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2011年2月 3日 (木)

「仕事と生活の調和」の行動計画策定を義務付け

 毎日新聞(1/31)から、
 「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス・WLB)」の行動計画
 05年4月に全面施行した次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づき、現在301人以上の社員を雇用する会社は、仕事と子育ての両立を目指す行動計画策定が義務付けられている。101人以上300人以下の会社は現在は努力義務だが、今年4月からは義務化される。各企業は例えば14年までに、父親の休暇取得を推進するなど具体的な計画を策定して社員に通知、公表しなければならない。労働局にも提出しなければならないが、罰則規定はない。
 
 Mlb 食品包装資材メーカー、吉村紙業(東京都品川区)は05年から、WLBを推進イSている。従業員は約220人。次世代法が今年4月から300人以下の中小企業にも適用され、労働時間短縮など行動計画の策定が義務付けられる。

 中小企業は大企業に比べ労働時間が比較的長く、担当業務も固定されがちだ。人数に余裕がないため、出産や結婚などで社員が一人でも欠けると仕事が回らなくなるケースも多い。同社でも、出産などで退職する社員が目立った。「仕事の中心になるべき優秀な人材を育てても辞めていった」と橋本久美子社長は振り返る。そこで、社員の意識改革に乗り出した。

《社員220人もいれば、同じ中小企業とはいえ50人100人の企業に比べれば大企業だ。行動指針の策定などちょっと工夫すれば可能だろう。50人程度の会社では、社員は単一作業をやっていれば済むような単純な職場ではない。一人が複合的に動き回らなければ一つのものでも完成させることなどできないのだ。記事のような担当業務に固定されがちなのは、仕事が細分化される大企業ほど存在する。複合業務を持つ中小企業の社員には、記事にあるように簡単に休暇など取れるものではない。いずれ策定が義務となれば、机上の計画書を作ることになるだろうが、実践することは難しかろう。》

 まず、社員の労働時間を調べると、一部の社員に極端な負担がかかっていたことが判明。これを是正するため、班分けして仕事を分担した。専門部署も設け、問題が浮上する度に協議、新制度の導入につながった。例えば、出産で一度退職した社員を再雇用する「もどっておいで(MO)制度」や、つわりがひどい時に有給で休暇を取れる「つわり休暇制度」を導入した。社内報では、部署ごとに業務の忙しさを公開して全社員が共有し、「社員の士気や生産性も上昇」。リーマン・ショックの影響もうけず、5年前と比較して売上高は一割の増となった。

 日本経団連は、経営労働政策委員会報告で、「働きがいの向上で生活全般の満足度が高まり、新しい発想や視点を持つ契機となりうる」とWLBの推進を求めている。だが、中小企業の取り組みは一部にとどまっている。

《中小企業の遅れは、理屈では分かっていても、手が付けられない現実があるのだ。》

 WLB実現のため実施している施策を聞いた昨年の調査では、介護のための短時間勤務制度を導入しているのは、社員数500人以上の企業で78・8%に上ったのに対し、500人未満では51・2%。中小が出遅れている。

《大企業の人数のだぶついている(としかみえない)現場では、短時間勤務が作業の進行に与える影響は、極めて小さくて済むが、やりくりで現場が動いている中小企業では、時短など夢でしかない。「出遅れている」とは勝手に過ぎる表現だ。》

 また、厚生労働省によると、行動計画の提出状況は昨年9月時点で、300人超の企業が91・4%だったのに対し、300人以下は10・9%。「中小は代替要員も少なく、法律で義務化された育児休暇の取得さえままならない企業も少なくない」(職業家庭両立課)ためだ。

《WLB、厚労省、とデータの出どころに違いはあるが、「中小」を片や500人、片や300人として比較に恣意的な曖昧さを見せる。》

 東レ経営研究所の渥美研究部長は「中小の要員不足の問題は深刻だが、複数の仕事をこなせる多能職の人材を増やせば対応できる。WLBの導入で労働と生活の質が高まり、業績を急回復させる企業も多い」と強調する。経営者が従来の発想を思い切って転換できるかが浸透の鍵になりそうだ。

《経営が厳しくなって人員整理が可能だということは、多少であれ、大企業は過剰人員を抱えていることの証左でもある。だが、中小の社員は今でも複合的な仕事をしているのが大半だ。それに多能職の人材を増やして業績を回復させた多くの企業とはどこだろうか。また、そこに「転換するだけの知恵が回らなかった中小の経営者」とは思い切った指摘だ。 私には、記事を書いた宮崎泰宏より、中小経営者は数段社員の多能職化には努力してきていると思うのだが。》

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