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2011年4月28日 (木)

「法医解剖」創設を提言

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 毎日新聞(4/25)から、
  震源地からはほど遠く離れている首都圏でも、余震の恐怖からなかなか気持ちが落ち着かず、空白の日が続いているが、そろそろ取りかからないと、とこちらも気に掛かる。

 死因究明制度のあり方を検討してきた警察庁の研究会は28日、新たな解剖制度として「法医解剖」を創設することなどを最終報告にまとめ、中野寛成国家公安委員長に提出した。現行の司法解剖や行政解剖と別に、法医解剖を導入することにより犯罪死の見逃しを防ぐ狙いがある。警察庁は厚生労働省や文部科学省と連携し必要な法整備を図る方針だ。

【司法解剖と行政解剖】
 司法解剖は刑事訴訟法に基づき、犯罪死と断定されたり、犯罪死が疑われる死体に行なう解剖。裁判所の鑑定処分許可状を得て捜査機関の食卓を受けた医師が行なう。
 行政解剖は、犯罪死を疑わせる状況は見られないが、外見から死因が特定できない死体について、検疫法や死体解剖保存法などに基づき行なう解剖。原則的に遺族の承諾が必要で、大学の法医学教室などで行なわれる。

【研究会】
 法医、刑法学者、警察庁局長らが医院として参加。昨年の1月設置以来、14回の会合を開いた。

 法医解剖の対象となるのは、犯罪による死亡かどうかが不明な死体で、警察署長が実施の要否を判断する。司法解剖に属さないため裁判官の許可状は必要としない。近親者が容疑者であるケースを視野に入れ、遺族の承諾も不要とした。

 警察が取り扱う死体のうち解剖が行なわれる割合(解剖率)は現在約11%だが、研究会は補遺解剖の導入で解剖率を高めることを求めており、「5年程度で20%に引き上げ、将来的には50%を目指すことが望ましい」としている。

 また法医解剖の受け皿として、国の解剖機関「法医学研究所」を都道府県ごとに順次、設立することも掲げた。実現までの間は大学の法医学教室などを拠点にする。現在約170人にとどまる解剖医を計画的に増やしていくことも提言した。

 司法解剖は、犯罪性が明白か、その疑いのある死体が対象。犯罪性が認められず、死因が明らかでない場合は伝染病の蔓延防止など公衆衛生を目的とする行政解剖の対象となる。しかし、監察医と呼ばれる専門医を置く一部地域を除き、行政解剖の実施は少ないのが実態だ。研究会は「犯罪死の見逃しが起る可能性が否定できない」と指摘し、新たな解剖制度を検討していた。

 (中略)事件性はないと判断されたものの、外見から死因が特定できない死体に行なわれる行政解剖には、犯罪死の見逃しを最後の段階で食い止める機能が期待されている。しかし本来の目的が「公衆衛生」である以上、原則的に遺族の承諾が必要であるため、捜査側には活用しづらい面がある。犯罪捜査と行政解剖の間の溝が死因究明制度の弱点になっており、改善が研究会の鹿田だった。

 死因究明制度見直しの機運は、当初「事件性なし」と判断されて司法解剖が行なわれなかった大相撲時津風部屋の力士暴行死事件(07年)で高まった。警察庁によると、98年以降に発覚した犯罪死の見逃し事例は43件ある。それをゼロに近づけるためには、制度の改善だけでなく、研修を充実させるなどして死体と直面する一線の捜査員の能力を向上させることも求められる。
 

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