自転車に一方通行規制
毎日新聞(7/21)から、
警視庁は21日、歩道や自転車道を走る自転車に、標識で左側一方通行を指示できるようにする方針を決めた。対面通行に伴う事故を減らすとともに、道路を有効活用して自転車専用の走行空間整備を促すのが狙い。年内の実施を予定している。
《交通法規を守らない筆頭は歩いている人であることだが、なにせ歩くスピードが遅いため、ぶつかろうが、危なかろうが、己が悪くても常に被害者になることが多い。ところが最近の健康ブームで自転車に乗る人がやたらに増えている。自動車教習所では、自転車は「くるま」であることをいち早く教えるが、おおかたの人にとって自転車は「くるま」であることの認識は非常に薄い。いまでこそ自転車が「くるま」であることを五月蝿いほど喧伝するが、まだまだ「くるま」の自覚はうすいままだ。そのため、歩道を自転車で走ることに対してさほどの抵抗もなく、歩行者同様、左を走ろう(歩こう)が右を走ろう(歩こう)がお構いなしだ。日本中、歩行者は右側通行、「くるま」は左側通行が守られている町はどこにもないだろう。》
《おまけに、自転車に限っていえば、自転車が走れる道路も未だ整備されてはいない。例え専用道路があっても、自動車が自転車専用レーンを使用して荷物の積み降ろしや違法駐車をしていることが普通に見受けられる。法規制も必要だが、法の網に引っ掛かる違反者を取り締まるのが目的のような法であってはならない。》
道路交通法等で、自転車は車道や車道の端を白線で区切って専用通行帯とする自転車レーンでは左側通行が義務づけられている。これに対し歩道や、縁石、柵で車道、歩道と標識表示例を改正し、歩道や自転車道で矢印方向に自転車を一方通行させる標識を新設。都道府県公安委員会などが区間を定めて反対方向への通行を禁止し、道路左側の歩道や自転車道を自転車道を通行させるようにする。22日から8月20日まで改正案に対する意見を募集する。
歩道や自転車道の限られた空間で自転車が対面通行すれば、正面衝突や出会い頭事故の危険性が高まる。歩行者は前後から来る自転車に注意しなければならない。昨年起きた自転車と歩行者の事故は2760件で、10年前の1・5倍、自転車同士の事故は3796件で同1・6倍。自転車事故全体の5割余を自転車や車、バイクとの出会い頭事故が占め、専門家から対面通行が原因との指摘があった。
一方、警察庁は国土交通省とともに08年、全国98カ所のモデル地区を指定し、自転車道設置やカラー舗装で舗道上に自転車通行部分を示す手法など、自転車用通路の整備を進めている。しかし、これらは対面通行できる幅を確保する必要があるため、物理的に困難な地域が多く整備が進まなかったという。
警察庁の担当者は「モデル地区事業では自転車用通路整備で事故減少効果が出ている。標識で一方通行にすれば自転車道などが造りやすくなる」と話す。ただ、一方通行は自転車利用者に不便を強いる場合もあり、実際の規制には反発もありそうだ。
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