李朝王室の図書 145年ぶりに返還
毎日新聞(4/15)から、
文化財の母国返還の波はとうとうフランスを動かした。フランス軍が1866年、ソウル西方・江華島にあった李朝の王室図書館・外奎章閣( ウエ ギュ ジャン ガク)から持ち去った図書75点が14日、航空便で145年ぶりに韓国に戻った。5月27日までに計296点が韓国に戻り、ソウルの国立中央博物館に収蔵される。
フランス軍が持ち去った図書は、朝鮮王朝の行事を挿絵とともに記録した「儀軌道」計297点で、長く所在不明となっていた。75年にフランス国立図書館の韓国人研究者が発見した。その後、93年に1点が韓国に返還され、00年には両国首脳が残りの図書の返還問題を01年までに解決することで合意したが実行されなかった。
《フランス軍が持ち去った経緯については、ブログを参照。 「朝鮮王朝実録」寄贈か返還か 06/06 及び 古代文化財は母国に返還して 10/04/》
昨年11月にソウルで開催された「主要20カ国・地域(G20)首脳会議」で訪韓したフランスのサルコジ大統領が、韓国の李明博大統領に「5年ごとの貸与契約更新」の方法で韓国に戻すことを提案。韓国側も「フランス国内法で『永久(貸与)』の表現は使えない。5年ごとに(貸与契約を)更新しなければならないが、事実上の返還とみるべきだ」と提案を受け入れた。
《日本の返還も「寄贈」と言い回したが、言葉がどうであれ、今回のフランスも略奪に等しい過去の行為だ。いずれ英国博物館のエジプトやギリシャから持ち去ったものも、返還しなければならない時が訪れるだろう。》
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