調べで分かった。最寄りの店まで直線で500メートル以上離れ自動車を持たない人が対象。北海道と長崎県では人口の約1割に達している。

 自動車の有無を問わず、店までの距離が500メートル以上の人に対象を広げると4400万人と推計する。農水省の「農林水産政策研究所」は、こうした人の分布を都道府県ごとに示した「食得用品アクセスマップ」を作成し、ホームページで公開。支援バスの運行など対象の必要性を訴えるとともに、自治体や出店を検討する小売り各社に活用してもらう考えだ。

 同研究所は住民の意識調査の結果、店まで直線で500メートル以上あると、道路状況によって実際に歩く距離は1キロ以上になることもあるため、徒歩での買い物に不便を感じやすいと分析した。


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2012年6月 4日 (月)

「告発詐欺」ご注意

 毎日新聞(6/3)から、

 「児童買春・児童ポルノ禁止法に違反している」という告発文書を突然送りつけ、告発を取り下げる代わりに現金を要求する架空請求詐欺が全国で急増している。国民生活センター(東京)によると、相談は5月31日現在、338件に上り、実際に現金を支払ったケースもあったという。同センターは「指定された番号には絶対に電話しないで」と夜簿掛けている。

《カネになると思ってのことなのか、実際に支払ったケースもあるということは、結構、脛に傷持つ連中がいるということなんだろうか。》

 奈良県の40代の女性に「告発通知」が封書で届いたのは同月29日。同法違反事件の証拠資料から、女性が以前、違法猥褻DVDなどを購入したことが発覚したという「全く見に覚えがない」話だった。

 「被害者の強い意向で告発する」「警視庁、管轄警察署からの家宅捜索、事情聴取の出頭要請を受けることになる」。不安を煽る文章に続き、法律の条文も記載していた。

 また、告発を取り下げるには6月1日までに必ず電話で連絡するよう要求。大阪市淀川区の法律事務所と担当者名、電話番号が書かれていた。女性は「詐欺だ」と思い、すぐに警察へ相談した。この法律事務所は架空で、記者が何度か電話したが、話し中状態で、つながらなかった。

 女性は取材に、「どこで(名前や住所などの)個人情報が漏れたのか。気持ちが悪く、腹立たしい」と憤った。奈良県警によると、県内ではNPO法人をかたる団体から似た内容の「告発状」が届いた事例が、今年3月に2件確認されている。

 国民生活センターによると、昨年8月〜今年1月に4件だった同種事案の相談件数は
  2月 47件、 3月 125件、 4月127件と急増。
 5月は35件だが、これから増える可能性があるという。

 各消費生活センターへ相談し、未然に防げたケースが殆どだが、札幌市消費者センターでは、40代男性が40万円をだまし取られる被害が報告されている。

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2012年6月 3日 (日)

動画、音楽配信を強化

     かたばみ
Photo毎日新聞(5/30】から、

 携帯電話大手3社の夏商戦向け端末・サービスが出揃った。今季目立ったのは有料の動画配信サービスや音楽聴き放題サービスを各社が相次いで打ち出したことだった。これら付加サービスからの収入を、音声・データ通信収入に次ぐ新たな収益の柱に据えようという携帯電話会社の思惑が商戦に色濃く反映されている。

 ソフトバンクモバイルは先月29日の発表会で、従来は年間1000本以上の映画とアニメが見放題だった動画配信サービス「ムービーライフ」の作品数を、今夏、一気に5万4000本に増やすことを明らかにした。また、同社編集のスポーツ映像を配信する「スポーツライフ」も開始する。孫社長は「コンテンツサービスを一気に強化する」と宣言した。

 孫社長の言葉には、他社への対抗意識がにじみ出る。NTTドコモは昨年11発月、国内外の映画やドラマ5000作品以上が見放題のスマートフォン向けサービス「ビデオストア」を開始。「有料配信は広がらない」との消極論を横目に4月に100万契約を突破して、年間売上高60億円にも上る大きな収入源となっている。同社は7月にも、500作品以上が見られる「アニメストア」も開始する予定だ。

 KDDIもアンドロイド端末向けに5月15日から、映画やアニメが見放題の「ビデオパス」を開始して滑り出しは快調という。

 携帯電話業界は、音声通話収入は減少が続き、データ通信収入も伸び悩んでいる。各社にとって付加サービスで売上高を積み増すことが課題となっている。動画配信も付加サービスの一つで、自社携帯網に顧客を囲い込む手段ともなっている。

 動画だけではない。音楽が聴き放題のミュージックストア(ドコモ)やうたパス(KDDI)も6月以降順次開始予定で、今後も新サービス競争が繰り広げられそうだ。

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2012年6月 2日 (土)

投資詐欺

 毎日新聞(6/2)から、
 
《電話も盲滅法、手当たり次第というところのようだ。電話帳に鉛筆でも倒してどこでもいいから掛けてみるようだ。先週のことだが何を血迷ったのか、この年金生活者のところに社債の話を持ってきたヤツがいた。「今更金を掴んで立派な墓を建てようなど考えないよ」続いて何かを言いたそうだったが「金を増やすことには全く興味はない」でチョンにした。これは本心で、バブル時代でも銀行利息以上のものは望まなかった。身の程を弁えた暮らしをする貧乏人は強いや。》

