東京目線
毎日新聞(4/21)から、
《東京から青森に転任するテレビマン(北林靖彦)が、何事においても「東京発」のような目線で流される報道に、赴任するにあたっての思いを述べた記事だ。》
阪神大震災直後、一部の在京キー局が「もし東京で地震が起こったら」などと報じ、関西の住民の反感を買ったのは16年前。一方、東日本大震災では、計画停電実施区域の詳報や都内のスーパーから牛乳が消えたといった関連ニュースが連日、トップ級で全国に流れた。いずれも全国ネット番組の大半が東京で制作され、「東京目線」で取材が行なわれている一例だ。
いつどこで停電があるのかや、スーパーの品不足は首都圏に住む我々には関心事。だが東北の被災地や西日本の視聴者には、もっと知りたい情報があるのではないか。
ローカル番組ならともかく、全国ネット、特に多角的な視点が求められる報道や情報番組は「東京の東京による東京のため」のものではない。同じメディアとして自戒を込めてそう意識したい。
さて3年間余り身を置いた東京本社学芸部を離れ、5月から青森支局に支局長として赴任する。東京から700キロ以上離れた被災地の一つで見る全国ネット番組はどう映るか。確かめたいと思う、と。
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