コンクールの役割って何?
毎日新聞(2/28)“なるほドリ”から、
「ローザンヌ国際バレエコンクール」で菅井円加が優勝した。来月「日本音楽コンクール」入賞者のデビューコンサートも開かれる。「コンクール」の役割りは、各分野の芸術家になるための芸術的才能を発掘する登竜門だ。日本人の著名なバレーダンサーの吉田都、熊川哲也らもローザンヌから出た人たちだ。またバレエ以外でも、2009年に「バン・クライバーン国際ピアノコンクール」で辻井伸行が優勝するなど、世界の音楽コンクールでは日本人が幾つも入賞している。コンクールは元々フランス語の「競技」の意味だ。1932年、当時の日本では新鮮な感覚の言葉だったこの言葉を取って、「日本音楽コンクール」の前身「音楽コンクール」が創設された。以来コンクールは、主に芸術分野で賞を競う会の名称として定着した。
Q たくさんあるの?
A そうだね、ただ数が圧倒的いい多いのは、クラシック音楽の分野だ。世界の主な音楽コンクールは約650、日本国内でも50ほどある。それらは学校受験と同じように周囲からランクづけされ、世界最高峰は、ポーランドの「ショパン国際ピアノコンクール」と、ベルギーでバイオリンなど複数の部門がある「エリザベート国際音楽コンクール」が双璧だ。日本では、ピアノ、バイオリン、チェロ、声楽、管楽器、作曲の各部門がある「日本音楽コンクール」がトップだ。日本の音楽家の多くは日本音楽コンクールの出身者だ
Q 入賞するとどうなるの?
A ローザンヌの上位入賞者は、名門バレエ学校で生活支援を得ながら学ぶことができるし、大きな音楽コンクールなら受賞後オーケストラとの共演など演奏機会が増える。支援者が広がれば、活躍の機会もさらに増えていくことになる
Q それで、一流芸術家の仲間入り?
A いや、オリンピックのメダルと違い、コンクール入賞はスタート台に立ったと言えるだけだ。フィギュアースケートの荒川静香がトリノ・オリンピックで金メダルを取った後、競技から引退したことを不思議とは思わないが、菅井が「引退します」と言えば違和感がある。受賞後に努力して認められていくことが重要になるのだ。
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