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2012年2月25日 (土)

「大学生数学基本調査」から

 毎日新聞(2/25)から、

《今回は数学会のレポートだが、他の科目においても早くから問題になっていた。特に新入社員のコミュニケーション能力の不足は企業が問題を提起し続けていた。参照は、小学生レベルの国語の力があれば解ける問題だが、四苦八苦する大学新入生の姿が目に浮かぶようだ。》

 参照 多すぎる大学  2006/06

 大学生の24%が、小学6年で習う「平均」の考え方を尋ねる問題が分からないなど数学の基礎学力や論理的思考力が十分身についていないことが24日、日本数学界が実施した「大学生数学基本調査」で分かった。大学生を対象にした同学会の大規模な調査は初という。平均の問題は理工系の学生も18%が間違えるなど学力不足の現状が浮かんだ。

 同学会理事長の宮岡洋一東大教授は「『ゆとり教育』と学力試験を課さない推薦入試の増加が学力低下に拍車をかけた」とみている。

 調査は昨年4〜7月、国公私立48大学の新入生中心の約6000人に、小中高校で学んだ統計や代数、解析など数学5分野から基礎学力を問う試験を実施。旧帝大など難関校の割合が高く、理工系の学生が約4割を占めた。

 「生徒100人の平均身長が165・3センチ」から分かることについて「平均値付近の生徒数の割合が最も多い」「平均身長より高い生徒と低い生徒は同数」との誤答を選ぶ学生が相次ぎ、「100人の身長の合計は1万6350センチ」と正答できたのは76%だった。

 「帽子をかぶっていない子どもはみんな女の子」を前提とした出題では3割超が「帽子をかぶっている女の子はいない」などと間違えた。

 2次関数のグラフの特徴を記述する出題(高1レベル)の正答率は40%。「曲がった感じのやつ」などあいまいな誤答も目立ったという。

 大学入試に数学の記述式問題があったかどうかも調査。記述式を出題する大学が多い国立大の学生の正答率が、出題の少ない私立大より顕著に高かった。

《学力不足に頭を悩ます大学側も対策として、国公立と私立大で補習授業を行なっているが、平成15年に158大学だったのが平成21年には274大学(国立52、公立21、私立201)にまで達し、全ての大学の3割を超えたという。大学の中には高校だけではなく、小中学校レベルの算数や数学を補習で教えざるを得ないところがあるというのが現実のようだ(文部科学省調べ)。》

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