競技用自転車の走行に「反則金制度」導入を
毎日新聞(11/01)から、
参照 自転車衝突死 08/01/ 《高校自転車部の生徒2人が、真っ昼間に公道でピストを走らせ訓練中、違法駐車の車に衝突死した事故を報じたものだが、すでに3年前に起こった危険な走行、危険な自転車の事故に対する警察の対策は、具体的には何も考えていなかったことになる。》
ブレーキを装着していない競技用自転車を運転していたとして、警視庁に交通切符(赤切符)を切られたお笑いコンビ「チュートリアル」の福田充徳(36)について、東京区検が起訴猶予処分としたことが分かった。警視庁が道交法違反(制動装置不良)容疑で書類送検した10月28日付で処分を決めた。
送検容疑は9月28日正午ごろ、東京都世田谷区の都道で後輪のブレーキを装備していない自転車を運転したとしている。
福田のようにブレーキを装備しない競技用自転車の公道走行を巡っては、警察が交通切符を切るケースが東京都内などで急増している。道路交通法は制動装置不良について5万円以下の罰金と定めており、警察は書類送検するが、検察側が罰金刑を求めて略式起訴をすることは極めて稀だ。捜査関係者からは「何度も切符を切られるなど悪質なケースは略式起訴すべきだ」との指摘も出ている。
《レッドカードはサッカーの世界では違反することが当たり前の行為で済んでいる。ピストで赤切符を切られてもサッカーで免疫ができているから何とも思わない。都度5万円の罰金を徴収すれば少しは影響があるかもしれないが、それよりも、抜本的な対策としてはピストの公道走行を完全に禁止する以外にはない。》
警視庁によると制動装置不良の摘発は09年はわずか2件だったが、昨年は661件に急増した。今年は9月末までに700件と昨年を超えた。背景にあるのは、自転車ブームを受けた「ピスト」と呼ばれる競技用自転車の広まりでブレーキを取り外す愛好家が多いとみられる。
《自転車レーンが作られたとしても、危険なピストの走行は許されるものではない。流行を追いかける「みんなが、みんなが・・」流の付和雷同たちを愛好家などと呼ぶことはない、走る凶器を乗り回す「無法者」こそ相応しい呼び名だ。厳罰をもって厳しく取り締まることがのぞましい。》
自転車は免許制ではなく、車のように反則金を納付させる行政処分の「青切符」がない。このため取締り現場では刑事手続きに入ることを示す「赤切符」が切られる。捜査関係者は「罰金刑でも前科となるため検察が消極的になっている」と指摘する。
《前科者でいいじゃないか。それだけのことをしたのだから》
警視庁は昨年から、複数回摘発されるような悪質なケースは起訴するよう東京地検に要請しているが、まだ実例はないという。10年12月には福岡区検がピストで切符を2度切られた20代の男性を略式起訴し、福岡簡裁が罰金6000円の略式命令を言い渡したが、これは全国にも珍しいケースとされる。
《2度も切符を切られてもたった6000円では罰ともいえない》
交通問題に詳しい高山弁護士は「自転車の違反に反則金制度がないため、好き勝手な走りが横行してきた部分はある。通行帯を明示したうえで、反則金制度の導入を検討すべきではないか」と話している。
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