 架空の未公開株などを売りつけ、現金を振り込ませる投資詐欺の被害が急増する中、警視庁などは昨年10月、先月23日と相次いで、大型詐欺グループを摘発した。先月に摘発したグループでは過去最大規模となる28人を逮捕。両グループだけで少なくとも計32億円を集めていた。捜査の過程で浮かんでくるのは、いずれのグループも会社組織を装い管理を徹底していたこと、罪の意識も希薄なまま詐欺行為に手を染める若者の姿だった。

 5月23日朝、警視庁などの捜査員約190人が東京都文京区のビルなど4カ所の拠点に家宅捜索に入った。室内には机と電話が並び、ホワイトボードには「月間目標3億」「入電目標50件」とノルマが記載されていた。逮捕されたのは主に無職の20〜30代で、「メンバーはみなスーツ姿で、会社員のようだった」と捜査関係者は指摘する。

 メンバーは朝8〜9時に拠点に「出勤」。朝礼の後、勧誘電話をかけ続け、夕方になると会議を開き実績を報告した。リーダー格の容疑者(28)が外出する際は部下が先に出てタクシーを止める姿が目撃されており、上下関係の厳しさもうかがわせた。

 電話口では証券会社の社員を名乗り、社債購入を勧める電話をかける。被害者とのやり取りを記録し、関心を示した人には別のメンバーが電話をかけて追い打ちをかける。グループは少なくとも30億円以上を集め、リーダー格は高級外車を乗り回していた。昨年10月に警視庁が20人を一斉摘発した別のグループは組織管理がより徹底していた。

 メンバーは6〜7人の「シマ」と呼ばれる3グループに分けられ、各シマのリーダーである「番頭」が一人一人に目標額を設定させた。達成率が低いとたばこを吸わせないなどの罰則も科した。押収された携帯電話から、だまし取った札束をポケットに挟み笑顔を見せるメンバーの画像も見つかった。

 両グループとも暴力団関係者らと接触していた形跡が確認されている。捜査関係社は「末端メンバーだけでなく、上部組織や背後関係を解明しないと、被害は拡大する」と捜査を進めている。

 警視庁によると、架空の金融商品による詐欺事件の被害は昨年1年間で773件69億4474万円。今年は1〜3月だけで337件35億226万円と昨年を上回るペースで増大している。1人当たりの平均被害額も900万円と高額で、振り込め詐欺の210万円を上回る。急増の原因について捜査幹部は「振り込め詐欺グループが1人当たりの被害金額が高く効率的な投資詐欺にシフトしつつあるのではないか」と分析する。

《それにしても、どんな人間が詐欺に引っかかるのだろうか。詐欺グループの情報ばかりが報道されるが、騙された側の内訳がさっぱり分からない。しかし、1人当たりの被害額平均が900万円とは。どれだけ金を増やしたいのだろうか。貧乏人の尺度からは守銭奴としか見えない。江戸から平成に時代は変わっても、カネ、カネ、カネの世の中なんだ。》

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2012年6月 1日 (金)

24時間自宅介護サービス、なぜ普及しないのか

 毎日新聞(5/28)から、

 「4月から自宅で24時間いつでも介護を受けられると聞いていたのに、約束がちがう」と起っている知り合いがいるよ。
 年寄りを24時間体制で支える介護保険の「定期巡回・臨時対応サービスのことだね。
定額の利用料(介護の必要度に応じ、月額6670〜3万450円)を払えば昼夜を問わず自宅でヘルパーや介護師から入浴やトイレの介助、リハビリなどのケアを受けられるという触れ込みで、12年度介護報酬改定の目玉だったのだが

 PhotoQ 目玉政策なのに実現していない

 A 広がっていないということだね。高齢者が住みなれた地域で暮らせる社会をつくろうという理念に基づく制度なんだが、厚生労働省によると、12年度に実施するのは全国1566保険者(市区町村、広域連合など)のうち189保険者と12%だけで、14年度でも329保険者と21%にとどまる

 Q どうして

 A 事業者側の人材確保が進んでいないことが要因だ。「定額で短時間サービスを1日に複数回」が売なのだが、それに応えるには相応の職員を抱えなければならない。さらに訪問要請を受ける「オペレーター」は、電話で利用者の状態を即座に判断できる能力を求められるうえ、看護師や介護福祉士などの資格か、訪問介護のサービス計画づくりといった現場責任者としての経験(3年以上)が必要とあって、要員確保が大変のようだ

 Q そんなの最初から分かっていたことではないのか

 A うん。導入前から「全国一律の導入は困難では」と指摘されていた。特に郡部では車で1時間かかる所へ、10分〜20分のサービスをしにヘルパーが日に何度も訪れるのは難しいことだね。東京都と大阪府では14年度には実施保険者が34に達しそうだが、宮崎、沖縄両県では現時点でゼロだ。人材や利用者の多い都市部向けの制度との印象は拭えない

 Q それで広がるのか?

 A 厚労省は、地方都市でも複数の事業者が協力すれば対応は可能とみている。参入業者には1事業所当り上限2000万円の交付金もある。まだ様子見の自治体も多いとみられ、もう少し増えるかもしれない。それでも飛躍的な増加は期待できそうにはなく、いずれ厚労省は対応を迫られそうだ

《現在、幸いなことに私たち夫婦は足腰が弱ったとはいえ、さし迫って介護サービスを必要といないで毎日を過ごすことができている。しかし、いつ何時、不慮のできごとに巻き込まれることがあるかもしれない。これまで自分たちには関係ないとして、制度について不勉強で何もわからないままにきたが、もう少し勉強しておかねばと思っている。》

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