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2012年4月19日 (木)

首都直下地震見直し

 毎日新聞(4/19)から、

 東日本大地震により発生確率が高まったとされる首都直下地震。東京都防災会議が18日にまとめた4パターンの被害想定は、死者06年の前回想定(最大6400人)の1・5倍となる最大9700人に上るなど、衝撃的な数字が並んだ。都は住宅の対震化や火災に強い街づくりを急ぐ方針だが、被害を想定より少しでも減らすには個人の備えや自覚も重要になってくる。

 「実際に起こりうる最大の被害像」。都防災会議は今回の想定をそう位置づける。内閣府の検討会が「最悪の事態を組み合わせた」として3月末に発表した南海トラフの巨大地震の予測よりも、現実に即したと言える。例えば、前回の予測では地震発生時の風速を関東大震災が起きたときの「毎秒約15メートル」としたが、今回は東京の冬の最大風速の平均が4・7メートルであることを踏まえ「8メートル」にした。

 被害予測も建物の延焼率や全壊率推計の精度を上げ、東日本大震災をもとに人工造成地の建物被害も新たに考慮した。液状化も予測手法を変え、被害面積は約2割広がった。さらに国の中央防災会議が今後100年以内の発生を想定していなかった海溝型の地震も、初めて検討対象とした。「想定外をなくす」という姿勢が強くにじむ。

 ただ首都圏の地下構造は複雑で、今回とは違う地点が震源となる可能性は十分ある。長周期地震動による高層ビルの揺れや避難生活中の震災関連死など、推計していない被害も少なくない。都の防災行政のトップ、醍醐危機管理監は「住民一人一人が何をすべきかを考える材料にしてほしい」と訴える。

 今回の想定によると、建物の倒壊などで道路が寸断され、幹線道(緊急輸送道路)は3割が渋滞する。都幹部は「火災が起きても、すぐには消防車は来ないと思った方がいい」と警告しており、地域ぐるみの「自助・共助」が不可欠。帰宅困難者はその場にとどまり、救護にあたる姿勢も求められる。

  Photo 首都直下地震の被害軽減に向け、都が力を入れているのが木造住宅密集(木密)地域を中心とした不燃化、対震化の推進だ。

 山手線外周部には木密地域が広範囲に分布し、総面積は約1万6000ヘクタールに及ぶ。東京湾北部地震が起きた場合、このエリアを中心に19万棟の建物が焼失、4100人の死者が出ると想定されるが「木密地域では居住者の高齢化や権利関係の複雑さから、整備が進みにくい」(都防災都市づくり課)。

 都は23区と連携し、95年から延焼を遮る道路の整備や住宅などの不燃化を促進。この結果、市街地の燃えにくさを示す「不燃領域率」は96年で49%だったが、06年は56%に上昇した。25年度には70%の達成を目指す。

 今年度は、延焼の危険性が特に高い地域を各区の提案に基づき指定する「不燃化特区制度」も新設した。不燃化助成の拡充や都税の減免などの支援を検討中で、来年度から本格実施する。

 住宅の対震化率は、10年度の81%を15年度までに90%に引き上げる目標を掲げる。災害時に緊急車輛が通行する道路の寸断を防ぐため、沿道沿いの建築物の対震診断を義務化する条例も今月施行され、15年度までに沿道対震化率100%を目指す。

 帰宅困難者対策では、従業員の3日分の飲食料を備蓄する努力義務を企業に課した全国初の条例を3月に制定した。来年4月の施行に向け。秋に実施計画をまとめる。企業の取り組みがどこまで進むかは不透明だが、都防災管理課は「震災を機に、企業の防災意識はかつてなく高まっている。条例を実効性あるものにしたい」としている。

《100%と言い切れるのは沿道沿いの対震化率だけだ。また、発生の予想を目で確認できる時間帯で考えているようだが、厳寒の冬、降雪の最中に、或いは夏でもいい、夜間に発生した場合を考えると、平常時の机上計算では想像もできないような混乱が発生し、被害の拡大はそれこそ想定外となるだろう。一方、対策の進捗(しんちょく)状況に合わせた被害状況が推察されていない。例えば計画通りに進められていれば5年先の被害はどう軽減しているか、10年先にはどこまで、というように。地震が明日発生してもおかしくないが、15年経っても20年先にも発生しないことだってありうる。発生日時までは予測することは不可能だ。それならば、不安を煽るばかりではなく、不安を軽減させる情報も、併せて知らせることも重要なことだと思うのだが。》

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