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2011年1月23日 (日)

大卒内定率28・8%

 毎日新聞(1/19)社説から、
 東京・神田のすし店が求人を出したところ4年制大学の学生が何人も面接にやってきたという。「あんたらが働くところじゃないよと断ったが、こんなことは初めてだ」と店主は驚いていた。

《すし店の店主は自分の店で働くすし職人をずいぶんと卑下したものだ。4年生大卒がすしを握って何がおかしい。その聞きかじりをそのまま社説に書き写すような記事にして、学歴を驕るような取り扱いで自身横柄だ。》

 新卒者の就職難は今年に始まったわけではない。しかし、今春卒業見込みの大学生の就職内定率は68・8%、短大生は45・3%(いずれも昨年12月1日現在)。データが残る96年以降で最低という。企業業績の回復が伝えられる中、凍りつくような就活戦線である。

 菅政権もさまざまな対策はとってきた。キャリアカウンセラー増員による就職支援の強化、就業力を向上させるための支援プログラムの充実、雇用意欲の高い中小企業と新卒者とのミスマッチ解消などである。だが、まだ十分な成果を上げているとは言い難い。

 技術革新によってさまざまな仕事がコンピューターに置き換わり、オフィス内労働では以前ほど人手が要らなくなった。製造業は途上国へと拠点が移りつつあり、単純労働でも働く場が少なくなっている。雇用のパイが全体的に縮小していることが新卒者への門を狭めている大きな原因だ。若年者雇用に苦戦しているのは日本に限ったことではない。ただ、わが国では正規労働者に対する雇用規制が厳しく、人件費を抑制するために新規採用を抑えてきたことも指摘しておきたい。中国など外国人留学生を採用する企業が増え*、ますます日本人学生が苦戦を強いられているとも聞くようになった。

 * ‥‥ 参照 日本の「草食系」よりも、中国人学生を 2010/12

Th_20110113j04w370_2 《中国人学生を採用する理由ははっきりしている。ぬるま湯に浸かっているような日本人新卒者に足りない覇気があるからだ。また、雇用のパイの縮小には、企業の倒産も要因としてある。》

 観首相は11年度税制改正で法人税の実効税率5%引き下げを決めた際、「雇用を守り経済成長をさせていくための法人税減税だ。働く皆さんにも分配されることを経済界として是非約束をしていただきたい」と日本経団連の米倉会長らに求めた。米倉は「約束というわけにはいかないが、法人税が下がれば企業の競争力が高まる。雇用も増えていく」と言うにとどまった。
 
 業績回復で内部留保を増やしている企業もある。新卒者採用にもっと積極的に取り組むべき時ではないのか。財政再建や社会保障の立て直しのため国民負担増が避けられない情勢の中、敢えて法人税を下げる社会的意味を重く受け止めてほしい。

 こうした時代に巡り合わせた不運を恨む学生もいるだろう。ただ、名の知れた大企業だけでなく中小企業にも将来性のある会社はある。10年後にどの会社が伸びているかわからないではないか。自らの力で会社を発展させる気概があってもいい。

 就職した後も若者が自分を磨き再チャレンジできるような雇用制度の柔軟性も高めるべきだ。

《就職しても3年そこそこで辞めていくような若者には、再チャレンジの意欲などあるはずもないだろう。》

《また一方で、進路が決まらなまま卒業し、既卒として再度就職活動に取り組む「就職浪人」になったり、卒業せず「就職留年」する学生が多数出るおそれもある。こうした学生に、単位を取得していても留年を認める「希望留年制度」や学費の減額、既卒者への就職指導など、支援策を打出す大学も増えているようだが、残留組が加わることで次年度の就活者の総数を膨らませるだけで、企業の業績が回復しないでは一層就職率を下げることになり、数字を追いかけるのが好きなメディアに格好の材料を提供するようなものだろう。》

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