都教育委員、会議欠席でも満額支給
毎日新聞(8/24)から、要約
東京都が昨年、教育委員に対し、教育委員会の会議に一度も出席しない月分も月額報酬を満額支給していたことが分かった。都教育庁は「条例に従っている」とするが、神奈川県や大阪市など各地で勤務日数に応じて支払う日額制の導入が進んでおり、都民からは、見直しを求める声が上がりそうだ。
《改善するのに他の自治体の例を持ち出す必要はない。他がやっているから都も倣え、では知恵がなさ過ぎるだろう。》
都教育庁によると、教育委員会の会議は月1〜2回開かれ、昨年は計21回あった。教育行政や職員の処分などについて30分〜2時間程度話し合う。 月額報酬は、
教育委員長が 52万8000円
4人の教育委員は 43万2000円となっている。
教育委員のうち、元伊藤忠商事常務で日本漢字能力検定協会理事長の高坂節三(今年3月に辞任)は昨年7月の会議(2回)を、元副知事の竹花豊は同11月の会議(同)をすべて欠席。竹花はこの他に3回欠席した。元マラソン選手で日本陸上競技連盟理事の瀬古利彦や脚本家の内館牧子も3〜2回ずつ欠席。教育委員長の東京工業大名誉教授、木村孟も2回欠席した。
《口では「子どもは国の宝」といいながら、彼らは教育委員という職責を片手間程度にしか認識していないのだ。委員の受諾に当たっては、自己都合で会議を欠席しなければならないような職務なら、選任されても受けるべきではないし、逆に言えば、そのような人間を委員として任命するべきではない。単なる名刺の肩書きの数が増えるだけの人間であってはならない。》
【教育委員会は、都道府県および市町村(特別区を含む)等に設置される行政委員会の一つで、合議制の執行機関です。教育委員会は、人格が高潔で幅広い見識を有する5人(条例で定めるところにより、都道府県・市の場合は6人以上、町村の場合は3人以上も可能)の非常勤の教育委員をもって組織されます。
これらレイマン*である教育委員の合議により大所高所から基本方針を決定し、その方針の決定を受け、教育行政の専門家としての教育長が、教育委員会の指揮監督の下、事務局を統括して執行する仕組みとなっています。これをレイマンコントロールと呼びます。このように、教育委員会は、会議を通じて意思決定をします。
※・・レイマンとは、単なる「素人」ではなく、一般的な学識、経験が豊かであり、人格が高潔な人であるが、「教育や教育行政の」専門家ではないという意味で用いられているものです。教育委員会は、教育行政や学校運営が、教員など「教育の」専門家だけの判断に偏ることがないよう、レイマンである委員を通じて、広く社会の常識や住民のニーズを施策に適切に反映させるための制度です。
(2)教育委員
任命 教育委員は、地方公共団体の長の被選挙権を有する者で、人格が高潔で、教育、学術および文化に関し識見を有するもののうちから、地方公共団体の長が、議会の同意を得て任命します。
その他教育委員の任命にあたりましては、委員の欠格条項が定められているほか、委員の任命に当たっては、委員の年齢・性別・職業等に著しい偏りが生じないよう配慮するとともに、保護者である者が含まれるようにしなければならないとされています。】(西東京市 教育委員会)
しかし、教育委員会の報酬を定める都条例には欠席時の減額規定はない。都教育庁の八田教育政策課長は「教育委員の主な仕事は会議への出席だが、事前に資料に目を通してもらうなどさまざまな形で仕事をお願いしている。トータルな意味での報酬と考えている」と説明する。
《教育委員の主な仕事が会議への出席なら尚更自己都合で欠席するような人間は選任するべきではない。各委員は、欠席しても報酬をもらったことについて、それぞれに言い訳するに忙しいようだ。》
木村は「会議以外にも年間200〜300時間も委員長の仕事に費やしている」と話し、
高坂は「会議以外の場での活躍を含んで支給されているととらえている」
瀬古は「規定に従っていただいている」と貰って当然のよう
内館は「都教委にきいてほしい」
竹花は「回答はさし控えたい」と逃げだ。
一方、神奈川県は昨年4月に・・・と東京・市民オンブズマンは他自治体のことを引き合いに、日額制にしたとか、報酬金額を下げたとか,大阪も同様で、ほかの行政委員会も含めると、約8000万円の削減になるなど、よその自治体を後ろ盾に使って、自説を認めさせようとする。
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