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2011年1月27日 (木)

内部告発に報奨金(前橋市)

 毎日新聞(1/26)から、《 》内は私見。
 《嫌なニュースだ。チクリ(告げ口、密告)を賞金絡みで推奨するってことだ。上司の無能のせいで職員教育がされていないこと、組織の管理システムが機能していない恥を社会に発表するようなものだ。職員をお互いに疑心暗鬼、戦々恐々にさせ、昨日まで友人だった人間が,いつなんどき、有ることないことを上司に告げ口するかもしれないことになるのだ。結果、職場で大事な意思疎通にひびが入り、ぎすぎすした人間関係が生じ、モラール(労働意欲)の低下や、「もの言えば唇寒し」で必要なコミュニケーションまで齟齬をきたすことになるだろう。》

 《これまでブログで何度も書いてきたが、明治生まれの両親に厳しく育てられ、人間として1番卑しい筆頭は、悪いことをした人間以上に、その人のことを告げ口する人と教えられ、その通りと理解し、80年近くを生きてきた人間にとって、裏切りの勧めは余りにも悲しい価値観の違いだ。告げ口によって、少々仕事が機能し、はかどったところで失われる人間不信は将来、決して実りの有るものにはならないだろう。》

 前橋市は、市職員の不祥事を内部告発し、改善に生かされた場合、1万〜2万円程度の現金や図書券などの「報奨」を与える制度を導入した。行動規範を定めた「市コンプライアンス*行動指針」に明記し、職員専用のウェブサイトで周知した。公益通報者保護法を所管する消費者庁は「自治体の報奨金導入は聞いたことがない」と話しており、市の指針は議論を呼びそうだ。

 《* ‥‥ コンプライアンス。 「法令遵守」と何故日本語で言えないんだろう。このように上面を飾る意識がそもそも上層部の独善ではないのか。》

 前橋市では今年度、職員が職務で知り得た個人情報を基にストーカー行為をしたり、有給休暇を不正取得するなどの不祥事が相次ぎ11人が懲戒処分を受けており、有識者と市幹部で作るコンプライアンス推進委員会が再発防止策を検討していた。

 委員から「欧米では通報者に対する報奨制度が進んでいる」との意見が出たことを受け検討を重ねた結果、「対価の支払いが内部告発を促す」との結論に至ったという。報奨が支払われる条件は「公正な職務の遂行に多大な貢献が認められる場合」と規定。報奨に値するかは、推進委が個別に判断する。

《欧米のどこの国かは不明だが、長い歴史や文化の違いを無視した軽々しい引用だ。街では顔役の有識者など信用できる人物かどうか分からない。自分たちの管理能力の無能を告げ口と金銭で片付けようとは片腹痛い話だ。》

 内閣府が02年に設置した公益通報者保護制度検討委員会で委員を務めた浅岡美恵弁護士(京都弁護士会)は「内部告発は通報者を保護する仕組みが確立され、告発内容を精査するシステムが確立していれば自然に促される。報奨金を出すからといって内部告発が進むとは思わない」と話している。

《告げ口の内容によっては告発部署の特定をするのに容易な部署があるだろう。机を並べている隣を疑い仲間を疑いで犯人捜しが始まる。職場の大事な「和」が乱れる。時には密告者への危害の心配も有るだろう。決議撤回して上司から率先して組織の見直しから取り組むべきだ。》

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