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2011年5月20日 (金)

主婦年金 救済案にも拭えぬ不公平感

         ゼラニユーム
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毎日新聞(5/18)から、
 専業主婦ら第3号被保険者(3号)の年金切り替え漏れ問題で、厚生労働相の諮問機関、社会保障審議会の特別部会は17日、新たな救済策に関する報告書案を大筋で合意した。過去にさかのぼって保険料を納められる期限(現行2年)を10年まで延長する「特別追納」を認めることや、追納がなければ既に年金を受給している人に対しても時効にかからない過去5年分の過払い年金の返還請求と、今後の給付減額に踏み切ることが柱だ。

 厚労省は国民年金法改正案に盛り込み、今国会に3年の時限立法で提出する。自民、公明両党は基本的に賛成するとみられ、同法案は成立する見通しだ。

 切り替え漏れ期間について、報告書は年金の加入期間に算入する一方、年金額には反映させない「特別カラ期間」にすべきだとした。追納に関し、同省は当初届け出漏れ時点までさかのぼれる案を示したが、国会で審議中の一般未納者の追納期間を10年に延長する国民年金法改正案との整合性や、自公が同法案修正に合意した点を考慮し、「直近10年」とした。

 一方、年金受給者への対応では、「若年世代の年金不信」を理由に、年金の返還・減額を明記。年齢にかかわらず50〜60歳の間の未納を追納できるが、追納がなければ民主党は「返還・減額の合計を基礎年金受給額の1割程度」とする意向で、厚労省も踏襲する方針。

 3号の人は扶養を外れると、自営業者らの1号被保険者(1号)に切り替える必要がある。厚労省の推計では、切り変え漏れがある人は97万4000人、受給者の切り替え漏れ期間は平均6・8カ月。

 厚生労働相の諮問機関「第3号被保険者不整合記録問題対策特別部会」は「未納者への給付は認めない」という社会保険方式の原則を譲らなかった。同省内に憲法の財産権との関係から難しい」との見方が強かった年金の返還についても、「踏み切らなければ若者の年金不信を招く」として、反対論を押し切った。

 それでも、完全な公平性の追究は難しい。厚労省は今後、配偶者が1号被保険者なのに3号のままの人を抽出し、対象者を探す以降だが、年収が130万円を超え、3号から1号に変わる場合は申告がばければ確認できない。こうして本来より年金が高くなっている人は調べようがない。

 また、ある社会保険労務士は特例追納期間を直近10年の限定したことを疑問視する。98年以降、旧社会保険庁は切り替え漏れを見つけ次第、届け出を求め、05年度からは職権で記録を訂正してきた。従って直近10年よりは、97年以前こそ「切り替え漏れが多い可能性が高い」と言う。なのに、そうした人は「10年の壁」で保険料を追納できず、年金を減らされる。この点を踏まえ、民主党は追納期間を「通算10年」とする案も示したが、厚労省は実務の煩雑化を理由に受け入れない。

 そもそも3号制度自体に、働く女性を中心に不公平感が根強くある。同制度が創設された86年当時、専業主婦世帯は950万世帯で、共働きの720万世帯を上回っていたが、09年は共働き995万世帯に対し、専業主婦は830万世帯と逆転している。3号にとどまるため、年収を130万円未満に抑える人も多く、女性の社会進出を妨げているとの指摘も絶えない。

 報告書は、3号から1号への強制切り替え拡充などの防止策を提案する一方で、将来的な3号制度自体の見直しも求めた。細川厚労相は17日、「税と社会保障の一体改革では3号制度も俎上に上がっている」と述べ、今後、3号制度の廃止議論を加速させる可能性も示唆した。

《未納期間の完全追納を求める個人的見解は既に記した。参照 国民年金第3号、救済策は不公平 2011/02 》

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