裁判員裁判3年、性犯罪 厳罰化の傾向
毎日新聞(5/15)から、
最高裁は14日、今月21日に制度施行から丸3年となる裁判員裁判の実施状況をまとめた。性犯罪事件で裁判官だけの裁判(裁判官裁判)よりも重い刑が言い渡されている傾向があることや、最高裁が実施した裁判員経験者(補充裁判員含む)へのアンケートで、裁判官や検察官ら法曹三者の法廷での説明を「分かりやすい」と答える人の割合が年々減少していることが分かった。
今年3月末までの裁判官裁判との量刑比較では、強姦致傷や強制猥褻致傷といった性犯罪事件で、裁判員の方が量刑分布のピークが重めになるなど厳罰化傾向が現れたほか、殺人未遂や傷害致死などで量刑の幅が広くなった。
裁判官、検察官、弁護人による法廷での説明について、「分かりやすかった」と答えた人の割合は施行以降、年ごとに減少。12年(2月末まで)は
裁判官=86.3%(09年比4・4ポイント減)、
検察官=61・7%( 同 18・6ポイント減)、
弁護人=35・6%( 同 14・2ポイント減)だった。
施行当初よりも複雑な事件が多くなっていることも一因とみられる。
法廷での手続き全般について理解しにくかった理由を聞くと「被告や証人が法廷で話す内容が分かりにくかった」が毎年最も多く、12年も18・4%。今年から項目に入れた「調書の朗読が長かった」を選んだ人が10・8%と目立った。
また、施行から今年3月末までに1審を終えた対象事件の被告は3685人で、有罪判決(一部無罪含む)3584人、無罪17人などとなった。無罪を罪名別でみると、覚醒剤取締法違反が最多の7人だった。
| 固定リンク
最近のコメント